ログは日々の運用でのメンテナンスや障害発生時の原因調査など、ログはシステム運営において重要な位置を占めています。本章ではWebOTX ASのロギングおよび業務アプリケーションからのログ出力方法について、その概要を説明します。
この節ではWebOTX AS が出力するログの概要を説明します。
WebOTX AS は運用領域をドメインと呼ばれる単位にグルーピングして管理しています。ドメインは各種の機能を提供するサービス群から構成されており、各サービスはその機能を提供するプロセス群またはモジュールと制御モジュールから構成されます。
各サービスは運用管理サービスの中核を担うAgentプロセス内のモジュールとその制御モジュールから構成されるサービスと、Agentプロセスの外部のプロセス群とAgentプロセス内の制御モジュールから構成されるサービスがあります。
図8.1.1.1-1
1つのドメイン内で出力されるログはそのドメインを構成するサービスが個々の方法を利用して出力しています。そのため、ログの出力方法はサービスにより異なります。
WebOTX ASのログの出力方法は大きくは以下のように分けられます。
(*1)Log4JをベースとしたWebOTX AS独自のログモジュールです
このログ出力方法の違いから、WebOTX AS でのログの設定方法は多岐に渡っています。
そこで、WebOTX AS のログの概要を理解するために、まずはWebOTX AS を構成するサービスの関係について説明します。
ここで、WebOTX AS ではエディションによりドメインを構成するサービスが異なるため、以下にエディション別のサービス構成図を記します。
図8.1.1.1-2
Express ではドメインは、ドメイン全体を管理する 運用管理サービス、JMS関連の機能を提供するJMSサービス、CORBA通信関連の機能を提供するObjectBrokerサービス、Webサーバ関連の機能を提供するWebServerサービスから構成されます。
ここで、運用管理サービスのAgentプロセスおよびJMSコンポーネントのJMSプロセスはともにJavaのプロセスであり、ログの出力にはLog4otxを用いています。その他のプロセスは独自の方法を利用してログを出力しています。
各サービスとログの関係の詳細については次節を参照してください。
前節でも述べたようにサービスはプロセス群またはモジュールと制御モジュールから構成されています。また、制御モジュールはAgentプロセスの内部で稼動しています。ここで ${INSTANCE_ROOT}/logsには各サービスごとにディレクトリが分けられており、各ディレクトリにはプロセス群またはモジュールが出力するログファイルと制御モジュールが出力するログファイルが格納されます。
以下はエディション別のサービスと出力先ディレクトリの関係図です。
図8.1.1.1-4
Webサーバ、JMS、ObjectBrokerのサービスはそれぞれ外部プロセス群とAgentプロセス内の制御モジュールとから構成され、その他のサービスはAgentプロセス内のモジュールと制御モジュールから構成されています。また、各サービスごとに${INSTANCE_ROOT}/logs内にディレクトリ区分されログが出力されます。
${INSTANCE_ROOT}/logs直下に出力されるとログファイルについては以下のようなログが出力されます。
webotx_agent.log ・・・Agentプロセス内の全てのサービスが出力するメッセージが出力されます。
server.log ・・・ Agentプロセスの標準出力が出力されます。
server_err.log ・・・ Agentプロセスの標準エラーが出力されます。
server_access.log ・・・ Webコンテナへのアクセスログが出力されます。
この節では業務アプリケーションからログを出力する方法について説明します。
業務アプリケーションからログを出力する方法として、以下を提供しています。
・JavaEE アプリケーション
JDK Logger、Log4JなどJavaライブラリを用いて出力する方法と、標準出力に出力する方法があります。Log4Jを利用する場合は次節を参照してください。
(※1) Log4Jなどのライブラリは業務アプリケーション側で用意する必要があります。
(※2) Log4OTXはWebOTX内部コンポーネント専用のライブラリであり、業務アプリケーションのログ出力用ライブラリとしては機能を提供していません。
・CORBA アプリケーション
WebOTX ASが提供するAPIを利用する方法があります。詳細は「APIリファレンスマニュアル」を参照してください。
業務アプリケーションで用意したLog4Jを利用する場合、アプリケーションが利用するLog4J定義ファイルは、WEB-INF/classes以下に配置する必要があります。
図8.1.2.1-1
標準出力を利用する場合、以下のファイルへ出力されます。
標準出力の出力先ファイル(既定値はserver.log)に出力されます。
WebOTXの各サービスが出力するログについて説明します。
WebOTXの各オプション製品が出力するログに関しては、各製品のマニュアルを参照してください。
otxadmin > set server.log-service.rotatelogs-condition=<n>M設定可能なサイズはMB単位です。例えば、10MBを設定する場合は「10M」と設定してください。
otxadmin > set server.log-service.rotatelogs-condition=<rotationtime> <offset><rotationtime>にはローテーション間隔を秒で、<offset>にはUTCからのオフセットを分で指定してください。
otxadmin > set server.log-service.log-rotation-generations=<世代数>
otxadmin > set server.log-service.property.stdout-format="<レイアウトパターン>"・標準エラー
otxadmin > set server.log-service.property.stderr-format="<レイアウトパターン>"
otxadmin > set server.log-service.separate-stdout-and-stderr=true既定では標準出力へserver.log、標準エラーはserver_err.logへ出力されるようになります。
otxadmin > set server.admin-service.jmx-connector.jmx_connector.access-log-enabled=true
otxadmin > set server.jms-service.logfileRolloverBytes=<サイズ(バイト)>
otxadmin > set server.jms-service.logfileRolloverSecs=<秒>ローテーション数は、デフォルトで9世代となっています。変更する場合、${INSTANCE_ROOT}/wojms/instances/wojmsbroker/props/config.propertiesに以下の定義を追加してください。
otxadmin > set server.jms-service.loglevel=<ログレベル>設定できるログレベルは以下になります。
otxadmin > set server.jms-service.logfileRolloverBytesAdmin=<サイズ(バイト)>
otxadmin > set server.jms-service.logfileRolloverSecsAdmin=<秒>ローテーション数は、デフォルトで9世代となっています。変更する場合、${INSTANCE_ROOT}/wojms/instances/wojmsbroker/props/config.propertiesに以下の定義を追加してください。
otxadmin > set server.jms-service.logAdmin=true・ログを出力しない場合
otxadmin > set server.jms-service.logAdmin=false
otxadmin > set server.jms-service.logfileRolloverBytesPacket=<サイズ(バイト)>
otxadmin > set server.jms-service.logfileRolloverSecsPacket=<秒>ローテーション数は、デフォルトで9世代となっています。変更する場合、${INSTANCE_ROOT}/wojms/instances/wojmsbroker/props/config.propertiesに以下の定義を追加してください。
otxadmin > set server.jms-service.logPacketMessage=true・PINGパケットの情報を出力する場合
otxadmin > set server.jms-service.logPacketPing=true・運用管理操作のパケット情報を出力する場合
otxadmin > set server.jms-service.logPacketAdmin=true・JMSサーバクラスタ構成でのクラスタパケットの情報を出力する場合
otxadmin > set server.jms-service.logPacketCluster=true
otxadmin > set server.jms-service.logfileRolloverBytesMessage=<サイズ(バイト)>
otxadmin > set server.jms-service.logfileRolloverSecsMessage=<秒>ローテーション数は、デフォルトで9世代となっています。変更する場合、${INSTANCE_ROOT}/wojms/instances/wojmsbroker/props/config.propertiesに以下の定義を追加してください。
