1. はじめに

1.1. 対象読者と目的

『CLUSTERPRO X SingleServerSafe 設定ガイド』 は、システムの導入を行うシステムエンジニアと、システム導入後の保守・運用を行うシステム管理者を対象読者とし、CLUSTERPRO X SingleServerSafe の構築作業の手順について説明します。

1.2. 本書の構成

  • 2. CLUSTERPRO X SingleServerSafe について」:CLUSTERPRO X SingleServerSafe の製品概要について説明します。

  • 3. 構成情報を作成する」:Cluster WebUI の起動方法、および構成情報の作成手順をサンプルの構成例を用いて説明します。

  • 4. グループリソースの詳細」:CLUSTERPRO X SingleServerSafe でアプリケーションの制御を行う単位となるグループリソースについての詳細を説明します。

  • 5. モニタリソースの詳細」:CLUSTERPRO X SingleServerSafe で監視を実行する単位であるモニタリソースについての詳細を説明します。

  • 6. その他の設定の詳細」:その他、CLUSTERPRO X SingleServerSafe の設定項目についての詳細を説明します。

  • 7. 監視動作の詳細」:いくつかの障害パターンにより、どのように障害を検出するかの仕組みについての詳細を説明します。

  • 8. 注意制限事項」:注意事項や既知の問題とその回避策について説明します。

1.3. 本書で記述される用語

本書で説明する CLUSTERPRO X SingleServerSafe は、クラスタリングソフトウェアである CLUSTERPRO X との操作性などにおける親和性を高めるために、共通の画面・コマンドを使用しています。そのため、一部、クラスタとしての用語が使用されています。

以下ように用語の意味を解釈して本書を読み進めてください。

クラスタ、クラスタシステム

CLUSTERPRO X SingleServerSafe を導入した単サーバのシステム

クラスタシャットダウン/リブート

CLUSTERPRO X SingleServerSafe を導入したシステムのシャットダウン、リブート

クラスタリソース

CLUSTERPRO X SingleServerSafe で使用されるリソース

クラスタオブジェクト

CLUSTERPRO X SingleServerSafe で使用される各種リソースのオブジェクト

フェイルオーバグループ

CLUSTERPRO X SingleServerSafe で使用されるグループリソース(アプリケーション、サービスなど)をまとめたグループ

1.4. CLUSTERPRO X SingleServerSafe マニュアル体系

CLUSTERPRO X SingleServerSafeのマニュアルは、以下の 3 つに分類されます。各ガイドのタイトルと役割を以下に示します。

CLUSTERPRO X SingleServerSafe for Windows インストールガイド』 (Installation Guide)

CLUSTERPRO X SingleServerSafe を使用したシステムの導入を行うシステムエンジニアを対象読者とし、CLUSTERPRO X SingleServerSafe のインストール作業の手順について説明します。

『CLUSTERPRO X SingleServerSafe for Windows 設定ガイド』 (Configuration Guide)

CLUSTERPRO X SingleServerSafe を使用したシステムの導入を行うシステムエンジニアと、システム導入後の保守・運用を行うシステム管理者を対象読者とし、CLUSTERPRO X SingleServerSafe の構築作業の手順について説明します。

CLUSTERPRO X SingleServerSafe for Windows 操作ガイド』 (Operation Guide)

CLUSTERPRO X SingleServerSafe を使用したシステム導入後の保守・運用を行うシステム管理者を対象読者とし、CLUSTERPRO X SingleServerSafe の操作方法について説明します。

1.5. 本書の表記規則

本書では、注意すべき事項、重要な事項および関連情報を以下のように表記します。

注釈

この表記は、重要ではあるがデータ損失やシステムおよび機器の損傷には関連しない情報を表します。

重要

この表記は、データ損失やシステムおよび機器の損傷を回避するために必要な情報を表します。

参考

この表記は、参照先の情報の場所を表します。

また、本書では以下の表記法を使用します。

表記

使用方法

[ ] 角かっこ

コマンド名の前後
画面に表示される語 (ダイアログボックス、メニューなど) の前後
[スタート] をクリックします。
[プロパティ] ダイアログ ボックス

コマンドライン中の [ ] 角かっこ

かっこ内の値の指定が省略可能であることを示します。

clpstat -s [-h host_name]

モノスペースフォント

パス名、コマンド ライン、システムからの出力 (メッセージ、プロンプトなど)、ディレクトリ、ファイル名、関数、パラメータ

C:\Program Files\CLUSTERPRO

太字

ユーザが実際にコマンドプロンプトから入力する値を示します。

以下を入力します。
clpcl -s -a

斜体

ユーザが有効な値に置き換えて入力する項目

clpstat -s [-h host_name]

CLUSTERPRO X SingleServerSafe 本書の図では、CLUSTERPRO X SingleServerSafe を表すために このアイコンを使用します。

1.6. 最新情報の入手先

最新の製品情報については、以下の Web サイトを参照してください。

2. CLUSTERPRO X SingleServerSafe について

本章では、CLUSTERPRO X SingleServerSafe の機能概要の説明と、監視可能な障害について説明します。

本章で説明する項目は以下のとおりです。

2.1. CLUSTERPRO X SingleServerSafe とは?

CLUSTERPRO X SingleServerSafe は、サーバにセットアップすることで、サーバ上のアプリケーションやハードウェアの障害を検出し、障害発生時には、アプリケーションの再起動やサーバの再起動を自動的に実行することで、サーバの可用性を向上させる製品です。

通常のサーバでは、アプリケーションが異常終了した場合、アプリケーションの終了に気づいた時点で、アプリケーションの起動を手動で行う必要があります。
また、アプリケーションは異常終了していないが、アプリケーション内部での動作が不安定になり正常に動作していない場合があります。このような異常状態になっていることは、通常では容易に知ることはできません。
ハードウェア障害が発生した場合、一時的な障害であれば、サーバの再起動で正常に戻る可能性があります。しかし、ハードウェア障害に気づくのは困難で、アプリケーションの動作がどうもおかしいと調査を行った結果、ハードウェア障害であったということがよくあります。

CLUSTERPRO X SingleServerSafe では、異常を検出したいアプリケーション、ハードウェアを指定することで、自動的に障害を検出し、自動的にアプリケーション、サーバの再起動を行うことで、障害からの復旧処理を行います。

2.2. CLUSTERPRO X SingleServerSafe の障害監視のしくみ

CLUSTERPRO X SingleServerSafe では、各種監視を行うことで、迅速かつ確実な障害検出を実現しています。以下にその監視の詳細を示します。

  • アプリケーションの死活監視
    アプリケーションを起動用のリソース (アプリケーションリソース、サービスリソースと呼びます) により起動し、監視用のリソース (アプリケーション監視リソース、サービス監視リソースと呼びます) により定期的にプロセスの生存を確認することで実現します。業務停止要因が業務アプリケーションの異常終了である場合に有効です。

    注釈

    CLUSTERPRO X SingleServerSafe が直接起動したアプリケーションが監視対象の常駐プロセスを起動し終了してしまうようなアプリケーションでは、常駐プロセスの異常を検出することはできません。

    注釈

    アプリケーションの内部状態の異常 (アプリケーションのストールや結果異常) を検出することはできません。

  • 監視オプションによるアプリケーション / プロトコルのストール / 結果異常監視
    別途ライセンスの購入が必要となりますが、データベースアプリケーション (Oracle,DB2 等)、プロトコル (FTP, HTTP 等)、アプリケーションサーバ (WebSphere,WebLogic 等) のストール / 結果異常監視を行うことができます。詳細は、「5. モニタリソースの詳細」 を参照してください。
  • リソースの監視
    CLUSTERPRO X SingleServerSafe のモニタリソースにより各種リソース (アプリケーション、サービスなど) や LAN の状態を監視することで実現します。業務停止要因が業務に必要なリソースの異常である場合に有効です。

3. 構成情報を作成する

CLUTERPRO X SingleServerSafe では、構成内容を記述するデータのことを、構成情報と呼びます。Cluster WebUI を用いて構成情報を作成します。本章では、Cluster WebUI の起動方法、および構成情報の作成手順をサンプルの構成例を用いて説明します。

本章で説明する項目は以下のとおりです。

3.1. 設定値を確認する

Cluster WebUI を使用して実際に構成情報を作成する前に、構成情報として設定する値を確認します。値を書き出して、情報に漏れがないかを確認しておきましょう。

3.1.1. 環境のサンプル

以下に、構成情報のサンプル値を記載します。以降のトピックでは、この条件で構成情報を作成する手順をステップ バイ ステップで説明します。実際に値を設定する際には、構築する構成情報と置き換えて入力してください。値の決定方法については、「4. グループリソースの詳細」 「5. モニタリソースの詳細」 を参照してください。

構成設定例

設定対象

設定パラメータ

設定値

サーバの情報

サーバ名

server1

システムドライブ

C:

グループ

タイプ

フェイルオーバ

グループ名

failover1

起動サーバ

server1

1 つ目のグループリソース

タイプ

アプリケーションリソース

グループリソース名

appli1

常駐タイプ

常駐

開始パス

実行ファイルのパス

1 つ目のモニタリソース

タイプ

ユーザ空間監視

モニタリソース名

userw

ハートビートのインターバル/タイムアウトを使用する

する

監視方法

keepalive

タイムアウト発生時動作

意図的なストップエラーの発生

ダミースレッドの作成

する

2 つ目のモニタリソース

タイプ

IP 監視

モニタリソース名

ipw1

監視 IP アドレス

192.168.0.254 (ゲートウェイ)

回復対象

server1 (サーバ名)

再活性しきい値

-

最終動作

サービス停止と OS 再起動

3 つ目のモニタリソース

タイプ

アプリケーション監視

モニタリソース名

appliw1

対象リソース

appli1

回復対象

failover1

再活性しきい値

3

最終動作

サービス停止と OS 再起動

注釈

1 つ目のモニタリソースの 「ユーザ空間監視」 は自動的に設定されます。

3.2. Cluster WebUI を起動する

構成情報を作成するには、Cluster WebUI にアクセスする必要があります。ここでは、まず Cluster WebUI の概要を説明し、その後、Cluster WebUI にアクセスして、構成情報を作成する方法について説明します。

3.2.1. Cluster WebUI とは

Cluster WebUI とは、Web ブラウザ経由でサーバの状態監視、サーバ / グループの起動 / 停止及び、動作ログの収集などを行うための機能です。

サーバおよび管理PC

図 3.1 Cluster WebUI

3.2.2. Cluster WebUI を起動するには

Cluster WebUI を起動する手順を示します。

  1. Web ブラウザを起動します。
    ブラウザのアドレス バーに、CLUSTERPRO X SingleServerSafe をインストールしたサーバの IP アドレスとポート番号を入力します。
    http://ip-address:port/
    ip-address

    CLUSTERPRO X SingleServerSafeをインストールしたサーバのIPアドレスを指定します。自サーバの場合は localhost でも問題ありません。

    port

    インストール時に指定したWebManagerのポート番号と同じ番号を指定します(既定値29003)。

  2. Cluster WebUI が起動します。
  3. ツールバーのドロップダウンメニューで [設定モード] を選択して、設定モードに切り替えます。

    参考

    CLUSTERPRO サーバと暗号化通信を有効にして接続する場合は、「6. その他の設定の詳細」 - 「6.1. クラスタプロパティ」 - 「6.1.9. WebManager タブ」を参照してください。暗号化通信を行う場合は下記を入力します。

    https://192.168.0.1:29003/

3.3. 構成情報の作成手順

構成情報を作成するには、サーバの設定、グループの作成、モニタリソースの作成の 3 つのステップを踏みます。新規に構成情報を作成する場合は、生成ウィザードを使います。以下に手順の流れを示します。

注釈

作成した構成情報のほとんどは名称変更機能やプロパティ表示機能を使用して後から変更できます。

  1. 3.3.1. サーバの設定

    CLUSTERPRO X SingleServerSafe を動作させるサーバを設定します。

  2. 3.3.2. グループの設定

    グループを作成します。グループでアプリケーションの起動・終了を制御します。必要な数のグループを作成します。通常、制御したいアプリケーション数ほど必要ですが、「スクリプトリソース」 を使用した場合は、1 つのグループで複数のアプリケーションをまとめることもできます。

  3. 3.3.3. モニタリソースの設定

    指定された監視対象を監視する、モニタリソースを追加します。
    監視したい数ほど、作成します。

3.3.1. サーバの設定

サーバを設定します。

3.3.1.1. サーバを設定する

CLUSTERPRO X SingleServerSafe をインストール後、OS を再起動することで自動的に作成されます。Cluster WebUI の操作モードから設定モード 画面に切り替えると既に作成済みの情報が表示されます。

画面は以下のようになっています。

3.3.2. グループの設定

グループとは、システム内のある 1 つの独立した業務を実行するために必要なサービスやプロセスの集まりのことです。
グループを追加する手順を説明します。

3.3.2.1. グループを追加する

グループの設定を行います。

  1. [グループ] の [グループの追加] をクリックします。

  2. [グループの定義] 画面が開きます。

    以下のタイプから、選択してください。

    タイプ

    • フェイルオーバ
      通常はこちらのタイプを選択します。

    [名前] ボックスにグループ名 (failover1) を入力し、[次へ] をクリックします。

  3. [全てのサーバでフェイルオーバ可能] チェックボックスのチェックがオンになっていることを確認し、[次へ] をクリックします。
  4. グループの各属性値を設定する画面です。そのまま [次へ] をクリックします。[グループリソース一覧] が表示されます。

3.3.2.2. グループリソース (アプリケーションリソース) を追加する

アプリケーションの起動 / 終了を行う、アプリケーションリソースを追加します。

  1. [グループリソース一覧] で、[追加] をクリックします。

  2. [グループ のリソース定義 | failover1] 画面が開きます。[タイプ] ボックスでグループリソースのタイプ (アプリケーションリソース) を選択し、[名前] ボックスにグループリソース名 (appli1) を入力します。[次へ] をクリックします。

    注釈

    タイプとして、「アプリケーションリソース」「スクリプトリソース」「サービスリソース」 を選択することができます。

  3. 依存関係設定のページが表示されます。何も指定せず [次へ] をクリックします。

  4. [活性異常検出時の復旧動作]、[非活性異常検出時の復旧動作] が表示されます。
    [次へ] をクリックします。
  5. [常駐タイプ] で [常駐] を選択します。また、[開始パス] に、実行ファイルのパスを指定します。

    注釈

    [開始パス]、および [終了パス] には実行可能ファイル名の絶対パス、あるいは環境変数で設定されたパスの通った実行可能ファイル名を設定します。相対パスは指定しないでください。相対パスを指定した場合、アプリケーションリソースの起動に失敗する可能性があります。

  6. [完了] をクリックします。
    [グループリソース一覧] にアプリケーションリソースが追加されました。
  7. [完了] をクリックします。

3.3.3. モニタリソースの設定

指定した対象を監視するモニタリソースを追加します。

3.3.3.1. モニタリソース (IP 監視リソース) を追加する

  1. [モニタ] の [モニタリソースの追加] をクリックします。[モニタリソースの定義] が表示されます。

  2. [タイプ] ボックスでモニタリソースのタイプ (IP 監視) を選択し、[名前] ボックスにモニタリソース名 (ipw1) を入力します。[次へ] をクリックします。

    注釈

    タイプとして、モニタリソースが表示されるので、監視したいリソースを選択します。
    オプション製品のライセンスがインストールされていない場合、ライセンスに対応するリソースおよび監視リソースは Cluster WebUI の一覧に表示されません。
    インストールされているライセンスが表示されない場合、[ライセンス情報取得] をクリックしてライセンス情報を取得してください。
  3. 監視設定を入力します。ここではデフォルト値のまま変更せず、[次へ] をクリックします。

  4. [IP アドレス一覧] が表示されます。[追加] をクリックします。

  5. [IP アドレス] ボックスに監視 IP アドレス (192.168.0.254) を入力し [OK] をクリックします。

    注釈

    IP 監視リソースの監視対象には、パブリック LAN 上で、常時稼動が前提とされている機器 (例えば、ゲートウェイ) の IP アドレスを指定します。

  6. 入力した IP アドレスが [IP アドレス一覧] に設定されます。[次へ] をクリックします。

  7. 回復対象を設定します。[参照] をクリックします。

  8. 表示されるツリー ビューで [failover1] をクリックし、[OK] をクリックします。[回復対象] に [failover1] が設定されます。

  9. [完了] をクリックします。
    設定後の画面は以下のようになります。

以上で構成情報の作成は終了です。次の 「 3.4. 構成情報を保存する 」 へ進んでください。

3.4. 構成情報を保存する

作成した構成情報は、使用中の PC のディレクトリ上または外部メディアに保存することができます。
構成情報を保存するには、以下の手順に従ってください。
  1. Cluster WebUI の設定モードから [設定のエクスポート] をクリックします。

  2. 保存先を選択し、保存します。

    注釈

    保存されるのはファイル 1 点 (clp.conf) とディレクトリ 1 点 (scripts) です。これらのファイルとディレクトリがすべて揃っていない場合は構成情報の反映の実行が不成功に終わりますので、移動する場合はかならずこの 2 点をセットとして取り扱ってください。なお、新規作成した構成情報を変更した場合は、上記 2 点に加えて clp.conf.bak が作成されます。

    注釈

    CLUSTERPRO X SingleServerSafe インストール時に [通信ポート番号設定] 画面で既定値と異なるポート番号を指定した場合、構成情報を保存する前に [クラスタプロパティ] - [ポート番号] タブで [WebManager HTTP ポート番号] をインストール時と同じ値に設定してください。

3.5. 構成情報をチェックする

Cluster WebUI で作成したクラスタ構成情報をクラスタサーバに反映する前に、設定したクラスタ構成情報のチェックを行うことができます。

  1. Cluster WebUI の設定モードから [クラスタ構成情報チェック] をクリックします

3.6. 構成情報を反映する

Cluster WebUI で構成情報を作成したら、サーバに構成情報を反映させます。
構成情報を反映するには、以下の手順に従ってください。
  1. Cluster WebUI の設定モード から、[設定の反映] をクリックします。

  2. アップロード前後の構成情報の差異によっては、ポップアップウィンドウにアップロードに必要な動作に関する確認が表示されます。
    動作内容に問題がなければ、[OK] をクリックします。
    アップロードに成功すると、[反映に成功しました。] のメッセージが表示されますので、[了解] をクリックします。
    アップロードに失敗した場合は、表示されるメッセージに従って操作を行ってください。
  3. クラスタの状態が Cluster WebUI に表示されます。
    Cluster WebUI の操作・確認方法についてはオンラインマニュアルを参照してください。
    オンラインマニュアルは画面右上部の [ ] から参照できます。

4. グループリソースの詳細

本章では、グループリソースについての詳細を説明します。

CLUSTERPRO X SingleServerSafe は、クラスタリングソフトウェアである CLUSTERPRO X との操作性などにおける親和性を高めるために、共通の画面を使用しています。

本章で説明する項目は以下のとおりです。

4.1. グループリソース一覧

グループリソースとして定義可能なリソースは以下の通りです。

グループリソース名

機能

略称

アプリケーションリソース

アプリケーション (ユーザ作成アプリケーションを含む) を起動 / 停止するための仕組みを提供します。

appli

スクリプトリソース

ユーザ作成スクリプト等のスクリプト (BAT) を起動 / 停止するための仕組みを提供します。

script

サービスリソース

データベースや Web などのサービスを起動 / 停止するための仕組みを提供します。

service

4.2. アプリケーションリソースの設定

CLUSTERPRO X SingleServerSafe によって管理され、グループの起動時、終了時に実行されるアプリケーションを登録できます。アプリケーションリソースには、ユーザ独自のアプリケーションも登録できます。

アプリケーションとは、ファイルの拡張子が exe/cmd/bat などのファイルが、コマンドラインなどから実行可能なプログラムを指します。

4.2.1. 詳細タブ

常駐タイプ (既定値:常駐)

アプリケーションのタイプを設定します。以下の中から選択します。

  • 常駐
    アプリケーションが常駐する場合に選択します。
  • 非常駐
    アプリケーションが常駐しない (実行後に処理がすぐ戻る) 場合に選択します。

開始パス (1023 バイト以内)

アプリケーションリソースの開始時の実行可能ファイル名を設定します。

終了パス (1023 バイト以内)

アプリケーションリソースの終了時の実行可能ファイル名を設定します。常駐タイプが常駐の場合以下の動作となります。

  • 終了パスを指定しなかった場合
    非活性時にCLUSTERPRO より起動しているアプリケーションの終了処理を行います。
  • 終了パスを指定した場合
    非活性時に終了パスで指定したアプリケーションを実行することにより起動しているアプリケーションの終了処理を行います。

