WebOTX Manual V10.2 (第4版) 目次を表示 |
ここでは、サンプルアプリケーションを例にして、JMSクライアントアプリケーションの作成からコンパイル、実行までの手順を説明します。 この項で説明する手順は次のとおりです。
JMSのサンプルアプリケーションは、WebOTXマニュアルのインストールに伴って、次の場所に配置されますので、zipファイルを展開してください。以降、WebOTXマニュアルインストールディレクトリを<WebOTX_Manual>と記述します。
<WebOTX_Manual>\samples\JavaEE\jms.zip ※Windowsの場合
サンプルの機能 | 場所 |
---|---|
QUEUEを使用するポイントツーポイントモデルのサンプルプログラム | <WebOTX_Manual>\samples\JavaEE\jms\queue |
TOPICを使用するパブリッシュ/サブスクライバモデルのサンプルプログラム | <WebOTX_Manual>\samples\JavaEE\jms\topic |
メッセージセレクタを使用したパブリッシュ/サブスクライバモデルのサンプルプログラム | <WebOTX_Manual>\samples\JavaEE\jms\selector |
JMSローカルトランザクションを使用したポイントツーポイントモデルのサンプルプログラム | <WebOTX_Manual>\samples\JavaEE\jms\transacted /td> |
Memoアプリケーションのプログラミングについては、[ プログラミング・開発ガイド ] をご覧ください。
各サンプルアプリケーションのディレクトリ構成を次に示します。
JMSクライアントアプリケーションを動作させるための環境設定について説明します。
jarファイル | 備考 |
---|---|
%WebOTX_HOME%\lib\gf-client.jar | JMS、JNDI関連のクラスを含みます。コンパイル/実行時に利用します。 |
%WOJMS_HOME%\lib\jmqclient.jar | JMS関連のクラスを含みます。コンパイル/実行時に利用します。 |
JMSサーバを利用するためにテスト用サーバを起動してください。
%WebOTX_HOME%\bin\otxadmin start-domain domain1
Memoテスト用サーバについては、 [ アプリケーション開発 > 開発環境の構築(WebOTX Developer) > 環境設定 > テスト用サーバの設定 ] をご覧ください。
テスト用サーバの起動完了後、 otxadmin jms-pingコマンドを使って、JMSサーバが利用可能な状態になったことを確認してください。
otxadmin> jms-ping JMS Ping Status = RUNNING Command jms-ping executed successfully.
ここでは、「QUEUEを使用するポイントツーポイントモデルのサンプルプログラム」のコンパイルと実行手順について説明します。 キューのサンプルアプリケーションには同期受信型と非同期受信型の2種類の受信側クライアントアプリケーションが含まれていますが、ここでは、同期受信型を使用します。アプリケーションの構成は以下のとおりです。
サンプルアプリケーションが存在するディレクトリ直下において、src配下のjavaソースファイルをコンパイルして、新たに作成したclassesディレクトリ配下にclassファイルを格納することにします。 対象のサンプルアプリケーションが存在するディレクトリに移動して、classesディレクトリを作成してください。
cd <WebOTX_Manual>\samples\JavaEE\jms\queue mkdir classes
javacコマンドを実行しsrc配下のソースをコンパイルします。
%JAVA_HOME%\bin\javac -d classes src\*.java
classes配下にコンパイルされたclassファイルが生成されます。
サンプルアプリケーションで使用する物理的送信先を、
otxadmin create-jmsdestコマンドで作成します。--cascadeオプションを付加することにより、サンプルアプリケーションからJNDIを通してキューをルックアップするために必要な送信先リソースを同時に作成します。
この例の場合、作成される送信先リソースのJNDI名は、jms/MyQueueとなります。
otxadmin> create-jmsdest --desttype queue --cascade MyQueue
JMSサーバへの接続に必要なコネクションファクトリリソースを otxadmin create-jms-resourceコマンドで作成します。コネクションファクトリリソースも、サンプルアプリケーションからJNDIを通してルックアップします。
otxadmin> create-jms-resource --restype javax.jms.QueueConnectionFactory jms/MyQCF
以上でサンプルアプリケーションに必要なJMSリソースの準備は完了です。
Memoコンパイルして生成されたclassファイルを参照するために、CLASSPATH環境変数にclassesディレクトリを追加してください。
同期受信型の受信側クライアントアプリケーションQueueSynchReceiverを起動します。引数には、作成した管理オブジェクト「jms/MyQueue」と「jms/MyQCF」を指定します。
%JAVA_HOME%\bin\java QueueSynchReceiver jms/MyQueue jms/MyQCF
画面には初期処理の実行結果が出力され、メッセージ受信待ち状態となります。
looking up jms/MyQCF ...done!! creating QueueConnection ...done!! creating QueueSession ...done!! looking up jms/MyQueue ...done!! creating Receiver ...done!! Receiver ready!!
次に送信側のクライアントアプリケーションQueueSenderExampleを起動します。引数には、作成した管理オブジェクト「jms/MyQueue」と「jms/MyQCF」を指定します。
%JAVA_HOME%\bin\java QueueSenderExample jms/MyQueue jms/MyQCF
画面には初期処理の実行結果が出力され、メッセージ送信が行われます。
looking up jms/MyQCF ...done!! creating QueueConnection ...done!! creating QueueSession ...done!! looking up jms/MyQueue ...done!! creating Sender ...done!! Sending message : Sample message #1 Sending message : Sample message #2 Sending message : Sample message #3 Sending message : Sample message #4 Sending message : Sample message #5 Sending message : Sample message #6 Sending message : Sample message #7 Sending message : Sample message #8 Sending message : Sample message #9 Sending message : Sample message #10
最初に起動した受信側クライアントアプリケーションの画面には、送信されたメッセージを受信した結果が出力されます。
Received message : Sample message #1 Received message : Sample message #2 Received message : Sample message #3 Received message : Sample message #4 Received message : Sample message #5 Received message : Sample message #6 Received message : Sample message #7 Received message : Sample message #8 Received message : Sample message #9 Received message : Sample message #10
以上でサンプルアプリケーションの実行は終わりです。 他のサンプルアプリケーションについても、同様の手順で実行することができます。