otxadmin > set server.jms-service.logMessage=true・ログを出力しない場合
otxadmin > set server.jms-service.logMessage=false
otxadmin > set server.jms-service.logfileRolloverBytesError=<サイズ(バイト)>
otxadmin > set server.jms-service.logfileRolloverSecsError=<秒>ローテーション数は、デフォルトで9世代となっています。変更する場合、${INSTANCE_ROOT}/wojms/instances/wojmsbroker/props/config.propertiesに以下の定義を追加してください。
otxadmin > set server.jms-service.logError=true・ログを出力しない場合
otxadmin > set server.jms-service.logError=false
運用管理操作履歴の出力形式
運用管理操作履歴の出力形式は以下のようになっています。
[タイムスタンプ] <メッセージID>: <メッセージ> [<結果>]
| 出力項目 | 説明 |
|---|---|
|
タイムスタンプ |
ログ出力時の時間。yyyy-mm-dd HH:MM:SS,sssの形式。 |
|
メッセージID |
運用管理操作で送信されたメッセージのメッセージID。<シーケンス番号>-<IPアドレス>-<ポート>-<タイムスタンプ>の形式。 |
|
メッセージ |
運用管理操作の内容を示すメッセージ。 |
|
結果 |
運用管理操作の結果(成功、あるいは失敗)。失敗した場合は、その理由を出力。 |
メッセージライフサイクルの出力形式
メッセージライフサイクルの出力形式は以下のようになっています。
[タイムスタンプ] <メッセージID> [<送信先名>] [<ライフサイクルイベント>] <プロデューサID>:<トランザクションID>
なお、メッセージ移動操作によりメッセージが移動した場合は、上記の情報に加え、次の形式で移動前と移動後の情報を出力します。
[タイムスタンプ] [MESSAGE:MOVE] [<移動元の送信先名>] <移動前のメッセージID> -> [<移動先の送信先名>] <移動後のメッセージID>
| 出力項目 | 説明 |
|---|---|
|
タイムスタンプ |
ログ出力時の時間。yyyy-mm-dd HH:MM:SS,sssの形式。 |
|
メッセージID |
JMSメッセージに対するメッセージID |
|
送信先 |
メッセージが送信された送信先名 |
|
ライフサイクルイベント |
メッセージの送信先への追加(ADD)、送信先からの削除(REMOVE)などを示す文字列。 送信先への追加の場合は、「ADD:<AddReason>」の形式で、<AddReason>は次のとおりです。
送信先からの削除の場合は、「REMOVE:<RemoveReason>」の形式で、<RemoveReason>は次のとおりです。
|
|
プロデューサID |
メッセージを送信したプロデューサのプロデューサID |
|
トランザクションID |
トランザクション中の場合のトランザクションID |
otxadmin > set server.objectbrokerconfig.LogLimit=<サイズ(KB)>なお、LogLimitの値はObLog.log、oad.log、InterfaceRepository.log、corbaloc.log、namesv.log、cnamesv.log、message.logで共通となります。
otxadmin > set server.objectbrokerconfig.LoggingLevel =<ログレベル>設定できるログレベルは以下になります。
otxadmin > set server.objectbrokerconfig.LogLimit=<サイズ(KB)>なお、LogLimitの値はObLog.log、oad.log、InterfaceRepository.log、corbaloc.log、namesv.log、cnamesv.log、message.logで共通となります。
otxadmin > set server.objectbrokerservice.oad.OadLoggingLevel=<ログレベル>設定できるログレベルは以下になります。
otxadmin > set server.objectbrokerconfig.LogLimit=<サイズ(KB)>なお、LogLimitの値はObLog.log、oad.log、InterfaceRepository.log、corbaloc.log、namesv.log、cnamesv.log、message.logで共通となります。
otxadmin > set server.objectbrokerservice. irsv.InterfaceRepositoryLoggingLevel=< ログレベル>設定できるログレベルは以下になります。
otxadmin > set server.objectbrokerconfig.LogLimit=<サイズ(KB)>なお、LogLimitの値はObLog.log、oad.log、InterfaceRepository.log、corbaloc.log、namesv.log、cnamesv.log、message.logで共通となります。
otxadmin > set server.objectbrokerservice.corbaloc.CorbalocLoggingLevel =<ログレベル>設定できるログレベルは以下になります。
otxadmin > set server.objectbrokerconfig.LogLimit=<サイズ(KB)>なお、LogLimitの値はObLog.log、oad.log、InterfaceRepository.log、corbaloc.log、namesv.log、cnamesv.log、message.logで共通となります。
otxadmin > set server.objectbrokerservice. namesv.NameServiceLoggingLevel =<ログレベル>設定できるログレベルは以下になります。
otxadmin > set server.objectbrokerconfig.LogLimit=<サイズ(KB)>なお、LogLimitの値はObLog.log、oad.log、InterfaceRepository.log、corbaloc.log、namesv.log、cnamesv.log、message.logで共通となります。
otxadmin > set server.objectbrokerservice. cnamesv.CacheNameServiceLoggingLevel=< ログレベル>設定できるログレベルは以下になります。
otxadmin > set server.objectbrokerconfig.LogLimit=<サイズ(KB)>なお、LogLimitの値はObLog.log、oad.log、InterfaceRepository.log、corbaloc.log、namesv.log、cnamesv.log、message.logで共通となります。
otxadmin > server.objectbrokerconfig.MessagingLog=true・通信内容をmessage.logに出力させる場合
otxadmin > server.objectbrokerconfig.MessageBodyLog=true
otxadmin > set server.objectbrokerconfig.LogLimit=<サイズ(KB)>なお、LogLimitの値はObLog.log、oad.log、InterfaceRepository.log、corbaloc.log、namesv.log、cnamesv.log、message.logで共通となります。
otxadmin > server.objectbrokerconfig.Syslog=true・システム運用者向けのログを出力する場合
otxadmin > server.objectbrokerconfig.SyslogForOperator=true・アプリケーション開発者向けのログを出力する場合
otxadmin > server.objectbrokerconfig.SyslogForDeveloper=true・システム運用者向け、アプリケーション開発者向けの詳細情報があれば、追加で出力する場合
otxadmin > server.objectbrokerconfig.SyslogDetail=true
otxadmin > set server.objectbrokerservice.oadj.LogFileSize=<サイズ(KB)>
otxadmin > set server.objectbrokerservice. oadj.LogLevel=<ログレベル>設定できるログレベルは以下になります。
otxadmin > set server.transactionservice.trace-size=<サイズ(KB)>
otxadmin > set server.transactionservice.trace-level=<レベル>レベルは1(エラーレベル)〜5(デバッグレベル)が設定できます。
otxadmin > set server.transactionservice.trace-size=<サイズ(KB)>
otxadmin > set server.transactionservice.trace-level=<レベル>レベルは1(エラーレベル)〜5(デバッグレベル)が設定できます。