注釈

[開始パス]、および [終了パス] には実行可能ファイル名の絶対パス、あるいは環境変数で設定されたパスの通った実行可能ファイル名を設定します。相対パスは指定しないでください。相対パスを指定した場合、アプリケーションリソースの起動に失敗する可能性があります。

調整

[アプリケーションリソース調整プロパティ] ダイアログボックスを表示します。アプリケーションリソースの詳細設定を行います。

アプリケーションリソース調整プロパティ

パラメータタブ

パラメータに関する詳細設定が表示されます。

同期 (開始)

常駐型アプリケーションの場合、本設定は無視されます。
非常駐型アプリケーションの場合、アプリケーションの実行時にアプリケーションの終了を待ちます。

非同期 (開始)

常駐型アプリケーションの場合、本設定は無視されます。
非常駐型アプリケーションの場合、アプリケーションの実行時にアプリケーションの終了を待ちません。

正常な戻り値 (開始)(1023 バイト以内)

「非同期」 を選んだ場合、入力欄は入力できません。
常駐タイプが非常駐の場合に開始パスで設定した実行可能ファイルのエラーコードがどのような値の場合に正常と判断するかを設定します。
  • 値がない場合
    戻り値は無視します。
  • 値がある場合
    以下の入力規則に従ってください。
    • 0,2,3 のようにカンマで区切る

    • 0-3 のようにハイフンで指定

    注釈

    実行可能ファイルとしてバッチファイルを指定している場合、バッチファイルを実行する cmd.exe で異常が発生した場合に 「1」 が返却されますので、正常な戻り値として 「1」 を指定すると異常を検出できなくなります。

同期 (終了)

常駐型アプリケーションの場合、終了パスを指定しなかったときは起動しているアプリケーションの終了を待ちます。終了パスを指定したときは終了パスで指定したアプリケーションの終了を待ちます。
非常駐型アプリケーションの場合、アプリケーションの実行時にアプリケーションの終了を待ちます。

非同期 (終了)

常駐型アプリケーションの場合、起動しているアプリケーションまたは終了パスで指定したアプリケーションの終了を待ちません。
非常駐型アプリケーションの場合、アプリケーションの実行時にアプリケーションの終了を待ちません。

正常な戻り値 (終了)(1023 バイト以内)

「非同期」 を選んだ場合、入力欄は入力できません。
常駐タイプが非常駐の場合に終了パスで設定した実行可能ファイルのエラーコードがどのような値の場合に正常と判断するかを設定します。
  • 値がない場合
    戻り値は無視します。
  • 値がある場合
    以下の入力規則に従ってください。
    • 0,2,3 のようにカンマで区切る

    • 0-3 のようにハイフンで指定

    注釈

    実行可能ファイルとしてバッチファイルを指定している場合、バッチファイルを実行する cmd.exe で異常が発生した場合に 「1」 が返却されますので、正常な戻り値として 「1」 を指定すると異常を検出できなくなります。

タイムアウト (開始)(1~9999)

常駐型アプリケーションの場合、本設定は無視されます。
非常駐型アプリケーションの場合、アプリケーションの実行時に終了を待つ場合 ([同期]) のタイムアウトを設定します。[同期] を選択している場合のみ入力可能です。設定時間内にアプリケーションが終了しないと、異常と判断します。

タイムアウト (終了)(1~9999)

常駐型アプリケーションの場合、起動しているアプリケーションまたは終了パスで指定したアプリケーションの終了を待つ場合 ([同期]) のタイムアウトを設定します。
非常駐型アプリケーションの場合、アプリケーションの実行時に終了を待つ場合 ([同期]) のタイムアウトを設定します。
[同期] を選択している場合のみ入力可能です。設定時間内にアプリケーションが終了しないと、異常と判断します。

対象 VCOM リソース名

使用しません。

デスクトップとの対話を許可する

実行するアプリケーションにデスクトップとの対話を許可するかどうかを設定します。設定した場合、アプリケーションが実行されると、デスクトップ上にアプリケーションの画面が表示されます。

終了時アプリケーションを強制終了する

非活性時の終了処理としてアプリケーションを強制終了するかどうかを設定します。設定した場合、通常の終了処理を行わず強制終了によりアプリケーションを終了させます。常駐タイプに「常駐」を設定しており、かつ終了パスを指定していない場合のみ有効となります。

実行ユーザ

アプリケーションを実行するユーザを指定します。実行ユーザは [クラスタのプロパティ] の [アカウント] タブに登録されたユーザの中から選択可能です。
「個別指定する」を指定している場合、開始タブ/終了タブにおける実行ユーザの設定が使用されます。
「個別指定する」以外を指定している場合、開始タブ/終了タブの設定は使用されなくなり、本パラメータで指定した実行ユーザの設定が使用されます。

既定値

[既定値] ボタンをクリックすると全ての項目に既定値が設定されます。

開始タブ / 終了タブ 共通

開始 / 終了に関する詳細設定が表示されます。

カレントディレクトリ (1023 バイト以内)

アプリケーションを実行する時のディレクトリを設定します。

オプションパラメータ(1023 バイト以内)

アプリケーションに対する入力パラメータを設定します。入力パラメータが複数ある場合は、スペース区切りで設定します。スペースを含む入力パラメータがある場合は、入力パラメータをダブルクオート (") で括ります。
例: "param 1" param2

ウィンドウサイズ

アプリケーションを実行する時のウィンドウサイズを以下の中から選択します。

  • [非表示]
    アプリケーションは表示されません。
  • [通常]
    アプリケーションは通常のウィンドウで表示されます。
  • [最大化]
    アプリケーションは最大化のウィンドウで表示されます。
  • [最小化]
    アプリケーションは最小化のウィンドウで表示されます。

実行ユーザ ドメイン

アプリケーションを実行するユーザアカウントの所属するドメインを指定します。
[終了] タブの場合、グループの停止・再開は不要です。

実行ユーザ アカウント

アプリケーションを実行するユーザアカウントを指定します。 1
[終了] タブの場合、グループの停止・再開は不要です。
1

実行ユーザアカウントを指定しなかった場合、アプリケーションはローカルシステムアカウントとして実行されます。

実行ユーザ パスワード

アプリケーションを実行するユーザアカウントのパスワードを指定します。
[終了] タブの場合、グループの停止・再開は不要です。

コマンドプロンプトから実行する

アプリケーションをコマンドプロンプト (cmd.exe) から実行するかどうかを設定します。ファイルの拡張子が、exe/cmd/bat 以外のアプリケーション (JavaScript や VBScript 等) を実行する場合に指定します。

既定値

[既定値] ボタンをクリックすると全ての項目に既定値が設定されます。

4.3. スクリプトリソースの設定

CLUSTERPRO X SingleServerSafe によって管理され、グループの起動時、終了時に実行されるスクリプトを登録できます。スクリプトリソースには、ユーザ独自のスクリプトなども登録できます。
スクリプトリソース用に、開始スクリプトと終了スクリプトが用意されています。それぞれ、グループの開始時・終了時に実行されます。ファイル名固定です。
start.bat 開始スクリプト
stop.bat 終了スクリプト

グループ A 開始スクリプト: start.bat の一例

rem **************************************************************
rem *                          START.BAT                         *
rem **************************************************************

rem スクリプト実行要因の環境変数を参照して処理の振り分けを行う。
IF "%CLP_EVENT%"=="START" GOTO NORMAL
IF "%CLP_EVENT%"=="FAILOVER" GOTO FAILOVER
IF "%CLP_EVENT%"=="RECOVER" GOTO RECOVER


rem CLUSTERPROは動作していない
GOTO no_clp


:NORMAL
IF "%CLP_DISK%"=="FAILURE" GOTO ERROR_DISK

    rem ここに、業務の通常起動処理を記述する。
    rem この処理は以下のタイミングで実行される。
    rem
    rem 通常立ち上げ
    rem


rem 実行サーバ環境変数を参照して、処理の振り分けを行う。
IF "%CLP_SERVER%"=="OTHER" GOTO ON_OTHER1

    rem プライマリサーバで、業務が通常起動される場合のみ
    rem 行いたい処理を記述する。
    rem この処理は以下のタイミングで実行される。
    rem
    rem 通常立ち上げ
    rem

GOTO EXIT


:ON_OTHER1

rem プライマリサーバ以外で、業務が通常起動される場合のみ
rem 行いたい処理を記述する。
rem
rem SingleServerSafeではこの処理は実行されない。
rem

GOTO EXIT


:FAILOVER

rem DISK接続情報環境変数を参照して、エラー処理を行う。
IF "%CLP_DISK%"=="FAILURE" GOTO ERROR_DISK

    rem 業務の起動処理を記述する。
    rem
    rem SingleServerSafeではこの処理は実行されない。
    rem


rem 実行サーバ環境変数を参照して、処理の振り分けを行う。
IF "%CLP_SERVER%"=="OTHER" GOTO ON_OTHER2

    rem プライマリサーバで業務が起動される場合のみ
    rem 行いたい処理を記述する。
    rem
    rem SingleServerSafeではこの処理は実行されない。
    rem

GOTO EXIT


:ON_OTHER2

rem 非プライマリサーバで業務が起動される場合のみ
rem 行いたい処理を記述する。
rem
rem SingleServerSafeではこの処理は実行されない。
rem


GOTO EXIT


:RECOVER

rem クラスタ復帰後のリカバリ処理を記述する。
rem この処理は以下のタイミングで実行される。
rem
rem クラスタ復帰
rem

GOTO EXIT


:ERROR_DISK

rem ディスク関連のエラー処理を記述する。

:no_clp

:EXIT
exit

グループ A 終了スクリプト: stop.bat の一例

rem **************************************************************
rem *                          STOP.BAT                          *
rem **************************************************************

rem スクリプト実行要因の環境変数を参照して処理の振り分けを行う。
IF "%CLP_EVENT%"=="START" GOTO NORMAL
IF "%CLP_EVENT%"=="FAILOVER" GOTO FAILOVER


rem CLUSTERPROは動作していない
GOTO NO_CLP


:NORMAL
rem DISK接続情報環境変数を参照して、エラー処理を行う。
IF "%CLP_DISK%"=="FAILURE" GOTO ERROR_DISK

    rem ここに、業務の通常終了処理を記述する。
    rem この処理は以下のタイミングで実行される。
    rem
    rem 通常シャットダウン
    rem


rem 実行サーバ環境変数を参照して、処理の振り分けを行う。
IF "%CLP_SERVER%"=="OTHER" GOTO ON_OTHER1

    rem プライマリサーバで、業務が通常処理される場合のみ
    rem 行いたい処理を記述する。
    rem この処理は以下のタイミングで実行される。
    rem
    rem 通常シャットダウン
    rem

GOTO EXIT


:ON_OTHER1

rem プライマリサーバ以外で、業務が通常終了される場合のみ
rem 行いたい処理を記述する。
rem
rem SingleServerSafeではこの処理は実行されない。
rem

GOTO EXIT


:FAILOVER

rem DISK接続情報環境変数を参照して、エラー処理を行う。
IF "%CLP_DISK%"=="FAILURE" GOTO ERROR_DISK

    rem フェイルオーバ後の通常終了処理を記述する。
    rem
    rem SingleServerSafeではこの処理は実行されない。
    rem


rem 実行サーバ環境変数を参照して、処理の振り分けを行う。
IF "%CLP_SERVER%"=="OTHER" GOTO ON_OTHER2

    rem フェイルオーバ後、プライマリサーバで業務が終了
    rem される場合のみ行いたい処理を記述する。
    rem
    rem SingleServerSafeではこの処理は実行されない。
    rem

GOTO EXIT


:ON_OTHER2

rem フェイルオーバ後、非プライマリサーバで業務が終了
rem される場合のみ行いたい処理を記述する。
rem
rem SingleServerSafeではこの処理は実行されない。
rem

GOTO EXIT


:ERROR_DISK

rem ディスク関連のエラー処理を記述する。

:NO_CLP

:EXIT
exit

4.3.1. スクリプト作成のヒント

  • アラートログに、メッセージを出力できる clplogcmd コマンドがありますのでご活用ください。

4.3.2. スクリプトリソースに関する注意事項

開始/終了スクリプト内で start コマンドを利用している場合には、start コマンド経由で起動するスクリプト側で exit コマンドを使用して処理を終了するようにしてください。

4.3.3. 詳細タブ

[スクリプト一覧] に既定のスクリプトファイル名 [start.bat]、[stop.bat] が表示されます。

追加

スクリプトの追加ダイアログが表示されます。[start.bat]、[stop.bat] 以外のスクリプトを追加します。

注釈

追加するスクリプトのファイル名に 2 バイト文字は使用しないでください。
追加するスクリプトのファイル名に「&(アンパサンド)」、「=(等号)」は使用しないでください。

削除

スクリプトを削除します。[start.bat]、[stop.bat] は削除できません。

表示

選択したスクリプトファイルを表示します。表示しようとしているスクリプトファイルが表示中または編集中の場合は表示できません。

編集

選択したスクリプトファイルを編集できます。変更を反映するには [保存] をクリックしてください。スクリプトファイル名の変更はできません。

置換

ファイル選択ダイアログボックスが表示されます。

注釈

Cluster WebUI から [削除] を実行しスクリプトファイルを削除しても、実ファイルは削除されません。またスクリプトファイルの削除後、Cluster WebUI を再起動するなどして構成情報を読込みなおした場合、削除したスクリプトファイルが [スクリプト一覧] に表示されます。

[リソースのプロパティ] で選択したスクリプトファイルの内容が、ファイル選択ダイアログボックスで選択したスクリプトファイルの内容に置換されます。スクリプトが表示中または編集中の場合は置換できません。ここではスクリプトファイルを選択してください。バイナリファイル (アプリケーションなど) は選択しないでください。

調整

スクリプトリソース調整プロパティダイアログを表示します。スクリプトリソースの詳細設定を行います。

スクリプトリソース調整プロパティ

パラメータタブ

パラメータに関する詳細設定が表示されます。

[開始スクリプト]、[終了スクリプト] 全スクリプト共通

同期

スクリプトの実行時にスクリプトの終了を待ちます。

非同期

選択できません。

正常な戻り値(1023 バイト以内)

スクリプトのエラーコードがどのような値の場合に正常と判断するかを設定します。

  • 値がない場合
    戻り値は無視します。
  • 値がある場合
    以下の入力規則に従ってください。
    • 0,2,3 のようにカンマで区切る

    • 0-3 のようにハイフンで指定

    注釈

    値を設定する場合、開始スクリプトと終了スクリプトに同じ値を設定してください。
    スクリプトを実行する cmd.exe で異常が発生した場合、「1」 が返却されますので、正常な戻り値として 「1」 を設定すると異常が検出できなくなります。

リカバリ処理を実行する

以下のタイミングで開始スクリプトを実行するか否かを設定します。

  • サーバの復帰時

  • モニタリソースの異常検出時

  • グループリソース活性処理の異常終了時

リカバリ処理として実行される場合は環境変数CLP_EVENTにRECOVERが設定されます。

タイムアウト (1~9999)

スクリプトの実行時に終了を待つ場合 ([同期]) のタイムアウトを設定します。[同期] を選択している場合のみ入力可能です。設定時間内にスクリプトが終了しないと、異常と判断します。

対象 VCOM リソース名

使用しません。

デスクトップとの対話を許可する

実行するスクリプトにデスクトップとの対話を許可するかどうかを設定します。設定すると、スクリプトの進行状況を画面にて確認することができます。スクリプトをデバッグする際に使用すると効果があります。

実行ユーザ

スクリプトを実行するユーザを指定します。実行ユーザは [クラスタのプロパティ] の [アカウント] タブに登録されたユーザの中から選択可能です。
実行ユーザを指定しなかった場合、スクリプトはローカルシステムアカウントとして実行されます。

既定値

[既定値] ボタンをクリックすると全ての項目に既定値が設定されます。

4.4. サービスリソースの設定

CLUSTERPRO X SingleServerSafe によって管理され、グループの起動時、終了時に実行されるサービスを登録できます。サービスリソースには、ユーザ独自のサービスも登録できます。
サービスとは、OS のサービス制御マネージャによって管理されるサービスを指します。

4.4.1. サービスリソースに関する注意事項

  • 通常、サービスリソースで実行されるサービスは手動起動に設定します。自動起動で起動するサービスや、サービスリソース以外によって起動される可能性があるサービスの場合は、後述するサービスリソース調整プロパティダイアログの [サービス] タブの [サービスが起動済みの場合、エラーとしない] チェックボックスをオンにする必要があります。このチェックボックスがオフの場合、既に起動されているサービスに対してサービスリソースでサービス開始処理が実行されると、活性失敗となります。
  • サービスリソースで実行されるサービスは CLUSTERPRO 以外から制御させないため、サービス制御マネージャによる回復動作は設定しないことを推奨します。
    サービス制御マネージャによる回復動作でサービスの再起動を設定している場合、CLUSTERPRO による回復動作と重複して予期せぬ挙動となる可能性があります。

4.4.2. 詳細タブ

サービス名 (1023 バイト以内)

サービスリソースで使用するサービス名または、サービス表示名を設定します。
コンボボックスの選択肢はサーバから取得したサービスのサービス表示名一覧が表示されます。

接続

サーバからサービス一覧を取得し、[サービス名] コンボボックスに表示するサービス表示名一覧を更新します。

調整

サービスリソース調整プロパティダイアログを表示します。サービスリソースの詳細設定を行います。

サービスリソース調整プロパティ

パラメータタブ

パラメータに関する詳細設定が表示されます。

同期

サービス開始時は、サービスの状態が 「起動済」 状態になるまで待ち合せを行います。通常、サービスを開始すると、「起動中」→「起動済」 のように状態が遷移します。
サービス停止時は、サービスの状態が 「停止」 状態になるまで待ち合せを行います。通常、サービスを停止すると、「停止中」→「停止」 のように状態が遷移します。

非同期

待ち合せを行いません。

タイムアウト (1~9999)

サービス開始時は、サービスの状態が「起動」状態になるまでのタイムアウトを設定します。[同期]を選択している場合のみ入力可能です。設定時間内にサービスが 「起動」 状態にならない場合は、異常と判断します。
サービス停止時は、サービスの状態が 「停止」 状態になるまでのタイムアウトを設定します。[同期] を選択している場合のみ入力可能です。設定時間内にサービスが 「停止」 状態にならない場合は、異常と判断します。

対象 VCOM リソース名

使用しません。

既定値

[既定値] ボタンをクリックすると全ての項目に既定値が設定されます。

サービスタブ

サービスに関する詳細設定が表示されます。

開始パラメータ (1023 バイト以内)

サービスに対する入力パラメータを設定します。入力パラメータが複数ある場合は、スペース区切りで設定します。スペースを含む入力パラメータがある場合は、入力パラメータをダブルクオート (") で括ります。エスケープシークエンス \ を使用することはできません。
例: "param 1" param2

サービスが起動済みの場合、エラーとしない

  • チェックボックスがオン
    サービス開始時に、すでにサービスが開始済みの場合、そのまま活性状態にします。
  • チェックボックスがオフ
    サービス開始時に、すでにサービスが開始済みの場合、活性異常とします。

サービス開始後の待ち合わせ (0~9999)

サービスが起動状態になった後、待ち合わせる時間を指定します。指定された時間分、待ち合わせた後、サービスリソースの活性が完了した状態となります。

サービス停止後の待ち合わせ (0~9999)

サービスが停止状態になった後、待ち合わせる時間を指定します。指定された時間分、待ち合わせた後、サービスリソースの非活性が完了した状態となります。

既定値

[既定値] ボタンをクリックすると全ての項目に既定値が設定されます。

5. モニタリソースの詳細

本章では、CLUSTERPRO X SingleServerSafe で監視を実行する単位であるモニタリソースについての詳細を説明します。

CLUSTERPRO X SingleServerSafe は、クラスタリングソフトウェアである CLUSTERPRO X との操作性などにおける親和性を高めるために、共通の画面を使用しています。

本章で説明する項目は以下のとおりです。

5.1. モニタリソース一覧

モニタリソースとして定義可能なリソースは以下の通りです。

モニタリソース名

機能

監視タイミング
(太字は既定値)

