WebOTX Manual V10.2 (第4版) 目次を表示 |
本章では、WebOTX にて提供している運用ツール及びサポートツールについて設定方法、使用方法を解説します。
マイクロサービスビルドツールは、コマンドオプションで指定されたマイクロサービスプロファイルを展開し、
ユーザアプリケーション、ユーザライブラリ、任意設定ファイル、起動スクリプト、Dockerファイルの配置、
設定ファイル(config.properties)によるDomain.xmlの更新を行い、マイクロサービスパッケージとしてアーカイブファイル(*.zip)を出力するツールです。
マイクロサービスビルドツールは、Windows環境においてWebOTX Developer V10.2をインストールすることで、<WebOTXインストールディレクトリ>\Developer\ms-build-tool にインストールされます。(以降、マイクロサービスビルドツールのインストールディレクトリを ${TOOL_DIR} と記述します。)
Linux環境においてもコマンドで使用することが可能ですが、 ${TOOL_DIR} 配下をアーカイブし、Linux環境にファイル転送して、展開する必要がります。
詳細は、[Linux環境へのインストール方法]を確認してください。
${TOOL_DIR}\bin>ms-build-tool.bat --app-server-name MicroServiceProfile --app-file application(*.war) [--lib-file LibraryFile] [--config-file configProperties] [--option-file optionFile] [--bootstrap-file scriptFile] [--docker-setting DockerSettingFile] [--output-file outputFile] [--echo [ true|false ]] [--version] [--help [オプション名|all]] [--clean]
${TOOL_DIR}/bin>./ms-build-tool.sh --app-server-name MicroServiceProfile --app-file application(*.war) [--lib-file LibraryFile] [--config-file configProperties] [--option-file optionFile] [--bootstrap-file scriptFile] [--docker-setting DockerSettingFile] [--output-file outputFile] [--echo [ true|false ]] [--version] [--help [オプション名|all]] [--clean]
コマンド引数 | 説明 |
---|---|
--app-server-name | インストーラ、あるいは任意のリポジトリからダウンロードしたマイクロサービスプロファイルを指定します。 ファイルの指定は、絶対パスまたは、相対パスで指定します。相対パスで指定する場合は、${TOOL_DIR}/app-server をカレントとする相対パスで指定します。 このオプションは、必須です。 |
--app-file | コンパイルしてパッケージングしたアプリケーションファイル(*.war)を指定します。 ファイルの指定は、絶対パスまたは、相対パスで指定します。相対パスで指定する場合は、コマンドの実行ディレクトリをカレントとする相対パスで指定します。 このオプションは、必須です。 |
--lib-file | アプリケーションファイル(*.war)が使用するライブラリファイル(*.jar)を指定します。 ファイルの指定は、絶対パスまたは、相対パスで指定します。相対パスで指定する場合は、コマンドの実行ディレクトリをカレントとする相対パスで指定します。 Windows環境でライブラリファイルを複数指定する場合は、";"(セミコロン)で区切って指定します。Linux環境の場合は、":"(コロン)で区切って指定します。 このオプションは、省略可能です。 |
--config-file | マイクロサービスの domain.xml の設定変更を行うコンフィグプロパティファイル(config.properties)を指定します。 ファイルの指定は、絶対パスまたは、相対パスで指定します。相対パスで指定する場合は、コマンドの実行ディレクトリをカレントとする相対パスで指定します。 このオプションは、省略可能です。オプションを省略した場合は、${TOOL_DIR}/config/default-config.properties を使用して、domain.xmlの設定を行います。 コンフィグプロパティファイル(config.properties)の設定内容については、[設定値の変更]を確認してください。 |
--option-file | マイクロサービス向け任意設定ファイルを指定します。ファイルの指定は、絶対パスまたは、相対パスで指定します。 相対パスで指定する場合は、コマンドの実行ディレクトリをカレントとする相対パスで指定します。 Windows環境で任意設定ファイルを複数指定する場合は、";"(セミコロン)で区切って指定します。Linux環境の場合は、":"(コロン)で区切って指定します。 このオプションは、省略可能です。 |
--bootstrap-file | 起動スクリプト(ドメインの起動+プロセス監視)を指定します。ファイルの指定は、絶対パスまたは、相対パスで指定します。 相対パスで指定する場合は、コマンドの実行ディレクトリをカレントとする相対パスで指定します。 このオプションは、省略可能です。オプションを省略した場合は、${TOOL_DIR}/config/default-run.sh.templateを使用します。 |
--docker-setting | Dockerファイルを指定します。ファイルの指定は、絶対パスまたは、相対パスで指定します。 相対パスで指定する場合は、コマンドの実行ディレクトリをカレントとする相対パスで指定します。 このオプションは、省略可能です。オプションを省略した場合は、${TOOL_DIR}/config/default-run.sh.templateを使用します。 |
--output-file | マイクロサービスパッケージの出力ファイルを指定します。ファイルの指定は、絶対パスまたは、相対パスで指定します。 相対パスで指定する場合は、コマンドの実行ディレクトリをカレントとする相対パスで指定します。 このオプションは、省略可能です。オプションを省略した場合は、既定ファイル名my-ms-webotx-as.zipで、カレントディレクトリに出力します。 |
--echo | コマンドエコーの表示(true)、非表示(false)を指定します。このオプションは、省略可能です。オプションを省略した場合は、表示(true)を使用します。 |
--version | マイクロサービスビルドツールのバージョンを表示します。このオプションは、他のオプションと併用できません。 |
--help | マイクロサービスビルドツールのヘルプを表示します。
allまたは、オプション名を省略した場合は、usageとしてコマンドの書式を一覧を表示します。 オプション名を指定した場合は、指定したオプション名の書式および説明を表示します。 |
--clean | マイクロサービスプロファイル(*.zip)の展開ディレクトリを削除してファイルの展開を行います。展開ディレクトリは、--app-server-nameのコマンドオプションで指定されたファイルと同じディレクトリに作成します。 コマンドオプションを指定しない場合は、前回マイクロサービスプロファイルを展開した各ファイルを使用して、今回指定したファイルの配置および、更新を行います。前回と今回で配置するファイルが異なった場合、前回配置したファイルは削除されません。ファイル名が同一であれば、ファイルを上書きして配置します。 |
マイクロサービスプロファイル(${TOOL_DIR}/app-server/webotx-as-microprofile-1.2.zip)、アプリケーションファイル(${TOOL_DIR}/tmp/example.war)、ライブラリファイル(${TOOL_DIR}/tmp/example.jar)を使用して、マイクロサービスパッケージファイル((${TOOL_DIR}/tmp/my-ms-package.zip)を作成する場合のコマンド例です。
${TOOL_DIR}> .\bin\ms-build-tool.bat --app-server-name webotx-as-microprofile-1.2.zip --app-file .\tmp\example.war --lib-file .\tmp\example.jar --output-file .\tmp\my-ms-package.zip
${TOOL_DIR}> ./bin/ms-build-tool.sh --app-server-name webotx-as-microprofile-1.2.zip --app-file ./tmp/example.war --lib-file ./tmp/example.jar --output-file ./tmp/my-ms-package.zip
Windows環境にインストールされているWebOTX Developer V10.2に同梱されているマイクロサービスビルドツールをLinux環境へインストールする方法を説明します。
マイクロサービスビルドツールがインストールされているディレクトリ(<WebOTXインストールディレクトリ>\Developer\ms-build-tool)を ${TOOL_DIR} として、以降記述します。