(*1) トレースログの出力は性能劣化が大きいため、障害解析時以外は出力OFFにして下さい。なお、既定でOFFになっています。
# export AS_NO_SERVICELOG=TRUE
# export AS_SERVICELOG_SIZE=2000
# export AS_SERVICELOG_PATH=/opt/WebOTX/logs # export AS_SERVICELOG_NAME=WOAgentSvc.log
export AS_SERVICELOG_SIZE=2000 export AS_SERVICELOG_PATH=/opt/WebOTX/logs export AS_SERVICELOG_NAME=WOAgentSvc.logこのとき、woasinfo.confファイルは実行権限が必要となります。
連続運用時にログの容量増加に伴うディスクフルの危険性の有無を各ログファイルに以下の表に示します。
| 記号 | 説明 |
|---|---|
| ○ | 該当Editionにて出力されるログです |
| − | 該当Editionでは出力されないログです |
| ログファイル名 | 対象Edition | ディスクフルの危険性 |
|---|---|---|
| Express | ||
| server.log | ○ | 無 |
| server_err.log | ○ | 無 |
| webotx_agent.log | ○ | 無 |
| server_access.log | ○ | 無 |
| webotx_admin.log | ○ | 無 |
| agent_operation.log | ○ | 無 |
| webotx_deploy.log | ○ | 無 |
| webotx_ejbcont.log | ○ | 無 |
| webotx_jdbc.log | ○ | 無 |
| webotx_jta.log | ○ | 無 |
| webotx_jndisp.log | ○ | 無 |
| objava.log | ○ | 無 |
| webotx_ospi.log | ○ | 無 |
| ObLog.log | ○ | 有(*6) |
| oad.log | ○ | 有(*6) |
| InterfaceRepository.log | ○(*1) | 有(*6) |
| corbaloc.log | ○(*1) | 有(*6) |
| namesv.log | ○ | 有(*6) |
| cnamesv.log | − | 有(*6) |
| message.log | ○ | 有(*6) |
| syslog.log | ○ | 有(*6) |
| oadj.log | ○ | 無 |
| webotx_ts.log | ○ | 無 |
| RCS.trc | ○ | 無 |
| LRS.trc | ○ | 無 |
| webotx_ts_cpp.log | − | 無 |
| webotx_catalina.log | ○ | 無 |
| webotx_webcont.log | ○ | 無 |
| mod_jk-20.log (*3) | ○ | 有(*5) |
| mod_jk-22.log(*3) | ○ | 有(*5) |
| isapi.log | ○ | 有(*7) |
| nsapi.log | ○ | 有(*7) |
| webotx_websv.log | ○ | 無 |
| access_log(access.log) | ○(*3) | 有(*5) |
| error_log(error.log) (*6) | ○(*3) | 有(*5) |
| ssl_request_log(ssl_request.log) | ○(*4) | 有(*5) |
| webservice.log | ○ | 無 |
| wsrm.log | ○ | 無 |
| webotx_jms.log | ○ | 無 |
| wojmsserver.log | ○ | 無 |
| std.log | ○ | 有(*8) |
| wojmsadmin.log | ○ | 無 |
| wojmspacket.log | ○ | 無 |
| wojmsmessage.log | ○ | 無 |
| wojmserror.log | ○ | 無 |
| wojmssv.pid / wojmsserver.pid | ○ | 無 |
| wojmsexec.log | ○ | 無 |
| portal_common_framework.log | △ | 無 |
| portal_common_service.log | △ | 無 |
| portal_builtin_portlet.log | △ | 無 |
| portal_access.log | △ | 無 |
| portal_error.log | △ | 無 |
| portal_trace.log | △ | 無 |
(*1) デフォルトでは起動しない
(*2) WebOTX Clusterとの組み合わせが必要です。
(*3) インストール時に「WebOTX Webサーバ(Apache)」を選択した場合のみ出力されます。
(*4) HTTPS使用時に出力されます。
(*5) rotatelogsを利用すれば回避可能です。詳しくは [8.3.2.2. mod_jk のログのローテーション] を参照してください。
(*6) 設定により回避可能です。詳しくは 8.2節 の各ログファイルの項目を参照してください。
(*7) 設定により回避可能です。詳しくは [8.2.14.4. mod_jk-20.log] および [8.3.7. IIS連携時のログローテーション]を参照してください。
(*8) スレッドダンプ取得回数に依存します。
Webサーバが出力するログのローテーション方法については、マニュアルの以下の章を参照してください。
WebサーバとWebコンテナとの連携モジュールであるmod_jkが出力するログファイルのローテーション方法について説明します。
はじめに、mod_jkの設定ファイル名について説明します。mod_jkの設定ファイルは使用するWebサーバとWebOTXの動作モードによって以下のように変わります。設定ファイルは${INSTANCE_ROOT}/config/WebCont以下にあります。
| 使用 Webサーバ | WebOTX動作モード | mod_jk設定ファイル名 |
|---|---|---|
| WebOTX Webサーバ 2.2 | スタンダードモード | mod_jk-22.conf-auto |
| WebOTX Webサーバ 2.2 | アドバンスドモード | mod_jk_om-22.conf-auto |
WebOTX 統合運用管理ツールや運用管理コマンドからmod_jkのログのローテーションの設定を行うことができます。この場合、手動で参照する設定ファイルを変更する必要はありません。ただし、WebサーバとWebコンテナが別マシン構成の環境では、以下の条件を満たしていない場合、統合運用管理ツールや運用管理コマンドから設定を行えないため、手動で設定を行う必要があります。
本手順を行うと、mod_jk_om-22.log.<数字>というファイル名でログが出力されます。数字が小さいものは過去ログとなりますので、削除することができます。
ローテーションを有効化するには以下のコマンドを実行してください。
otxadmin > set server.web-container.plugin-config.log-rotate-enable=true
ログをローテートする間隔を秒単位で指定します。デフォルトは 86400 秒(1日)です。
otxadmin > set server.web-container.plugin-config.log-rotate-interval=86400
また、末尾に"M"を指定することでファイルサイズでのローテーションも可能です。以下は10MB単位でローテーションされる場合の設定です。
otxadmin > set server.web-container.plugin-config.log-rotate-interval=10M
ここではWebOTXインストールするフォルダは既定値(C:/WebOTX)、ドメイン名はdomain1、WebOTX Webサーバ2.2とアドバンスドモードの組み合わせを例に手順を説明いたします。組み合わせがことなる場合も手順は同じですので、ファイル名、パス名を適宜読み替えてください。
以下の手順を、ドメインが停止した状態で行ってください。
Standard、Enterpriseを利用している場合は、次のJavaシステムプロパティが利用できます。
これらのJavaシステムプロパティをLog4Jのプロパティに指定することにより、プロセスIDの取得等が可能になります。
| 出力情報 | Javaシステムプロパティ名 |
|---|---|
| ホスト名 | com.nec.webotx.hostName (*1) |
| ドメイン名 | domain.name |
(注意) 上記のJavaシステムプロパティに指定する値は変更できません。変更した場合の動作は保証できません。
エージェントプロセス内で動作するコンポーネントはコンポーネント単位にログレベルを設定することが可能です。ログレベルの変更はエージェントが起動中でも反映することができます。これらの設定は、統合運用管理ツールから変更が可能です。
タブ毎に以下のコンポーネント毎のログレベル設定が可能です。
Agent| コンポーネント名 | コンポーネント | ログレベル(既定値) |
|---|---|---|