対象リソース

アプリケーション監視リソース

アプリケーションリソースの監視を行います。

活性時 (固定)

appli

サービス監視リソース

サービスリソースの監視を行います。

常時 / 活性時

全て

ディスク RW 監視リソース

ファイルシステムへのダミーデータ書込みによりディスクデバイスの監視を行います。

常時 / 活性時

全て

IP 監視リソース

ping コマンドを使用して応答の有無により、IP アドレスおよび通信路の監視を行います。

常時 / 活性時

全て

NIC Link Up/Down 監視リソース

NICのLink状態を取得し、LinkのUp/Down の監視を行います。

常時 / 活性時

全て

カスタム監視リソース

任意のスクリプトを実行することで監視を行います。

常時 / 活性時

全て

マルチターゲット監視リソース

複数のモニタリソースの状態の組み合わせで監視を行います。

活性時 (固定)

全て

外部連携監視リソース

異常発生通知受信時に実行する異常時動作の設定と、異常発生通知を Cluster WebUI に表示するためのモニタリソースです。

常時 (固定)

なし

プロセス名監視リソース

任意のプロセス名のプロセスを監視します。

常時 / 活性時

全て

DB2 監視リソース

IBM DB2 データベースへの監視機構を提供します。

活性時 (固定)

全て

FTP 監視リソース

FTP サーバへの監視機構を提供します。

活性時 (固定)

全て

HTTP 監視リソース

HTTP サーバへの監視機構を提供します。

活性時 (固定)

全て

IMAP4 監視リソース

IMAP サーバへの監視機構を提供します。

活性時 (固定)

全て

ODBC 監視リソース

ODBC でアクセス可能なデータベースへの監視機構を提供します。

活性時 (固定)

全て

Oracle 監視リソース

Oracle データベースへの監視機構を提供します。

活性時 (固定)

全て

POP3 監視リソース

POP サーバへの監視機構を提供します。

活性時 (固定)

全て

PostgreSQL 監視リソース

PostgreSQL データベースへの監視機構を提供します。

活性時(固定)

全て

SMTP 監視リソース

SMTP サーバへの監視機構を提供します。

活性時 (固定)

全て

SQL Server 監視リソース

SQL Server データベースへの監視機構を提供します。

活性時 (固定)

全て

Tuxedo 監視リソース

Tuxedo アプリケーションサーバへの監視機構を提供します。

活性時 (固定)

全て

WebLogic 監視リソース

WebLogic アプリケーションサーバへの監視機構を提供します。

活性時 (固定)

全て

WebOTX 監視リソース

WebOTX アプリケーションサーバへの監視機構を提供します。

活性時 (固定)

全て

WebSphere 監視リソース

WebSphere アプリケーションサーバへの監視機構を提供します。

活性時 (固定)

全て

JVM 監視リソース

Java VM の監視を行います。

常時 / 活性時

全て

システム監視リソース

システムリソースの監視を行います。

常時 (固定)

全て

プロセスリソース監視リソース

プロセスリソースの監視を行います。

常時 (固定)

全て

ユーザ空間監視リソース

ユーザ空間のストール監視機構を提供します。

常時 (固定)

なし

5.1.1. ライセンスが必要なモニタリソース

以下の表に記述されているモニタリソースは、オプション製品になるため、ライセンスが必要になります。
ご使用になる場合は、製品ライセンスを入手してライセンスを登録してください。

オプション製品名

モニタリソース名

CLUSTERPRO X Database Agent 5.0 for Windows

DB2 監視リソース
ODBC 監視リソース
Oracle 監視リソース
PostgreSQL 監視リソース
SQL Server 監視リソース

CLUSTERPRO X Internet Server Agent 5.0 for Windows

FTP 監視リソース
HTTP 監視リソース
IMAP4 監視リソース
POP3 監視リソース
SMTP 監視リソース

CLUSTERPRO X Application Server Agent 5.0 for Windows

Tuxedo 監視リソース
WebSphere 監視リソース
WebLogic 監視リソース
WebOTX 監視リソース

CLUSTERPRO X Java Resource Agent 5.0 for Windows

JVM 監視リソース

CLUSTERPRO X System Resource Agent 5.0 for Windows

システム監視リソース
プロセスリソース監視リソース

ライセンスの登録手順については、『インストールガイド』 を参照してください。

5.1.2. 監視オプションの動作確認済アプリケーション情報

監視オプションは、下記のアプリケーションを監視対象として動作確認しています。

x86_64 版

モニタリソース
監視対象の
アプリケーション
CLUSTERPRO
Version
備考

Oracle 監視

Oracle Databse 19c (19.3)

13.00~

DB2 監視

DB2 V11.5

13.00~

PostgreSQL 監視

PostgreSQL 14.1

13.00~

PowerGres on Windows V13

13.00~

SQL Server 監視

SQL Server 2019

13.00~

Tuxedo 監視

Tuxedo 12c Release 2 (12.1.3)

12.00~

WebLogic 監視

WebLogic Server 11g R1

12.00~

WebLogic Server 11g R2

12.00~

WebLogic Server 12c R2 (12.2.1)

12.00~

WebLogic Server 14c (14.1.1)

12.20~

WebSphere 監視

WebSphere Application Server 8.5

12.00~

WebSphere Application Server 8.5.5

12.00~

WebSphere Application Server 9.0

12.00~

WebOTX 監視

WebOTX Application Server V9.1

12.00~

WebOTX Application Server V9.2

12.00~

WebOTX Application Server V9.3

12.00~

WebOTX Application Server V9.4

12.00~

WebOTX Application Server V9.5

12.00~

WebOTX Application Server V10.1

12.00~

WebOTX Application Server V10.3

12.30~

JVM 監視

WebLogic Server 11g R1

12.00~

WebLogic Server 12c R2 (12.2.1)

12.00~

WebLogic Server 14c (14.1.1)

12.20~

WebOTX Application Server V9.1

12.00~

WebOTX Application Server V9.2

12.00~

WebOTX Application Server V9.3

12.00~

WebOTX Application Server V9.4

12.00~

WebOTX Application Server V9.5

12.00~

WebOTX Application Server V10.1

12.00~

WebOTX Application Server V10.3

12.30~

WebOTX Enterprise Service Bus V8.4

12.00~

WebOTX Enterprise Service Bus V8.5

12.00~

WebOTX Enterprise Service Bus V10.3

12.30~

Apache Tomcat 8.5

12.00~

Apache Tomcat 9.0

12.00~

WebSAM SVF for PDF 9.1

12.00~

WebSAM SVF for PDF 9.2

12.00~

WebSAM Report Director Enterprise 9.1

12.00~

WebSAM Report Director Enterprise 9.2

12.00~

WebSAM Universal Connect/X 9.1

12.00~

WebSAM Universal Connect/X 9.2

12.00~

システム監視

バージョン指定無し

12.00~

プロセスリソース監視

バージョン指定無し

12.10~

5.2. モニタリソースのプロパティ

5.2.1. 情報タブ

名前

モニタリソース名を表示します。

コメント (127 バイト以内)

モニタリソースのコメントを設定します。半角英数字のみ入力可能です。

5.2.2. 監視 (共通) タブ

インターバル (1~999)

監視対象の状態を確認する間隔を設定します。

タイムアウト (5~999)

ここで指定した時間内に監視対象の正常状態が検出できない場合に異常と判断します。

タイムアウト発生時に監視プロセスのダンプを採取する (Oracle 監視リソースの場合のみ)

タイムアウト発生時に、CLUSTERPRO の監視プロセスのダンプファイルを採取するかどうかを指定します。
採取されたダンプファイルは CLUSTERPRO インストールフォルダ配下の work\rm\リソース名\errinfo.cur フォルダに保存されます。採取が複数回実行された場合は、過去の採取情報のフォルダ名がerrinfo.1、errinfo.2 とリネームされ、最新の情報から 5 世代分まで保存されます。

タイムアウト発生時にリトライしない

本機能を有効にした場合、モニタリソースがタイムアウトすると即座に回復動作を実行します。

タイムアウト発生時動作

監視リソースタイムアウト発生時の動作を選択します。
また、タイムアウトが発生した場合にはリトライ回数の回数カウンタはリセットされます。
本機能は、[タイムアウト発生時にリトライしない] 機能を有効にしている場合のみ設定可能です。
  • [回復動作を実行する]
    監視リソースがタイムアウトした場合に回復動作を実行します。
  • [回復動作を実行しない]
    監視リソースがタイムアウトした場合に回復動作を実行しません。
  • [意図的なストップエラーを発生させる]
    意図的なストップエラーを発生させます。

注釈

下記のモニタリソースでは、[タイムアウト発生時にリトライしない], [タイムアウト発生時動作] 機能は設定できません。

  • カスタム監視リソース (監視タイプが [非同期] の場合のみ)

  • マルチターゲット監視リソース

  • 外部連携監視リソース

  • JVM 監視リソース

  • システム監視リソース

  • プロセスリソース監視リソース

  • ユーザ空間監視リソース

リトライ回数 (0~999)

異常状態を検出後、連続してここで指定した回数の異常を検出したときに異常と判断します。
0 を指定すると最初の異常検出で異常と判断します。

監視開始待ち時間 (0~9999)

監視を開始するまでの待ち時間を設定します。

監視タイミング

監視のタイミングを設定します。

  • 常時
    監視を常時行います。
  • 活性時
    監視対象のリソースが活性した時に監視を開始し、リソースが停止するときに監視を停止します。
    [監視タイミング] が [活性時] の場合、監視対象のリソースを設定する必要があります。[参照] をクリックし、監視対象を設定してください。
    監視対象のリソースを選択して、[OK] をクリックします。

対象リソース

活性時監視を行う場合に対象となるリソースを表示します。

参照

対象リソースの選択ダイアログ ボックスを表示します。サーバ名、リソース名がツリー表示されます。対象リソースとして設定するリソースを選択して [OK] をクリックします。

監視を行うサーバを選択する

使用しません。

監視処理時間メトリクスを送信する

モニタリソースの監視処理時間メトリクスの送信機能を設定します。

  • チェックボックスがオン
    監視処理メトリクスを送信します。
  • チェックボックスがオフ
    監視処理メトリクスを送信しません。

注釈

Amazon CloudWatch連携機能を使用する場合は、本機能を有効にすることで任意のモニタリソースの監視処理時間メトリクスが送信出来ます。
下記のモニタリソースでは、[監視処理時間メトリクスを送信する] 機能は設定できません。
  • 外部連携監視リソース

5.2.3. 監視(固有) タブ

モニタリソースによっては監視動作時のパラメータを設定する必要があります。パラメータは各リソースの説明に記述しています。

5.2.4. 回復動作タブ

通常の監視リソース (外部監視連携リソース以外) の場合

外部連携監視リソースの場合

回復対象と異常検出時の動作を設定します。異常検出時にリソースの再起動やクラスタの再起動ができます。ただし、回復対象が非活性状態であれば回復動作は行われません。

回復動作

異常検出時の回復動作を選択します。

  • 回復対象を再起動
    回復対象として選択されたグループまたはグループリソースを再活性します。再活性が失敗するか、再活性後に同じ異常が検出された場合は、最終動作として選択された動作を実行します。
  • 最終動作のみ実行
    最終動作として選択された動作を実行します。
  • カスタム設定
    回復対象として選択されたグループまたはグループリソースを最大再活性回数まで再活性します。再活性が失敗するか、再活性後に同じ異常が検出される状態が継続し、最大再活性回数に達した場合は、最終動作として選択された動作を実行します。

回復対象

異常検出時に回復を行う対象のオブジェクトが表示されます。

参照

[回復対象の選択] ダイアログボックスを表示します。LocalServer、All Groups とクラスタに登録されているクラスタ名、グループ名、リソース名がツリー表示されます。回復対象として設定するものを選択して [OK] をクリックします。

回復スクリプト実行回数 (0~99)

異常検出時に [スクリプト設定] で設定されたスクリプトを実行する回数を設定します。0 を設定するとスクリプトを実行しません。

再活性前にスクリプトを実行する

再活性化を行う前にスクリプトを実行するかどうかを指定します。

最大再活性回数 (0~99)

回復動作がカスタム設定の場合に回復対象の再活性を行う回数の上限を設定します。0 を設定すると再活性化を行いません。外部連携監視リソースではこの値は設定できません。

フェイルオーバ実行前にスクリプトを実行する

使用しません。

フェイルオーバ先サーバ

使用しません。

最大フェイルオーバ回数

使用しません。

最終動作前にスクリプトを実行する

最終動作を実行する前にスクリプトを実行するかどうかを指定します。

  • チェックボックスがオン
    最終動作を実施する前にスクリプト / コマンドを実行します。スクリプト / コマンドの設定を行うためには [設定] をクリックしてください。
  • チェックボックスがオフ
    スクリプト / コマンドを実行しません。

回復動作前にスクリプトを実行する

回復動作を実行する前にスクリプトを実行するかどうかを指定します。
外部連携監視リソースのみ設定できます。
  • チェックボックスがオン
    回復動作を実施する前にスクリプト/コマンドを実行します。スクリプト/コマンドの設定を行うためには [設定] をクリックしてください。
  • チェックボックスがオフ
    スクリプト / コマンドを実行しません。

スクリプト設定

[スクリプトの編集] ダイアログボックスを表示します。回復スクリプト / コマンドを設定します。

ユーザアプリケーション

スクリプトとしてサーバ上の実行可能ファイル (実行可能なバッチファイルや実行ファイル) を使用します。ファイル名にはサーバ上のローカルディスクの絶対パスまたは実行可能ファイル名を設定します。ただし、実行可能ファイル名のみを設定する場合、あらかじめ環境変数にパスを設定しておく必要があります。また、絶対パスやファイル名に空欄が含まれる場合は、下記のように、ダブルクォーテーション (") でそれらを囲ってください。

例:

"C:\Program Files\script.bat"

また VB スクリプトを実行させるには下記のように入力してください。

例:

cscript script.vbs

各実行可能ファイルは、Cluster WebUI の構成情報には含まれません。Cluster WebUI で編集やアップロードはできませんので、サーバ上に準備する必要があります。

この製品で作成したスクリプト

スクリプトとして Cluster WebUI で準備したスクリプトファイルを使用します。必要に応じて Cluster WebUI でスクリプトファイルを編集できます。スクリプトファイルは、構成情報に含まれます。

ファイル (1023 バイト以内)

[ユーザアプリケーション] を選択した場合に、実行するスクリプト (実行可能なバッチファイルや実行ファイル) を設定します。

表示

[この製品で作成したスクリプト] を選択した場合に、スクリプトファイルを表示します。

編集

[この製品で作成したスクリプト] を選択した場合に、スクリプトファイルを編集します。変更を反映するには [保存] をクリックしてください。スクリプトファイル名の変更はできません。

置換

[この製品で作成したスクリプト] を選択した場合に、スクリプトファイルの内容を、ファイル選択ダイアログ ボックスで選択したスクリプトファイルの内容に置換します。スクリプトが既に表示中または編集中の場合は置換できません。ここではスクリプトファイルを選択してください。バイナリファイル (アプリケーションなど) は選択しないでください。

タイムアウト (1~9999)

スクリプトの実行完了を待ち合わせる最大時間を指定します。既定値は 5 秒です。

実行ユーザ

スクリプトを実行するユーザを指定します。実行ユーザは [クラスタのプロパティ] の [アカウント] タブに登録されたユーザの中から選択可能です。
実行ユーザを指定しなかった場合、スクリプトはローカルシステムアカウントとして実行されます。

最終動作

再活性化による回復が失敗した後の回復動作を選択します。
最終動作には以下の動作が選択できます。
  • 何もしない
    何も行いません。

    注釈

    [何もしない] の設定は

    • 一時的に最終動作を抑止したい場合

    • 異常を検出したときにアラートの表示のみを行いたい場合

    • 実際の最終動作はマルチターゲット監視リソースで行いたい場合

    に使用してください。

  • リソース停止
    回復対象としてグループリソースが選択されている場合、選択したグループリソースとそのグループリソースに依存するグループリソースを停止します。回復対象に "LocalServer" 、"All Groups"、グループが選択されている場合は選択できません。
  • グループ停止
    回復対象としてグループが選択されている場合そのグループを、また回復対象としてグループリソースが選択されている場合そのグループリソースが所属するグループを停止します。"All Groups" が選択されている場合は、モニタリソースが異常を検出したサーバで起動している全てのグループを停止します。回復対象に LocalServer が選択されている場合は選択できません。
  • クラスタサービス停止
    CLUSTERPRO X SingleServerSafe を停止します。
  • クラスタサービス停止とOS シャットダウン
    CLUSTERPRO X SingleServerSafeを停止し、OS をシャットダウンします。
  • クラスタサービス停止と OS 再起動
    CLUSTERPRO X SingleServerSafe を停止し、OS を再起動します。
  • 意図的なストップエラーの発生
    意図的にストップエラーを発生させます。

5.3. アプリケーション監視リソースの設定

アプリケーション監視リソースはアプリケーションリソースの監視を行います。アプリケーションリソースが活性した時点から監視を開始します。アプリケーションリソースの常駐タイプの設定が [常駐] の場合のみ監視できます。

5.3.1. アプリケーション監視リソースによる監視方法

アプリケーションの死活監視を定期的に行い、アプリケーションの消滅を検出した場合に異常と判断します。

5.3.2. アプリケーション監視リソースに関する注意事項

活性に成功したアプリケーションリソースを監視します。アプリケーションリソースの常駐タイプの設定が [常駐] の場合のみ監視できます。

本リソースはアプリケーションリソースを追加時、常駐タイプを「常駐」としていた場合に自動的に登録されます。各アプリケーションリソースに対応するアプリケーション監視リソースが自動登録されます。
アプリケーション監視リソースには既定値が設定されているので、必要があれば適切な値に変更してください。
アプリケーションリソースを追加時、常駐タイプを「非常駐」としていた場合、本リソースを追加することはできません。

5.4. サービス監視リソースの設定

サービス監視リソースはサービスリソースの監視、またはサービスの監視を行います。

5.4.1. サービス監視リソースによる監視方法

サービスの状態をサービス制御マネージャに対して定期的に問合せ、状態が 「停止」 状態となった場合に異常と判断します。

5.4.2. サービス監視リソースに関する注意事項

[監視タイミング]-[活性時] を選択し、[対象リソース] にサービスリソースを設定している場合、サービス監視リソースの [サービス名] はサービスリソースの [サービス名] が設定されます。

5.4.3. 監視 (固有) タブ

サービス名 (1023 バイト以内)

サービスリソースで使用するサービス名または、サービス表示名を設定します。

コンボボックスの選択肢はすべてのサーバから取得したサービスのサービス表示名一覧が表示されます。

サービス名は [監視タイミング]-[活性時]-[対象リソース] にサービスリソースを設定している場合、設定変更は行えません。

接続

すべてのサーバからサービス一覧を取得し、[サービス名] コンボボックスに表示するサービス表示名一覧を更新します。

5.5. ディスク RW 監視リソースの設定

ディスク RW 監視リソースは、ファイルシステムへのダミーデータ書込みによりディスクデバイスの監視を行います。

5.5.1. ディスク RW 監視リソースによる監視方法

指定されたファイルシステム (ベーシックボリュームまたはダイナミックボリューム) 上を指定された I/O サイズで write し、その結果 (writeできたサイズ) を判断します (作成したファイルは write 後に削除されます)。
指定された I/O サイズが write できたことのみを判断し、書込みデータの正当性は判断しません。
Write する I/O サイズを大きくすると OS やディスクへの負荷が大きくなります。
使用するディスクやインターフェイスにより、様々な write 用のキャッシュが実装されている場合があります。そのため I/O サイズが小さい場合にはキャッシュにヒットしてしまい write のエラーを検出できない場合があります。
I/O サイズについては、ディスクの障害等を発生させ障害の検出ができることを確認してください。

注釈

監視対象ディスクのディスクパス障害発生時に、ディスクパス冗長化ソフトウェアなどの機能でパスフェイルオーバを行う場合、監視タイムアウトの時間 (既定値 300 秒) を、パスフェイルオーバにかかる時間よりも長く設定する必要があります。

5.5.2. 監視 (固有) タブ

ファイル名 (1023 バイト以内)

アクセスするためのファイル名を入力します。このファイルは監視処理の際に作成され、I/O 完了後に削除されます。

注釈

ファイル名には絶対パスを指定して下さい。相対パスを指定した場合、予期しない場所を監視する可能性があります。

重要

ファイル名には既に存在するファイルを指定しないで下さい。既に存在するファイルを指定した場合、そのファイルの情報は失われます。

I/O サイズ (1~9999999 既定値:2000000)

