WebOTX Manual V10.2 (第4版) 目次を表示 |
診断サービスで収集される情報には大きく分けて次のような種類があります。それぞれの種類は、複数の項目を保持しています。
収集情報の種類と、各収集項目は、収集する・収集しないを設定することができ、収集情報の種類が「収集する」という設定になっている場合のみ、
各項目を収集できます。既定値は、○が収集されること、×が収集されないことを表しています。
属性のDottedName:server.diagnostic-service
収集情報の種類(属性名) | 説明 | 収集項目 | 既定値 |
---|---|---|---|
システム情報 (system) |
オペレーティングシステムの情報を収集します。 | OSの概要 | ○ |
メモリの使用状況 | ○ | ||
ディスクの使用状況 | ○ | ||
プロセス一覧 | ○ | ||
ネットワークの状態 | ○ | ||
カーネルパラメータ (HP-UXのみ) | ○ | ||
共有メモリの使用状況 (UNIXのみ) | ○ | ||
インストール情報 (install) |
WebOTX AS のインストールに関する情報を収集します。 | WebOTX AS インストール時のログ | ○ |
WebOTX AS の設定ファイル | ○ | ||
WebOTX AS <バージョン番号> Agent Service の設定ファイル (Windowsのみ) | ○ | ||
OSの環境変数 | ○ | ||
WebOTX AS に関する情報 | ○ | ||
WebOTX AS インストールディレクトリ配下のファイル一覧 | × | ||
コンフィグレーション情報 (config) |
ドメインの設定に関する情報を収集します。 | ドメインの設定ファイル | ○ |
persistent-mbeanディレクトリ | × | ||
tpsystemディレクトリ直下のファイル | ○ | ||
tpsystemディレクトリ配下の全ファイル | × | ||
configディレクトリ配下の全ファイル | ○ | ||
configディレクトリ配下に対する収集リスト | null | ||
configディレクトリ配下に対する除外リスト | null | ||
配備アプリケーション情報 (applications) |
配備アプリケーションに関する情報を収集します。 | 配備記述子 | ○ |
generatedディレクトリ配下の一部のファイル | ○ | ||
generatedディレクトリ配下の全ファイル | × | ||
applicationsディレクトリ、generatedディレクトリ配下に対する収集リスト | null | ||
applicationsディレクトリ、generatedディレクトリ配下に対する除外リスト | null | ||
ログ情報 (logs) |
診断対象ドメインのログを収集します。 | 標準出力、標準エラー出力に関するログ | ○ |
ドメイン上で動作する各サービスに関するログ | ○ | ||
サーバ、ドメインの運用管理エージェントへのアクセスログ | ○ | ||
JVMが出力するエラーログファイル | ○ | ||
logsディレクトリ配下の全ファイル | × | ||
収集するログの対象期間 (単位:時間) | 72 | ||
logsディレクトリ配下に対する収集リスト | null | ||
logsディレクトリ配下に対する除外リスト | null | ||
モニタリング情報 (monitoring) |
モニタリング(統計)情報を収集します。 | 統計情報 | ○ |
Java VM 情報 (jvm) |
Java VM に関する情報を収集します。 | Java VM のバージョン | ○ |
Java VM のメモリ | ○ (注1) | ||
Java VM のスレッドダンプ | ○ (注2) | ||
スレッドダンプの取得回数 (単位:回) | 3 | ||
スレッドダンプの取得間隔 (単位:秒) | 5 | ||
プロセスグループのスタックトレース | ○ | ||
スタックトレースを収集するプロセスグループを指定する | × | ||
スタックトレースを収集するプロセスグループ | null | ||
拡張情報 |
任意のファイルを収集します。 | 収集リスト | null |
WebOTX AS が稼動しているサーバマシンのオペレーティングシステムの情報を収集します。収集する情報の詳細は以下のような項目になります。
これらの情報を収集するためには、システム情報の属性値が trueになっている必要があります。trueへの変更の仕方は、2章を参照してください。
システム情報は、あらかじめ存在する情報ではないため、診断サービス実行時に、各OS用のスクリプトファイルを実行して情報採取を行い、診断レポートに含めます。
属性のDottedName:server.diagnostic-service
収集項目 | 説明 | 収集ファイル | 属性名 |
---|---|---|---|
OSの概要 | OS名、OSのバージョン、CPUの情報を収集します。 | ${INSTANCE_ROOT}/logs/diagnostics/systeminfo/osinfo.txt | system-os-summary |
メモリの使用状況 | 物理メモリ、仮想メモリの情報を収集します。 | ${INSTANCE_ROOT}/logs/diagnostics/systeminfo/osinfo.txt | system-memory |
ディスクの使用状況 | ディスクの総量、空き容量、使用可能量、ファイルシステムの情報を収集します。 | ${INSTANCE_ROOT}/logs/diagnostic/systeminfo/osinfo.txt | system-disk |
プロセス一覧 | プロセス名、プロセスIDの情報を収集します。 | ${INSTANCE_ROOT}/logs/diagnostics/systeminfo/osinfo.txt | system-process |
ネットワークの状態 | 起動しているネットワーク接続について、プロトコル、ローカルアドレス、外部アドレス、接続状態の情報を収集します。 | ${INSTANCE_ROOT}/logs/diagnostics/systeminfo/osinfo.txt | system-network |
カーネルパラメータ (HP-UXのみ) | 設定されているカーネルパラメータの情報を収集します。 | ${INSTANCE_ROOT}/logs/diagnostics/systeminfo/kernel.txt | system-kernel |
共有メモリの使用状況 (UNIXのみ) | プロセス間通信に使用するリソースの使用状況に関する情報を収集します。共有メモリの使用状況に加えて、メッセージのキューやセマフォについての情報も収集します。 | ${INSTANCE_ROOT}/logs/diagnostics/systeminfo/sharememory.txt | system-sharememory |
WebOTX AS のインストールに関する情報を収集します。収集する情報の詳細は以下のような項目になります。