| Security | Securityモジュールのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| Admin | Adminモジュールのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| JMX Remote Operation | JMX Remote Operationモジュールのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| JNDI Service | JNDI Serviceモジュールのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| Server Core | Server Coreモジュールのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| Apache Commons | Apache Commonsモジュールのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| コンポーネント名 | コンポーネント | ログレベル(既定値) |
|---|---|---|
| Object Broker | Object Brokerモジュールのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| Object Broker Java Library | Object Broker Java Libraryモジュールのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| Object Broker Java Message | Object Broker Java Messageモジュールのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| コンポーネント名 | コンポーネント | ログレベル(既定値) |
|---|---|---|
| Deployment | Deploymentモジュールのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| コンポーネント名 | コンポーネント | ログレベル(既定値) |
|---|---|---|
| EJB Container | EJB Containerモジュールのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| コンポーネント名 | コンポーネント | ログレベル(既定値) |
|---|---|---|
| JDBC DataSource | JDBC DataSourceモジュールのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| JDBC Driver | JDBC Driverモジュールのログレベルを設定します。 | WARN |
| コンポーネント名 | コンポーネント | ログレベル(既定値) |
|---|---|---|
| JMS Client | JMS Clientモジュールのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| コンポーネント名 | コンポーネント | ログレベル(既定値) |
|---|---|---|
| Transaction Service | Transaction Serviceモジュールのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| JTA | JTAモジュールのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| コンポーネント名 | コンポーネント | ログレベル(既定値) |
|---|---|---|
| Web Container | Web Containerモジュールのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| Http Listener | Http Listenerモジュールのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| Catalina | Catalinaモジュールのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| JSP | JSPモジュールのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| Web Server | Web Serverモジュールのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| コンポーネント名 | コンポーネント | ログレベル(既定値) |
|---|---|---|
| JAXR | JAXRモジュールのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| JAXRPC | JAXRPCモジュールのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| JAX-RS | JAX-RSモジュールのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| JAXWS | JAXWSモジュールのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| SAAJ | SAAJモジュールのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| Web Service Commons | Web Service Commonsモジュールのログレベルを指定します。 | CONFIG |
|
コンポーネント名 |
説明 |
ログレベル(既定値) |
| アクセス制御 | ポータルサイトやページ、ポートレットへのアクセス制御機能のログレベルを指定します。 | CONFIG |
| UI | ポータル画面表示機能のログレベルを指定します。 | CONFIG |
| ポートレット基盤 | ポートレット制御機能のログレベルを指定します。 | CONFIG |
| 認証 | 認証機能のログレベルを指定します。 | CONFIG |
| 認証連携 | 認証連携機能のログレベルを指定します。 | CONFIG |
| 運用管理/運用ツール | ポータルサービス運用管理機能のログレベルを指定します。 | CONFIG |
| 基本ポートレット | ビルトインポートレットのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| 多言語対応 | ポータルサービスの多言語対応機能のログレベルを指定します。 | CONFIG |
| ストレージ | ポータル関連情報を格納するためのストレージ管理機能のログレベルを指定します。 | CONFIG |
| 開発環境(ポータル開発ツール) | 開発環境(ポートレット開発ツール)のログレベルを指定します。 | CONFIG |
| アクセスログ | ポータル利用者がアクセスした情報を出力するログのレベルを指定します。 | INFO |
| トレースログ | 利用者がアクセスした情報についてさらに詳細な内容を出力するログのレベルを指定します(ON/OFFのどちらかが指定可能)。 トレースログは、本ログレベルが ONの場合に出力されます。 |
OFF |
| エラーログ | エラーログのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| 利用統計ログ | 利用統計ログのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| 共通サービスログ | 共通サービスログのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| メニューポートレットログ | メニューポートレットログのログレベルを指定します。 | CONFIG |
| セキュリティログ | ログインポートレットのセキュリティログのログレベルを指定します。 | CONFIG |
統合運用管理ツールから以下の手順で変更を行います。
運用管理コマンドを起動しsetコマンドによりログレベルを変更します。例えば以下のようなコマンドになります。
otxadmin> get server.log-service.module-log-levels.*
(現在のログレベル設定内容が表示されます。)
otxadmin> set server.log-service.module-log-levels.admin=DEBUG
server.log-service.module-log-levels.admin = DEBUG
なお、ログレベルに設定する値を以下に示します。
|
threshold値 |
説明 |
| OFF | 全ての出力を行いません |
| ERROR | ERRORレベル以上のメッセージを出力します。(V7以前ではSEVERE) |
| WARN | WARNレベル以上のメッセージを出力します。(V7以前ではWARNING) |
| INFO | INFOレベル以上のメッセージを出力します。 |
| CONFIG | CONFIGレベル以上のメッセージを出力します。 |
| DEBUG | DEBUGレベル以上のメッセージを出力します。(V7以前ではFINE) |
| DETAIL | DETAILレベル以上のメッセージを出力します。(V7以前ではFINER) |
| TRACE | TRACEレベル以上のメッセージを出力します。(V7以前ではFINEST) |
統合運用管理ツールから以下の手順で変更を行います。
ファイルサイズに使用できる単位は、単位なし(バイト)、KB(キロバイト)、MB(メガバイト)、GB(ギガバイト)のいずれかになります。
otxadmin > login --user admin --password adminadmin --host localhost --port 6212
