- WebOTX V5 との相互接続不可
WebOTX V6 以降では性能向上のため、通信プロトコルを中心に、大幅な実装変更を行いました。
このため、WebOTX V5 と WebOTX V6 以降では、ライブラリレベルでの
相互接続性はありません。
ただし、アプリケーションレベルでは、次項の WebOTX 拡張機能を使用していなければ、
そのまま利用することができます。
- WebOTX 拡張機能のインタフェース変更
WebOTX V5 で作成したアプリケーションにおいて、次に示す API を利用している場合には
新しい API への修正が必要となります。
- 確認応答モード定数 : NO_ACKNOWLEDGE
パッケージ名の変更
V5: jp.co.nec.WebOTX.jms.ClientSession.NO_ACKNOWLEDGE
↓
V6以降: com.nec.webotx.messaging.ClientSession.NO_ACKNOWLEDGE
- 配信時刻指定 API
パッケージ名の変更
V5: jp.co.nec.WebOTX.jms.MessageImpl.setDeliveryTime()
↓
V6以降: com.nec.webotx.messaging.jmq.jmsclient.MessageImpl.setDeliveryTime()
- 再配信遅延時間指定 API
パッケージ名の変更
V5: jp.co.nec.WebOTX.jms.ClientQueueConnection.createQueueSession()
↓
V6以降: com.nec.webotx.messaging.ClientQueueConnection.createQueueSession()
V5: jp.co.nec.WebOTX.jms.ClientQueueConnection.createTopicSession()
↓
V6以降: com.nec.webotx.messaging.ClientQueueConnection.createTopicSession()
- 運用コマンドの変更
WebOTX V5 の互換コマンドは提供しておりません。以下のコマンドをご利用ください。
- jmsadm (JMS サーバの起動と停止)
JMSサーバの起動と停止には、WebOTXの運用管理コマンド(otxadmin)を使用してください。統合運用管理ツールから操作することも可能です。
起動 : otxadmin> start-jms
停止 : otxadmin> stop-jms
- jmsmng (送信先の運用)
送信先の生成等の運用には、WebOTXの運用管理コマンド(otxadmin)を使用してください。また、統合運用管理ツールでjms-service管理対象に対して操作することも可能です。
生成 : otxadmin> create-jmsdest
削除 : otxadmin> delete-jmsdest
一覧 : otxadmin> list-jmsdest
メッセージ廃棄ポリシーに相当する機能は、送信先の属性 (limitBehavior) として与えることができます。
ただし、LIFO に相当するものはサポートしておりません。
- jmslog (ログ採取レベルの変更)
JMSサーバのログレベルを変更するには、WebOTXの運用管理コマンド(otxadmin)、もしくは統合運用管理ツールを使用してjms-service管理対象の属性値を変更してください。
変更 : otxadmin> set
例) otxadmin> set server.jms-service.loglevel=DEBUG
- jmspasswd (管理者パスワードの変更)
管理者パスワードの変更については、JMS固有のwojmsusermgr コマンドを使用してください。
例) wojmsusermgr update -u admin -p adminadmin -otxdomain domain1
- プロパティファイルの変更
WebOTX V5 のプロパティファイルの変更点について説明します。
- jms_service.properties
以下の設定ファイルで定義してください。
<WebOTX dir>\domains\<domain name>\wojms\instances\wojmsbroker\props\config.properties
設定できるプロパティについては、「運用編(コンフィグレーション)」-「JMS に関する設定」をご覧ください。
なお、WebOTX V5 のプロパティとの互換性はありません。
- jms_client.properties
WebOTX V6 以降では使用しません。
- DUPS_OK_ACKNOWLEDGE 確認応答モードの実装変更
JMS 標準では実装依存となっている DUPS_OK_ACKNOWLEDGE 確認応答モードの実装を WebOTX V5 から変更しています。
WebOTX V5 では AUTO_ACKNOWLEDGE 確認応答モード相当の実装 (1件単位に確認応答を発行) でしたが、WebOTX V6 以降では 10 件単位に確認応答を発行します。