監視するディスクに行う I/O サイズを指定します。

ストール異常検出時動作

ストール異常検出時の動作を指定します。
[監視(共通)] タブの [タイムアウト] で指定した時間内に、I/O の制御が OS から戻らない場合にストール異常とみなします。
  • 何もしない
    何も行いません。
  • HW リセット 2
    ハードウェアをリセットします。
  • 意図的なストップエラーの発生 (既定値)
    ストップエラーを発生させます。
2

本機能を使用する場合、強制停止機能とは異なり、ipmiutil は必要ありません。

ディスクフル検出時動作

ディスクフル (監視するディスクに空き容量がない状態) 検出時の動作を指定します。

  • 回復動作を実行する
    ディスク RW 監視リソースはディスクフル検出時に異常として扱います。
  • 回復動作を実行しない
    ディスク RW 監視リソースはディスクフル検出時に警告として扱います。

Write Through 方式を有効にする

監視 I/O の方式に Write Through 方式を適用します。

  • 有効にした場合、ディスク RW 監視の異常検出精度が向上しますが、
    システムの I/O 負荷が上昇する場合があります。

5.6. IP 監視リソースの設定

IP 監視リソースは、ping コマンドを使用して応答の有無により、IP アドレスの監視を行うモニタリソースです。

5.6.1. IP 監視リソースの監視方法

指定した IP アドレスを ping コマンドで監視します。指定した IP アドレスすべての応答がない場合に異常と判断します。

  • 複数の IP アドレスについてすべての IP アドレスが異常時に異常と判断したい場合、1 つの IP 監視リソースにすべての IP アドレスを登録してください。

    以下の図は1つのIP監視リソースに全てのIPアドレスを登録した場合の例です。 指定したIPアドレスが一つでも正常な場合、IP monitor 1は正常と判断します。

    IP監視リソースが動作するサーバと、監視対象の3台のサーバ

    図 5.1 1つのIP監視リソースに全てのIPアドレスを登録(正常)

    以下の図は1つのIP監視リソースに全てのIPアドレスを登録した場合の例です。 指定したIPアドレスが全て異常な場合、IP monitor 1は異常と判断します。

    IP監視リソースが動作するサーバと、監視対象の3台のサーバ

    図 5.2 1つのIP監視リソースに全てのIPアドレスを登録(異常検出)

  • 複数の IP アドレスについてどれか 1 つが異常時に異常と判断したい場合、個々の IP アドレスについて 1 つずつの IP 監視リソースを作成してください。
    IP監視リソースが動作するサーバと、監視対象の3台のサーバ

    図 5.3 各IP監視リソースにIPアドレスを一つずつ登録(異常検出)

5.6.2. 監視 (固有) タブ

[IP アドレス一覧] には監視する IP アドレスの一覧が表示されます。

追加

監視する IP アドレスを追加します。IP アドレスの入力ダイアログボックスが表示されます。

削除

[IP アドレス一覧] で選択している IP アドレスを監視対象から削除します。

編集

IP アドレスの入力ダイアログボックスが表示されます。[IP アドレス一覧] で選択している IP アドレスが表示されるので、編集して [OK] を選択します。

Ping タイムアウト (1~999999 既定値:1000)

監視する IP アドレスへの Ping のタイムアウトをミリ秒単位で設定します。

IP アドレスの入力

インタフェースに関する詳細設定が表示されます。

IP アドレス (255 バイト以内)

監視を行う IP ドレス入力して [OK] を選択してください。常時通信可能な IP アドレスを入力してください。

5.8. カスタム監視リソースの設定

カスタム監視リソースは、任意のスクリプトを実行することによりシステム監視を行うモニタリソースです。

5.8.1. カスタム監視リソースに関する注意事項

  • バッチファイル内でプロンプトへのメッセージ出力(標準出力、エラー出力)を行うコマンドを実行する場合は、コマンドを実行した際にバッチファイルが停止する可能性があるため、メッセージ出力先にファイルもしくは nul を指定(リダイレクト)してください。

  • 監視タイプが [非同期] の場合は、タイムアウトに監視開始待ち時間より大きい値を設定してください。

5.8.2. カスタム監視リソースの監視方法

カスタム監視リソースは、任意のスクリプトによりシステム監視を行います。
監視タイプが [同期] の場合、スクリプトを定期的に実行し、そのエラーコードにより異常の有無を判別します。
監視タイプが [非同期] の場合、スクリプトを監視開始時に実行し、このスクリプトのプロセスが消失した場合に異常と判断します。

5.8.3. 監視 (固有) タブ

ユーザアプリケーション

スクリプトとしてサーバ上の実行可能ファイル(実行可能なバッチファイルや実行ファイル) を使用します。各実行可能ファイル名は、サーバ上のローカルディスクの絶対パスで設定します。
各実行可能ファイルは、Cluster WebUI の構成情報には含まれません。Cluster WebUI で編集やアップロードはできませんので、サーバ上に準備する必要があります。

この製品で作成したスクリプト

スクリプトとして Cluster WebUI で準備したスクリプトファイルを使用します。必要に応じて Cluster WebUI でスクリプトファイルを編集できます。スクリプトファイルは、構成情報に含まれます。

ファイル (1023 バイト以内)

[ユーザアプリケーション] を選択した場合に、実行するスクリプト (実行可能なバッチファイルや実行ファイル) を、サーバ上のローカルディスクの絶対パスで設定します。ただし、スクリプトの後に引数は指定できません。

表示

[この製品で作成したスクリプト] を選択した場合に、スクリプトファイルを表示します。

編集

[この製品で作成したスクリプト] を選択した場合に、スクリプトファイルを編集します。変更を反映するには [保存] をクリックしてください。スクリプトファイル名の変更はできません。

置換

[この製品で作成したスクリプト] を選択した場合に、スクリプトファイルの内容を、ファイル選択ダイアログボックスで選択したスクリプトファイルの内容に置換します。スクリプトが表示中または編集中の場合は置換できません。ここではスクリプトファイルを選択してください。バイナリファイル (アプリケーションなど) は選択しないでください。

監視タイプ

監視の方法を選択します。

  • 同期 (既定値)
    定期的にスクリプトを実行し、そのエラーコードにより異常の有無を判断します。
  • 非同期
    監視開始時にスクリプトを実行し、そのプロセスが消失した場合に異常と判断します。

正常な戻り値 (1023 バイト以内)

監視タイプが [同期] の場合にスクリプトのエラーコードがどのような値の場合に正常と判断するかを設定します。複数の値がある場合は、0,2,3 というようにカンマで区切るか、 0-3 のようにハイフンで値の範囲を指定します。

既定値 : 0

終了時アプリケーションを強制終了する

監視停止時の終了処理としてアプリケーションを強制終了するかどうかを設定します。設定した場合、通常の終了処理を行わず強制終了によりアプリケーションを終了させます。監視タイプに「非同期」を設定している場合のみ有効となります。

実行ユーザ

スクリプトを実行するユーザを指定します。実行ユーザは [クラスタのプロパティ] の [アカウント] タブに登録されたユーザの中から選択可能です。
実行ユーザを指定しなかった場合、スクリプトはローカルシステムアカウントとして実行されます。

クラスタ停止時に活性時監視の停止を待ち合わせる

クラスタ停止時にカスタム監視リソースの停止を待ち合わせます。監視タイミングに [活性時] を設定している場合のみ有効となります。

5.9. マルチターゲット監視リソースの設定

マルチターゲット監視リソースは、複数のモニタリソースの監視を行います。

5.9.1. マルチターゲット監視リソースの注意事項

  • マルチターゲット監視リソースは、登録されているモニタリソースのステータス 停止済み (offline) を異常として扱います。そのため、活性時監視のモニタリソースを登録した場合、モニタリソースが異常を検出していない状態でマルチターゲットモニタリソースが異常を検出してしまうことがあります。活性時監視のモニタリソースを登録しないでください。

5.9.2. マルチターゲット監視リソースのステータス

マルチターゲット監視リソースのステータスは登録されているモニタリソースのステータスによって判断します。
マルチターゲットモニタリソースが下記のように設定されている場合、
登録されているモニタリソース数 2
異常しきい値 2
警告しきい値 1

マルチターゲット監視リソースのステータスは以下のようになります。

マルチターゲット監視リソース
ステータス
モニタリソース 1 ステータス
正常
(normal)
モニタリソース 1 ステータス
異常
(error)
モニタリソース 1 ステータス
停止済み
(offline)
モニタリソース 2
ステータス
正常
(normal)
正常
(normal)
警告
(caution)
警告
(caution)
モニタリソース 2
ステータス
異常
(error)
警告
(caution)
異常
(error)
異常
(error)
モニタリソース 2
ステータス
停止済み
(offline)
警告
(caution)
異常
(error)
正常
(normal)
  • マルチターゲット監視リソースは、登録されているモニタリソースのステータスを監視しています。
    ステータスが異常 (error) であるモニタリソースの数が異常しきい値以上になった場合、マルチターゲット監視リソースは異常 (error) を検出します。
    ステータスが異常 (error) であるモニタリソース数が警告しきい値を超えた場合、マルチターゲット監視リソースの status は警告 (caution) となります。
    登録されている全てのモニタリソースのステータスが停止済み (offline) の場合、マルチターゲット監視リソースのステータスは正常 (normal) となります。
    登録されている全てのモニタリソースのステータスが停止済み (offline) の場合を除いて、マルチターゲット監視リソースは登録されているモニタリソースのステータス 停止済み (offline) を異常 (error) と判断します。
  • 登録されているモニタリソースのステータスが異常 (error) となっても、そのモニタリソースの異常時アクションは実行されません。
    マルチターゲット監視リソースが異常 (error) になった場合のみ、マルチターゲット監視リソースの異常時アクションが実行されます。

5.9.3. 監視 (固有) タブ

モニタリソースをグループ化して、そのグループの状態を監視します。[モニタリソース一覧] はモニタリソースを最大 64 個登録できます。
本リソースの [モニタリソース一覧] に唯一設定されているモニタリソースが削除された場合、本リソースは自動的に削除されます。

追加

選択しているモニタリソースを [モニタリソース一覧] に追加します。

削除

選択しているモニタリソースを [モニタリソース一覧] から削除します。

調整

[マルチターゲットモニタリソース調整プロパティ] ダイアログボックスを表示します。マルチターゲット監視リソースの詳細設定を行います。

マルチターゲットモニタリソース調整プロパティ

パラメータタブ

パラメータに関する詳細設定が表示されます。

異常しきい値

マルチターゲットモニタが異常とする条件を選択します。

  • メンバ数に合わせる
    マルチターゲットモニタの配下に指定したモニタリソースが全て異常となったとき、または異常と停止済が混在しているときにマルチターゲットモニタが異常になります。
    マルチターゲットモニタの配下に指定したモニタリソースの全てが停止済の場合には、正常になります。
  • 数を指定する
    マルチターゲットモニタの配下に指定したモニタリソースのうち、異常しきい値に設定した数が異常または停止済となったときにマルチターゲットモニタが異常になります。
    マルチターゲットモニタの配下に指定したモニタリソースのうち、何個のモニタリソースが異常または停止済となったときにマルチターゲットモニタを異常とするかの個数を設定します。
    異常しきい値の選択が [数を指定する] のときに設定できます。

警告しきい値

  • チェックボックスがオン
    マルチターゲットモニタの配下に指定したモニタリソースのうち、何個のモニタリソースが異常または停止済となったときにマルチターゲットモニタを警告とするかの個数を設定します。
  • チェックボックスがオフ
    マルチターゲットモニタは警告のアラートを表示しません。

既定値

既定値に戻すときに使用します。[既定値] をクリックすると全ての項目に既定値が設定されます。

5.10. 外部連携監視リソースの設定

外部連携監視リソースは受動的なモニタです。自身では監視処理を行いません。
外部から clprexec コマンドを使って発行された異常発生通知を受信した場合に、外部連携監視リソースのステータスの変更、異常発生時の回復動作を行うモニタリソースです。

5.10.1. 外部連携監視リソースの監視方法

外部から異常発生通知を受信した場合、通知された監視タイプと監視対象 (監視対象は省略可能) が設定されている外部連携監視リソースの異常発生時の回復動作を行います。
通知された監視タイプ、監視対象が設定されている外部連携監視リソースが複数存在する場合は、各モニタリソースの回復動作を行います。

図は外部連携監視リソースを使用する構成の例です。 clprexecコマンドから異常発生通知を受けたServer2の外部連携監視リソース(Message receive monitor resource)は、自身のステータス変更と異常検出時の回復動作を実行します。

clprexecコマンドが実行されたServer 1、外部連携監視リソースが動作するServer 2

図 5.4 外部連携監視リソースを使用する構成

5.10.2. 外部連携監視リソースに関する注意事項

  • 外部連携監視リソースが一時停止状態で外部からの異常発生通知を受信した場合、異常時動作は実行されません。

  • 外部から異常発生通知を受信した場合、外部連携監視リソースのステータスは "異常" になります。"異常" となった外部連携監視リソースのステータスは、自動では "正常" に戻りません。ステータスを "正常" に戻したい場合は、clprexec コマンドを使用してください。clprexec コマンドについては 『操作ガイド』 の 「CLUSTERPRO X SingleServerSafe コマンドリファレンス」 を参照してください。

  • 外部から異常発生通知を受信して外部連携監視リソースのステータスが "異常" となっている状態で異常発生通知を受信した場合、異常発生時の回復動作は実行されません。

5.10.3. 監視 (固有) タブ

カテゴリとキーワードには、clprexec コマンドの引数 -k で渡すキーワードを設定します。監視対象は省略可能です。

カテゴリ (32 バイト以内)

[clprexec] コマンドの引数 [-k] で指定するカテゴリを指定します。

キーワード (1023バイト以内)

[clprexec] コマンドの引数 [-k] で指定するキーワードを指定します。

5.11. プロセス名監視リソースの設定

プロセス名監視リソースは、任意のプロセス名のプロセスを監視するモニタリソースです。

5.11.1. プロセス名監視リソースの注意事項

プロセス数下限値に 1 を設定した場合に監視対象に指定したプロセス名のプロセスが複数存在すると、次の条件で監視対象プロセスを一つ選択し監視します。

  1. プロセス間に親子関係がある場合は、親プロセスを監視します。

  2. プロセス間に親子関係がなければ、プロセスの起動時刻の最も古いものを監視します。

  3. プロセス間に親子関係がなく、プロセスの起動時刻も同じであれば、もっともプロセスIDの小さいものを監視します。

同一名のプロセスが複数存在する場合にプロセスの起動個数によって監視を行う際には、プロセス数下限値に監視する個数を設定します。同一名プロセスが設定された個数を下回ると異常と判断します。プロセス数下限値に指定できる個数は 1 から 999 個までです。プロセス数下限値に 1 を設定した場合は、監視対象プロセスを一つ選択して監視します。

監視対象プロセス名に指定できるプロセス名は 1023 バイトまでです。1023 バイトを超えるプロセス名を持つプロセスを監視対象として指定する場合は、ワイルドカード (*) を使って指定します。
監視対象プロセスのプロセス名が 1023 バイトより長い場合、プロセス名として認識できるのはプロセス名の先頭から 1023 バイトまでです。ワイルドカード (*) を使って指定する場合は、1023 バイトまでに含まれる文字列を指定してください。

監視対象のプロセス名が長い場合、ログ等に出力されるプロセス名情報は後半を省略して表示されます。

プロセス名の中に 「"」(ダブルクォーテーション) や 「,」(カンマ) が含まれるプロセスを監視している場合、アラートメッセージにプロセス名が正しく表示できない場合があります

監視対象プロセス名は、実際に動作しているプロセスのプロセス名を以下のコマンドで確認し設定してください。

CLUSTERPRO インストールパス\bin\GetProcess.vbs

上記コマンドを実行すると、コマンドを実行したフォルダ配下に GetProcess_Result.txt が出力されます。GetProcess_Result.txt を開き、表示されているプロセスの CommandLine 部分を指定してください。出力情報に 「"」(ダブルクォーテーション) がある場合は、「"」 も含めて指定してください。

出力ファイルの例

20XX/07/26 12:03:13
Caption     CommandLine
services.exe    C:\WINDOWS\system32\services.exe
svchost.exe     C:\WINDOWS\system32\svchost -k rpcss
explorer.exe    C:\WINDOWS\Explorer.EXE

上記のコマンド出力情報から svchost.exe を監視する場合、

C:\WINDOWS\system32\svchost -k rpcss を監視対象プロセス名に指定します。

監視対象プロセス名に指定したプロセス名はプロセスの引数もプロセス名の一部として監視対象のプロセスを特定します。監視対象プロセス名を指定する場合は、引数を含めたプロセス名を指定してください。引数を含めずプロセス名のみ監視したい場合は、ワイルドカード (*) を使い、引数を含めない前方一致または部分一致で指定してください。

5.11.2. プロセス名監視リソースの監視方法

指定されたプロセス名のプロセスを監視します。プロセス数下限値に 1 を設定した場合、プロセス名からプロセス ID を特定し、そのプロセス ID の消滅時に異常と判断します。プロセスのストールを検出することはできません。
プロセス数下限値 に 1 より大きい値を設定した場合、指定されたプロセス名のプロセスを個数によって監視します。プロセス名から監視対象プロセスの個数を算出し、下限値を下回った場合に異常と判断します。プロセスのストールを検出することはできません。

5.11.3. 監視 (固有) タブ

プロセス名(1023 バイト以内)

監視するプロセス名を設定します。必ず設定してください。
既定値 : なし

また、次の 3 つのパターンでプロセス名のワイルドカード指定が可能です。このパターン以外の指定はできません。

  • 【前方一致】  <プロセス名に含まれる文字列>*

  • 【後方一致】  *<プロセス名に含まれる文字列>

  • 【部分一致】  *<プロセス名に含まれる文字列>*

プロセス数下限値 (1~999)

監視対象プロセスの監視個数を設定します。プロセス名に設定した監視対象プロセスの個数が設定値を下回った場合に異常と判断します。

5.12. DB2 監視リソースの設定

DB2 監視リソースは、サーバ上で動作する DB2 のデータベースを監視するモニタリソースです。

5.12.1. DB2 監視リソースの注意事項

動作確認済みの DB2 のバージョンについては、「5. モニタリソースの詳細」 の 「監視オプションの動作確認済アプリケーション情報」 を参照してください。

監視処理は、DB2 の CLI を利用しているため、監視を行うサーバ上に、インターフェイス用の DLL(DB2CLI.DLL/DB2CLI64.DLL) がインストールされている必要があります。

監視の対象リソースには、DB2 を起動するサービスリソースやスクリプトリソースなどを指定してください。対象リソースの活性後、監視を開始しますが、対象リソースの活性直後にデータベースがすぐに動作できない場合などは、[監視開始待ち時間] で調整してください。

監視開始時に監視テーブルを作成します。グループが停止することにより監視が停止する場合に、監視テーブルを削除します。監視の一時中断などの場合は、監視テーブルを削除しません。また、システム異常などで、グループの停止する前にサーバダウンなどが発生した場合は、監視テーブルは削除されませんので、次回監視開始時に、「テーブルが存在する」 旨のアラートメッセージが表示されることがありますが、異常ではありません。

監視動作ごとに DB2 自体が動作ログなどを出力することがありますが、その制御は、DB2 側の設定で適宜行ってください。

次項の 「 5.12.2. DB2 監視リソースの監視方法 」 で説明する監視レベルについて、以下の点にご注意ください。
「レベル1」で監視開始時に監視テーブルが無い場合、監視エラーになります。下記の監視テーブルの作成を行ってください。
「レベル2」で監視開始時に監視テーブルが無い場合、CLUSTERPRO が監視テーブルを自動で作成します。このとき Cluster WebUI のアラートログに監視テーブルがない旨のメッセージが表示されます。

選択する監視レベル

監視テーブルの事前作成

レベル 1 (select での監視)

必要あり

レベル 2 (update / select での監視)

必要なし

監視テーブルの作成は以下の手順で行えます。

(以下の例は監視テーブル名を DB2WATCH とする場合)

sql> create table DB2WATCH (num int not null primary key)
sql> insert into DB2WATCH values(0)
sql> commit

5.12.2. DB2 監視リソースの監視方法

DB2 監視リソースは、以下の監視レベルから選択した監視レベルに応じた監視を行います。

  • レベル 1 (select での監視)
    監視テーブルに対して参照のみを行う監視です。監視テーブルに対して発行する SQL 文は (select) です。
    監視の結果以下の場合に異常とみなします。
    1. データベースヘの接続に失敗した場合

    2. SQL 文の発行に対する応答で異常が通知された場合

  • レベル 2 (update / select での監視)
    監視テーブルに対して更新も行う監視です。SQL 文の発行により最大 10 桁の数値データの書き込みと読み込みを実行します。監視の開始時・終了時に監視テーブルの作成・削除が行われます。監視テーブルに対して発行する SQL 文は(create / update / select / drop) です。

