2.2. RHEL版のインストール

本製品のUnix環境におけるインストール方法について説明します。

2.2.1. インストール前の作業

2.2.1.1. WebOTX製品 の 停止 と アンインストール

WebOTX製品は、複数バージョンをインストールすることはできません。また、同一バージョンでも複数のインストールディレクトリへインストールすることはできません。
異なるバージョンのWebOTX製品が既にインストールされている場合、WebOTXのサービス群を停止後にアンインストールを行なってください。 操作手順については、ご利用になっているバージョンのマニュアルをご覧ください。

2.2.1.2. JDKのインストール

WebOTX BSが動作するためにはJava Platform, Standard Edition 6 Development Kit (JDK 6)が必要です。
本製品のインストール実施前に、JDK 6のインストールを行ってください。

JDKのバージョンはjava -versionコマンドにより確認することができます。下記は、JDKが /usr/java/jdk1.6.0_25 にインストールされている場合の例です。

(例) JDKのバージョン確認
[root@localhost /]# /usr/java/jdk1.6.0_25/bin/java -version
java version "1.6.0_25"
Java(TM) SE Runtime Environment (build 1.6.0_25-b06) 
Java HotSpot(TM) Client VM (build 20.0-b11, mixed mode, sharing)

2.2.1.3. 環境変数JAVA_HOMEの設定

環境変数 JAVA_HOMEにJDKのインストールディレクトリを設定してください。
環境変数の設定は、インストーラを実行するコンソール、または、インストーラ実行ユーザに対して行います。

下記は、exportコマンドを使用して、環境変数JAVA_HOMEに /usr/java/jdk1.6.0_25 をコンソールに設定する場合の例です。

(例) 環境変数JAVA_HOMEの設定
[root@localhost /]# export JAVA_HOME=/usr/java/jdk1.6.0_25
[root@localhost /]# echo ${JAVA_HOME}
/usr/java/jdk1.6.0_25

2.2.1.4. 依存パッケージのインストール

xinetdパッケージのインストール (対象: Red Hat Enterprise Linux 6)

Linux版では、拡張インターネットサービスデーモン(xinetd)用のサービスを登録して使用します。
Red Hat Enterprise Linux 6では、事前に xinetdパッケージ をインストールする必要があります。(xinetdパッケージはデフォルトでインストールされません。)

※ xinedパッケージは「レガシーUNIXの互換性」パッケージグループに含まれます。

「レガシーソフトウェアーの開発」パッケージのインストール

Linux版では、WebOTXの中で一部旧バージョンのC++ライブラリを利用したモジュールを提供しています。 そのため、事前に以下のパッケージをインストールする必要があります。

※ compat-libstdc++ パッケージは、ウィンドウマネージャの[アプリケーション]-[ソフトウェアの追加/削除]からインストールできます。

2.2.1.5. WebOTX Utility(OTXUTIL)のインストール

WebOTX製品のライセンスチェック・管理を行う WebOTX Utility (OTXUTIL) をインストールします。 既に WebOTX Utility (OTXUTIL) が、インストールされている場合は、次に進んでください。

  1. rootでログインしてください。
  2. CD(DVD)をマウントしてください。

    マシンのCD-ROMドライブに「WebOTX Media (CD) #1」または「WebOTX Media (DVD) #1」を挿入し、マウントします。

    [root@localhost ~]# cd /
    [root@localhost /]# mount -t iso9660 -o loop /dev/cdrom /media/cdrom
    
  3. rpmコマンドを使用して、OTXUTIL パッケージをインストールします。

    [root@localhost /]# rpm -ihv /media/cdrom/OTXUTIL/LINUX/OTXUTIL-8.xx.xx.xx-1.<cpu_arch>.rpm
    準備中...                ########################################### [100%]
       1:OTXUTIL                ########################################### [100%]
    

    xx は、RPMファイルのリビジョン番号です。
    <cpu_arch> は、RPMファイルのCPU種別を表す文字列です。32bit環境ではi386、64bit環境ではx86_64が入ります。
    OTXUTIL の RPMファイル名は、インストールに使用するWebOTX Mediaのリリースメモ、もしくはWebOTX Mediaの上記ディレクトリを参照し、確認してください。

    コマンドが正常終了すればWebOTX Utilityのインストールは完了です。

  4. CD(DVD)をアンマウントしてください。
    [root@localhost ~]# cd /
    [root@localhost /]# umount /media/cdrom 
    
過去のバージョンのWebOTX Utilityをアップデートする場合

2.2.1.6. ライセンス登録

WebOTX Utility (OTXUTIL) を使用して、ライセンスを登録します。
既にWebOTX Batch Serverのライセンスが登録済みの場合は、次に進んでください。

  1. OTXLAdd コマンドを実行します。
    [root@localhost /]# /opt/share.nec/bin/OTXLAdd
    
  2. "Please Input License Code."と表示されたら製品の「ライセンスキー」を入力してください。
    製品の「ライセンスキー」は製品購入時に添付される「ソフトウェア使用認定証」の「製品番号」に記載されている19桁の番号です。
    ライセンス登録作業が成功すると、"Command Succeeded."と表示され OTXLAdd コマンドが終了します。

    [root@localhost /]# /opt/share.nec/bin/OTXLAdd
    Please Input License Code.
    *******************
    Command succeeded.
    
