10.2. プログラミング・開発ガイド

本節には、以下の内容が含まれています。

10.2.1. JPA環境の準備

JPAを利用するために、データベースが必要です。ここでは、Apache Derby を例に手順を説明します。
なお、以下の説明では、Apache Derby は、C:\Program Files\Java\jdk1.7.0_40\db にインストールされているものとします。
また、データベースのテーブルの作成については、 [10.1.1.3. テーブルの生成]に、 具体的な例を用いて説明していますので、そちらをご覧ください。

10.2.1.1. JPAライブラリーのコンフィグレーション

JPAの利用で必要となる、ライブライの設定を行います。

メニューの ウィンドウ > 設定 で、 設定 画面を開き、 Java > ビルド・パス > ユーザー・ライブラリー を選択すると、 ユーザー・ライブラリー 設定画面が表示されます。


図10.2.1.1-1

インポート... をクリックし、WebOTXJPA.userlibraries(Memoを参照してください)ファイルを選択します。 ユーザー・ライブラリー 設定画面で、 OKをクリックします。
これで、JPAライブラリーのコンフィグレーションが完了します。


図10.2.1.1-2

Memo
WebOTXJPA.userlibraries は、
WebOTX のインストールパス\Developer\Studio\plugins\com.nec.webotx.jpadev_9.20.0.00\config\WebOTXJPA.userlibraries にあります。

Caution
Workspaceを変えると、ユーザー・ライブラリーの設定を失うので、 JPAライブラリーのコンフィグレーションを再度行う必要があります。

10.2.1.2. データベース接続の新規作成

データベースの作成と、ユーザライブラリの設定により、接続の定義の準備が整いました。 以下の操作は JPA パースペクティブで行います。

メニューの ウィンドウ > パースペクティブ > その他...で、 パースペクティブを開く 画面を開き、 JPA を選択して、 OK をクリックします。


図10.2.1.2-1

JPA パースペクティブが表示されます。


図10.2.1.2-2

Developerインストール時、 新規 Derby というDerby接続が自動的に作成されます。 別のDerby接続、またはDerby以外のデータベース接続を作成したい場合、次の 節を参照してください。
既定タイプのデータベース接続の作成
接続プロファイルにリストされるタイプのデータベース接続を作成する方法を説明します。

データ・ソース・エクスプローラーの、 データベース接続の右クリックメニュー  新規... を選択します。


図10.2.1.2-3

接続プロファイル画面で、 Derby を選択します。 名前には 新規 Derby(0)が表示されます。
次へをクリックします。


図10.2.1.2-4

ドライバーおよび接続の詳細の指定画面が表示されます。

Memo
Developerインストール時、Derby 組み込み JDBC ドライバー 10.2 デフォルト というドライバーが自動的に作成されます。
別のドライバーを利用したい場合、次の手順をご参照の上、新しいドライバーを追加してください。

をクリックします。


図10.2.1.2-5

ドライバー・テンプレートおよび定義名の指定画面が表示されます。


図10.2.1.2-6

名前/タイプ タブで、 データベースリストからドライバーのタイプ・バージョンに合わせて、選択してください。
この例では Derby 10.0用 Derby 組み込みドライバー10.2 を選択します。

Jar リスト タブをクリックし、ドライバーのJarファイルを指定します。
この例では ドライバー・ファイルのリスト内のderby.jarを選択し、 JAR/Zip の編集 ボタンで起動するダイアログで、環境内のライブラリのパス、

C:\Program Files\Java\jdk1.7.0_40\db\lib\derby.jar

で更新後、OK をクリックし、画面を閉じます。(ライブラリのパスは環境に合わせて、読み替えて設定してください。)

ドライバーおよび接続の詳細の指定画面が表示されますので、 一般タブページの項目を適宜、設定します。

以下は、 データベース・ロケーションC:\MyDBを設定した場合の画面です。


図10.2.1.2-7

必要な項目を入力後、 接続のテストをクリックします。
データベースへの接続が成功すると、以下の画面が表示されます。


図10.2.1.2-8

Memo
接続に失敗した場合、データベース側の設定と、ドライバーおよび接続の詳細の指定 画面で指定した値とが相違していないかを確認してください。

OK をクリックして画面を閉じると、 データ・ソース・エクスプローラーに、作成したデータベース情報が表示されます。


図10.2.1.2-9

汎用JDBC データベース接続の作成
接続プロファイルにリストされないタイプのデータベース接続を作成したい場合、汎用のJDBCを使用します。

以下は、汎用JDBCを使用し、Oracle 12C への接続の作成を例に手順を説明します。
データ・ソース・エクスプローラーで、 データベース接続を右クリックメニュー > 新規 をクリックします。


