レポートテンプレートファイルは、レポートの表示内容を記述するxlsx形式のファイルです。レポート機能で作成するレポートファイルの雛形として使用します。
テーブル機能やグラフ機能などExcelの機能を使用して柔軟にレポートの内容をカスタマイズすることができます。
本節では、レポートテンプレートファイルを記述するための基本的な考え方について説明します。
サンプルとして、「7.2.1. 作成可能なレポートの種類」に記載のSigmaSystemCenterインストール時に<SystemProvisioningのインストールフォルダ>\conf\reportdocument下に登録される各xlsxファイルを参考にしてください。
また、Excelの機能詳細については、Microsoft社の製品窓口に問い合わせてください。
レポートテンプレートファイルを記述するためのポイントである以下について説明します。レポートのカスタマイズの概要については、「7.3.1. レポートのカスタマイズ方法の概要」を参照してください。
レポートテンプレートファイル上にテーブルを作成し、レポート定義ファイル(xmlファイル)で定義したテーブルと関係付ける必要があります。
テーブルの作成
Excel2013の場合、テーブルとなる範囲のセルを選択後、[挿入]タブの[テーブル]を実行することで作成することができます。
テーブル名の設定による<table>タグとの関連付け
次に、レポート定義ファイルのテーブルとの関連付けのため、上記1の手順で作成したテーブルに名前を設定します。テーブルの名前は、次の図のように、関連付ける対象の<table>タグのkey属性の情報を設定します。
また、テーブルの名前の設定は、対象のテーブルを選択後に[デザイン]タブの[テーブル名]に入力して行うことができます。
レポート定義ファイルのtableタグの詳細については、「(2)tablesタグ、tableタグ」を参照してください。
カラム名の設定による<column>タブとの関連付け
次に、レポート定義ファイルのテーブル内の各データ(カラム)との関連付けのため、テーブルの一行目のヘッダー部分について、各セルの記述を行います。
各セルには、次の図のように、<table>タグ配下の<column>タブのkey属性の情報を記述します。
レポート定義ファイルのcolumnタグの詳細については、「(3)columnsタグ、columnタグ」を参照してください。
上記により、レポート作成時、次のように表示が置き換えられます。
一行目の各セルはレポート定義ファイルで設定されたテキスト値に置き換えられます。
二行目以降はレポート作成時に定義に従って取得されたデータが挿入されます。
レポート定義ファイルの記述方法については、「7.3.2. レポート定義ファイルの設定例」を参照してください。
なお、後述の(3)で説明する「7.3.4. 組み込みテーブル」の(5)(7)(8)で記載の時系列の性能データは主にグラフのデータ用として使用しますが、データの数が多いためテーブルをレポートの内容として利用することは通常ありません。これらのテーブルを記載するシートは非表示にしておくと作成されたレポートが見やすくなります。初期登録されるレポートテンプレートファイルでも時系列の性能データがあるシートは非表示になっています
レポートテンプレートファイルに上記1のルールで記述したテーブルは、レポート作成時に次の図のように見出し行の次の行以降にデータが挿入されます。データの表示書式は見出し行の次の行の書式が反映されるため、あらかじめ設定しておく必要があります。
「7.3.4. 組み込みテーブル」の(5)(7)(8)で記載の時系列の性能データをグラフ表示する例を説明します。(「(5)マシン/論理ディスク性能情報(時系列)」、「(7)リソースプール履歴(時系列、単一)」、「(8)リソースプール履歴(時系列、複数)」参照)
時系列データのグラフは、次の図のように、グラフの種類を「散布図(直線)」にして作成すると比較的簡易に作成することができます。また、図のように、あらかじめデータのサンプルをグラフの対象となるテーブルに記述しておくと、表示イメージを確認しながら設定を行うことができます。レポート作成時にレポートテンプレートファイルに記述されているデータのサンプルは取得されたデータで上書きされます。
なお、グラフの種類を「折れ線」にした場合は、デフォルトでは横軸の項目が1日単位の表示となるため適切に表示されない場合があります。その場合は、[軸の書式設定]で[軸のオプション]の[軸の種類]を「テキスト軸」に設定してください。