otxadmin > set server.log-service.log-file-config.<属性名>=<ログサイズ>
設定の変更を反映するためには、ドメインの再起動が必要になります。
属性名と運用管理ツール表示、ファイル名の対応は以下の表になります。
| 属性名 | 運用管理ツール表記 | ファイル名 | デフォルトサイズ(既定値) |
|---|---|---|---|
| AccessLogMaxFileSize | AccessLog | server_access.log | 10MB |
| AdminMaxFileSize | Admin | webotx_admin.log | 100KB |
| AgentMaxFileSize | Agent | webotx_agent.log | 1MB |
| AgentAccessLogMaxFileSize | Agent Access Log | agent_operation.log | 100KB |
| CatalinaMaxFileSize | Catalina | webotx_catalina.log | 100KB |
| DeploymentMaxFileSize | Deployment | webotx_deploy.log | 100KB |
| EJBContainerMaxFileSize | EJB Container | webotx_ejbcont.log | 100KB |
| JDBCDataSourceMaxFileSize | JDBC | webotx_jdbc.log | 512KB |
| JMSMaxFileSize | JMS | webotx_jms.log | 512KB |
| JNDIServiceMaxFileSize | JNDI Service | webotx_jndisp.log | 100KB |
| JTAMaxFileSize | JTA | webotx_jta.log | 512KB |
| ObjectBrokerJavaMaxFileSize | Oadj | objava.log | 1MB |
| ObjectBrokerMaxFileSize | Object Broker | webotx_ospi.log | 100KB |
| TransactionServiceMaxFileSize | Transaction Service | webotx_ts.log | 100KB |
| WebContainerMaxFileSize | Web Container | webotx_webcont.log | 100KB |
| WebServerMaxFileSize | WebServer | webotx_websv.log | 100KB |
| WebServiceMaxFileSize | WebService | webservice.log | 100KB |
| PortalCommonFrameworkLogMaxFileSize | Portal Common Framework Log | portal_common_framework.log | 1MB |
| PortalBuiltinPortletLogMaxFileSize | Portal Builtin Portlet | portal_builtin_portlet.log | 1MB |
| PortalAccessLogMaxFileSize | Portal Access Log | portal_access.log | 10MB |
| PortalTraceLogMaxFileSize | Portal Trace Log | portal_tracelog.log | 1MB |
| PortalCommonServiceLogMaxFileSize | Portal Common Service Log | portal_common_service.log | 1MB |
統合運用管理ツールから以下の手順で変更を行います。
世代数には0以上の整数を入力してください。
otxadmin > login --user admin --password adminadmin --host localhost --port 6212
otxadmin > set server.log-service.log-file-config.<属性名>=<世代数>
設定の変更を反映するためには、ドメインの再起動が必要になります。
属性名と運用管理ツール表示、ファイル名の対応は以下の表になります。
| 属性名 | 運用管理ツール表記 | ファイル名 | デフォルトの世代数(既定値) |
|---|---|---|---|
| AccessLogMaxBackupIndex | AccessLog | server_access.log | 3 |
| AdminMaxBackupIndex | Admin | webotx_admin.log | 1 |
| AgentMaxBackupIndex | Agent | webotx_agent.log | 2 |
| AgentAccessLogMaxBackupIndex | Agent Access Log | agent_operation.log | 1 |
| CatalinaLogMaxBackupIndex | Catalina | webotx_catalina.log | 1 |
| DeploymentMaxBackupIndex | Deployment | webotx_deploy.log | 1 |
| EJBContainerMaxBackupIndex | EJB Container | webotx_ejbcont.log | 1 |
| JDBCDataSourceMaxBackupIndex | JDBC | webotx_jdbc.log | 1 |
| JMSMaxBackupIndex | JMS | webotx_jms.log | 1 |
| JNDIServiceMaxBackupIndex | JNDI Service | webotx_jndisp.log | 1 |
| JTAMaxBackupIndex | JTA | webotx_jta.log | 1 |
| ObjectBrokerJavaMaxBackupIndex | Oadj | objava.log | 1 |
| ObjectBrokerMaxBackupIndex | Object Broker | webotx_ospi.log | 1 |
| TransactionServiceMaxBackupIndex | Transaction Service | webotx_ts.log | 1 |
| WebContainerMaxBackupIndex | Web Container | webotx_webcont.log | 1 |
| WebServerMaxBackupIndex | WebServer | webotx_websv.log | 1 |
| WebServiceMaxBackupIndex | WebService | webservice.log | 1 |
| PortalCommonFrameworkLogMaxBackupIndex | Portal Common Framework Log | portal_common_framework.log | 3 |
| PortalBuiltinPortletLogMaxBackupIndex | Portal Builtin Portlet | portal_builtin_portlet.log | 3 |
| PortalAccessLogMaxBackupIndex | Portal Access Log | portal_access.log | 100 |
| PortalTraceLogMaxBackupIndex | Portal Trace Log | portal_tracelog.log | 3 |
| PortalCommonServiceLogMaxBackupIndex | Portal Common Service Log | portal_common_service.log | 3 |
WebOTXがデフォルトで設定しているロガーの名称について説明します。コンポーネント別に独自のファイルアペンダを用意しています。
| コンポーネント名 | ロガー名 | 使用するアペンダ |
|---|---|---|
| apacheプロジェクト | org.apache.tomcat org.apache.coyote org.apache.jasper org.apache.jk |
FILELOG |
| commons | org.apache.commons | ADMINFILELOG |
| Catalina | org.apache.catalina | CATALINAFILELOG |
| 共通 | com.nec.webotx | EVENTLOG/SYSLOG FILELOG NOTIFICATIONLOG |
| javax | javax | FILELOG |
| tomcat | tomcat | CATALINAFILELOG |
| エージェントプロセス | com.nec.webotx.enterprise.system.util com.nec.webotx.enterprise.system.tools.admin com.nec.webotx.enterprise.system.core com.nec.webotx.enterprise.admin |
ADMINFILELOG |
| セキュリティ | com.nec.webotx.enterprise.system.core.security | SECURITYFILELOG |