    監視の結果以下の場合に異常とみなします。

    1. データベースヘの接続に失敗した場合

    2. SQL 文の発行に対する応答で異常が通知された場合

    3. 書き込んだデータと読み込んだデータが一致していない場合

5.12.3. 監視 (固有) タブ

監視レベル

選択肢の中から 1 つを選択します。必ず設定してください。

  • レベル 1 (select での監視)
    監視テーブルに対して参照のみを行う監視です。監視テーブルに対して発行する SQL 文は (select) です。
  • レベル 2 (update/select での監視)
    監視テーブルに対して更新も行う監視です。監視テーブルに対して発行する SQL 文は (create / update / select / drop) です。

既定値 : レベル 2 (update/select での監視)

データベース名 (255 バイト以内)

監視するデータベース名を設定します。必ず設定してください。

既定値 : なし

インスタンス名 (255 バイト以内)

監視するデータベースのインスタンス名を設定します。必ず設定してください。

既定値 : DB2

ユーザ名 (255 バイト以内)

データベースにログインする際のユーザ名を設定します。

既定値 : db2admin

パスワード (255 バイト以内)

データベースにログインする際のパスワードを設定します。

既定値 : なし

監視テーブル名 (255 バイト以内)

データベース上に作成する監視用テーブルの名前を設定します。必ず設定してください。テーブルの作成・削除を行いますので、運用に使用しているテーブル名と重ならないように注意してください。また、SQL 文の予約語と重ならないようにしてください。
データベースの仕様により監視テーブル名に設定できない文字があります。詳細はデータベースの仕様を確認してください。

既定値 : DB2WATCH

5.13. FTP 監視リソースの設定

FTP 監視リソースは、サーバ上で動作する FTP サービスを監視するモニタリソースです。FTP プロトコルを監視するものであり、特定のアプリケーションの監視ではありません。そのため、FTP プロトコルを実装するさまざまなアプリケーションの監視を行うことができます。

5.13.1. FTP 監視リソースの注意事項

監視の対象リソースには、FTP を起動するサービスリソースやスクリプトリソースなどを指定してください。対象リソースの活性後、監視を開始しますが、対象リソースの活性直後に FTP がすぐに動作できない場合などは、[監視開始待ち時間] で調整してください。
監視動作ごとに FTP サービス自体が動作ログなどを出力することがありますが、その制御は、FTP 側の設定で適宜行ってください。
FTP サーバの FTP メッセージ (バナー、接続時のメッセージなど) を既定から変更すると、監視異常とみなす場合があります。
[プロトコル]に FTPS を選択した場合、[クラスタプロパティ]の[暗号化]タブに OpenSSL ライブラリのインストールパスを設定する必要があります。FTPS で利用する OpenSSL ライブラリのバージョンは、OpenSSL 1.1.1 のみ対応しています。

5.13.2. FTP 監視リソースの監視方法

FTP 監視リソースは、以下の監視を行います。
FTP サーバに接続してファイル一覧取得コマンドを実行します。
監視の結果、以下の場合に異常とみなします。
  1. FTP サービスヘの接続に失敗した場合

  2. FTP コマンドに対する応答で異常が通知された場合

5.13.3. 監視 (固有) タブ

IP アドレス (255 バイト以内)

監視する FTP サーバの IP アドレスを設定します。必ず設定してください。
通常は自サーバ上で動作する FTP サーバに接続しますので、ループバックアドレス(127.0.0.1) を設定しますが、FTP サーバの設定で接続可能なアドレスを制限している場合は、接続可能なアドレスを設定します。

既定値 : 127.0.0.1

ポート番号 (1~65535)

監視する FTP のポート番号を設定します。必ず設定してください。

既定値 : 21

ユーザ名 (255 バイト以内)

FTP にログインする際のユーザ名を設定します。

既定値 : なし

パスワード (255 バイト以内)

FTP にログインする際のパスワードを設定します。

既定値 : なし

プロトコル

FTP サーバとの通信に使用するプロトコルを設定します。通常は FTP を選択しますが、FTP over SSL/TLS で接続する必要がある場合は FTPS を選択します。

既定値 : FTP

5.14. HTTP 監視リソースの設定

HTTP 監視リソースは、サーバ上で動作する HTTP のサービスを監視するモニタリソースです。HTTP プロトコルを監視するものであり、特定のアプリケーションの監視ではありません。そのため、HTTP プロトコルを実装するさまざまなアプリケーションの監視を行うことができます。

5.14.1. HTTP 監視リソースの注意事項

監視の対象リソースには、HTTP サービスを起動するサービスリソースやスクリプトリソースなどを指定してください。対象リソースの活性後、監視を開始しますが、対象リソースの活性直後に HTTP がすぐに動作できない場合などは、[監視開始待ち時間]で調整してください。
監視動作ごとに HTTP サービス自体が動作ログなどを出力することがありますが、その制御は、HTTP 側の設定で適宜行ってください。
HTTP 監視リソースはクライアント認証に未対応です。
HTTP 監視リソースの DIGEST 認証で使用可能なアルゴリズムは MD5 です。

5.14.2. HTTP 監視リソースの監視方法

HTTP 監視リソースは、以下の監視を行います。
サーバ上の HTTP デーモンに接続し、HTTP リクエストの発行により、HTTP デーモンの 監視を実行します。
監視の結果、以下の場合に異常とみなします。
  1. HTTP デーモンへの接続で異常が通知された場合

  2. HTTP リクエストの発行に対する応答メッセージが "HTTP/" で始まっていない場合

  3. HTTP リクエストの発行に対する応答のステータスコードが 400、500 番台の場合 (Request URI に既定値以外の URI を指定した場合)

5.14.3. 監視 (固有) タブ

接続先 (255 バイト以内)

監視する HTTP サーバの IP アドレスを設定します。必ず設定してください。
通常は自サーバ上で動作する HTTP サーバに接続しますので、ループバックアドレス (127.0.0.1) を設定しますが、HTTP サーバの設定で接続可能なアドレスを制限している場合は、接続可能なアドレスを設定します。

既定値 : 127.0.0.1

ポート番号 (1~65535)

監視する HTTP のポート番号を設定します。必ず設定してください。

既定値 : 80 (HTTP)
443 (HTTPS)

監視 URI (255 バイト以内)

監視する HTTP の URI を設定します。
指定しない場合は、ドキュメントルートに対して監視を行います。監視用のページを作成する必要はありません。
指定した場合は、指定した特定の URI に対して監視を行います。指定する URI は、匿名アクセスが可能な権限である必要があります。
記述は、以下のようにドキュメントルートからの URI で行います。
(例) 監視対象とする Web ページの URL が
http://WebServer:80/watch/sample.htm
の場合

/watch/sample.htm

既定値 : なし

プロトコル

HTTP サーバとの通信に使用するプロトコルを設定します。通常は HTTP を選択しますが、HTTP over SSL で接続する必要がある場合は HTTPS を選択します。

注釈

[HTTPS]を選択した場合は、リクエスト種別の選択肢のうち、どちらを選択しても、GETリクエストを発行します。

リクエスト種別

HTTP サーバに接続する際の HTTP リクエストの種類を設定します。必ず設定してください。

既定値 : HEAD

認証方式

HTTP サーバに接続する際の認証方式を設定します。

既定値 : 認証なし

ユーザ名(255バイト以内)

HTTP にログインする際のユーザ名を設定します。

既定値 : なし

パスワード(255バイト以内)

HTTP にログインする際のパスワードを設定します。

既定値 : なし

5.15. IMAP4 監視リソースの設定

IMAP4 監視リソースは、サーバ上で動作する IMAP4 のサービスを監視するモニタリソースです。IMAP4 プロトコルを監視するものであり、特定のアプリケーションの監視ではありません。そのため、IMAP4 プロトコルを実装するさまざまなアプリケーションの監視を行うことができます。

5.15.1. IMAP4 監視リソースの注意事項

監視の対象リソースには、IMAP4 サーバを起動するサービスリソースやスクリプトリソースなどを指定してください。対象リソースの活性後、監視を開始しますが、対象リソースの活性直後に IMAP4 サーバがすぐに動作できない場合などは、[監視開始待ち時間] で調整してください。

監視動作ごとに IMAP4 サーバ自体が動作ログなどを出力することがありますが、その制御は、IMAP4 サーバ側の設定で適宜行ってください。

5.15.2. IMAP4 監視リソースの監視方法

IMAP4 監視リソースは、以下の監視を行います。
IMAP4 サーバに接続して動作確認コマンドを実行します。
監視の結果、以下の場合に異常とみなします。
  1. IMAP4 サーバヘの接続に失敗した場合

  2. コマンドに対する応答で異常が通知された場合

5.15.3. 監視 (固有) タブ

IP アドレス (255 バイト以内)

監視する IMAP4 サーバの IP アドレスを設定します。必ず設定してください。
通常は自サーバ上で動作する IMAP4 サーバに接続しますので、ループバックアドレス(127.0.0.1) を設定しますが、IMAP4 サーバの設定で接続可能なアドレスを制限している場合は、接続可能なアドレスを設定します。

既定値 : 127.0.0.1

ポート番号 (1~65535)

監視する IMAP4 のポート番号を設定します。必ず設定してください。

既定値 : 143

ユーザ名 (255 バイト以内)

IMAP4 にログインする際のユーザ名を設定します。

既定値 : なし

パスワード (189 バイト以内)

IMAP4 にログインする際のパスワードを設定します。

既定値 : なし

認証方式

IMAP4 にログインするときの認証方式を選択します。使用している IMAP4 の設定に合わせる必要があります。

  • AUTHENTICATE LOGIN (既定値)
    AUTHENTICATE LOGIN コマンドを使用した暗号化認証方式です。
  • LOGIN
    LOGIN コマンドを使用した平文方式です。

5.16. ODBC 監視リソースの設定

ODBC 監視リソースは、サーバ上で動作する ODBC のデータベースを監視するモニタリソースです。

5.16.1. ODBC 監視リソースの注意事項

監視処理は、ODBC ドライバを利用しているため、あらかじめ、Windows の ODBC データソースアドミニストレータを使用して、データソースの設定を行ってください。データソースは、システムデータソースに追加します。
監視の対象リソースには、データベースを起動するサービスリソースやスクリプトリソースなどを指定してください。対象リソースの活性後、監視を開始しますが、対象リソースの活性直後にデータベースがすぐに動作できない場合などは、[監視開始待ち時間] で調整してください。
監視開始時に監視テーブルを作成します。グループが停止することにより監視が停止する場合に、監視テーブルを削除します。監視の一時中断などの場合は、監視テーブルを削除しません。また、システム異常などで、グループの停止する前にサーバダウンなどが発生した場合は、監視テーブルは削除されませんので、次回監視開始時に、「テーブルが存在する」 旨のアラートメッセージが表示されることがありますが、異常ではありません。
監視動作ごとにデータベース自体が動作ログなどを出力することがありますが、その制御は、データベース側の設定で適宜行ってください。
次項の 「 5.16.2. ODBC 監視リソースの監視方法 」 で説明する監視レベルについて、以下の点にご注意ください。
「レベル1」で監視開始時に監視テーブルが無い場合、監視エラーになります。下記の監視テーブルの作成を行ってください。
「レベル2」で監視開始時に監視テーブルが無い場合、CLUSTERPRO が監視テーブルを自動で作成します。このとき Cluster WebUI のアラートログに監視テーブルがない旨のメッセージが表示されます。

選択する監視レベル

監視テーブルの事前作成

レベル1 (select での監視)

必要あり

レベル2 (update/select での監視)

必要なし

監視テーブルの作成は以下の手順で行えます。

(以下の例は監視テーブル名を ODBCWATCH とする場合)

sql> create table ODBCWATCH (num int not null primary key);
sql> insert into ODBCWATCH values(0);
sql> commit;

5.16.2. ODBC 監視リソースの監視方法

ODBC 監視リソースは、以下の監視レベルから選択した監視レベルに応じた監視を行います。

  • レベル 1 (select での監視)
    監視テーブルに対して参照のみを行う監視です。監視テーブルに対して発行する SQL 文は (select) です。
    監視の結果以下の場合に異常とみなします。
    1. データベースヘの接続に失敗した場合

    2. SQL 文の発行に対する応答で異常が通知された場合

  • レベル 2 (update/select での監視)
    監視テーブルに対して更新も行う監視です。SQL 文の発行により最大 10 桁の数値データの書き込みと読み込みを実行します。監視の開始時・終了時に監視テーブルの作成・削除が行われます。監視テーブルに対して発行する SQL 文は (create / update / select / drop) です。

    監視の結果以下の場合に異常とみなします。

    1. データベースヘの接続に失敗した場合

    2. SQL 文の発行に対する応答で異常が通知された場合

    3. 書き込んだデータと読み込んだデータが一致していない場合

5.16.3. 監視 (固有) タブ

監視レベル

選択肢の中から 1 つを選択します。必ず設定してください。

  • レベル 1 (select での監視)
    監視テーブルに対して参照のみを行う監視です。監視テーブルに対して発行する SQL文は (select) です。
  • レベル 2 (update/selectでの監視)
    監視テーブルに対して更新も行う監視です。監視テーブルに対して発行する SQL 文は (create / update / select / drop) です。

既定値 : レベル 2 (update/select での監視)

データソース名 (255 バイト以内)

監視するデータソース名を設定します。必ず設定してください。

既定値 : なし

ユーザ名 (255 バイト以内)

データベースにログインする際のユーザ名を設定します。データソースの設定で、ユーザ名を設定している場合は、指定する必要はありません。

既定値 : なし

パスワード (255 バイト以内)

データベースにログインする際のパスワードを設定します。

既定値 : なし

監視テーブル名 (255 バイト以内)

データベース上に作成する監視用テーブルの名前を設定します。必ず設定してください。テーブルの作成・削除を行いますので、運用に使用しているテーブル名と重ならないように注意してください。また、SQL 文の予約語と重ならないようにしてください。
データベースの仕様により監視テーブル名に設定できない文字があります。詳細はデータベースの仕様を確認してください。

既定値 : ODBCWATCH

5.17. Oracle 監視リソースの設定

Oracle監視リソースは、サーバ上で動作するOracleのデータベースを監視するモニタリソースです。

5.17.1. Oracle 監視リソースの注意事項

動作確認済みのOracleのバージョンについては、「5. モニタリソースの詳細」の「5.1.2. 監視オプションの動作確認済アプリケーション情報」を参照してください。
監視処理は、OracleのOCIを利用しているため、監視を行うサーバ上に、インターフェイス用のDLL (OCI.DLL) がインストールされている必要があります。
監視の対象リソースには、Oracleを起動するサービスリソースやスクリプトリソースなどを指定してください。対象リソースの活性後、監視を開始しますが、対象リソースの活性直後にデータベースがすぐに動作できない場合などは、[監視開始待ち時間] で調整してください。
監視開始時に監視テーブルを作成します。グループが停止することにより監視が停止する場合に、監視テーブルを削除します。監視の一時中断などの場合は、監視テーブルを削除しません。また、システム異常などで、グループの停止する前にサーバダウンなどが発生した場合は、監視テーブルは削除されませんので、次回監視開始時に、「テーブルが存在する」旨のアラートメッセージが表示されることがありますが、異常ではありません。
パラメータのOS認証のチェックがオフの場合、通常はパスワード認証でOracle監視を行いますが以下の条件の場合はOS認証でOracle監視が行われ、パラメータで指定したユーザ名およびパスワードは無視されます。
  • パラメータの認証方式がSYSDBAに指定されている。

  • Windows OSのora_dbaグループにAdministratorユーザが所属している。

パラメータのユーザ名に指定するユーザについて、デフォルトではsysとなっていますが、別途監視用ユーザを作成する場合、各監視レベルにおいて以下のアクセス権付与が必要です。(sysdba権限を与えない場合)

監視レベル

必要な権限

レベル0(データベースステータス)

V$PROCESSへのSELECT権限/V$INSTANCEへのSELECT権限

レベル1(selectでの監視)

V$PROCESSへのSELECT権限/監視テーブルへのSELECT権限

レベル2(update/selectでの監視)

V$PROCESSへのSELECT権限/CREATE TABLE/DROP ANY TABLE/監視テーブルへのINSERT権限/監視テーブルへのUPDATE権限/監視テーブルへのSELECT権限

監視動作ごとにOracle自体が動作ログなどを出力することがありますが、その制御は、Oracle側の設定で適宜行ってください。

次項の「 5.17.2. Oracle 監視リソースの監視方法 」で説明する監視レベルについて、以下の点にご注意ください。
「レベル1」で監視開始時に監視テーブルが無い場合、監視エラーになります。下記の監視テーブルの作成を行ってください。
「レベル2」で監視開始時に監視テーブルが無い場合、CLUSTERPRO が監視テーブルを自動で作成します。このとき Cluster WebUI のアラートログに監視テーブルがない旨のメッセージが表示されます。

選択する監視レベル

監視テーブルの事前作成

レベル0(データベースステータス)

必要なし

レベル1(selectでの監視)

必要あり

レベル2(update/selectでの監視)

必要なし

監視テーブルの作成は以下の手順で行えます。

(以下の例は監視テーブル名をORAWATCHとする場合)

sql> create table ORAWATCH (num int primary key);
sql> insert into ORAWATCH values(0);
sql> commit;

※パラメータのユーザ名に指定するユーザのスキーマに作成してください。

5.17.2. Oracle 監視リソースの監視方法

Oracle 監視リソースは、以下の監視レベルから選択した監視レベルに応じた監視を行います。

  • レベル0(データベースステータス)
    Oracle の管理テーブル( V$INSTANCE 表)を参照しDBの状態(インスタンスの状態)を確認します。監視テーブルに対してSQL文の発行は行わない簡易的な監視です。
    監視の結果以下の場合に異常とみなします。
    1. DB(インスタンス)のステータスが未起動状態(MOUNTED,STARTED)の場合

  • レベル1(selectでの監視)
    監視テーブルに対して参照のみを行う監視です。監視テーブルに対して発行するSQL文は( select )です。
    監視の結果以下の場合に異常とみなします。
    1. データベースヘの接続に失敗した場合

    2. SQL文の発行に対する応答で異常が通知された場合

  • レベル2(update/selectでの監視)
    監視テーブルに対して更新も行う監視です。SQL文の発行により最大10桁の数値データの書き込みと読み込みを実行します。監視の開始時・終了時に監視テーブルの作成・削除が行われます。監視テーブルに対して発行するSQL文は( create / update / select / drop )です。
    監視の結果以下の場合に異常とみなします。
    1. データベースヘの接続に失敗した場合

    2. SQL文の発行に対する応答で異常が通知された場合

    3. 書き込んだデータと読み込んだデータが一致していない場合

5.17.3. 監視 (固有) タブ

監視方式

監視対象とするOracleの機能を選択します。

  • リスナーとインスタンスを監視
    監視レベルに設定されたレベルに応じ、データベースへの接続、参照、更新の動作を監視します。
  • リスナーのみ監視
    リスナーが動作しているかをOracleのコマンド(tnsping)を実行し監視します。モニタリソースプロパティでORACLE_HOMEを設定しておく必要があります。
    ORACLE_HOMEが設定されていない場合、接続文字列に指定されている先に対して接続処理の動作のみ監視します。接続異常時にリスナーのサービス再起動による復旧を試みる場合に使用します。
    本設定を選択した場合、監視レベルの設定は無視されます。
  • インスタンスのみ監視
    データベースに対しリスナーを経由せず直接接続(BEQ接続)を行い、監視レベルに設定されたレベルに応じ、データベースへの接続、参照、更新の動作を監視します。モニタリソースプロパティでORACLE_HOMEを設定しておく必要があります。この方式はリスナーを経由せずインスタンスを直接監視し復旧動作を設定するために使用します。
    監視対象がOracle12cのマルチテナント構成のデータベースの場合、BEQ接続での監視はできません。
    ORACLE_HOMEが設定されていない場合、接続文字列に指定されている先に対して接続を行い、接続処理で異常があった場合は無視します。この方式は、[リスナーのみ監視]方式のOracle監視リソースと併用して、接続処理以外の異常に対する復旧動作を設定するために使用します。