これらの情報を収集するためには、インストール情報の属性値がtrueになっている必要があります。
trueへの変更の仕方は、3章を参照してください。
インストール情報のうち、OSの環境変数、WebOTX AS に関する情報、WebOTX AS インストールディレクトリ配下のファイル一覧については、
診断サービス実行時に、各OS用のスクリプトファイルを実行して情報採取を行い、診断レポートに含めます。
属性のDottedName:server.diagnostic-service
収集項目 | 説明 | 収集ファイル | 属性名 |
---|---|---|---|
WebOTX AS インストール時のログ | WebOTX AS インストールした時の状況が出力されているログを収集します。 | ${AS_INSTALL}/ant_setup.log | install-ant-setup |
WebOTX AS の設定ファイル | WebOTX AS の設定ファイルを収集します。 | ${AS_INSTALL}/config/asenv.bat, ${AS_INSTALL}/config/asenv.conf |
install-asenv |
WebOTX AS <バージョン番号> Agent Service の設定ファイル (Windowsのみ) | WebOTX AS <バージョン番号> Agent Service の設定ファイルを収集します。 | ${AS_INSTALL}/config/woasinfo.properties | install-woasinfo |
OSの環境変数 | OSの環境変数を収集します。 | ${INSTANCE_ROOT}/logs/diagnostics/installinfo/env.txt | install-env |
WebOTX AS に関する情報 | WebOTX AS のエディション、バージョン、パッチ適用状況の情報を収集します。 | ${INSTANCE_ROOT}/logs/diagnostics/installinfo/otxinfo.txt | install-info |
WebOTX AS インストールディレクトリ配下のファイル一覧 | WebOTX AS のインストールディレクトリ配下のファイル一覧を収集します。 | ${INSTANCE_ROOT}/logs/diagnostics/installinfo/otxlist.txt | install-file-list |
ドメインの設定に関する情報を収集します。収集する情報の詳細は以下のような項目になります。
これらの情報を収集するためには、コンフィグレーション情報の属性値がtrueになっている必要があります。trueへの変更の仕方は、2章を参照してください。
コンフィグレーション情報では、収集される情報は全てあらかじめ存在するファイルであり、診断サービスの実行時に新しく採取される情報はありません。
また、収集リスト・除外リストについては、「2.2.8 収集リスト・除外リストについて」を参照してください。
属性のDottedName:server.diagnostic-service
収集項目 | 説明 | 収集ファイル | 属性名 |
---|---|---|---|
ドメインの設定ファイル | 診断対象ドメインの設定ファイルを収集します。 | ${INSTANCE_ROOT}/config/domain.xml | config-domain |
persistent-mbeanディレクトリ | 診断対象ドメインのconfigディレクトリ配下のpersistent-mbeanディレクトリを収集します。 | ${INSTANCE_ROOT}/config/persistent-mbeanディレクトリ | config-persistent-mbean |
tpsystemディレクトリ直下のファイル | 診断対象ドメインのconfigディレクトリ配下のpersistent-mbeanディレクトリを収集します。 | ${INSTANCE_ROOT}/config/tpsystemディレクトリ直下のファイル | config-tpsystem-file |
tpsystemディレクトリ配下の全ファイル | 診断対象ドメインのconfigディレクトリ配下のpersistent-mbeanディレクトリを収集します。 | ${INSTANCE_ROOT}/config/tpsystemディレクトリ | config-tpsystem-all |
configディレクトリ配下の全ファイル | 診断対象ドメインのconfigディレクトリ配下の全ファイルを収集します。ただし、persistent-mbeanディレクトリ、tpsystemディレクトリを除きます。 | ${INSTANCE_ROOT}/configディレクトリ | config-dir |
configディレクトリ配下に対する収集リスト | 診断対象ドメインのconfigディレクトリ配下の任意のファイルを収集します。 | 記入されたファイル(注) | config-includes |
configディレクトリ配下に対する除外リスト | configディレクトリ配下の任意のファイルを診断レポートから除外します。 | 記入されたファイル(注) | config-excludes |
配備アプリケーションに関する情報を収集します。収集する情報の詳細は以下のような項目になります。
これらの情報を収集するためには、配備アプリケーション情報の属性値がtrueになっている必要があります。trueへの変更の仕方は、2章を参照してください。
配備アプリケーション情報では、収集される情報は全てあらかじめ存在するファイルであり、
新しく診断実行時に採取される情報はありません。また、収集リスト・除外リストについては、「2.2.8 収集リスト・除外リストについて」を参照してください。
属性のDottedName:server.diagnostic-service
収集項目 | 説明 | 収集ファイル | 属性名 |
---|---|---|---|
配備記述子 | 配備記述子を収集します。 | ${INSTANCE_ROOT}/applicationsディレクトリ配下のxmlファイルのみ (注1) | applications-dir |
generatedディレクトリ配下の一部のファイル | 診断対象ドメインのgeneratedディレクトリ配下のうち、policyディレクトリとxmlディレクトリを収集します。 | ${INSTANCE_ROOT}/generated/policyディレクトリ、 ${INSTANCE_ROOT}/generated/xmlディレクトリ |
applications-generated-dir |
generatedディレクトリ配下の全ファイル | 診断対象ドメインのgeneratedディレクトリ配下の全ファイルを収集します。 | ${INSTANCE_ROOT}/generatedディレクトリ | applications-generated-all |
applicationsディレクトリ、generatedディレクトリ配下に対する収集リスト | 診断対象ドメインのapplicationsディレクトリとgeneratedディレクトリ配下の任意のファイルを収集します。 | 記入されたファイル(注2) | applications-includes |