図10.2.1.2-10

接続プロファイル 画面で、汎用 JDBC を選択します。名前 には 新規 汎用JDBC が表示されます。
次へ をクリックします。


図10.2.1.2-11

ドライバーおよび接続の詳細の指定 画面で、をクリックします。


図10.2.1.2-12


新規ドライバー定義 画面が表示されます。
汎用JDBC Driverを選択し、Jar List タブを選択します。


図10.2.1.2-13

Jar/Zipを追加をクリックし、ドライバーファイルを

{Oracle12Cインストルデェレクトリー}\product\12.1.0\dbhome_1\jdbc\lib

から取得したojdbc7.jarに更新します。


図10.2.1.2-14

プロパティー タブを選択します。 ドライバー・クラス に「oracle.jdbc.OracleDriver」を設定して、OK をクリックします。


図10.2.1.2-15

新規接続プロファイル画面で、ドライバー に 汎用JDBC が選択されることを確認し、 プロパティーを適当な値に設定します。


図10.2.1.2-16


表10.2.1.2-1
項目 説明
データベース OracleデータベースのSID名
URL @serverはOracleのIP
ユーザー名 Oracleへアクセス用のユーザ―名
パスワード Oracleへアクセス用のパスワード
パスワードの保管 ON にします
接続のテストをクリックします。
データベースへの接続が成功すると、以下の画面が表示されます。


図10.2.1.2-17


完了をクリックします。 データ・ソース・エクスプローラーに、作成したデータベース情報が表示されます。


図10.2.1.2-18


Memo
JPAパースペクティブの詳細な操作説明について、ヘルプの Dali Java Persistence Tools User Guide > Reference > Property pages を参照してください。
データ・ソース・エクスプローラーの詳細な操作説明について、ヘルプの Data Tools Platform User Documentation > Data Source Explorer View を参照してください。

10.2.2. JPAアプリケーションの作成

10.2.2.1. JPAアプリケーションとは

JPA を利用することで、オブジェクトの操作を介してデータベース処理を実現したアプリケーションです。

10.2.2.2. JPA作成ウィザード

ファイル > 新規 > JPAプロジェクト をクリックします。
新規JPAプロジェクト ダイアログが表示されます。


図10.2.2.2-1

JPAバージョンは 2.0 を選択し、 次へ をクリックして、 Java ページが表示されます。


図10.2.2.2-2

次へ をクリックして、 JPAファセット ページに遷移します。
JPAファセット ページに、プラットフォームコンボボックスがデフォルトで WebOTX JPA 2.0 が表示されます。


図10.2.2.2-3

WebOTX JPA 2.0を選択し、表示されたWebOTX JPAライブラリーを選択し、 完了をクリックすると、プロジェクトが作成されます。


図10.2.2.2-4

10.2.2.3. テーブル定義からのエンティティークラスの生成

エンティティークラスの定義は、データベースのテーブル定義との連携させる必要があります。 既に、テーブル定義が存在する場合、それを元に、エンティティークラスを生成することができます。

プロジェクト・エクスプローラー上のプロジェクトの右クリックメニュー JPA ツール > テーブルからエンティティーを生成 により、 データベースのテーブル定義に対応した エンティティー クラスを生成する事ができます。
詳細については、 [10.1.2.2. エンティティークラスの生成]に、 具体的な例を用いて説明していますので、そちらをご覧ください。

10.2.2.4. persistence.xml設定機能

persistence.xmlにDB接続設定を追加する機能です。
手動で設定せず、集約されたDB情報から自動で接続情報を設定することで、設定の手間を省き、開発を効率化します。

JPAプロジェクトで右クリックメニューの JPAツール > persistence.xmlへDB接続を設定... を選択すると、 接続の選択 ダイアログが表示されます。