既定値 : リスナーとインスタンスを監視

監視レベル

選択肢の中から1つを選択します。必ず設定してください。

  • レベル0(データベースステータス)
    Oracle の管理テーブル( V$INSTANCE 表)を参照しDBの状態(インスタンスの状態)を確認します。監視テーブルに対してSQL文の発行は行わない簡易的な監視です。
  • レベル1(select での監視)
    監視テーブルに対して参照のみを行う監視です。監視テーブルに対して発行する SQL文は( select )です。
  • レベル2(update/selectでの監視)
    監視テーブルに対して更新も行う監視です。監視テーブルに対して発行する SQL 文は( create / update / select / drop )です。

既定値 : レベル2(update/selectでの監視)

接続文字列(255バイト以内)

監視するデータベースの接続文字列を設定します。必ず設定してください。 監視方式を「インスタンスのみの監視」とした場合にはORACLE_SIDを設定します。

監視方式

ORACLE_HOME

接続文字列

監視レベル

リスナーとインスタンスを監視

入力不要

接続文字列を指定

設定に応じたレベルの監視

リスナーのみ監視

入力した場合、Oracleのコマンドを使用した監視

接続文字列を指定

レベル設定は無視される

未入力の場合、リスナーを経由したインスタンスへの接続確認

接続文字列を指定

レベル設定は無視される

インスタンスのみ監視

入力した場合、BEQ接続によるインスタンスの確認

ORACLE_SIDを指定する

設定に応じたレベルの監視

未入力の場合、リスナーを経由したインスタンスの確認となる

接続文字列を指定

設定に応じたレベルの監視

既定値 : 接続文字列の既定値はなし

ユーザ名(255 バイト以内)

データベースにログインする際のユーザ名を設定します。監視方式として [リスナーのみ監視]以外を選択している場合、およびOS認証を使用する場合は、必ず設定してください。

既定値 : sys

パスワード(255 バイト以内)

データベースにログインする際のパスワードを設定します。

既定値 : なし

OS認証

Oracle にログインするときの認証方式を指定します。Oracle の設定に合わせる必要があります。

  • チェックボックスがオン
    OS 認証を使用します。
  • チェックボックスがオフ(既定値)
    データベース認証を使用します。

認証方式

Oracle にログインするときのユーザの権限を選択します。指定したユーザ名の権限に合わせる必要があります。

  • SYSDBA(既定値)
    SYSDBA権限で接続します。
  • DEFAULT
    一般ユーザ権限で接続します。

監視テーブル名(255 バイト以内)

データベース上に作成する監視用テーブルの名前を設定します。必ず設定してください。テーブルの作成・削除を行いますので、運用に使用しているテーブル名と重ならないように注意してください。また、SQL 文の予約語と重ならないようにしてください。
データベースの仕様により監視テーブル名に設定できない文字があります。詳細はデータベースの仕様を確認してください。

既定値 : ORAWATCH

ORACLE_HOME (255 バイト以内)

ORACLE_HOME に設定しているパス名を指定します。[/] で始まる必要があります。監視方式で「リスナーのみ監視」「インスタンスのみ監視」を選択したときに使用されます。

既定値 : なし

文字コード

Oracleのキャラクタ・セットを選択します。

  • (Following the setting of the application) (既定値)
    サーバにインストールされたOracleのキャラクタセットを使用します。
  • AMERICAN_AMERICA.US7ASCII
    Oracleの言語が日本語および英語以外の場合、AMERICAN_AMERICA.US7ASCII を選択してください。

障害発生時にアプリケーションの詳細情報を採取する

Oracle データベースの異常を検出した場合にOracle の詳細情報を採取するかどうかを指定します。

  • チェックボックスがオン
    Oracle の詳細情報を採取します。
  • チェックボックスがオフ(既定値)
    Oracle の詳細情報を採取しません。
    この機能を使用する場合、情報採取のためのデータベース処理をローカル システム アカウントで実行するため、ローカル システム アカウントに DBA 権限が必要です。採取した情報はCLUSTERPROインストールフォルダ配下の work\rm\リソース名\errinfo.cur フォルダに保存されます。採取が複数回実行された場合は、過去の採取情報のフォルダ名がerrinfo.1、errinfo.2 とリネームされ、最大 5 世代分まで保存されます。

注釈

採取中にクラスタ停止などにより、Oracle サービスを停止させた場合、正しい情報が取得できない可能性があります。
採取中はグループ停止など手動での操作は行わないでください。手動での操作を行うタイミングによっては、その後の監視処理が正常に動作しない可能性があります。

採取タイムアウト(1~9999)

詳細情報採取時のタイムアウト時間を秒単位で指定します。

既定値:120

Oracleの初期化中またはシャットダウン中をエラーにする

本機能をオンにした場合、Oracle の初期化またはシャットダウン中の状態を検出すると、直ちに監視エラーになります。

Oracle Clusterware 等の連携でOracle が運用中に自動で再起動される場合、本機能
をオフにしてください。Oracle の初期化またはシャットダウン中の状態でも監視正常になります。
ただし1 時間以上 Oracle の初期化またはシャットダウン中の状態が続くと監視エラーになります。

既定値:オフ

5.18. POP3 監視リソースの設定

POP3監視リソースは、サーバ上で動作するPOP3のサービスを監視するモニタリソースです。POP3プロトコルを監視するものであり、特定のアプリケーションの監視ではありません。そのため、POP3プロトコルを実装するさまざまなアプリケーションの監視を行うことができます。

5.18.1. POP3 監視リソースの注意事項

監視の対象リソースには、POP3 サーバを起動するサービスリソースやスクリプトリソースなどを指定してください。対象リソースの活性後、監視を開始しますが、対象リソースの活性直後に POP3 がすぐに動作できない場合などは、[監視開始待ち時間]で調整してください。
監視動作ごとに POP3 自体が動作ログなどを出力することがありますが、その制御は、POP3 側の設定で適宜行ってください。

5.18.2. POP3監視リソースの監視方法

POP3 監視リソースは、以下の監視を行います。
POP3 サーバに接続して動作確認コマンドを実行します。
監視の結果、以下の場合に異常とみなします。
  1. POP3 サーバヘの接続に失敗した場合

  2. コマンドに対する応答で異常が通知された場合

5.18.3. 監視 (固有) タブ

IP アドレス(255バイト以内)

監視する POP3 サーバの IP アドレスを設定します。必ず設定してください。
通常は自サーバ上で動作する POP3 サーバに接続しますので、ループバックアドレス(127.0.0.1)を設定しますが、POP3 サーバの設定で接続可能なアドレスを制限している場合は、接続可能なアドレスを設定します。

既定値 : 127.0.0.1

ポート番号(1~65535)

監視する POP3 のポート番号を設定します。必ず設定してください。

既定値 : 110

ユーザ名(255バイト以内)

POP3 にログインする際のユーザ名を設定します。

既定値 : なし

パスワード(255バイト以内)

POP3 にログインする際のパスワードを設定します。

既定値 : なし

認証方式

POP3 にログインするときの認証方式を選択します。使用している POP3 の設定に合わせる必要があります。

  • APOP (既定値)
    APOPコマンドを使用した暗号化認証方式です。
  • USER/PASS
    USER/PASSコマンドを使用した平文方式です。

5.19. PostgreSQL 監視リソースの設定

PostgreSQL 監視リソースは、サーバ上で動作する PostgreSQL データベースを監視するモニタリソースです。

5.19.1. PostgreSQL 監視リソースの注意事項

動作確認済みの PostgreSQL/PowerGres のバージョンについては、「5. モニタリソースの詳細」の「5.1.2. 監視オプションの動作確認済アプリケーション情報」を参照してください。

監視処理は、PostgreSQL/PowerGres のライブラリを利用しているため、監視を行うサーバ上に、インターフェイス用の DLL(LIBPQ.DLL) がインストールされている必要があります。PostgreSQL の監視を行う際は、この DLL のパスを環境変数に設定してください。

監視の対象リソースには、PostgreSQL/PowerGres を起動するサービスリソースやスクリプトリソースなどを指定してください。対象リソースの活性後、監視を開始しますが、対象リソースの活性直後にデータベースがすぐに動作できない場合などは、[監視開始待ち時間]で調整してください。

監視開始時に監視テーブルを作成します。グループが停止することにより監視が停止する場合に、監視テーブルを削除します。監視の一時中断などの場合は、監視テーブルを削除しません。また、システム異常などで、グループの停止する前にサーバダウンなどが発生した場合は、監視テーブルは削除されませんので、次回監視開始時に、「テーブルが存在する」旨のアラートメッセージが表示されることがありますが、異常ではありません。

監視動作ごとに PostgreSQL/PowerGres 自体が動作ログなどを出力することがありますが、その制御は、PostgreSQL/PowerGres 側の設定で適宜行ってください。

PostgreSQLは、オープンソースソフトウェア (OSS) のため、動作確認はしますが、動作保証はしません。各自で評価を行った後、運用してください。

OS 及び PostgreSQL のバージョンによっては、PostgreSQL 監視を行うと、ライブラリが見つからないエラーが出力されることがあります。この場合は、システム環境変数のPATHにPostgreSQL の bin を追加してください。その後、クラスタ再起動を行ってください。

環境変数にPATH を追加する場合(以下はPostgreSQL9.6のbinのPATHの例)

C:\Program Files\PostgreSQL\9.6\bin

本モニタリソースを利用すると PostgreSQL 側のログに下記のようなメッセージが出力されます。監視処理に伴って出力されるメッセージで、問題はありません。

YYYY-MM-DD hh:mm:ss JST moodle moodle LOG: statement: DROP TABLE psqlwatch
YYYY-MM-DD hh:mm:ss JST moodle moodle ERROR: table "psqlwatch" does not exist
YYYY-MM-DD hh:mm:ss JST moodle moodle STATEMENT: DROP TABLE psqlwatch
YYYY-MM-DD hh:mm:ss JST moodle moodle LOG: statement: CREATE TABLE psqlwatch (num INTEGER NOT NULL PRIMARY KEY)
YYYY-MM-DD hh:mm:ss JST moodle moodle NOTICE: CREATE TABLE / PRIMARY KEY will create implicit index "psqlwatch_pkey" for table "psql watch"
YYYY-MM-DD hh:mm:ss JST moodle moodle LOG: statement: DROP TABLE psqlwatch
次項の「PostgreSQL監視リソースの監視方法」で説明する監視レベルについて、以下の点にご注意ください。
「レベル1」で監視開始時に監視テーブルが無い場合、監視エラーになります。下記の監視テーブルの作成を行ってください。
「レベル2」で監視開始時に監視テーブルが無い場合、CLUSTERPRO が監視テーブルを自動で作成します。このとき Cluster WebUI のアラートログに監視テーブルがない旨のメッセージが表示されます。

選択する監視レベル

監視テーブルの事前作成

レベル1(selectでの監視)

必要あり

レベル2(update/selectでの監視)

必要なし

監視テーブルの作成は以下の手順で行えます。

(以下の例は監視テーブル名をPSQLWATCHとする場合)

sql> create table PSQLWATCH (num int not null primary key);
sql> insert into PSQLWATCH values(0);
sql> commit;

5.19.2. PostgreSQL 監視リソースの監視方法

PostgreSQL監視リソースは、以下の監視レベルから選択した監視レベルに応じた監視を行います。

  • レベル1(selectでの監視)
    監視テーブルに対して参照のみを行う監視です。監視テーブルに対して発行するSQL文は( select )です。
    監視の結果以下の場合に異常とみなします。
    1. データベースヘの接続に失敗した場合

    2. SQL文の発行に対する応答で異常が通知された場合

  • レベル2(update/selectでの監視)
    監視テーブルに対して更新も行う監視です。SQL 文の発行により最大 10 桁の数値データの書き込みと読み込みを実行します。監視の開始時・終了時に監視テーブルの作成・削除が行われます。監視テーブルに対して発行する SQL 文は( create / update / select / reindex / drop / vacuum )です。
    監視の結果以下の場合に異常とみなします。
    1. データベースヘの接続に失敗した場合

    2. SQL文の発行に対する応答で異常が通知された場合

    3. 書き込んだデータと読み込んだデータが一致していない場合

5.19.3. 監視 (固有) タブ

監視レベル

選択肢の中から1つを選択します。必ず設定してください。

  • レベル1(selectでの監視)
    監視テーブルに対して参照のみを行う監視です。監視テーブルに対して発行するSQL文は( select )です。
  • レベル2(update/selectでの監視)
    監視テーブルに対して更新も行う監視です。監視テーブルに対して発行するSQL文は( create / update / select / reindex / drop / vacuum )です。

既定値 : レベル2(update/selectでの監視)

データベース名(255バイト以内)

監視するデータベース名を設定します。必ず設定してください。

既定値 : なし

IPアドレス

監視するデータベースサーバのIPアドレスを設定します。必ず設定してください。

既定値 : 127.0.0.1

ポート番号

監視するPostgreSQLのポート番号を設定します。必ず設定してください。

既定値 : 5432

ユーザ名(255バイト以内)

データベースにログインする際のユーザ名を設定します。

既定値 : postgres

パスワード(255バイト以内)

データベースにログインする際のパスワードを設定します。

既定値 : なし

監視テーブル名(255バイト以内)

データベース上に作成する監視用テーブルの名前を設定します。必ず設定してください。テーブルの作成・削除を行いますので、運用に使用しているテーブル名と重ならないように注意してください。また、SQL 文の予約語と重ならないようにしてください。
データベースの仕様により監視テーブル名に設定できない文字があります。詳細はデータベースの仕様を確認してください。

既定値 : PSQLWATCH

PostgreSQL の初期化中またはシャットダウン中をエラーにする

本機能を有効にした場合、PostgreSQL の初期化中またはシャットダウン中の状態を検出すると、直ちに監視エラーになります。
本機能を無効にした場合、PostgreSQL の初期化中またはシャットダウン中の状態でも監視正常になります。
ただし 1 時間以上 PostgreSQL の初期化中またはシャットダウン中の状態が継続すると監視エラーになります。

既定値 : 有効

5.20. SMTP 監視リソースの設定

SMTP 監視リソースは、サーバ上で動作する SMTP のサービスを監視するモニタリソースです。SMTP プロトコルを監視するものであり、特定のアプリケーションの監視ではありません。そのため、SMTP プロトコルを実装するさまざまなアプリケーションの監視を行うことができます。

5.20.1. SMTP 監視リソースの注意事項

監視の対象リソースには、SMTP を起動するサービスリソースやスクリプトリソースなどを指定してください。対象リソースの活性後、監視を開始しますが、対象リソースの活性直後にデータベースがすぐに動作できない場合などは、[監視開始待ち時間]で調整してください。
監視動作ごとに SMTP 自体が動作ログなどを出力することがありますが、その制御は、SMTP 側の設定で適宜行ってください。

5.20.2. SMTP 監視リソースの監視方法

SMTP 監視リソースは、以下の監視を行います。
SMTP サーバに接続して動作確認コマンドを実行します。
監視の結果、以下の場合に異常とみなします。
  1. SMTP サーバヘの接続に失敗した場合

  2. コマンドに対する応答で異常が通知された場合

5.20.3. 監視 (固有) タブ

IPアドレス

監視するSMTPサーバのIPアドレスを設定します。必ず設定してください。

既定値 : 127.0.0.1

ポート番号

監視するSMTPのポート番号を設定します。必ず設定してください。

既定値 : 25

ユーザ名(255バイト以内)

SMTPにログインする際のユーザ名を設定します。ユーザ名が指定されていない場合は、SMTP認証を行いません。

既定値 : なし

パスワード(255バイト以内)

SMTPにログインする際のパスワードを設定します。

既定値 : なし

認証方式

SMTPにログインするときの認証方式を選択します。使用しているSMTPの設定に合わせる必要があります。

  • CRAM-MD5(既定値)
    CRAM-MD5を使用した暗号化認証方式です。
  • LOGIN
    LOGINコマンドを使用した平文方式です。

メールアドレス(255バイト以内)

監視する際のメールアドレスを設定します。
指定しない場合は、動作確認コマンドのみで監視を行います。内部では、ダミーのメールアドレスを使用したコマンドを実行します。
指定した場合は、指定したメールアドレスに対してSMTPコマンドを実行し、その結果を確認することによって監視を行います。指定する場合は、監視専用のメールアドレスを用意することを推奨します。

既定値 : なし

5.21. SQL Server 監視リソースの設定

SQL Server 監視リソースは、サーバ上で動作する SQL Server のデータベースを監視するモニタリソースです。

5.21.1. SQL Server 監視リソースの注意事項

動作確認済みのSQL Server のバージョンについては、「5. モニタリソースの詳細」の「5.1.2. 監視オプションの動作確認済アプリケーション情報」を参照してください。
監視の対象リソースには、SQL Server を起動するサービスリソースやスクリプトリソースなどを指定してください。対象リソースの活性後、監視を開始しますが、対象リソースの活性直後にデータベースがすぐに動作できない場合などは、[監視開始待ち時間]で調整してください。
監視開始時に監視テーブルを作成します。グループが停止することにより監視が停止する場合に、監視テーブルを削除します。監視の一時中断などの場合は、監視テーブルを削除しません。また、システム異常などで、グループの停止する前にサーバダウンなどが発生した場合は、監視テーブルは削除されませんので、次回監視開始時に、「テーブルが存在する」旨のアラートメッセージが表示されることがありますが、異常ではありません。
監視動作ごとに SQL Server 自体が動作ログなどを出力することがありますが、その制御は、SQL Server 側の設定で適宜行ってください。
次項の「 5.21.2. SQL Server 監視リソースの監視方法 」で説明する監視レベルについて、以下の点にご注意ください。
「レベル1」で監視開始時に監視テーブルが無い場合、監視エラーになります。下記の監視テーブルの作成を行ってください。
「レベル2」で監視開始時に監視テーブルが無い場合、CLUSTERPRO が監視テーブルを自動で作成します。このとき Cluster WebUI のアラートログに監視テーブルがない旨のメッセージが表示されます。

選択する監視レベル

監視テーブルの事前作成

レベル0(データベースステータス)

必要なし

レベル1(selectでの監視)

必要あり

レベル2(update/selectでの監視)

必要なし

監視テーブルの作成は以下の手順で行えます。

(以下の例は監視テーブル名を SQLWATCH とする場合)

  • SET IMPLICIT_TRANSACTIONS がオフの場合

    sql> create table SQLWATCH (num int not null primary key)
    sql> go
    sql> insert into SQLWATCH values(0)
    sql> go
    
  • SET IMPLICIT_TRANSACTIONS がオンの場合

    sql> create table SQLWATCH (num int not null primary key)
    sql> go
    sql> insert into SQLWATCH values(0)
    sql> go
    sql> commit
    sql> go
    

5.21.2. SQL Server 監視リソースの監視方法

SQL Server 監視リソースは、以下の監視レベルから選択した監視レベルに応じた監視を行います。

  • レベル0(データベースステータス)
    SQL Server の管理テーブルを参照しDB の状態を確認します。監視テーブルに対して SQL 文の発行は行わない簡易的な監視です。
    監視の結果以下の場合に異常とみなします。
    1. データベースのステータスがオンラインでない場合

  • レベル1(select での監視)
    監視テーブルに対して参照のみを行う監視です。監視テーブルに対して発行する SQL文は( select )です。
    監視の結果以下の場合に異常とみなします。
    1. データベースヘの接続に失敗した場合

    2. SQL文の発行に対する応答で異常が通知された場合

  • レベル2(update/selectでの監視)
    監視テーブルに対して更新も行う監視です。SQL 文の発行により最大10桁の数値データの書き込みと読み込みを実行します。監視の開始時・終了時に監視テーブルの作成・削除が行われます。監視テーブルに対して発行する SQL 文は( create / update / select / drop )です。
    監視の結果以下の場合に異常とみなします。
    1. データベースヘの接続に失敗した場合

    2. SQL文の発行に対する応答で異常が通知された場合

    3. 書き込んだデータと読み込んだデータが一致していない場合

5.21.3. 監視 (固有) タブ

監視レベル

選択肢の中から1つを選択します。必ず設定してください。

  • レベル0 (データベースステータス)
    SQL Server の管理テーブルを参照しDBの状態を確認します。監視テーブルに対してSQL文の発行は行わない簡易的な監視です。
  • レベル1 (selectでの監視)
    監視テーブルに対して参照のみを行う監視です。監視テーブルに対して発行するSQL文は( select )です。
  • レベル2 (update/selectでの監視)
    監視テーブルに対して更新も行う監視です。監視テーブルに対して発行するSQL文は( create / update / select / drop )です。

既定値 : レベル2 (update/selectでの監視)

データベース名(255バイト以内)

監視するデータベース名を設定します。必ず設定してください。

既定値 : なし

インスタンス名(255バイト以内)