| EJBコンテナ | com.nec.webotx.enterprise.system.container.ejb | EJBCONTAINERFILELOG |
| Webコンテナ | com.nec.webotx.enterprise.system.container.web | WEBCONTAINERFILELOG |
| 配備 | com.nec.webotx.enterprise.system.tools.deployment | DEPLOYFILELOG |
| Object Broker Java ライブラリ |
com.nec.webotx.objectbrokerjava com.nec.webotx.objectbrokerjava.lib com.nec.webotx.objectbrokerjava.msg |
OSPIJLIBFILELOG |
| Object Broker | com.nec.webotx.enterprise.system.objectbroker | OSPIFILELOG |
| Transactionサービス | com.nec.webotx.enterprise.system.transactionservice | TSFILELOG |
| JNDIサービス | com.nec.webotx.enterprise.system.jndisp | JNDISPFILELOG |
| HTTPサービス | com.nec.webotx.enterprise.system.webserver | WEBSVFILELOG |
| JDBCデータソース |
com.nec.webotx.jdbc com.nec.webotx.jdbcdriver |
WOJDBCFILELOG |
| JTA | com.nec.webotx.jta | WOJTAFILELOG |
| 内部Webサーバ | server | ACCESSFILELOGSERVER |
| Webサービス | com.nec.webotx.webservice | WSFILELOG |
| Webサービス | org.apache.axis | WSFILELOG |
| Webサービス | org.apache.ws | WSFILELOG |
| Webサービス | com.nec.webotx.enterprise.system.webservices.ws | WSFILELOG |
| JMS | com.nec.webotx.jms | WOJMSFILELOG |
| 運用操作 | com.nec.webotx.enterprise.system.remote_access | JMXREMOTEACCESSLOG |
| 運用管理コンソール | __otxadmin | ACCESSFILELOGSERVER |
| Portal |
com.nec.webotx.portal.security.authorization com.nec.webotx.portal.login com.nec.webotx.portal.engine.servlet com.nec.webotx.portal.security.authentication com.nec.webotx.portal.foundation com.nec.webotx.portal.localization com.nec.webotx.portal.management com.nec.webotx.portal.storage com.nec.webotx.portal.ui com.nec.webotx.developer.portal.tools |
PORTALCOMMONFRAMEWORKLOG |
| Portal(共通サービス) | com.nec.webotx.portal.common | PORTALCOMMONSERVICELOG |
| Portal(ポートレットログ) | com.nec.webotx.portal.portlet | PORTALBUILTINPORTLETLOG |
| Portal(アクセスログ) | accesslog | PORTALACCESSLOG |
| Portal(トレースログ) | tracelog | PORTALTRACELOG |
WebOTXがデフォルトで設定しているアペンダについて説明します。
コンソールに出力するためのアペンダです。通常は使用しません。
|
パラメータ |
既定値 | 説明 | |
|---|---|---|---|
| appender | class | com.nec.webotx.org.apache.Log4J.ConsoleAppender | アペンダのクラス名 |
| layout | class | com.nec.webotx.org..apache.Log4J.PatternLayout | パターンレイアウトクラス |
| ConversionPattern | "%d %-8p %-8X{module} - %m [%t]%n" | レイアウトパターン | |
(※) レイアウトパターンの%X{module}はWebOTX内部コンポーネントのモジュール名に置換されます。
イベントログに出力するためのアペンダです。EVENTLOGアペンダに付いてはSLOGINFOレベル以上のメッセージしか出力されません。
| パラメータ | 既定値 | 説明 | |
|---|---|---|---|
| appender | class | com.nec.webotx.logging.OTXNTEventLogAppender | アペンダのクラス名 |
| Source | WebOTX AS | イベントログソース名 | |
| layout | class | com.nec.webotx.org.apache.Log4J.PatternLayout | パターンレイアウトクラス |
| ConversionPattern | "%m (%X{module}) [%X{domain}]" | レイアウトパターン | |
(※) レイアウトパターンの%X{module}はWebOTX内部コンポーネントのモジュール名に、%X{domain}はドメイン名に置換されます。
syslogに出力するためのアペンダです。SYSLOGアペンダに付いてはSLOGINFOレベル以上のメッセージしか出力されません。
なおアペンダSYSLOGはネットワークを経由してsyslogに出力しているため、Linux環境においてはsyslog出力を有効にするためにはsyslogdに’-r’オプションをつけてください。’-r’オプションがないと出力されません。出力先はデフォルトでlocalhostです。変更するにはSyslogHostを変更してください。
| パラメータ | 既定値 | 説明 | |
|---|---|---|---|
| appender | class | com.nec.webotx.logging.OTXSyslogAppender | アペンダのクラス名 |
| SyslogHost | localhost | ホスト名 | |
| Facility | user | ファシリティ | |
| layout | class | com.nec.webotx.org.apache.Log4J.PatternLayout | パターンレイアウトクラス |
| ConversionPattern | "%m (%X{module}) [%X{domain}]" | レイアウトパターン | |
(※) レイアウトパターンの%X{module}はWebOTX内部コンポーネントのモジュール名に、%X{domain}はドメイン名に置換されます。
重要ログメッセージをJMX Notificationとして通知を行なうためのアペンダです。この通知は統合運用管理ツールのイベントビューに表示されます。SYSLOGアペンダに付いてはSLOGINFOレベル以上のメッセージしか出力されません。
| パラメータ | 既定値 | 説明 | |
|---|---|---|---|
| appender | class | com.nec.webotx.logging.OTXNotificationLogAppender | アペンダのクラス名 |
| layout | class | com.nec.webotx.org.apache.Log4J.PatternLayout | パターンレイアウトクラス |
| ConversionPattern | "%m (%c)" | レイアウトパターン | |
ログファイルに出力するためのアペンダです。
| パラメータ | 既定値 | 説明 | |
|---|---|---|---|
| appender | class | com.nec.webotx.org.apache.Log4J.RollingFileAppender | アペンダのクラス名 |
| threshold | WARN | 出力レベル 以下のアペンダ UDDIFILELOG BPLOG |
|
| INFO | 出力レベル 以下のアペンダ STRUTSFILELOG PROCESSENGINELOG |
||
| File | ${com.nec.webotx.instanceRoot}/logs/xxxx/webotx_yyyy.log | 出力ファイル名 | |
|
MaxFileSize |
1MB(webotx_agent.log,objava.log) |
ファイルサイズ上限 |
|
| 512KB(webotx_jdbc.log,webotx_jms.log,webotx_jta.log) | |||
| 100KB(上記以外) | |||
|
MaxBackupIndex |
2(webotx_agent.log) |
ログファイルをバックアップする数 |
|
| 1(上記以外) | |||
| layout | class | com.nec.webotx.org.apache.Log4J.PatternLayout | パターンレイアウトクラス |