図10.2.2.4-1

表10.2.2.4-1
設定項目
説明

トランザクション・タイプ
トランザクション・タイプを設定します。 デフォルト値:リソース・ローカル
JTAデータソース
JTA連携のあるデータソースを指定します。
トランザクション・タイプは JTA 或いは デフォルト(JTA) が選択される場合、この項目は有効
デフォルト値:空白
Non-JTAデータソース
JTA連携のないデータソースを指定します。
トランザクション・タイプは リソース・ローカル が選択される 且 Non-JTAデータソース が選択される場合、この項目は有効
デフォルト値:空白
DB接続
直接、DB接続情報を指定します。
トランザクション・タイプは リソース・ローカル が選択される 且 DB接続 が選択される場合、この項目は有効
デフォルト値:<なし>
このダイアログを利用して、 完了をクリックすると、選択したDB接続情報をpersistence.xmlに反映されます。
persistence.xmlの例:


図10.2.2.4-2


persistence.xmlの具体的な設定については、 [10.1.2.4. persistence.xmlの設定]に、 説明していますので、そちらをご覧ください。

10.2.3. 実装の雛形生成

JPAアプリケーションの作成で必要となる、各種クラスの雛形生成機能を提供します。 生成された雛形を利用することで、実装の手間を軽減することが可能です。

10.2.3.1. エンティティーオペレータクラスの生成

エンティティーオペレータクラスは、エンティティーの操作を行うためのクラスです。エンティティーオペレータクラスを利用すると、エンティティーを操作する処理を簡単に実装できます。
エンティティーオペレータクラスを生成するため、エンティティークラスの.javaファイルで右クリックメニュー
JPAツール > エンティティーオペレータクラスを作成... をクリックします。


図10.2.3.1-1

或いは ファイル > 新規 ダイアログの JPA 直下に エンティティーオペレータクラス を選択して、 次へ をクリックします。


図10.2.3.1-2

エンティティーオペレータクラスの作成 ダイアログが表示されます。


図10.2.3.1-3

表10.2.3.1-1
設定項目
説明

プロジェクト
プロジェクト名 選択肢:workspace内のJPAプロジェクト
デフォルト値:選択されたJPAプロジェクト
エンティティークラス
パッケージ付けのエンティティークラス名 選択肢:プロジェクト内のエンティティークラス
デフォルト値:選択されたエンティティークラス
ソース・フォルダ
エンティティーオペレーターのソースフォルダ デフォルト値:選択したエンティティークラスのソースフォルダ
パッケージ
エンティティーオペレータのパッケージ デフォルト値:{エンティティーパッケージ名}.operator
クラス名
エンティティーオペレータクラス名 デフォルト値:{エンティティークラス名}+接尾辞
※下記の[Memo]を参照してください
スーパークラスパッケージ
ベースオペレータのパッケージ デフォルト値:common
スーパークラス名
ベースオペレータクラス名(読み取り専用) デフォルト値:BaseOpertator
トランザクション
エンティティーオペレータのトランザクションタイプ デフォルト値:EntityTransaction
エンティティーマネージャーファクトリー
エンティティーマネージャーファクトリー デフォルト値:作成する

Memo
クラス名について、デフォルト値がウィザードごとに異なります。
エンティティーオペレータクラスの作成 ウィザードの場合、デフォルト値:{エンティティークラス名}Operator
JSFページ・クラスを作成 ウィザードの場合、デフォルト値:{エンティティークラス名}JSFOperator
RESTful Webサービスの作成 ウィザードの場合、デフォルト値:{エンティティークラス名}RESTOperator
コンソールアプリケーションの作成 ウィザードの場合、デフォルト値:{エンティティークラス名}ConsoleOperator

以下に、トランザクションタイプとエンティティーマネージャーファクトリーの値について説明します。
トランザクションタイプの詳細:
表10.2.3.1-2
トランザクション・タイプ
意味
UserTransaction
コンテナから取得したTransactionを利用する
EntityTransaction
オペレータ内部のEntityManagerから取得したtransactionを利用する
Transaction無し
Transactionを明示的に指定しない
(別途transactionを定義する、例えば、EJBのCMTで利用する時に、transactionは特に指定する必要はない)
エンティティーマネージャーファクトリーの詳細:
表10.2.3.1-3
エンティティーマネージャーファクトリー
意味
作成する
エンティティーオペレータクラスに、EntityManagerFactory作成のコードを生成する
コンテンナから取得する
エンティティーオペレータクラスに、コンテナからEntityManagerFactoryを取得するコードを生成する
トランザクションタイプとエンティティーマネージャーファクトリーの連動:
トランザクションタイプを変更した時に、エンティティーマネージャーファクトリーが自動的に以下の表の値に設定されます。
逆にエンティティーマネージャーファクトリーを変更した場合、トランザクションタイプは自動的に設定されません。
表10.2.3.1-4
トランザクションタイプ
エンティティーマネージャーファクトリー
UserTransaction
コンテナから取得する
EntityTransaction
作成する
Transaction無し
作成する