監視するデータベースのインスタンス名を設定します。必ず設定してください。

既定値 : MSSQLSERVER

ユーザ名(255バイト以内)

データベースにログインする際のユーザ名を設定します。ユーザ名を指定しなかった場合は、Windows認証として動作します。

既定値 : SA

パスワード(255バイト以内)

データベースにログインする際のパスワードを設定します。

既定値 : なし

監視テーブル名(255バイト以内)

データベース上に作成する監視用テーブルの名前を設定します。必ず設定してください。テーブルの作成・削除を行いますので、運用に使用しているテーブル名と重ならないように注意してください。また、SQL文の予約語と重ならないようにしてください。
データベースの仕様により監視テーブル名に設定できない文字があります。詳細はデータベースの仕様を確認してください。

既定値 : SQLWATCH

ODBC ドライバ名(255バイト以内)

[スタート] メニュー→ [管理ツール] → [データ ソース(ODBC)] の [ドライバ] タブに表示される対象データベースのドライバ名を設定します。
SQL Server 2014 の場合は SQL Server Native Client 11.0
SQL Server 2016、SQL Server 2017 の場合は ODBC Driver 13 for SQL Server
SQL Server 2019 の場合は ODBC Driver 17 for SQL Server
を選択、または直接入力してください。

既定値 : ODBC Driver 13 for SQL Server

5.22. Tuxedo 監視リソースの設定

Tuxedo監視リソースは、サーバ上で動作するTuxedoを監視するモニタリソースです。

5.22.1. Tuxedo 監視リソースの注意事項

動作確認済みのTuxedoのバージョンについては、「5. モニタリソースの詳細」の「5.1.2. 監視オプションの動作確認済アプリケーション情報」を参照してください。
監視の対象リソースには、Tuxedo を起動するスクリプトリソース、アプリケーションリソースを指定してください。対象リソースの活性後、監視を開始しますが、対象リソースの活性直後にTuxedoがすぐに動作できない場合などは、[監視開始待ち時間]で調整してください。
監視動作ごとに Tuxedo 自体が動作ログなどを出力することがありますが、その制御は、Tuxedo 側の設定で適宜行ってください。

5.22.2. Tuxedo 監視リソースの監視方法

Tuxedo 監視リソースは、以下の監視を行います。
Tuxedo のAPI を利用して、アプリケーションサーバの監視を実行します。
監視の結果、以下の場合に異常とみなします。
  1. アプリケーションサーバへの接続や状態取得に対する応答で異常が通知された場合

5.22.3. 監視 (固有) タブ

アプリケーションサーバ名(255バイト以内)

監視するアプリケーションサーバ名を設定します。必ず設定してください。

既定値 : BBL

TUXCONFIGファイル(1023バイト以内)

Tuxedoの配置ファイル名を設定します。必ず設定してください。

既定値 : なし

5.23. WebLogic 監視リソースの設定

WebLogic監視リソースは、サーバ上で動作するWebLogicを監視するモニタリソースです。

5.23.1. WebLogic 監視リソースの注意事項

動作確認済みの WebLogic のバージョンについては、「5. モニタリソースの詳細」の「5.1.2. 監視オプションの動作確認済アプリケーション情報」を参照してください。
WebLogic 起動時にすぐに動作できない場合は異常とみなしてしまうため、[監視開始待ち時間] で調整してください。もしくは、WebLogic を先に起動するようにしてください(例:監視の対象リソースに、WebLogic を起動するスクリプトリソース、アプリケーションリソースを指定)。
本モニタリソースで 監視方式 に [WLST] を選択した場合は、監視を行うために JAVA 環境が必要です。アプリケーションサーバシステムは JAVA の機能を利用しているため、JAVAのストールなどが発生した場合も異常とみなすことがあります。
監視動作ごとに WebLogic 自体が動作ログなどを出力することがありますが、その制御は、WebLogic 側の設定で適宜行ってください。

5.23.2. WebLogic監視リソースの監視方法

WebLogic 監視リソースは、以下の監視を行います。

  • 監視方式:RESTful API を選択した場合

    WebLogicでは WebLogic RESTful 管理サービス という RESTful API が用意されています。

    このRESTful API を通して アプリケーションサーバの監視を実行します。

    監視の結果、以下の応答で異常が通知された場合に異常とみなします。

    1. RESTful API の応答で異常が通知された場合

    注釈

    監視方式:WLST と比較して、監視時のアプリケーションサーバのCPU負荷を低減できます。

  • 監視方式:WLST を選択した場合

    [weblogic.WLST] コマンドを利用して connect を行うことで、アプリケーションサーバの監視を実行します。

    監視の結果、以下の場合に異常とみなします。

    1. connect の応答で異常が通知された場合

    [認証方式] により以下の動作となります。

    • DemoTrust: WebLogic のデモ用認証ファイルを使用した SSL 認証方式

    • CustomTrust: ユーザ作成認証ファイルを使用した SSL 認証方式

    • Not Use SSL: SSL認証を行わない

5.23.3. 監視 (固有) タブ

IPアドレス(80バイト以内)

監視するサーバのIPアドレスを設定します。必ず設定してください。

既定値 : 127.0.0.1

ポート番号(1~65535)

サーバに接続する際のポート番号を設定します。必ず設定してください。

既定値 : 7002

監視方式

サーバの監視方式を設定します。必ず設定してください。

既定値 : RESTful API

プロトコル

監視するサーバのプロトコルを設定します。[監視方式]に RESTful API を選択した場合に必ず選択してください。

既定値 : HTTP

ユーザ名 (255 バイト以内)

WebLogic のユーザ名を設定します。[監視方式]に RESTful API を選択した場合に必ず入力してください。

既定値 : weblogic

パスワード (255 バイト以内)

WebLogic のパスワードを設定します。[監視方式]に RESTful API を選択した場合に必要に応じて入力してください。

既定値 : なし

アカウントの隠蔽

ユーザ名とパスワードを直接指定する場合は「しない」を、ファイル内に記述する場合は「する」を指定してください。必ず設定してください。

既定値 : しない

コンフィグファイル (1023バイト以内)

ユーザ情報を保持しているファイル名を設定します。アカウントの隠蔽「する」の場合、必ず設定してください。

既定値 : なし

キーファイル名(1023バイト以内)

コンフィグファイルパスにアクセスするためのパスワードを保存しているファイル名を、フルパスで設定します。アカウントの隠蔽「する」の場合、必ず設定してください。

既定値 : なし

ユーザ名(255バイト以内)

WebLogic のユーザ名を設定します。アカウントの隠蔽「しない」の場合、必ず設定してください。

既定値 :weblogic

パスワード(255バイト以内)

WebLogic のパスワードを設定します。

既定値 : なし

認証方式

アプリケーションサーバに接続する際の認証方式を設定します。必ず設定してください。
SSL 通信を用いた監視を行いたい場合、[認証方式] に[DemoTrust]または[CustomTrust]を指定してください。
[DemoTrust]、[CustomTrust] のいずれを選択するかは、WebLogic Administraion Console 上の設定により異なります。
WebLogic Administraion Console の[キーストア]が[デモ・アイデンティティとデモ信頼]の場合、[DemoTrust]を指定してください。この場合、[キーストアファイル] の設定は不要です。
WebLogic Administraion Console の[キーストア]が[カスタム・アイデンティティとカスタム信頼]の場合、[CustomTrust]を指定してください。この場合、[キーストアファイル] の設定が必要です

既定値 : DemoTrust

キーストアファイル(1023バイト以内)

SSL 認証時の認証ファイルを設定します。認証方式が「CustomTrust」の場合、必ず設定してください。WebLogic Administraion Console 上の[カスタム・アイデンティティ・キーストア]で指定しているファイルを設定してください。

既定値 : なし

インストールパス(255バイト以内)

WebLogic のインストールパスを設定します。必ず設定してください。

既定値 : C:\Oracle\Middleware\Oracle_Home\wlserver

追加コマンドオプション (1023 バイト以内)

[webLogic.WLST] コマンドへ渡すオプションを変更する場合に設定します。

既定値 : -Dwlst.offline.log=disable -Duser.language=en_US

5.24. WebOTX 監視リソースの設定

WebOTX 監視リソースは、サーバ上で動作するWebOTX を監視するモニタリソースです。

5.24.1. WebOTX 監視リソースの注意事項

動作確認済みの WebOTX のバージョンについては、「5. モニタリソースの詳細」の「5.1.2. 監視オプションの動作確認済アプリケーション情報」を参照してください。
監視の対象リソースには、WebOTX を起動するサービスリソースやスクリプトリソースなどを指定してください。対象リソースの活性後、監視を開始しますが、対象リソースの活性直後にWebOTX がすぐに動作できない場合などは、[監視開始待ち時間]で調整してください。
本モニタリソースで監視を行うためには JAVA 環境が必要です。アプリケーションサーバシステムは JAVA の機能を利用しているため、JAVA のストールなどが発生した場合も異常とみなすことがあります。
監視動作ごとに WebOTX サービス自体が動作ログなどを出力することがありますが、その制御は、WebOTX 側の設定で適宜行ってください。
WebOTX 監視リソースは WebOTX が提供する otxadmin.bat コマンドを利用して、アプリケーションサーバの監視を行います。WebOTX V10.1 以降では otxadmin.bat コマンドが配置されている ${AS_INSTALL}\bin が環境変数 PATH に含まれなくなりました。WebOTX V10.1 以降を監視する場合は、以下のいずれかの設定をしてください。
  • システム環境変数 PATH に [otxadmin.bat] コマンドが配置されているパスを追加。

  • [インストールパス]に WebOTX Application Server のインストールパスを設定(例. C:\WebOTX)。

5.24.2. WebOTX 監視リソースの監視方法

WebOTX 監視リソースは、以下の監視を行います。
WebOTX の otxadmin.bat コマンドを利用して、アプリケーションサーバの監視を実行します。
監視の結果、以下の場合に異常とみなします。
  1. 取得したアプリケーションサーバの状態で異常が通知された場合

5.24.3. 監視 (固有) タブ

接続先(255バイト以内)

監視するサーバのサーバ名を設定します。必ず設定してください。

既定値 : localhost

ポート番号(1~65535)

サーバに接続する際のポート番号を設定します。必ず設定してください。
WebOTX ユーザドメインを監視する場合、WebOTX ドメインの管理ポート番号を設定してください。管理ポート番号とは、ドメイン作成時に <ドメイン名>.properties の domain.admin.port にて設定したポート番号です。<ドメイン名>.properties の詳細については WebOTX のドキュメントを参照してください。

既定値 : 6212

ユーザ名(255バイト以内)

WebOTX のユーザ名を設定します。必ず設定してください。
WebOTX ユーザドメインを監視する場合、WebOTX ドメインのログインユーザ名を設定してください。

既定値 :なし

パスワード(255バイト以内)

WebOTXのパスワードを設定します。

既定値 : なし

インストールパス (255 バイト以内)

WebOTX Application Server のインストールパスを設定します。WebOTX Application Server V10.1 以降を監視する場合は必ず設定してください。

既定値 : なし

5.25. WebSphere 監視リソースの設定

WebSphere 監視リソースは、サーバ上で動作する WebSphere を監視するモニタリソースです。

5.25.1. WebSphere 監視リソースの注意事項

動作確認済みの WebSphere のバージョンについては、「5. モニタリソースの詳細」の「5.1.2. 監視オプションの動作確認済アプリケーション情報」を参照してください。
監視の対象リソースには、WebSphere を起動するサービスリソースやスクリプトリソースなどを指定してください。対象リソースの活性後、監視を開始しますが、対象リソースの活性直後にWebSphereがすぐに動作できない場合などは、[監視開始待ち時間]で調整してください。
本モニタリソースで監視を行うためには JAVA 環境が必要です。アプリケーションサーバシステムは JAVA の機能を利用しているため、JAVA のストールなどが発生した場合も異常とみなすことがあります。
監視動作ごとに WebSphere サービス自体が動作ログなどを出力することがありますが、その制御は、WebSphere 側の設定で適宜行ってください。

5.25.2. WebSphere 監視リソースの監視方法

WebSphere 監視リソースは、以下の監視を行います。
WebSphere の serverStatus.bat コマンドを利用して、アプリケーションサーバの監視を実行します。
監視の結果、以下の場合に異常とみなします。
  1. 取得したアプリケーションサーバの状態で異常が通知された場合

5.25.3. 監視 (固有) タブ

アプリケーションサーバ名(255バイト以内)

監視するアプリケーションサーバ名を設定します。必ず設定してください。

既定値 : server1

プロファイル名(1023バイト以内)

WebSphere のプロファイル名を設定します。必ず設定してください。

既定値 : default

ユーザ名(255バイト以内)

WebSphereのユーザ名を設定します。必ず設定してください。

既定値 :なし

パスワード(255バイト以内)

WebSphereのパスワードを設定します。

既定値 : なし

インストールパス(255バイト以内)

WebSphereのインストールパスを設定します。必ず設定してください。

既定値 : C:\Program Files\IBM\WebSphere\AppServer

5.26. JVM 監視リソースの設定

JVM監視リソースは、サーバ上で動作するJava VMやアプリケーションサーバが使用するリソースの利用情報を監視するモニタリソースです。

5.26.1. JVM 監視リソースの注意事項

JVM 監視 リソースを作成する前に[クラスタのプロパティ]の[JVM 監視]タブの[Java インストールパス]を前もって設定しておく必要があります。
監視対象のリソースには、WebLogic ServerやWebOTXなどJava VM上で動作するアプリケーションサーバを指定してください。JVM監視リソースの活性後、Java Resource Agentは監視を開始しますが、JVM監視リソースの活性直後に監視対象(WebLogic ServerやWebOTX)がすぐに動作できない場合は、[監視開始待ち時間]で調整してください。
[監視(共通)]-[リトライ回数]の設定は無効です。異常の検出を遅らせたい場合は、[クラスタ]プロパティ-[JVM監視]タブ-[リソース計測設定]-[共通]-[リトライ回数]の設定を変更してください。
JVM監視リソースの監視開始から、実際に監視処理を行うまでの間、JVM監視リソースのステータスは"警告"になります。またその際、下記メッセージがアラートログに出力されますが、監視準備中であることを示すメッセージとなりますので、無視してください。
監視 jraw は警告の状態です。 (100 : not ready for monitoring.)

5.26.2. JVM 監視リソースの監視方法

JVM監視リソースは、以下の監視を行います。
JMX(Java Management Extensions)を利用して、アプリケーションサーバの監視を実行します。

監視の結果、以下の場合に異常とみなします。

  • 監視対象のJava VMやアプリケーションサーバに接続できない場合

  • 取得したJava VMやアプリケーションサーバのリソース使用量がお客様定義のしきい値を規定回数(異常判定しきい値)連続して超えた場合

監視の結果、以下の場合に異常から正常へ復帰したとみなします。

  • 回復動作後の監視を再開時にしきい値を下回った場合

注釈

Cluster WebUIの[クラスタログ収集]では、監視対象(WebLogicやWebOTX)の設定ファイルおよびログファイルは収集されません。

図はJVM監視リソースによる監視動作を表しています。
a)で監視対象のJava VMの監視を開始します。
Java VMの監視にはJMX(Java Management Extensions)を利用します。
Java Resource AgentがJMXを通じてJava VMに対して定期的に使用リソース量を取得することでJava VMの状態をチェックします。
状態が正常から異常へ変化した場合、b)でJava VMの異常を検出したことをCluster WebUIに表示します。
状態とアラートを確認することができます。
さらにc)で、障害があったことをイベントログやJVM運用ログへ通知します。
アラートサービスをご利用の場合、Eメール通報も可能です。
a)の後、状態が異常から正常に変化した場合、d)でJava VMの正常復帰を検出したことをCluster WebUIに表示します。
さらにe)で正常復旧した旨をイベントログやJVM運用ログへ通知します。
_images/img_w_how-jvm-monitor-resources-perform-monitoring-10.png

図 5.5 JVM監視リソースによる監視フロー

基本的なしきい値超過時の動作は以下の通りです。

図の横軸は時間の経過を表しており、縦軸は監視のしきい値を超えた(Exceeded)か超えていない(Not exceeded)かを表しています。
ここで、監視時のしきい値を超える状態が異常判定しきい値回(図では5回)以上連続すると、異常と判断します。
異常状態と判断後、異常判定しきい値回連続してしきい値を下回った場合、正常状態と判断します。
_images/img_how-jvm-monitor-resources-perform-monitoring-20.png

図 5.6 しきい値超過時の動作

異常が継続する場合は以下の通りです

しきい値の超過が異常判定しきい値回連続して発生した場合、異常状態と判断します。
異常状態と判断後、再度異常判定しきい値回連続してしきい値を超過していても、Cluster WebUIには再度アラートは表示されません。
_images/img_how-jvm-monitor-resources-perform-monitoring-30.png

図 5.7 異常継続時の動作

Full GC(Garbage Collection)を監視する場合を例に説明します。
図の横軸は時間の経過を表しています。
図の上段は各監視タイミングでGCの発生を検出したか否かを示し、下段はそれぞれの時点で Full GC検出が何回連続しているかを示しています。
JVM 監視リソースは、異常判定しきい値回連続して Full GC が発生すると、モニタ異常を検出します。
異常判定しきい値を5回に設定しているので、 Full GC検出が 5回に達した時点でモニタ異常を検出します。
Full GC はシステムに与える影響が大きいため、異常判定しきい値は1回に設定することを推奨します。
_images/img_how-jvm-monitor-resources-perform-monitoring-40.png

図 5.8 監視イメージ(異常判定しきい値を5回に設定した場合)

5.26.3. JVM 統計ログとは

JVM監視リソースが収集する監視対象Java VMの統計情報を保存したファイルが、JVM統計ログです。ファイル形式はcsv形式です。作成場所は以下のとおりです。

<CLUSTERPROインストールパス>\log\ha\jra\*.stat
下記の「監視項目」とは、JVM監視リソースの[プロパティ]-[監視(固有)] タブ内の設定項目を表します。
それぞれの監視項目について、[監視する]をチェックし、かつ閾値を設定した場合に統計情報を採取し、JVM統計ログに情報を出力します。[監視する]をチェックしない場合、および[監視する]をチェックしたが閾値を設定しない場合は、JVM統計ログには情報は出力されません。

監視項目と該当するJVM統計ログは以下の通りです。

監視項目

該当するJVM統計ログ

[メモリ]タブ-[ヒープ使用率を監視する]
[メモリ]タブ-[非ヒープ使用率を監視する]
[メモリ]タブ-[ヒープ使用量を監視する]
[メモリ]タブ-[非ヒープ使用量を監視する]
jramemory.stat

[スレッド]タブ-[動作中のスレッド数を監視する]

jrathread.stat

[GC]タブ-[Full GC 実行時間を監視する]
[GC]タブ-[Full GC 発生回数を監視する]
jragc.stat
[WebLogic]タブ-[ワークマネージャのリクエストを監視する]
[WebLogic]タブ-[スレッドプールのリクエストを監視する]
上記のいずれかがチェックされている場合、wlworkmanager.statとwlthreadpool.statの両方を出力します。一方のみ出力する設定は提供しておりません。
wlworkmanager.stat
wlthreadpool.stat

5.26.4. 監視対象Java VM の Java メモリ領域の使用量を確認する(jramemory.stat)

監視対象Java VMのJavaメモリ領域の使用量を記録するログファイルです。ファイル名はログ出力設定のローテーション方式により以下のいずれかになります。

  • [クラスタのプロパティ]-[JVM監視]タブ-[ログ出力設定]-[ローテーション方式]-[ファイルサイズ]を選択した場合:jramemory<0から始まる整数>.stat

  • [クラスタのプロパティ]-[JVM監視]タブ-[ログ出力設定]-[ローテーション方式]-[時間]を選択した場合: jramemory<YYYYMMDDhhmm>.stat

フォーマットは以下の通りです。

No

フォーマット

説明

1

yyyy/mm/dd hh:mm:ss.SSS

ログを記録した日時を示します。

2

半角英数字記号

監視対象Java VMの名称を示します。JVM監視リソースの [プロパティ]-[監視固有] タブ-[識別名] で設定した値です。

3

半角英数字記号

Javaメモリプールの名称です。詳細は「 5.26.9. Java メモリプール名について」を参照してください。

4
半角英数字記号
Javaメモリプールのタイプです。
Heap、Non-Heap

5

半角数字

Java VMが起動時にOSに要求するメモリ量です。単位はバイトです。(init)
監視対象Java VMの起動時、以下のJava VM起動時オプションでサイズの指定が可能です。
・HEAP:-Xms
・NON_HEAP パーマネント領域(Perm Gen):-XX:PermSize
・NON_HEAP コードキャッシュ領域(Code Cache):-XX:InitialCodeCacheSize

6

半角数字

Java VMが現在使用しているメモリ量です。単位はバイトです。(used)

7

半角数字

Java VMが現在使用することを保証しているメモリ量です。単位はバイトです。(committed)
メモリの使用状況により増減しますが、必ずused以上、max以下になります。

8

半角数字

Java VMが使用できる最大メモリ量です。単位はバイトです。(max)
以下のJava VM起動時オプションでサイズの指定が可能です。
・HEAP:-Xmx
・NON_HEAP パーマネント領域(Perm Gen):-XX:MaxPermSize
・NON_HEAP コードキャッシュ領域(Code Cache):-XX:ReservedCodeCacheSize

例)
java -XX:MaxPermSize=128m -XX:ReservedCodeCacheSize=128m javaAP
上記例ではNON_HEAPのmaxは 128m+128m=256m になります。

(注意)
-Xms と-Xmxに同じ値を指定すると、(init)>(max)となることがあります。これはHEAPのmaxが、-Xmx の指定によって確保される領域サイズからSurvivor Spaceのサイズの半分を除いたサイズを示すためです。

9

半角数字

計測対象のJava VMが起動してから使用したメモリ量のピーク値です。Javaメモリプールの名称がHEAP、NON_HEAPの場合、Java VMが現在使用しているメモリ量(used)と同じになります。単位はバイトです。

10

半角数字

[JVM種別]で[Oracle Java(usage monitoring)]選択時は無視してください。

[JVM種別]で[Oracle Java(usage monitoring)]以外を選択時、Javaメモリプールのタイプ(No.4のフィールド)がHEAPの場合、max(No.8のフィールド)×しきい値(%)のメモリ量です。単位はバイトです。JavaメモリプールのタイプがHEAP以外の場合、0固定です。

5.26.5. 監視対象 Java VM のスレッド稼働状況を確認する (jrathread.stat)

監視対象Java VMのスレッド稼働状況を記録するログファイルです。ファイル名はログ出力設定のローテーション方式により以下のいずれかになります。

  • [クラスタのプロパティ]-[JVM監視]タブ-[ログ出力設定]-[ローテーション方式]-[ファイルサイズ]を選択した場合:jrathread<0から始まる整数>.stat

  • [クラスタのプロパティ]-[JVM監視]タブ-[ログ出力設定]-[ローテーション方式]-[時間]を選択した場合: jrathread<YYYYMMDDhhmm>.stat

フォーマットは以下の通りです。

No

フォーマット

説明

1

yyyy/mm/dd hh:mm:ss.SSS

ログを記録した日時を示します。

2

半角英数字記号

監視対象Java VMの名称を示します。JVM監視リソースの[プロパティ]-[監視固有]タブ-[識別名]で設定した値です。

3

半角英数字記号

監視対象Java VMで現在実行中のスレッド数を示します。

4

[半角数字: 半角数字:...]