applicationsディレクトリ、generatedディレクトリ配下に対する除外リスト | 診断対象ドメインのapplicationsディレクトリとgeneratedディレクトリ配下の任意のファイルを診断レポートから除外します。 | 記入されたファイル(注2) | applications-excludes |
診断対象ドメインのログを収集します。収集する情報の詳細は以下のような項目になります。これらの情報を収集するためには、
ログ情報の属性値がtrueになっている必要があります。trueへの変更の仕方は、2章を参照してください。
ログ情報では、収集される情報は全てあらかじめ存在するファイルであり、新しく診断実行時に採取される情報はありません。
また、収集リスト・除外リストについては、「2.2.8 収集リスト・除外リストについて」を参照してください。
属性のDottedName:server.diagnostic-service
収集項目 | 説明 | 収集ファイル | 属性名 |
---|---|---|---|
標準出力、標準エラー出力に関するログ | 標準出力、標準エラー出力のログを収集します。 | ${INSTANCE_ROOT}/logs/server.log ${INSTANCE_ROOT}/logs/server_err.log |
logs-server |
ドメイン上で動作する各サービスに関するログ | ドメイン上で動作する各サービスに関するログを収集します。 | ${INSTANCE_ROOT}/logs/agent.log ${INSTANCE_ROOT}/logs/agent ${INSTANCE_ROOT}/logs/bizbp ${INSTANCE_ROOT}/logs/esb ${INSTANCE_ROOT}/logs/jdbc ${INSTANCE_ROOT}/logs/ObjectBroker ${INSTANCE_ROOT}/logs/portal ${INSTANCE_ROOT}/logs/tpsystem ${INSTANCE_ROOT}/logs/TS ${INSTANCE_ROOT}/logs/uddi ${INSTANCE_ROOT}/logs/webcontainer ${INSTANCE_ROOT}/logs/web ${INSTANCE_ROOT}/logs/webservice ${INSTANCE_ROOT}/logs/jmq |
logs-agent |
サーバ、ドメインの運用管理エージェントへのアクセスログ | サーバ、ドメインの運用管理エージェントへのアクセスログを収集します。 | ${INSTANCE_ROOT}/logs/server_access.log ${INSTANCE_ROOT}/logs配下のアクセスログ |
logs-access |
JVMが出力するエラーログファイル | JVMが出力するエラーログファイルを収集します。 | ${INSTANCE_ROOT}/config/hs_err_pidxxx.log | logs-jvm-err |
logsディレクトリ配下の全ファイル | 診断対象ドメインのlogsディレクトリ配下の全ファイルを収集します。 | ${INSTANCE_ROOT}/logsディレクトリ | logs-dir |
収集するログの対象期間(単位:時間) | 収集するログの対象期間を指定します。単位は時間です。(注1) | なし | logs-period |
logsディレクトリ配下に対する収集リスト | 診断対象ドメインのlogsディレクトリ配下の任意のファイルを収集します。 | 記入されたファイル(注2) | logs-includes |
logsディレクトリ配下に対する除外リスト | 診断対象ドメインのlogsディレクトリ配下の任意のファイルを診断レポートから除外します。 | 記入されたファイル(注2) | logs-excludes |
モニタリング(統計)情報を収集します。収集する情報の詳細は以下のような項目になります。これらの情報を収集するためには、
モニタリング情報の属性値がtrueになっている必要があります。trueへの変更の仕方は、2章を参照してください。
モニタリング情報は、あらかじめ存在する情報ではないため診断サービス実行時に情報採取を行い、診断レポートに含めます。この情報採取では、MBeanを使用しているため
ローカルモードで実行した場合は採取できないことがあります。
ローカルモードで実行した場合は、エージェントプロセスが起動しており、かつ診断対象ドメインへ同じクライアント端末からログイン
している場合のみ、情報を取得することができます。
収集項目 | 説明 | 収集ファイル | 属性名 |
---|---|---|---|
統計情報 | server、domain、tpsystemの統計情報について、情報を収集します。 | ${INSTANCE_ROOT}/logs/diagnostics/monitorinfo/monitorinfo.txt (注) | monitoring-info |
診断対象ドメインのJava VM に関する情報を収集します。収集する情報の詳細は以下のような項目になります。これらの情報を収集するためには、
Java VM 情報の属性値がtrueになっている必要があります。trueへの変更の仕方は、2章を参照してください。
Java VM 情報は、あらかじめ存在する情報ではないため、診断サービス実行時に情報採取を行い、診断レポートに含めます。
この情報採取には、一部MBeanを使用しているため、ローカルモードで実行した場合は採取できない情報があります。
属性のDottedName:server.diagnostic-service
収集項目 | 説明 | 収集ファイル | 属性名 |
---|---|---|---|
Java VM のバージョン | Java VM のバージョンについての情報を収集します。 | ${INSTANCE_ROOT}/logs/diagnostic/jvminfo/jvmversion.txt | jvm-version |
Java VM のメモリ | Java VM のメモリについての情報を収集します。(注1) | ${INSTANCE_ROOT}/logs/diagnostic/jvminfo/jvmmemory.txt | jvm-memory |
Java VM のスレッドダンプ | Java VM のスレッドダンプについての情報を収集します。(注2) | Windows:${INSTANCE_ROOT}/logs/diagnostic/jvminfo/threaddump.txt UNIX:${INSTANCE_ROOT}/logs/server.log |
jvm-thread-dump |
スレッドダンプの取得回数 (単位:回) | スレッドダンプの取得回数を指定します。 | なし | jvm-thread-dump-count |
スレッドダンプの取得間隔 (単位:秒) | スレッドダンプの取得間隔を指定します。 | なし | jvm-thread-dump-interval |