  3. OTXLChk コマンドを使用して、ライセンス登録結果を確認します。
    [root@localhost /]# /opt/share.nec/bin/OTXLChk
    

    ライセンス情報が表示されない場合は、ライセンス登録作業が失敗している可能性があります。次の点を確認してください。

    ライセンス登録手順に問題が無い場合は、ライセンスの削除とOTXUTILのアンインストールを参考に登録を行ったライセンスを一旦削除し、再度ライセンス登録を行ってください。

  4. 上記手順を、登録するライセンスキー毎に繰り返してください。

以上で WebOTX Batch Serverへのライセンス登録は完了です。

CUライセンスについて

CPU数が2以上の場合、CUライセンスを登録する必要があります。
CPU数とCUライセンスの必要数の関係は、下表の通りです。

CPU数 と CUライセンス数 の 対応関係
乗率後の総プロセッサ数   1     2    3 -  4  5 -  6  7 -  8  9 - 16 17 - 32 33 - 64
追加するCUライセンス数 0 1 2 4 6 8 16 32
マルチコアCPUの場合の補足事項

1プロセッサ・パッケージに8コアより多くのコアを搭載しているCPUをご利用の場合には、別途ご連絡ください。

インストール対象のマシンがマルチコアCPUと呼ばれるプロセッサを搭載している場合、

「1プロセッサ・パッケージ = 2 CPU」

としてCPU数をカウントします。
以下は、CPU数とCU数の考え方の例です。

2.2.2. インストール

インストールスクリプトを使用してインストールします。手順は次のとおりです。

  1. ログイン名 root でログインしてください。
    login : root
  2. CD(DVD)をマウントしてください。

    マシンのCD-ROMドライブに「WebOTX Media (CD) #1」または「WebOTX Media (DVD) #1」を挿入し、マウントします。

    [root@localhost ~]# cd /
    [root@localhost /]# mount -t iso9660 -o loop /dev/cdrom /media/cdrom
    
  3. コンソールを開き、以下のコマンドを実行してください。
    [root@localhost /]# cd /media/cdrom/OTXBS/LINUX		
    [root@localhost LINUX]# ./BSINST.SH
    
  4. エディションを選択します。
    Please select one of the following products:
    
       1. WebOTX Batch Server Express
       2. WebOTX Batch Server Standard
      99. Install Cancel
    

    Express editionをインストールするには「1」を、Standard editionをインストールするには「2」を、キャンセルするには「99」を入力します。

  5. インストールを実行するか否かを選択します。
    ******************************************************************
    * Installation of WebOTX Batch Server on your computer.          *
    * To continue, enter y.                                          *
    * Enter q to exit the installation. [y, q] (Default: y)          *
    ******************************************************************
    

    最後に以下の確認画面が表示されるので、インストールを行うには「y」を押してください。

    コマンドが正常終了すればWebOTX Batch Serverのインストールは完了です。

  6. CD(DVD)をアンマウントしてください。
    [root@localhost ~]# cd /
    [root@localhost /]# umount /media/cdrom 
    

2.2.3. マニュアルのインストール

(注)
マニュアルをインストールするには、ディスク容量として約 500MB の空き容量が必要です。

マニュアルのインストールを行う場合は、次の作業を行ってください。

  1. ログイン名 root でログインします。
    login: root
    
  2. マシンのCD-ROMドライブに「WebOTX Media CD-ROM #3 」または 「WebOTX Media DVD-ROM #1」を挿入してマウントします。 自動的にマウントされない場合には次のコマンドでマウントしてください。
    [root@localhost]# cd /
    [root@localhost]# mount -t iso9660 -o loop /dev/cdrom /media/cdrom
    
  3. CD-ROMのマウント・ポイント・ディレクトリへ移動してください。
    [root@localhost]# cd /media/cdrom
    
  4. インストールスクリプトを起動してください。
    [root@localhost]# ./WOINST.SH
    
  5. スクリプトの指示にしたがって、インストールする製品を選択してください。
    Please select one of the following products:
    
    1. WebOTX Application Server Express
    2. WebOTX Application Server Foundation
    3. WebOTX Application Server Standard
    4. WebOTX Application Server Enterprise
    5. WebOTX Developer
    6. WebOTX Administrator
    7. WebOTX Client
    8. Manual
    99. Install Cancel
    

    マニュアルの場合、「8」を入力します。

  6. インストールする言語を選択します。
    Please select one of the following products:
    
       1. WebOTX Manual(Japanese)
      99. Install Cancel
    

    日本語の場合は「1」を入力してください。

  7. マニュアルをインストールするかしないかを入力してください。
    You may install WebOTX Manual on your computer.
    Would you like to install it?  [y,n] (Default: y)
    

    インストールする場合は「y」を、インストールしない場合は「n」を入力してください。デフォルトの場合はインストールします。

  8. 次に同様の手順で、PDF版マニュアルのインストールを選択してください。
    Would you like to install PDF Manual?  [y,n] (Default: n)
    

    インストールする場合は「y」を、インストールしない場合は「n」を入力してください。デフォルトの場合、インストールは行いません。

  9. インストール先のパスを入力してください。
    デフォルトの設定でインストールした場合、WebOTX Batch Serverのマニュアルは下記の場所にインストールされます。
    /opt/WebOTX/Manual/V84/ja/html/optionpp/batch
  10. 選択が完了するとインストール開始確認画面が表示されます。
    ******************************************************************
    * Installation of WebOTX on your computer. To continue, enter y. *
    * Enter q to exit the installation. [y, q] (Default: y)          *
    ******************************************************************
    

    インストールを開始するには「y」を入力してください。キャンセルするには「q」を入力してください。
    キャンセルした場合はインストールスクリプトが終了します。再実行する場合はインストールスクリプトの実行からやり直してください。

  11. CD(DVD)をアンマウントしてください。
    [root@localhost ~]# cd /
    [root@localhost /]# umount /media/cdrom 
    

インストールの作業は以上です。

続いて、インストール後の作業を行ってください。