| ConversionPattern | "%d %-8p %-8X{module} - %m [%t]%n" | レイアウトパターン | |
(※) レイアウトパターンの%X{module}はWebOTX内部コンポーネントのモジュール名に置換されます。
リモートアクセスログを出力するためのアペンダです。この通知は${INSTANCE_ROOT}/logs/にagent_operation.logとして出力されます。
| パラメータ | 既定値 | 説明 | |
|---|---|---|---|
| appender | class | com.nec.webotx.org.apache.Log4J.RollingFileAppenderr | アペンダのクラス名 |
| File | agent_operations.log | 出力ファイル名 | |
| MaxFileSize | 100KB | ファイルサイズ上限 | |
| MaxBackupIndex | 1 | ログファイルをバックアップする数 | |
| layout | class | com.nec.webotx.org.apache.Log4J.PatternLayout | パターンレイアウトクラス |
| ConversionPattern | "%d %-8p %-8X{module} - %m [%t]%n" | レイアウトパターン | |
(※) レイアウトパターンの%X{module}はWebOTX内部コンポーネントのモジュール名に置換されます。
| アペンダ | ファイル名 | ロガー名 |
|---|---|---|
| FILELOG | webotx_agent.log | org.apache.tomcat org.apache.coyote org.apache.jasper org.apache.jk com.nec.webotx javax |
| ADMINFILELOG | webotx_admin.log | org.apache.commons com.nec.webotx.enterprise.system.util com.nec.webotx.enterprise.system.tools.admin com.nec.webotx.enterprise.system.core com.nec.webotx.enterprise.admin |
| CATALINAFILELOG | webotx_catalina.log | org.apache.catalina tomcat |
| EJBCONTAINERFILELOG | webotx_ejbcont.log | com.nec.webotx.enterprise.system.container.ejb |
| WEBCONTAINERFILELOG | webotx_webcont.log | com.nec.webotx.enterprise.system.container.web |
| DEPLOYFILELOG | webotx_deploy.log | com.nec.webotx.enterprise.system.tools.deployment |
| OSPIFILELOG | webotx_ospi.log | com.nec.webotx.enterprise.system.ospij com.nec.webotx.enterprise.system.objectbroker |
| OSPIJLIBFILELOG | ObjectBroker/objava.log | com.nec.objectbrokerjava com.nec.objectbrokerjava.lib com.nec.objectbrokerjava.msg |
| TSFILELOG | webotx_ts.log | com.nec.webotx.enterprise.system.transactionservice |
| JNDISPFILELOG | webotx_jndisp.log | com.nec.webotx.enterprise.system.jndisp |
| WEBSVFILELOG | webotx_websv.log | com.nec.webotx.enterprise.system.webserver |
| ACCESSFILELOGSERVER | server_access.log | server __otxadmin |
| WSFILELOG | webservice.log | com.nec.webotx.webservice org.apache.axis org.apache.ws com.nec.webotx.enterprise.system.webservices.ws |
| WOJDBCFILELOG | webotx_jdbc.log |
com.nec.wojdbc com.nec.wojdbcdriver |
| WOJTAFILELOG | webotx_jta.log | com.nec.wojta |
| WOJMSFILELOG | webotx_jms.log | com.nec.wojms.ra com.nec.wojms.client |
| JMXREMOTEACCESS | agent_operation.log | com.nec.webotx.enterprise.system.remote_access |
| PORTALCOMMONFRAMEWORKLOG | portal_common_framework.log |
com.nec.webotx.portal.security.authorization com.nec.webotx.portal.login com.nec.webotx.portal.engine.servlet com.nec.webotx.portal.security.authentication com.nec.webotx.portal.foundation com.nec.webotx.portal.localization com.nec.webotx.portal.management com.nec.webotx.portal.storage com.nec.webotx.portal.ui com.nec.webotx.developer.portal.tools |
| PORTALCOMMONSERVICELOG | portal_common_service.log | com.nec.webotx.portal.common |
| PORTALBUILTINPORTLETLOG | portal_builtin_portlet.log | com.nec.webotx.portal.portlet |
| PORTALACCESSLOG | portal_access.log | accesslog |
| PORTALTRACELOG | portal_trace.log | tracelog |
各アペンダにて出力レベルを変更することが可能ですが設定できるログレベルについて説明します。
thresholdの設定には次のレベルを指定することができ、イベントログ、syslogとのマッピングも次のとおりです。なおイベントログ、syslogにはSLOGINFO以上の情報しか出力しませんのでthresholdにはSLOGINFO以上を指定するようにしてください。
| log4otxログレベル (値) |
イベントログとのマッピング | syslogとのマッピング | 説明 |
|---|---|---|---|
| ERROR (40000) |
エラー | ERR(3) | システムを継続運用するのに支障をきたす障害 |
| WARN (30000) |
警告 | WARNING(4) | システムを継続運用することはできるレベルの障害 |
| SLOGINFO(*) (25000) |
情報 | INFO(6) | サービスの起動・停止などイベントログとして表示すべき運用状況を示す情報 |
| INFO (20000) |
-- | -- | その他一般的な情報メッセージ |
| CONFIG (10000) |
-- | -- | 構成の追加や変更などコンフィグレーションに関するメッセージ |
| DEBUG (10000) |
-- | -- | デバックレベルのメッセージ |
| DETAIL(*) (8000) |
-- | -- | より詳細なデバックレベルメッセージ(WebOTXオリジナルのレベル) |
| TRACE (5000) |
-- | -- | より詳細なデバックレベルメッセージ |
補足:(*)の付いたレベルはWebOTX独自のレベルです。
Log4Jについては” com.nec.webotx.logging.OTXLogLevel”クラスで拡張
運用操作履歴ログでは、ユーザ接続情報ログと操作詳細ログの2つをagent_operation.logに出力します。
以下にログレベルごとの出力内容の概要、各々の説明とログフォーマットを記します。
| ログレベル | 出力内容 |
|---|---|
| OFF | ログを出力しません。 |
| INFO | login、logout情報を出力します。 |
| CONFIG | 運用管理ツール、運用管理コマンドから実行された操作情報を出力します。ただし、getコマンドをは出力されません。 |
| DEBUG | getコマンドの操作情報を出力します。 |
| DETAIL | 運用操作実行時に入力される情報の一部を出力します。 |
| TRACE | 運用操作実行時に入力される情報すべてを出力します。 |
ユーザからの接続要求に対する結果を表示します。
ユーザ接続情報ログは以下のフォーマットで出力されます。
<アクセス時刻><ログレベル><ユーザ名:グループ名><ホスト名><操作名><実行完了結果>
例:
2006-10-04 22:54:22,861 INFO admin:otxadmin 127.0.0.1