プロセスグループのスタックトレース | プロセスグループのスタックトレースを収集します | ${INSTANCE_ROOT}/logs/tpsystem/${APGNAME}/${PGNAME}/${PGNAME}.${PID}.log, ${PGNAME}_sys.${PID}.log (注3) | jvm-pg-stack |
スタックトレースを収集するプロセスグループを指定する | スタックトレースを収集するプロセスグループを指定します。 | jvm-pg-specify | |
スタックトレースを収集するプロセスグループ | スタックトレースを収集したいプロセスグループ名を記入してください。複数のプロセスグループ名を記入する場合、カンマ(,)で区切って記入してください。 | jvm-pg-list |
診断サービスにて作成されるアーカイブファイルに任意の情報を含めます。
属性のDottedName:server.diagnostic-service
収集項目 | 説明 | 収集ファイル | 属性名 |
---|---|---|---|
収集リスト | 絶対パスで記入されたファイルまたはディレクトリを収集します。絶対パスには、 任意の文字列を表す*(アスタリスク)を使用することができます。 | 記入されたファイル | includes |
コンフィグレーション情報、配備アプリケーション情報、ログ情報では、収集項目に収集リスト、除外リストが存在します。
これは、各項目のtrue、falseと組み合わせて、柔軟に収集したいファイルのみを収集できるようにするためです。
各項目の優先順位は次のようになります。また、ファイルのパスには、統合運用管理ツールでは/または\を、運用管理コマンドでは/または\\を使用してください。
よって、収集リストと除外リストに同じファイルが書かれた場合、収集リストが優先されます。次にいくつか例を挙げます。
例1)logsディレクトリ配下のagentログ以外を収集したい。
server.diagnostic-service.capture-log=true
server.diagnostic-service.capture-logs-dir=true
server.diagnostic-service.excludes-log=agent
例2)logsディレクトリ配下の全ファイルのうち、agentディレクトリだけ除いて収集したい。
しかし、agentディレクトリ配下のagent_access.logだけは収集したい。
server.diagnostic-service.capture-log=true
server.diagnostic-service.capture-logs-dir=true
server.diagnostic-service.includes-log=agent/agent_access.log
server.diagnostic-service.excludes-log=agent
診断サービスの実行方法について説明します。
統合運用管理ツールを用いた診断サービスの実行方法について説明します。
運用管理コマンドを用いた診断サービスの実行方法について説明します。 各収集項目の属性名については、 [ 診断サービスの設定 ] を参照してください。
set server.diagnostic-service.system=true
set server.diagnostic-service.install=true
set server.diagnostic-service.config=true
set server.diagnostic-service.config-domain=true
set server.diagnositc-service.config-includes=log4otx.xml
generate-diagnostic-report domain1
オプション名 | 記入できる値 | 説明 |
---|---|---|
target | ドメイン名 | 診断レポートを生成したいドメイン名を指定します。必須オプションです。 |
outputfile | 診断レポートの絶対パス | 診断実行後に出力される診断レポート名を任意に指定できます。ただし、絶対パスで記入してください。 入力されない場合は、${INSTANSE_ROOT}/diagnostic-reportsディレクトリにドメイン名と日付を用いた診断レポート名で保存されます。 |
local | true、false | ローカルモードで実行する場合はtrueを、リモートモードで実行する場合はfalseを指定します。 デフォルト値はfalseです。 |
reportid | 任意の文字列 | テキストレポート内のReportIDの欄に出力される文字列を、任意に記入できます。 |
targetdir | 診断対象ドメイン存在するディレクトリまでの絶対パス | ローカルモード時のみ有効になります。指定されない場合は、WebOTX Application Server インストール時のディレクトリ階層だと仮定して、診断情報の収集を行います。 また、パスに半角スペースを含む場合は、パス全体を"(ダブルクォーテーション)で括ってください。 |
Report File :C:\WebOTX\domains\domain1\diagnostic-reports\domain1_2008-6-3_18-27-17_report.zip 診断レポートに含まれた情報の詳細は同名のテキストファイルを参照してください。 !!注意!! 生成された診断レポート(アーカイブファイル)内に含まれるファイルには、 ユーザ情報やマシン情報などが含まれる場合があります。 診断レポートを WebOTX AS 問い合わせ窓口へ送付された場合、 調査担当部隊では問題解決の目的にのみレポート内の情報を参照し、問題解決後は速やかにレポートを破棄します。 コマンド generate-diagnostic-report は正常に実行されました。
診断サービスを実行すると、情報を収集したzipファイルが作成されます。 zipファイルの構成は以下の図のようになっています。ただし、収集する情報の種類により、ディレクトリが作成される場合と作成されない場合があります。
それぞれのディレクトリには、次のような情報が含まれます。
ディレクトリ名 | 含まれる情報 | |
---|---|---|
WebOTX | config | WebOTX AS の設定ファイル(asenv.bat、asenv.conf)、WebOTX AS <バージョン番号> Agent Service の設定ファイル(woasinfo.properties) |
Trnsv | Java VM ガ出力するエラーログファイル(hs_err_pidxxx.log) | |
${INSTANCE_ROOT} | システム情報、インストール情報、コンフィグレーション情報、配備アプリケーション情報、ログ情報、モニタリング情報、 Java VM 情報 | |
ant_setup.log | WebOTX AS インストール時のログ | |
Extension | 拡張情報 |
診断サービスを実行した結果を確認するには、診断レポートとして出力されたzipファイルと同名のテキストレポートを参照します。
テキストレポートは以下のような形式となっています。収集結果は、次のように表されます。
収集結果 | 説明 |