画面の 完了 をクリックすると、下記のオペレータクラスファイルが生成されます。


図10.2.3.1-4

Memo
生成時にエンティティーの正確性を確保するために、Eclipseのバリデーション機能を呼び出します。
エンティティーのバリデーションでエラーがある場合、ウィザードの 完了 を押した後に、ダイアログでエラーメッセージを表示し、処理を中止します。
バリデーションの内容は、ウインドウ > 設定 > 検証 ページで設定できます。

10.2.3.2. コンソールアプリケーションの生成

コンソールアプリケーションを作成する際の、アプリケーション本体(main) クラスを生成する機能です。また、アプリケーションとしての利用以外に、「エンティティーを経由したデータベース操作の動作確認」での、ドライバとしての利用も可能です。
コンソールアプリケーションを生成するため、エンティティークラスの.javaファイルで右クリックメニュー
JPAツール > エンティティーからコンソールアプリケーションを作成... を選択して、 次へ をクリックします。


図10.2.3.2-1

或いは ファイル > 新規 ダイアログの JPA 直下に エンティティーからコンソールアプリケーション をクリックします。


図10.2.3.2-2

コンソールアプリケーションの作成 ダイアログが表示されます。


図10.2.3.2-3

設定項目の説明について、表10.2.3.1-1を参照してください。
画面で、次へ をクリックすると、コンソールアプリケーション・クラス 画面が表示されます。


図10.2.3.2-4

表10.2.3.2-1
設定項目
説明

パッケージ
コンソールクラスのパッケージ デフォルト値:{エンティティーパッケージ名}.console
クラス名
コンソールクラスのクラス名 デフォルト値:{エンティティークラス名}Console
Criteria APIを利用する
Criteria APIを利用するかを選択します @メタモデルクラス{エンティティークラス名}_.java がある場合、デフォルト値:ON
Aメタモデルクラス{エンティティークラス名}_.java がない場合、デフォルト値:OFF

画面の 完了 をクリックすると、下記のオペレータクラスファイルとエンティティーコンソールファイルが生成されます。


図10.2.3.2-5

Memo
生成時にエンティティーの正確性を確保するために、Eclipseのバリデーション機能を呼び出します。
エンティティーのバリデーションでエラーがある場合、ウィザードの 完了 を押した後に、ダイアログでエラーメッセージを表示し、処理を中止します。
バリデーションの内容は、ウインドウ > 設定 > 検証 ページで設定できます。

10.2.3.3. JSFサービスの生成

JSFサービスの雛形生成機能です。画面も含めて生成されるため、生成後、 すぐにデプロイして動作させることが可能です。
JSFサービスを生成するため、エンティティークラスの.javaファイルで右クリックメニュー
JPAツール > エンティティーからJSFページ・クラスを作成... をクリックします。


図10.2.3.3-1

或いは ファイル > 新規 ダイアログの JPA 直下に エンティティーからJSFページ・クラス を選択して、 次へ をクリックします。


図10.2.3.3-2

JSFページ・クラスの作成 ダイアログが表示されます。


図10.2.3.3-3

設定項目の説明について、表10.2.3.1-1を参照してください。
画面で、次へ をクリックすると、JSF Managed Bean・クラス 画面が表示されます。


図10.2.3.3-4

表10.2.3.3-1
設定項目
説明

パッケージ
JSF Managed Beanのパッケージ デフォルト値:view.faces
クラス名
JSF Managed Beanのクラス名 デフォルト値:{エンティティークラス名}FacesBean
スーパークラスパッケージ
スーパークラスのパッケージ デフォルト値:common
スーパークラス名
スーパークラス名(読み取り専用) デフォルト値:FacesBeanBase
Criteria APIを利用する
Criteria APIを利用するかを選択する @メタモデルクラス{エンティティークラス名}_.java がある場合、デフォルト値:ON
Aメタモデルクラス{エンティティークラス名}_.java がない場合、デフォルト値:OFF
画面で、次へ をクリックすると、JSFページ ページが表示されます。


