8. 互換性について

WebAP JSPは、基本的に以前のバージョンとの互換を保っています。
WebAP JSP Developer では、以前のバージョンで作成されたプロジェクトを読み込むことが可能です。
WebAP JSPでは、以前のバージョンで動作していたWebアプリケーションが動作します。
ただし、以前のバージョンによっては、互換を保つためにプロジェクトの修正やビルドが 必要になる場合があります。 以下に互換について表にまとめます。

以前のバージョン 最新バージョンと互換のない場合 対応方法
2.122
以前
2.2 2.201 2.202

2.206
3.1

3.102、
3.105
3.104 3.103、
3.105
3.2〜4.21 5.1
以降









バージョン2.122以前のWebAP JSP Developer で作成したWebアプリケーションは、最新のWebAP JSP上で動作しません。

MFDL移行機能を使用しないで作成したWebアプリケーションの場合は、 WebAP JSP Developer で、「Object Brokerバージョン移行処理」を行ってください。
その後、フェーズJavaソースファイル、JSPファイルの再作成、リコンパイルを行ってください。
上記の処理を行うためには、Object Broker5.1以上が必要です。また、WebAP JSPと連携して動作するWebOTXのバージョンも3.2以上である必要があります。

MFDL移行機能により作成したWebアプリケーションの場合は、最新のWebOTX Connector Developer(VISコネクタ)が作成したコネクタ連携ファイルを使用してMFDL移行しなおした後、コンパイルを行ってください。また、最新のWebOTX Connector Developer(VISコネクタ)が作成したサーバAPと接続してください。

バージョン2.122以前のWebAP JSP構文を使用して、HTMLファイルをカスタマイズし ている場合、Webアプリケーションが正常に動作しない場合があります。
詳細は、「バージョン2.122以前のWebAP JSP構文を使用してカスタマイズした HTMLファイルの最新版JSPファイルへの変換について」を参照してください。
「バージョン2.122以前のWebAP JSP 構文を使用してカスタマイズしたHTMLファイルの 最新版JSPファイルへの変換について」を参照して、HTMLファイルを修正してください。その後、ビルドを行 ってください。
最大値指定ありのsequence型の引数のマッピング方法は、バージョン2.122以前で はarray型と同じでしたが、バージョン2.2版以降は最大値指定なしのsequence型と 同じになりました。従って、最大値指定ありのsequenceの要素1つ1つとHTMLタグをマッピングしていた場合、 Webアプリケーションが正常に動作しません。 配列の要素1つ1つとHTMLタグをマッピングするには、array型の引数と マッピングしてください。フェーズ定義を修正後、ビルドを行ってください。
HTMLファイルに、最新版では使用できないJSP構文が記述されている場合 、Webアプリケーションが正常に動作しません。 最新版で使用できないJSP構文を記述しないように、HTMLファイルを修正 してください。その後、Webアプリケーションをビルドしなおしてください。最新版で使用可能なJSP構文は、「WebOTX WebAP JSP アプリケーション開発ガイド」の「自動生成したJSPファイル内で使用できるJSP1.0構文」を参照してください。


フェーズに複数のHTMLファイルを登録しているとき、フェーズ実行後にデ フォルトで表示するのは一覧の先頭のHTMLファイルにしていましたが、 フェーズを定義しなおしてビルドした場合、一覧の最後のHTMLファイルが表示されるようになります。 表示したいHTMLファイルが一覧の最後になるように定義しなおした後、ビ ルドを行ってください。


ユーザがHTMLファイル中のテーブルにNAME属性値を記述している場合、以 前のプロジェクトのフェーズ設定ダイアログを表示時に、 HTMLファイルが読み込めないことがあります。該当のテーブルが入れ子の最も内側でないなど、「NAME属性値の 自動付加」の対象外の場合です。 該当のテーブルとテーブル全体マッピングまたは列マッピングを行わない 場合は、HTMLファイルから該当のテーブルのNAME属性値を削除してください。 テーブル全体マッピングまたは列マッピングを行う場合は、NAME属性値の自動付加の対象になるようにHTMLファ イルの記述を変更してください。

WebAP JSPがObjectSpinnerバージョン5.1以上を使用している場合、 バージョン2.206以前のWebAP JSP Developer を使用して作成 したWebアプリケーションは正常に動作しない場合があります。 WebAP JSP Developer でObjectSpinnerバージョン5.1以上を使用して、Webアプリケーションのリコンパイル を行ってください。

WebAP JSP バージョン3.102以前またはバージョン3.105では、ObjectSpinnerバージョン5.1を使用する場合、前バージョンの互換ライブラリと連携して動作していました。
WebAP JSP バージョン3.103以降(バージョン3.105を除く)では、ObjectSpinnerバージョン5.1以降のライブラリに正式に対応しています。
WebAP JSPでObject Brokerバージョン6.x以上またはObjectSpinnerバージョン5.xのライブラリを使用する場合、バージョン3.102以前またはバージョン3.105のWebAP JSP Developerを使用して作成したWebアプリケーションは正常に動作しない場合があります。
また、WebAP JSP が使用するObject Broker、WebOTXが使用するObject Brokerのバージョンの組み合わせがサポート外の場合、Webアプリケーションは正常に動作しない場合があります。サポートしている組み合わせについては「サポートするObject Brokerのバージョンの組み合わせ」を参照してください。
WebAP JSPでObject Brokerバージョン6.x以上またはObjectSpinnerバージョン5.xのライブラリを使用する場合は、「Object Brokerバージョン移行処理」を行ってください。
その後、フェーズJavaソースファイル、JSPファイルの再作成、リコンパイルを行ってください。
MFDL移行したトランザクションの場合は、「Object Brokerバージョン移行処理」を行った後、リコンパイルのみを行ってください。