---|---|
OK | 収集に成功しました。 |
NG | 収集に失敗しました。詳細はagent.logを参照してください。 |
― | 収集対象に選択されませんでした。 |
図10.2.4-1
テキストレポートの各項目の説明を以下の表に表します。
■診断レポートの概要テキストレポート項目 | 説明 |
---|---|
Date | 日付です。 |
ReportID | reportidとして入力された文字列を出力します。 |
Report | 診断レポート名を絶対パスで出力します。 |
テキストレポート項目 | 説明 |
---|---|
Operating system information | システム情報全体の収集結果です。 |
OS summary (OS Name, OS Version, CPU : osinfo.txt) |
OSの概要の収集結果です。 |
Memory usage (Physical and virtual memory size : osinfo.txt) |
メモリの使用状況の収集結果です。 |
Disk usage (Total size, Free space, Available space, File system : osinfo.txt) |
ディスクの使用状況の収集結果です。 |
List of processes (Name, Process ID : osinfo.txt) |
プロセス一覧の収集結果です。 |
List of active connections (Protocol, Local address, Foreign address, State : osinfo.txt) |
ネットワークの状態の収集結果です。 |
Kernel parameters (kernel.txt) *HP-UX-only |
カーネルパラメータの収集結果です。HP-UXの場合のみ収集することができます。 |
Share memories (Message queues, Shared memory, Semaphores : sharememory.txt) *Unix-only |
共有メモリの使用状況の収集結果です。UNIXの場合のみ収集することができます。 |
テキストレポート項目 | 説明 |
---|---|
Installation of WebOTX Application Server | インストール情報全体の収集結果です。 |
Log file about installation of WebOTX Application Server (ant_setup.log) |
WebOTX Application Server インストール時のログの収集結果です。 |
Configuration file about WebOTX Application Server (asenv.bat, asenv.conf) |
WebOTX Application Server の設定ファイルの収集結果です。 |
Configuration file about WebOTX AS <バージョン番号> Agent Service (woasinfo.properties) *Windows-only |
WebOTX AS <バージョン番号> Agent Service の設定ファイルの収集結果です。Windowsの場合のみ収集することができます。 |
Environment variables (env.txt) |
OSの環境変数の収集結果です。 |
Basic information about WebOTX Application Server (エディション, Version, Patches : otxinfo.txt) |
WebOTX Application Server に関する情報の収集結果です。 |
List of the all in the "WebOTX" directory (otxlist.txt) |
WebOTX Application Server インストールディレクトリ配下のファイル一覧の収集結果です。 |
テキストレポート項目 | 説明 |
---|---|
Configuration of WebOTX Application Server | コンフィグレーション情報全体の収集結果です。 |
Configuration file about target domain (domain.xml) |
ドメインの設定ファイルの収集結果です。 |
Target domain's "persistent-mbean" directory in "config" directory | persistent-mbeanディレクトリの収集結果です。 |
The files in "tpsystem" directory | tpsystemディレクトリ直下のファイルの収集結果です。 |
Target domain's "tpsystem" directory | tpsystemディレクトリ配下の全ファイルの収集結果です。 |
Target domain's "config" directory (excluding"persistent-mbean"directory, "tpsystem" directory) |
configディレクトリ配下の全ファイルの収集結果です。ただし、persistent-mbeanディレクトリ、 tpsystemディレクトリを除きます。 |
Included list | configディレクトリ配下に対する収集リストの収集結果です。 |
Excluded list | configディレクトリ配下に対する除外リストの除外結果です。 |
テキストレポート項目 | 説明 |
---|---|
Configuration of the deployed applications | 配備アプリケーション情報全体の収集結果です。 |
Deployment descriptors (XML files in "applications" directory) |
配備記述子の収集結果です。 |
Basic files in target domain's "generated" directory ("policy" directory, "xml" directory) |
generatedディレクトリ配下の障害調査によく利用されるファイルの収集結果です。 |
All of the target domain's "generated" directory | ggeneratedディレクトリ配下の全ファイルの収集結果です。 |
Included list | applicationsディレクトリ、generatedディレクトリ配下に対する収集リストの収集結果です。 |
Excluded list | applicationsディレクトリ、generatedディレクトリ配下に対する除外リストの除外結果です。 |
テキストレポート項目 | 説明 |
---|---|
Log of WebOTX Application Server | ログ情報全体の収集結果です。 |
Log file about System.out and System.err (server.log) |