図10.2.3.3-5

表10.2.3.3-2
設定項目
説明

ファイル名
JSFページ名(拡張子なし) デフォルト値:{エンティティークラス名}
親フォルダー
親フォルダー デフォルト値:page
設定値は該当動的Webプロジェクトのコンテンツ・ディレクトリー(例:WebContent)からの相対パスである。

画面の 完了 をクリックすると、オペレータクラスファイルとJSFに関するファイルが生成されます。


図10.2.3.3-6

Memo
生成時にエンティティーの正確性を確保するために、Eclipseのバリデーション機能を呼び出します。
エンティティーのバリデーションでエラーがある場合、ウィザードの 完了 を押した後に、ダイアログでエラーメッセージを表示し、処理を中止します。
バリデーションの内容は、ウインドウ > 設定 > 検証 ページで設定できます。

10.2.3.4. RESTful Webサービスの生成

RESTful Webサービスの雛形生成機能です。生成後、すぐにデプロイして動作させることが可能です。
RESTful Webサービスを生成するため、エンティティークラスの.javaファイルで右クリックメニュー
JPAツール > エンティティーからRESTful Webサービスを作成... をクリックします。


図10.2.3.4-1

或いは ファイル > 新規 ダイアログの JPA 直下に エンティティーからRESTful Webサービス を選択して、 次へ をクリックします。


図10.2.3.4-2

RESTful Webサービスの作成 ダイアログが表示されます。


図10.2.3.4-3

設定項目の説明について、表10.2.3.1-1を参照してください。
画面で、次へ をクリックすると、RESTfulリソース・クラス 画面が表示されます。


図10.2.3.4-4

表10.2.3.4-1
設定項目
説明

パッケージ
RESTful リソース・クラスのパッケージ デフォルト値:view.rest
クラス名
RESTful リソース・クラスのクラス名 デフォルト値:{エンティティークラス名}Resource

画面の 完了 をクリックすると、下記のオペレータクラスファイルとJAX-RSリソースクラスファイルが生成されます。


図10.2.3.4-5

Memo
生成時にエンティティーの正確性を確保するために、Eclipseのバリデーション機能を呼び出します。
エンティティーのバリデーションでエラーがある場合、ウィザードの 完了 を押した後に、ダイアログでエラーメッセージを表示し、処理を中止します。
バリデーションの内容は、ウインドウ > 設定 > 検証 ページで設定できます。

10.2.4. エンティティークラスへの変換

エンティティー以外の一般のクラスを、エンティティークラスへ変換する機能です。 といった場合に便利です。

10.2.4.1. エンティティークラスへの変換機能

Javaプロジェクトのパッケージまたはソースフォルダで右クリックし、JPAツール > Javaクラスからエンティティーの生成 をクリックします。


図10.2.4.1-1


1つ目のフィールドを主キーとして、エンティティークラスが生成されます。
変換対象は、選択されるフォルダ内のJavaファイル(サブフォルダ内のファイルも含まれます)。


図10.2.4.1-2

ソースフォルダ以外のフォルダ(デフォルトは entity フォルダ)に生成されますので、元のJavaクラスの誤変更がありません。
生成されたファイルをご確認の上、ソースフォルダにコピーして、利用してください。

10.2.4.2. エンティティークラスへの変換機能の設定


エンティティークラスへ変換するため、ウインドウ > 設定 > WebOTX > JPA > エンティティへの変換設定 ページに設定できます。


図10.2.4.2-1

表10.2.4.2-1
設定項目
説明

接頭辞
生成するエンティティークラス名の接頭語を指定します。
※生成するエンティティークラスは接頭辞+元のクラス名+接尾辞.javaです。
デフォルト値:空文字列
接尾辞
生成するエンティティークラス名の接尾語を指定します。 デフォルト値:空文字列
エンティティクラスの出力フォルダ
生成するエンティティークラスの出力フォルダを指定します。
※エンティティークラスは該当出力フォルダに、元のクラスと同様なパッケージに生成されます。
デフォルト値:entity
多層ネストフォルダに生成したい場合、\或いは/を利用してください。
エンティティクラスでNamedQueryアノテーションを生成
生成するエンティティークラスにNamedQueryアノテーションを生成するかを選択します。 デフォルト値:ON
エンティティクラスでGetterメソッドを生成
生成するエンティティークラスにフィールドのgetterメソッドを生成するかを選択します。 デフォルト値:ON
エンティティクラスでSetterメソッドを生成
生成するエンティティークラスにフィールドのsetterメソッドを生成するかを選択します。 デフォルト値:ON