login SUCCESS
| 項目名 | 説明 |
|---|---|
| アクセス時刻 | 接続を受け付けた時間。 |
| ユーザ名:グループ名 | 接続要求を発行したユーザ名とそのユーザが所属するグループ名。 |
| ホスト名 | 接続要求を発行したホスト名。 |
| 管理対象 | 管理対象オブジェクト名。ユーザ接続情報ログでは-(ハイフン)。 |
| 操作名 | 発行された操作名。ユーザ接続情報ログではloginまたはlogoutまたはConnection rese。運用管理コマンドからの運用操作においてログレベルをFINEに設定していた場合logout処理を行わずにexitまたは運用管理コンソールを終了すると、Connection resetが表示されます。また、運用管理コマンドからのシングルモードでのコマンド実行の際も操作詳細ログの後にConnection resetが表示されます。いずれの場合もコネクションが正式にlogout処理を行われずに切断されるために起こるものですが、運用管理上問題はありません。 |
| 実行結果 | 実行結果。ユーザ接続情報ログではSUCCESSまたはFAILED。操作名がConnection resetの場合には表示されません。 |
ユーザが発行した操作の詳細を表示します。操作詳細ログでは1つの操作に対し開始時と完了時にログを出力します。
操作詳細ログは以下のフォーマットで出力されます。
<アクセス時刻><ログレベル><管理対象名(Type:名前)><操作名:操作対象><実行完了結果>
例: モジュールログレベルのadminのログレベルを変更した場合
2006-10-04 23:44:23,466 CONFIG [dotted-name-support:dotted-name-get-set] dottedNameSet : server.log-service.module-log-levels.admin START
2006-10-04 23:41:30,429 CONFIG [dotted-name-support:dotted-name-get-set] dottedNameSet : server.log-service.module-log-levels.admin DONE
| 項目名 | 説明 |
|---|---|
| アクセス時刻 | 操作を受け付けた時間。 |
| 管理対象 | 管理対象オブジェクト名。 |
| 操作名 | 発行された操作名。 |
| 実行完了結果 | 実行完了結果。操作詳細ログではSTARTまたはDONEまたはFAILED。 |
実行完了結果項目に関して、以下に詳細を記します。
| 表示 | 説明 |
|---|---|
| START | 処理が開始されたことを示します。 |
| DONE | 処理が終了したことを示します。この結果は操作がエラーなく処理されたかを示すものではなく、処理の完了を示すものです。開始時のログは出力されているが、完了時のログは出力されていない場合、その操作はまだ処理が完了していないことを意味します。 |
| FAILED | 処理が異常終了したことを示します実行完了結果項目は処理の完了を示すものですが、多くの操作の場合、エラーによる処理の完了時にはFAILEDを表示し、処理が異常終了したことを伝えます。 |
出力されるログの形式はCONFIGレベルのものと同じになります。
運用操作実行時に入力される引数の内容を出力します。
出力されるログのフォーマットは以下になります。
<アクセス時刻><ログレベル><引数>
引数が複数ある場合は、[・・・][・・・]のように大括弧で区切られて表示されます。
create-jdbc-datasourceコマンドを実行した場合
2008-06-03 14:00:13,230 DETAIL [jndiName=test, dataSourceType=JDBC, jdbcMajorVersion=2, jdbcMinorVersion=0, minPoolSize=4, maxPoolSize=0, initialPoolSize=0, useJTA=true, portNumber=0, maxIdleTime=0, maxStatements=0, propertyCycle=0, loginTimeout=0, checkGarbageOption=none, checkGarbageInterval=0, checkServerOption=none, checkServerInterval=180, connectRetryMax=0, connectRetryInterval=10, resetAllConnectionsOnFailure=true, useOneConnectionPerTransaction=false, defaultAutoCommit=true, useDatabaseCluster=false, shrinkDelayTime=15, useMultiUsersPerTransaction=false, reconnectInitialPool=true, clusterPoolOption=none, validAllClusterConnectionsOnFailure=false]
2008-06-03 14:00:13,230 TRACE [][server]
IIS/Sun Java System Web Server (Oracle iPlanet Web Server) とWebコンテナを連携している場合に出力するログファイルのローテーション方法について説明します。
| プロパティ名 | 説明 | 有効値 | 既定値 | 最小値 |
|---|---|---|---|---|
| log_rotate | ログローテーションを行うか行わないかの設定をします。 0を設定した場合はログローテーションを行いません。 1以上を設定した場合はログローテーションの世代数を設定します。 |
0以上の整数 | 0 | 0 |
| rotate_size | ログローテーションを行うログのサイズ(Mbyte)を設定します。 | 0以上の整数 | 1 | 1 |
| rotate_interval | ログローテーションを行う時間(秒)を設定します。 | 0以上の整数 | なし | 60 |
以下のコマンドを実行し、${INSTANCE_ROOT}/logs/webcontainer ディレクトリに root 以外のユーザで書き込みが出来るよう権限を与えてください。
chmod o+w ${INSTANCE_ROOT}/logs/webcontainer
以下の手順でログの出力先を root 以外のユーザで書き込みが出来るディレクトリへ変更してください。
Sun Java System Web Server (Oracle iPlanet Web Server)を起動している場合は停止します。
<SunJavaWebServer_InstallDir>/https- ホスト名/config/magnus.conf を開き、以下の設定を変更してログの出力先を root 以外のユーザで書き込みが出来るディレクトリに変更します。
log_file="${INSTANCE_ROOT}/logs/webcontainer/nsapi.log"
↓
log_file="<任意のディレクトリ>/nsapi.log"
Sun Java System Web Server (Oracle iPlanet Web Server) を起動し、2.で変更したディレクトリにログが出力していることを確認します。
WebOTX内部コンポーネントが出力するログメッセージおよび標準出力・標準エラー出力に出力されるログメッセージについて、ログレベルに関わらずメモリ内に一定量保持したログメッセージを、 ログレベルを基準とした出力条件との合致または運用管理ツールから操作を契機に、ログファイルにダンプする機能の操作方法について説明します。
[運用管理コマンドから行う場合]
otxadmin > set server.log-service.keep-logmessage-enabled=true
otxadmin > set server.log-service.keep-logmessage-size=<サイズ数>
otxadmin > set server.log-service.logmessage-dump-condition=<ログレベル>
[統合運用管理ツールから行う場合]
統合運用管理ツールからログサービスを選択し、「ログメッセージの保持」にチェックを入れてください。

図8.3.8-1
統合運用管理ツールからログサービスを選択し、「保持するログメッセージ数」に値を入力してください。

図8.3.8-2
統合運用管理ツールからログサービスを選択し、「保持したログメッセージの出力条件」の値を選択してください。

図8.3.8-3
[運用管理コマンドから行う場合]
otxadmin > invoke server.log-service.logdump
otxadmin > set server.log-service.property.logdump-file-path="${com.nec.webotx.instanceRoot}/logs/logdump/logdump.log"
(※)ファイルパスの既定値は "${com.nec.webotx.instanceRoot}/logs/logdump/logdump.log" です。
[統合運用管理ツールから行う場合]
統合運用管理ツールからログサービスを右クリックし、「ログメッセージダンプ」を実行してください。。

図8.3.8-4
統合運用管理ツールからログサービスを右クリックし、「プロパティの設定」から「logdump-file-path=<ファイルパス>」の形式で値を設定してください。
(※)ファイルパスの既定値は "${com.nec.webotx.instanceRoot}/logs/logdump/logdump.log" です。

図8.3.8-5