標準出力、標準エラー出力に関するログの収集結果です。 |
Log files about each service of domain | ドメイン上で動作する各サービスに関するログの収集結果です。 |
Log file about target domain's Java VM crash (hs_err_pid.log) |
Java VM が出力するエラーログファイルの収集結果です。 |
Log file about server accesses and domain agent accesses (server_access.log, agent_access.log) |
サーバ、ドメインの運用管理エージェントへのアクセスログの収集結果です。 |
All of the target domain's "logs" directory | logsディレクトリ配下の全ファイルの収集結果です。 |
Included list | logsディレクトリ配下に対する収集リストの収集結果です。 |
Excluded list | logsディレクトリ配下に対する除外リストの除外結果です。 |
テキストレポート項目 | 説明 |
---|---|
Monitoring information | モニタリング情報全体の収集結果です。 |
Monitoring information (domain, server, tpsystem : monitorinfo.txt) |
モニタリング情報の収集結果です。 |
テキストレポート項目 | 説明 |
---|---|
JVM information | JVM情報全体の収集結果です。 |
Target domain's JVM version (javaversion.txt) |
診断対象ドメインのエージェントプロセスのJava VM バージョンの収集結果です。 |
Memory usage of target domain's JVM (jvmmemory.txt) |
診断対象ドメインのエージェントプロセスのメモリの収集結果です。 |
Thread dump from target domain's JVM (threaddump.txt or server.log) |
診断対象ドメインのエージェントプロセスのスレッドダンプの収集結果です。 |
Stack trace of a process group (${PGNAME}.${PID}.log, ${PGNAME}_sys.${PID}.log) |
プロセスグループのスタックトレースの収集結果です。 |
診断サービスは、障害が起こった場合に利用できます。
統計レポート機能では、一定時間ごとに性能情報などを収集しCSVファイルへ出力を行います。 出力されたCSVファイルは表計算ソフトによりグラフ化したりすることができます。
CSVファイルには、ドメイン起動後の初回出力時には項目名としてヘッダ行を出力します。 また出力を続けると、CSVファイルはログファイルのように設定されたファイルサイズと世代数に応じてローテーションを行います。 統計レポートの収集した情報は、それぞれ下記の3種類のCSVファイルとして出力されます。
エージェントプロセスから採取された情報は以下のファイルに出力されます。
出力先ファイル |
---|
${INSTANCE_ROOT}/logs/diagnostics/report.csv |
出力内容の例は以下の通りです。
出力内容 |
---|
Date,Average Response Time (msec),CPU Usage (%),Heap Used (Bytes),Non Heap Used (Bytes),Web Threads,Web Busy Threads,AP Threads, AP Busy Threads,JDBC Connections,Disk Usage (Bytes) 2014/1/12 8:50:00.000,5,50,184525744, 40478096,1,1,1,1,0,43744161792 2014/1/12 8:51:00.000,10,75,184525744, 40478096,2,0,2,0,0,43744161792 ... |
出力される項目の内容は以下の通りです。
項目 | 説明 |
---|---|
Date | 出力日時 |
Average Response Time (msec) | 全サーブレットの平均応答時間 |
CPU Usage (%) | CPU使用率 |
Heap Used (Bytes) | Javaメモリ使用量(ヒープ) |
Non Heap Used (Bytes) | Javaメモリ使用量(ヒープ以外) |
Web Threads | Web層での実行スレッド数 |
Web Busy Threads | Web層での実行スレッド数のうちビジーなスレッド数 |
AP Threads | AP層での実行スレッド数 |
AP Busy Threads | AP層での実行スレッド数のうちビジーなスレッド数 |
JDBC Connections | JDBCコネクション量 |
Disk Usage (Bytes) | ディスク使用量 |
プロセスグループから採取された情報は以下のファイルに出力されます。
出力先ファイル |
---|
${INSTANCE_ROOT}/logs/diagnostics/<アプリケーショングループ名>/<プロセスグループ名>/report.csv |
出力内容の例は以下の通りです。
出力内容 |
---|
Date,CPU Usage (%),Physical Memory Usage (KBytes),Virtual Memory Usage (KBytes),Active Threads,Idle Threads 2014/1/12 8:50:00.000,50,184525, 40478,1,1 2014/1/12 8:51:00.000,75,184525, 40478,2,0 ... |
出力される項目の内容は以下の通りです。
項目 | 説明 |
---|---|
Date | 出力日時 |
CPU Usage (%) | CPU使用率 |
Physical Memory Usage (KBytes) | 物理メモリ消費量 |
Virtual Memory Usage (KBytes) | 仮想メモリ消費量 |
Active Threads | アクティブスレッド数 |
Idle Threads | アイドルスレッド数 |
プロセスグループの各プロセスから採取された情報は以下のファイルに出力されます。
出力先ファイル |
---|
${INSTANCE_ROOT}/logs/diagnostics/<アプリケーショングループ名>/<プロセスグループ名>/<プロセスID>/report.csv |
出力内容の例は以下の通りです。
出力内容 |
---|
Date,Heap Used (Bytes) 2014/1/12 8:50:00.000,184525744 2014/1/12 8:51:00.000,184525744 ... |
出力される項目の内容は以下の通りです。
項目 | 説明 |
---|---|
Date | 出力日時 |
Heap Used (Bytes) | Javaメモリ使用量(ヒープ) |