10.2.5. DDLファイルの作成

エンティティークラス定義から、対応するテーブル定義を生成するための DDLファイルを生成する機能です。
JPAプロジェクトを右クリックし、JPAツール > エンティティからテーブルの生成... をを選択します。


図10.2.5-1

エンティティーからテーブルの生成 ダイアログを表示します。


図10.2.5-2

表10.2.5-1
設定項目
説明

出力モード
出力モードを指定します。 選択肢:データベース、Sql-script、両方
デフォルト値:両方
insertDMLを出力する
insertDMLを出力するかを選択します。ただし、未サポートのDB接続を選択している場合は表示しません。 デフォルト値:ON
この機能では、次のデータベースをサポートしています。 出力モードの詳細は下記を参照します。
表10.2.5-2
オプション
出力されるファイル
データベースへ実行されるSQL
データベース
なし dropDDL.sql、createDDL.sql
Sql-script
dropDDL.sql、createDDL.sql なし
両方
createDDL.sql、dropDDL.sql createDDL.sql、dropDDL.sql
また、insertDMLを出力する をONにした場合、insertDML.sqlも生成されます。

画面で、 両方 を選択して、 insertDMLを出力する をONにして、 完了 をクリックすると、 下記のファイル 及び テーブルが生成されます。


図10.2.5-3

生成されるSQLの使い方を説明します。
表10.2.5-3
生成したSQL
使い方
createDDL.sql
データベースにテーブルを新規作成する時に利用します。
dropDDL.sql
データベースからテーブルを削除する時に利用します。
insertDML.sql
・テーブルにテスト用のデータをインサートする時に利用します。
SQLファイルの使い方は [10.1.1.3. テーブルの生成]に、 具体的な例(createDDL.sql)を用いて説明します。

Memo
該当JPAプロジェクトでデータベースを接続していない場合、
JPAプロジェクトを右クリックし、JPAツール > エンティティからテーブルの生成... をを選択すると、 データベース・スキーマ 画面が表示されます。


図10.2.5-4

スキーマを選択して、接続 をクリックした後、画面で 次へ をクリックすると、図10.2.5-2の スキーマの生成 ページが表示されます。

10.2.6. JPAアノテーション

JPA カテゴリに所属するアノテーションについては、 [アプリケーション開発ガイド(共通) > 8. アノテーション定義支援ツール > 8.4. サポートするアノテーション > 8.4.3. JPAアノテーション] をご覧ください。

10.2.7. WebOTX JPAバリデーション

JPAでは、アノテーションとORMマッピングファイルで同時に設定される場合、JPAアプリケーションを実行する時、ORMマッピングファイルの 設定を優先的に使用します。
そのため、ORMマッピングファイルでも設定している場合に、アノテーションで期待される動作が実現できない可能性があるため、 本バリデーション機能を利用してチェックします。

10.2.7.1. WebOTX JPAバリデーション


WebOTX JPAバリデーションはEclipseのバリデーションを呼び出す時に実行されます。
その際、該当プロジェクト中に、ORMマッピングファイルが設定される場合、マーカービューに情報メッセージが出力されます。


図10.2.7.1-1

Memo
本バリデーション機能はEclipseのバリデーターを拡張しているため 以下の2つタイミングで呼び出されます。


手動実行と自動実行を有効するかどうかは、ウインドウ > 設定 > 検証 ページで設定できます。


図10.2.7.1-2

プロジェクト個別で設定したい場合、プロジェクトの右クリックメニューの プロパティー > 検証 ページで設定します。


図10.2.7.1-3

10.2.7.2. WebOTX JPAバリデーションの設定


WebOTX JPAバリデーションの情報メッセージを出力するかどうかを制御するため、ウインドウ > 設定 > WebOTX > JPA > エラー/警告 ページで設定できます。


図10.2.7.2-1

上記画面で 情報 を選択すると、WebOTX JPAバリデーションが実行され、マーカービューに情報メッセージが出力されます。
無視 を選択すると、WebOTX JPAバリデーションが実行されません。

10.2.8.JPAアプリケーションのデプロイ

JPAモジュールを持つWebアプリケーションとJPAモジュールを持つEJBアプリケーションのデプロイに関しては、 2.1.2. Webアプリケーションのデプロイ3.2.7. EJBコンポーネントのデプロイをご覧下さい。