上記の処理を行いたくない場合は、WebAP JSPでObjectSpinner互換ライブラリを使用してください。






バージョン3.104のMFDL移行機能により作成したWebアプリケーションは、他のバージョンのWebAP JSPでは正常に動作しない場合があります。 WebAP JSP Developer でMFDL移行しなおした後、コンパイルを行ってください。












WebAP JSP バージョン3.105以前(バージョン3.104Aを除く)で「エラー発生時にユーザ例外通知しない」ように指定してMFDL移行したWebアプリケーションを、バージョン3.1.0.3a以降 のWebOTX Connector Developer(VISコネクタ)が作成したサーバAPと接続して動作させたとき、VISコネクタで発生したエラーを正常に認識できません。 バージョン3.1.0.3a以降 のWebOTX Connector Developer(VISコネクタ)が作成したコネクタ連携ファイルを使用してMFDL移行しなおした後、コンパイルを行ってください。

WebAP JSP Developer バージョン4.21以前で作成したWebアプリケーションを、JDK 1.4を使用してコンパイルし直すとコンパイルエラーになります。JDKのバージョンが1.3.x以前の場合は問題ありません。 WebAP JSP Developer で、コンパイルする前にソース生成し直すか、またはビルドを行ってください。
WebOTXのWO_Baseから派生したインタフェースを定義しているサーバAPにアクセスする旧Webアプリケーション(バージョン4.21以前)の場合、以下の問題があります。
  • 最新のWebAP JSP Developer でコンパイルし直すとコンパイルエラーになります。
  • ObjectBroker9.x/ObjectBroker8.x/ObjectBroker7.xおよびWOTXBS90.jar/WOTXBS80.jar/WOTXBS70.jarを使用するWebAP JSP上では動作しません。
「WOTXBS90.jar/WOTXBS80.jar/WOTXBS70.jarを使用する場合の旧Webアプリケーション再作成手順」を参照して、Webアプリケーションの再作成を行ってください。

※ V5.3以降においてはJDKのバージョンが1.3.x以降で互換しています。



<32bit版と64bit/IPF版の互換性について>

WebAP JSP Developer (32bit版)で作成したWebアプリケーションを、WebAP JSP(64bit/IPF版)で動作させるには、WebAP JSP Developer (64bit版)で、Webアプリケーションの再作成を行ってください。

<バージョン2.122以前のWebAP JSP構文を使用してカスタマイズしたHTMLファイルの最新版JSPファイルへの変換について>

<サポートするObject Brokerのバージョンの組み合わせ>

WebAP JSP(64bit/IPF版)は、WebAP JSP と同じCD-ROMに含まれるWebOTX、Object Brokerに対応しています。
WebAP JSP(32bit版)は以前のバージョンのWebOTXやObject Broker(バージョン5.x以前の製品名称はObjectSpinner)にも対応しています。
ただし、WebAP JSP(32bit版) が使用するObject Brokerと、WebOTXが使用するObject Brokerのバージョンの組み合わせがサポート外の場合、Webアプリケーションは正常に動作しない場合があります。
サポートしている組み合わせは以下のとおりです。
WebAP JSP と同じCD-ROMからWebOTX、Object Brokerをインストールした場合は、パターン5になります。
以下の表で「互換ライブラリ」とは、ObjectSpinner5.1以上に含まれているObjectSpinner4.5互換用ライブラリのことです。

パターン WebAP JSP Developer が使用するObject Brokerのバージョン WebAP JSPが使用するObject Brokerのバージョン WebOTX ASのバージョン WebOTX 運用管理ツールでサーバAP登録時に指定するWebOTXバージョン(*注1) サーバAPを作成したWebOTXのバージョン
パターン1 4.x 4.x 2.x 2 2.x
パターン2 互換ライブラリ 互換ライブラリ 3.x以上 2 2.x
パターン3 5.x 5.x 3.x 3 3.x
パターン4 6.x 6.x 4.x 4 4.x
パターン5 7.x 7.x 5.x 5 5.x
パターン6 8.x 8.x 6.x 6 6.x

(注1)WebOTX 運用管理ツールでサーバAPを登録時に指定するWebOTXバージョンは、サーバAPを作成したWebOTXのバージョンです。「2」を指定した場合、WebOTX ASは、Object Broker互換ライブラリを使用します。それ以外のバージョンを指定した場合は、Object Brokerの標準ライブラリを使用します。


<WOTXBS90.jar/WOTXBS80.jar/WOTXBS70.jarを使用する場合の旧Webアプリケーション再作成手順>

WebOTXのWO_Baseから派生したインタフェースを定義しているサーバAPにアクセスする旧Webアプリケーション(バージョン4.21以前)を、ObjectBroker9.x/ObjectBroker8.x/ObjectBroker7.xおよびWOTXBS90.jar/WOTXBS80.jar/WOTXBS70.jarを使用するWebAP JSP上で動作可能にするためには、以下の手順で再生成してください。

  1. JSP開発ディレクトリ配下の各トランザクションのstubsディレクトリを削除してください。

    JSP開発ディレクトリ\project\プロジェクト名\トランザクション名\stubs

  2. JSP開発ツールのメニューバーから「トランザクション」−「フェーズ設定...」メニューをクリックして、「フェーズ設定」ダイアログを表示します。このときに自動的にIDLコンパイルが行われ、上記のstubsディレクトリ配下が再作成されます。

  3. 「OK」ボタンをクリックして「フェーズ設定」ダイアログを閉じます。

  4. JSP開発ツールで、「ソース生成」、「JSP生成」、「リコンパイル」を順番に行うか、「ビルド」を行ってWebアプリケーションを再生成してください。コマンドで同等の処理を行うこともできます。Webアプリケーションの生成方法の詳細は「APの生成と登録」を参照してください。