任意の統計情報を採取するよう設定を行った場合、取得情報は以下のファイルに出力されます。
出力先ファイル |
---|
${INSTANCE_ROOT}/logs/diagnostics/optional-stats.csv |
出力内容の例は以下の通りです。
出力内容 |
---|
Date,<統計情報名> 2015/1/12 8:50:00.000,<統計情報の値> 2015/1/12 8:51:00.000,<統計情報の値> ... |
出力される項目の内容は以下の通りです。
項目 | 説明 |
---|---|
Date | 出力日時 |
統計情報名 | CLIName形式の統計情報名 |
指定した統計情報の値 | 指定した統計情報の採取結果 |
統計レポートの設定は、エージェントプロセスに対する設定とプロセスグループに対する設定があります。
エージェントプロセスに対する設定を行うには、統合運用管理ツールより以下のノードを選択します。
[<ドメイン名>]-[アプリケーションサーバ]-[診断サービス]-[統計レポート]
設定項目の詳細は[ コンフィグレーション(設定一覧) > 運用管理エージェント > 運用管理エージェント設定項目一覧 > Dotted-name:server.diagnostic-service.statistics-report ] を参照してください。
プロセスグループに対する設定を行うには、統合運用管理ツールより以下のノードを選択します。
[<ドメイン名>]-[TPシステム]-[アプリケーショングループ]-[<アプリケーショングループ名>]-[プロセスグループ]-[<プロセスグループ名>]
上記ノード選択後、[統計レポート]のタブを選択します。
設定項目の詳細は[ 1. コンフィグレーション(設定一覧) > TPシステム > 運用管理エージェント設定項目・設定方法 > TPシステム設定項目一覧 > WebOTXJ2EEProcessGroup ] を参照してください。
任意の統計情報の採取設定を行うには、統合運用管理ツールより以下のノードを選択します。
[<ドメイン名>]-[アプリケーションサーバ]-[診断サービス]-[統計レポート]を選択した後、[採取情報の追加]タブを選択します。
採取を行う統計情報は、dotted-name(CLIName)形式で指定する必要があり、また採取するために予めモニタニングレベルを変更する必要があります。採取情報のCLIName及びモニタリングレベルについては[ MBean > WebOTX統計MBean一覧]を参照してください。
その他、設定項目の詳細は[ コンフィグレーション(設定一覧) > 運用管理エージェント > 運用管理エージェント設定項目一覧 > Dotted-name:server.diagnostic-service.statistics-report ] を参照してください。
障害対策機能では、スローダウン障害対策機能とメモリ不足障害対策機能を提供しています。本章では、それぞれについて説明します。
スローダウン障害対策機能は、下記の機能を提供します。
上記の機能とスローダウン障害対策機能の動作概要については下記の図を参照してください。
本節ではスローダウン障害対策機能の詳細動作を説明します。
以上が、スローダウン障害対策機能の処理の流れとなります。
スローダウン障害対策機能のログは次の箇所に出力されます。
エージェントプロセス | プロセスグループ |
---|---|
${INSTANCE_ROOT}/logs/agent.log ${INSTANCE_ROOT}/logs/server.log (スタックトレースのみ) |
${INSTANCE_ROOT}/logs/tpsystem/${APGNAME}/${PGNAME}.${PID}.log |
出力されるログメッセージの詳細は、[ メッセージ > OTXから始まるメッセージ > OTX01:運用管理エージェント ] を参照してください。「OTX011914xx」が障害対策機能のログメッセージとなります。
スローダウン障害対策機能で使用する設定の一覧は以下の通りです。
設定名 (属性名) |
説 明 | 既定値 |
---|---|---|
スローダウン監視の有効化(slowDownMonitor) | スローダウン監視を有効にするか否かを設定します。 | true |
障害監視間隔(faultWatchInterval) | 障害を監視する間隔を指定します。(単位:秒) | 60 |
障害検証時間(faultVerificationTime) | 最初の障害発生からプロセス全体の障害とみなすまでに、使用されない動作スレッドの数と負荷を検証するための時間を指定します。(単位:秒) | 300 |
スレッド数の抑制割合(reduceThreadsRate) | 負荷を下げるためにリクエストの割当を中断するスレッド数の割合を指定します。 | 20 |
障害回復検証時間(recoveryVerificationTime) | 負荷を下げるための待ち合わせおよびリクエストの割当中断による障害からの回復を図る時間を指定します。(単位:秒) | 300 |
障害回復待機時間(recoveryWaitTime) | 負荷を下げるためにリクエスト終了後に待ち合わせを行う時間を指定します。(単位:秒) | 1 |
スタックトレース採取回数(dumpStackTraceCount) | 障害確定前に該当スレッドのスタックトレースを連続して採取する回数を指定します。 | 1 |
プロセス異常終了可否(processAbnormallyEnd) | trueを指定すると、障害とみなされた場合に業務プロセスを異常終了させます。 | false |
正常とみなす応答時間(normalResponseTime) | 正常とみなすリクエストの応答時間を指定します。(単位:秒) | 20 |
障害とみなす応答時間(faultResponseTime) | 障害とみなすリクエストの応答時間を指定します。(単位:秒) | 40 |
障害とみなす未使用スレッド数の割合(faultFreeThreadsRate) | 障害とみなす未使用スレッド数の割合を指定します。 | 10 |
アボートとみなす応答時間(abortResponseTime) | スローダウンの検出に伴いプロセスを再起動するまでの監視時間を指定します。(単位:秒) | 1200 |
スレッドダンプ採取回数(dumpThreadDumpCount) | 障害確定後にスレッドダンプを連続して採取する回数を指定します。 | 3 |
無視するリクエスト(ignorableRequests) | 障害監視の対象外とするリクエスト名のリストを指定します。 | |
アプリケーショングループ/プロセスグループ(customSettingsProcessGroup) | 特定のアプリケーショングループ/プロセスグループに対する個別の設定を指定します。設定は、アプリケーショングループ/プロセスグループの操作から実行してください | なし |
JavaEEアプリケーション(customSettingsJava) | 配備しているJavaEEアプリケーションに対する個別の設定を指定します。設定はアプリケーションの操作から実行してください。 | なし |
WebアプリケーションのURL(customSettingsURL) | WebアプリケーションのURLを指定します。特定のURLに対して個別の設定を行ないたい場合、本設定を追加してください。(指定例)<URL>.<設定名>=<設定値> | なし |
Concurrency Resources(customSettingsConcurrency) | Concurrency Resourcesに対する個別の設定を表示します。設定はConcurrency Resourcesの操作から実行してください。 | なし |
メモリ不足障害対策機能では、次の機能を提供します。
上記の機能とメモリ不足障害対策機能の動作概要については下記の図を参照してください。
本節ではメモリ不足障害対策機能の詳細動作を説明します。
ログレベル | メッセージ |
---|---|
INFO | OTX01191403: Memory Monitor : ヒープメモリの使用率が <数値> % (障害とみなすメモリ使用率下限)を超えました。障害検証状態に移行します。使用済みヒープメモリサイズ = <数値> KB, 最大ヒープメモリサイズ = <数値> KB |
メモリ不足障害対策機能のログは、次の箇所に出力されます。
エージェントプロセス | プロセスグループ |
---|---|
${INSTANCE_ROOT}/logs/agent.log ${INSTANCE_ROOT}/logs/heapDump<日時>.bin (ヒープダンプ) ${INSTANCE_ROOT}/logs/heapDump<日時>.log (ヒープダンプ) |
${INSTANCE_ROOT}/logs/tpsystem/${APGNAME}/${PGNAME}.${PID}.log ${INSTANCE_ROOT}/logs/heapDump<日時>.bin (ヒープダンプ) ${INSTANCE_ROOT}/logs/heapDump<日時>.log (ヒープダンプ) |
出力されるログメッセージの詳細は、[ メッセージ > OTXから始まるメッセージ > OTX01:運用管理エージェント ] を参照してください。「OTX011914xx」が障害対策機能のログメッセージとなります。
メモリ不足障害対策機能で使用する設定の一覧は以下の通りです。
設定名 (属性名) |
説 明 | 既定値 |
---|---|---|
メモリ不足監視の有効化(memoryMonitor) | メモリ不足監視を有効にするか否かを設定します。 | true |
障害監視間隔(faultWatchInterval) | 障害を監視する間隔を指定します。(単位:秒) | 60 |
障害検証時間(faultVerificationTime) | 最初の障害発生からプロセス全体の障害とみなすまでに、使用されない動作スレッドの数と負荷を検証するための時間を指定します。(単位:秒) | 300 |
スレッド数の抑制割合(reduceThreadsRate) | 負荷を下げるためにリクエストの割当を中断するスレッド数の割合を指定します。 | 20 |
障害回復検証時間(recoveryVerificationTime) | 負荷を下げるための待ち合わせおよびリクエストの割当中断による障害からの回復を図る時間を指定します。(単位:秒) | 300 |
障害回復待機時間(recoveryWaitTime) | 負荷を下げるためにリクエスト終了後に待ち合わせを行う時間を指定します。(単位:秒) | 1 |
プロセス異常終了可否(processAbnormallyEnd) | trueを指定すると、障害とみなされた場合に業務プロセスを異常終了させます。 | false |
メモリ使用率の監視間隔(memoryWatchInterval) | 正常時のメモリ使用量の監視間隔を指定します。(単位:秒) | 600 |
障害とみなすメモリ使用率上限(faultMemoryUsageHMK) | フェイルセーフ処理を開始するためのメモリ使用率の閾値を指定します。(単位:%) | 90 |
障害とみなすメモリ使用率下限(faultMemoryUsageLMK) | 障害監視間隔でメモリ使用量の計測を開始するためのメモリ使用率の閾値を指定します。(単位:%) | 85 |
ヒープダンプのタイプ(dumpHeapDumpType) | 障害確定後に採取するヒープダンプの種類を指定します。次の2つから選択可能です。
・hprof : hprof形式(バイナリ)
・histogram : クラスヒストグラム(テキスト) |
hprof |
メモリ使用率の監視タイミング(memoryWatchTiming) | メモリ使用率の監視タイミングを指定します。次の2つから選択可能です。設定の反映には再起動が必要です。
・periodic : 定期的
・gc : GC実行後 |
periodic |
アプリケーショングループ/プロセスグループ(customSettingsProcessGroup) | 特定のアプリケーショングループ/プロセスグループに対する個別の設定を指定します。設定は、アプリケーショングループ/プロセスグループの操作から実行してください | なし |
JavaEEアプリケーション(customSettingsJava) | 配備しているJavaEEアプリケーションに対する個別の設定を指定します。設定はアプリケーションの操作から実行してください。 | なし |
WebアプリケーションのURL(customSettingsURL) | WebアプリケーションのURLを指定します。特定のURLに対して個別の設定を行ないたい場合、本設定を追加してください。(指定例)<URL>.<設定名>=<設定値> | なし |
本節では、障害対策機能の設定変更方法について説明します。スローダウン障害対策機能も、メモリ不足障害対策障害対策機能の設定は「診断サービス」という機能にあります。
[ スローダウン障害対策機能の設定 ]、[ メモリ不足障害対策機能の設定 ] ]で紹介している属性値に対しserver.diagnostic-serviceを付与することで設定を確認・変更することが出来ます。
(例) 障害監視間隔(属性名: faultWatchInterval)を確認する場合otxadmin > login --user <ドメインのユーザ名> ---password <ドメインのパスワード> --port <ドメインのポート番号> otxadmin > get server.diagnostic-service.faultWatchInterval server.diagnostic-service.faultWatchInterval = 60(例) 障害監視間隔(属性名: faultWatchInterval)を変更する場合
otxadmin > login --user <ドメインのユーザ名> ---password <ドメインのパスワード> --port <ドメインのポート番号> otxadmin > set server.diagnostic-service.faultWatchInterval=60
[アプリケーションサーバ] > [診断サービス]を選択し、表示されるタブ([フェールセーフ(共通)][フェールセーフ(スローダウン)][フェイルセーフ(メモリ)] )から設定を確認・変更することが可能です。