監視対象Java VMでデッドロックしているスレッドIDを示します。デッドロック数分IDを繰り返します。

5

半角英数字記号

監視対象Java VMでデッドロックしているスレッドの詳細情報を示します。スレッド数分、以下の形式で繰り返します。
スレッド名, スレッドID, スレッド状態, UserTime, CpuTime, WaitedCount, WaitedTime, isInNative, isSuspended <改行>
stacktrace<改行>
:
stacktrace<改行>
stacktrace=ClassName, FileName, LineNumber, MethodName, isNativeMethod

5.26.6. 監視対象 Java VM の GC 稼働状況を確認する (jragc.stat)

監視対象Java VMのGC稼働状況を記録するログファイルです。ファイル名はログ出力設定のローテーション方式により以下のいずれかになります。

  • [クラスタのプロパティ]-[JVM監視]タブ-[ログ出力設定]-[ローテーション方式]-[ファイルサイズ]を選択した場合:jragc<0から始まる整数>.stat

  • [クラスタのプロパティ]-[JVM監視]タブ-[ログ出力設定]-[ローテーション方式]-[時間]を選択した場合: jragc<YYYYMMDDhhmm>.stat

JVM監視リソースではコピーGCとFull GCの2種類のGCの情報を出力しています。
JVM監視リソースでは、Oracle Javaの場合は以下のGCについて、Full GCとして発生回数の増分をカウントしています。
  • MarksweepCompact

  • MarkSweepCompact

  • PS Marksweep

  • ConcurrentMarkSweep

フォーマットは以下の通りです。

No

フォーマット

説明

1

yyyy/mm/dd hh:mm:ss.SSS

ログを記録した日時を示します。

2

半角英数字記号

監視対象Java VMの名称を示します。JVM監視リソースの[プロパティ]-[監視固有]タブ-[識別名]で設定した値です。

3

半角英数字記号

監視対象Java VM のGC名称を示します。

監視対象Java VMがOracle Javaの場合
以下があります。
Copy
MarksweepCompact
MarkSweepCompact
PS Scavenge
PS Marksweep
ParNew
ConcurrentMarkSweep

4

半角数字

監視対象Java VMの起動直後から計測時点までのGC発生回数を示します。JVM監視リソースが監視を開始する前に発生したGCの発生回数も値に含みます。

5

半角数字

監視対象Java VMの起動直後から計測時点までのGC総実行時間を示します。単位はミリ秒です。JVM監視リソースが監視を開始する前に発生したGCの実行時間も値に含みます。

5.26.7. WebLogic Server のワークマネージャの稼働状況を確認する(wlworkmanager.stat)

WebLogic Serverのワークマネージャの稼働状況を記録するログファイルです。ファイル名はログ出力設定のローテーション方式により以下のいずれかになります。

  • [クラスタのプロパティ]-[JVM監視]タブ-[ログ出力設定]-[ローテーション方式]-[ファイルサイズ]を選択した場合: wlworkmanager<0から始まる整数>.stat

  • [クラスタのプロパティ]-[JVM監視]タブ-[ログ出力設定]-[ローテーション方式]-[時間]を選択した場合: wlworkmanager<YYYYMMDDhhmm>.stat

フォーマットは以下の通りです。

No

フォーマット

説明

1

yyyy/mm/dd hh:mm:ss.SSS

ログを記録した日時を示します。

2

半角英数字記号

監視対象Java VMの名称を示します。JVM監視リソースの[プロパティ]-[監視固有]タブ-[識別名]で設定した値です。

3

半角英数字記号

アプリケーション名を示します。

4

半角英数字記号

ワークマネージャ名を示します。

5

半角数字

実行したリクエストの数を示します。

6

半角数字

待機しているリクエストの数を示します。

5.26.8. WebLogic Server のスレッドプールの稼働状況を確認する(wlthreadpool.stat)

WebLogic Serverのスレッドプールの稼働状況を記録するログファイルです。ファイル名はログ出力設定のローテーション方式により以下のいずれかになります。

  • [クラスタのプロパティ]-[JVM監視]タブ-[ログ出力設定]-[ローテーション方式]-[ファイルサイズ]を選択した場合: wlthreadpool<0から始まる整数>.stat

  • [クラスタのプロパティ]-[JVM監視]タブ-[ログ出力設定]-[ローテーション方式]-[時間]を選択した場合: wlthreadpool<YYYYMMDDhhmm>.stat

フォーマットは以下の通りです。

No

フォーマット

説明

1

yyyy/mm/dd hh:mm:ss.SSS

ログを記録した日時を示します。

2

半角英数字記号

監視対象Java VMの名称を示します。JVM監視リソースの[プロパティ]-[監視固有]タブ-[識別名]で設定した値です。

3

半角数字

実行したリクエストの総数を示します。

4

半角数字

処理待ちとなっているリクエスト数を示します。

5

半角数字

単位時間(秒)あたりのリクエスト処理数を示します。

6

半角数字

アプリケーションを実行するためのスレッドのトータル数を示します。

7

半角数字

アイドル状態となっているスレッドの数を示します。

8

半角数字

実行中のスレッド数を示します。

9

半角数字

スタンバイ状態となっているスレッド数を示します。

5.26.9. Java メモリプール名について

JVM運用ログに出力するメッセージ中のmemory_nameとして出力するJavaメモリプール名、およびJVM統計ログjramemory.stat中に出力するJavaメモリプール名について説明します。
Javaメモリプール名として出力する文字列は、JVM監視リソースで決定しているのではなく、監視対象Java VMから受け取った文字列を出力しています。
また、Java VMとしては仕様を公開していないため、Java VMのバージョンアップにより、予告なく変更される可能性があります。
そのため、メッセージ中のJavaメモリプール名をメッセージ監視することは推奨いたしません。

下記の監視項目とはJVM監視リソースの[プロパティ]-[監視(固有)] タブ-[メモリ]タブ内の設定項目を表します。

以下に記載しているJavaメモリプール名はOracle Javaにおいて実機確認した結果です。

[JVM種別]に[Oracle Java]を選択、かつ監視対象Java VMの起動オプションに「-XX:+UseSerialGC」が付加されている場合、jramemory.statにおけるNo3のJavaメモリプール名は以下の通りです。

監視項目

memory_nameとして出力する文字列

[ヒープ使用率を監視する]-[領域全体]

HEAP

[ヒープ使用率を監視する]-[Eden Space]

Eden Space

[ヒープ使用率を監視する]-[Survivor Space]

Survivor Space

[ヒープ使用率を監視する]-[Tenured Gen]

Tenured Gen

[非ヒープ使用率を監視する]-[領域全体]

NON_HEAP

[非ヒープ使用率を監視する]-[Code Cache]

Code Cache

[非ヒープ使用率を監視する]-[Perm Gen]

Perm Gen

[非ヒープ使用率を監視する]-[Perm Gen[shared-ro]]

Perm Gen [shared-ro]

[非ヒープ使用率を監視する]-[Perm Gen[shared-rw]]

Perm Gen [shared-rw]

[JVM種別]に[Oracle Java]を選択、かつ監視対象Java VMの起動オプションに「-XX:+UseParallelGC」、「-XX:+UseParallelOldGC」が付加されている場合、jramemory.statにおけるNo3のJavaメモリプール名は以下の通りです。

監視項目

memory_nameとして出力する文字列

[ヒープ使用率を監視する]-[領域全体]

HEAP

[ヒープ使用率を監視する]-[Eden Space]

PS Eden Space

[ヒープ使用率を監視する]-[Survivor Space]

PS Survivor Space

[ヒープ使用率を監視する]-[Tenured Gen]

PS Old Gen

[非ヒープ使用率を監視する]-[領域全体]

NON_HEAP

[非ヒープ使用率を監視する]-[Code Cache]

Code Cache

[非ヒープ使用率を監視する]-[Perm Gen]

PS Perm Gen

[非ヒープ使用率を監視する]-[Perm Gen[shared-ro]]

Perm Gen [shared-ro]

[非ヒープ使用率を監視する]-[Perm Gen[shared-rw]]

Perm Gen [shared-rw]

[JVM種別]に[Oracle Java]を選択、かつ監視対象Java VMの起動オプションに「-XX:+UseConcMarkSweepGC」が付加されている場合、jramemory.statにおけるNo3のJavaメモリプール名は以下の通りです。

監視項目

memory_nameとして出力する文字列

[ヒープ使用率を監視する]-[領域全体]

HEAP

[ヒープ使用率を監視する]-[Eden Space]

Par Eden Space

[ヒープ使用率を監視する]-[Survivor Space]

Par Survivor Space

[ヒープ使用率を監視する]-[Tenured Gen]

CMS Old Gen

[非ヒープ使用率を監視する]-[領域全体]

NON_HEAP

[非ヒープ使用率を監視する]-[Code Cache]

Code Cache

[非ヒープ使用率を監視する]-[Perm Gen]

CMS Perm Gen

[非ヒープ使用率を監視する]-[Perm Gen[shared-ro]]

Perm Gen [shared-ro]

[非ヒープ使用率を監視する]-[Perm Gen[shared-rw]]

Perm Gen [shared-rw]

[JVM種別]に[Oracle Java(usage monitoring)]を選択、かつ監視対象Java VMの起動オプションに「-XX:+UseSerialGC」が付加されている場合、jramemory.statにおけるNo3のJavaメモリプール名は以下の通りです。

監視項目

memory_nameとして出力する文字列

[ヒープ使用量を監視する]-[領域全体]

HEAP

[ヒープ使用量を監視する]-[Eden Space]

Eden Space

[ヒープ使用量を監視する]-[Survivor Space]

Survivor Space

[ヒープ使用量を監視する]-[Tenured Gen]

Tenured Gen

[非ヒープ使用量を監視する]-[領域全体]

NON_HEAP

[非ヒープ使用量を監視する]-[Code Cache]

Code Cache (Java 9以降の場合、出力なし)

[非ヒープ使用量を監視する]-[ Metaspace]

Metaspace

[非ヒープ使用量を監視する]-[CodeHeap non-nmethods]

CodeHeap non-nmethods

[非ヒープ使用量を監視する]-[CodeHeap profiled]

CodeHeap profiled nmethods

[非ヒープ使用量を監視する]-[CodeHeap non-profiled]

CodeHeap non-profiled nmethods

[非ヒープ使用量を監視する]-[Compressed Class Space]

Compressed Class Space

[JVM種別]に[Oracle Java(usage monitoring)]を選択、かつ監視対象Java VMの起動オプションに「-XX:+UseParallelGC」、「-XX:+UseParallelOldGC」が付加されている場合、jramemory.statにおけるNo3のJavaメモリプール名は以下の通りです。

監視項目

memory_nameとして出力する文字列

[ヒープ使用量を監視する]-[領域全体]

HEAP

[ヒープ使用量を監視する]-[Eden Space]

PS Eden Space

[ヒープ使用量を監視する]-[Survivor Space]

PS Survivor Space

[ヒープ使用量を監視する]-[Tenured Gen]

PS Old Gen

[非ヒープ使用量を監視する]-[領域全体]

NON_HEAP

[非ヒープ使用量を監視する]-[Code Cache]

Code Cache (Java 9以降の場合、出力なし)

[非ヒープ使用量を監視する]-[ Metaspace]

Metaspace

[非ヒープ使用量を監視する]-[CodeHeap non-nmethods]

CodeHeap non-nmethods

[非ヒープ使用量を監視する]-[CodeHeap profiled]

CodeHeap profiled nmethods

[非ヒープ使用量を監視する]-[CodeHeap non-profiled]

CodeHeap non-profiled nmethods

[非ヒープ使用量を監視する]-[Compressed Class Space]

Compressed Class Space

[JVM種別]に[Oracle Java(usage monitoring)]を選択、かつ監視対象Java VMの起動オプションに「-XX:+UseConcMarkSweepGC」が付加されている場合、jramemory.statにおけるNo3のJavaメモリプール名は以下の通りです。

監視項目

memory_nameとして出力する文字列

[ヒープ使用量を監視する]-[領域全体]

HEAP

[ヒープ使用量を監視する]-[Eden Space]

Par Eden Space

[ヒープ使用量を監視する]-[Survivor Space]

Par Survivor Space

[ヒープ使用量を監視する]-[Tenured Gen]

CMS Old Gen

[非ヒープ使用量を監視する]-[領域全体]

NON_HEAP

[非ヒープ使用量を監視する]-[Code Cache]

Code Cache (Java 9以降の場合、出力なし)

[非ヒープ使用量を監視する]-[ Metaspace]

Metaspace

[非ヒープ使用量を監視する]-[CodeHeap non-nmethods]

CodeHeap non-nmethods

[非ヒープ使用量を監視する]-[CodeHeap profiled]

CodeHeap profiled nmethods

[非ヒープ使用量を監視する]-[CodeHeap non-profiled]

CodeHeap non-profiled nmethods

[非ヒープ使用量を監視する]-[Compressed Class Space]

Compressed Class Space

[JVM種別]に[Oracle Java(usage monitoring)]を選択、かつ監視対象Java VMの起動オプションに「-XX:+UseParNewGC」が付加されている場合、jramemory.statにおけるNo3のJavaメモリプール名は以下の通りです。Java 9以降の場合、「-XX:+UseParNewGC」を付加すると、監視対象Java VMは起動しません。

監視項目

memory_nameとして出力する文字列

[ヒープ使用量を監視する]-[領域全体]

HEAP

[ヒープ使用量を監視する]-[Eden Space]

Par Eden Space

[ヒープ使用量を監視する]-[Survivor Space]

Par Survivor Space

[ヒープ使用量を監視する]-[Tenured Gen]

Tenured Gen

[非ヒープ使用量を監視する]-[領域全体]

NON_HEAP

[非ヒープ使用量を監視する]-[Code Cache]

Code Cache

[非ヒープ使用量を監視する]-[ Metaspace]

Metaspace

[非ヒープ使用量を監視する]-[CodeHeap non-nmethods]

CodeHeap non-nmethods

[非ヒープ使用量を監視する]-[CodeHeap profiled]

CodeHeap profiled nmethods

[非ヒープ使用量を監視する]-[CodeHeap non-profiled]

CodeHeap non-profiled nmethods

[非ヒープ使用量を監視する]-[Compressed Class Space]

Compressed Class Space

[JVM種別]に[Oracle Java(usage monitoring)]を選択、かつ監視対象Java VMの起動オプションに「-XX::+UseG1GC」が付加されている場合、jramemory.statにおけるNo3のJavaメモリプール名は以下の通りです。

監視項目

memory_nameとして出力する文字列

[ヒープ使用量を監視する]-[領域全体]

HEAP

[ヒープ使用量を監視する]-[Eden Space]

G1 Eden Space

[ヒープ使用量を監視する]-[Survivor Space]

G1 Survivor Space

[ヒープ使用量を監視する]-[ Tenured Gen(Old Gen)]

G1 Old Gen

[非ヒープ使用量を監視する]-[領域全体]

NON_HEAP

[非ヒープ使用量を監視する]-[Code Cache]

Code Cache (Java 9以降の場合、出力なし)

[非ヒープ使用量を監視する]-[ Metaspace]

Metaspace

[非ヒープ使用量を監視する]-[CodeHeap non-nmethods]

CodeHeap non-nmethods

[非ヒープ使用量を監視する]-[CodeHeap profiled]

CodeHeap profiled nmethods

[非ヒープ使用量を監視する]-[CodeHeap non-profiled]

CodeHeap non-profiled nmethods

[非ヒープ使用量を監視する]-[Compressed Class Space]

Compressed Class Space

JVM統計ログjramemory.statにおけるJavaメモリプール名と、Java VMメモリ空間の関係は以下の通りです。

  • Oracle Java 7の場合

    _images/img_java-memory-pool-name-10.png

    図 5.9 Java VMメモリ空間(Oracle Java 7)

    図中のNo

    監視項目

    jramemory.statのJavaメモリプール名

    (1)

    [ヒープ使用率を監視する]-[領域全体]

    HEAP

    (2)
    [ヒープ使用率を監視する]-[Eden Space]
    EdenSpace
    PS Eden Space
    Par Eden Space
    (3)+(4)
    [ヒープ使用率を監視する]-[Survivor Space]
    Survivor Space
    PS Survivor Space
    Par Survivor Space
    (5)
    [ヒープ使用率を監視する]-[Tenured Gen]
    Tenured Gen
    PS Old Gen
    CMS Old Gen
    (6)
    [非ヒープ使用率を監視する]-[Perm Gen]
    [非ヒープ使用率を監視する]-[Perm Gen[shared-ro]]
    [非ヒープ使用率を監視する]-[Perm Gen[shared-rw]]
    Perm Gen
    Perm Gen [shared-ro]
    Perm Gen [shared-rw]
    PS Perm Gen
    CMS Perm Gen
    (7)

    [非ヒープ使用率を監視する]-[Code Cache]

    Code Cache

    (8)

    -

    -

    (6)+(7)
    [非ヒープ使用率を監視する]-[領域全体]
    NON_HEAP
    ※スタックトレースは含みません
  • Oracle Java 8/Oracle Java 9/Oracle Java 11の場合

    _images/img_java-memory-pool-name-20.png

    図 5.10 Java VMメモリ空間(Oracle Java 8/Oracle Java 9/Oracle Java 11)

    図中のNo

    監視項目

    jramemory.statのJavaメモリプール名

    (1)

    [ヒープ使用量を監視する]-[領域全体]

    HEAP

    (2)
    [ヒープ使用量を監視する]-[Eden Space]
    EdenSpace
    PS Eden Space
    Par Eden Space
    G1 Eden Space
    (3)+(4)
    [ヒープ使用量を監視する]-[Survivor Space]
    Survivor Space
    PS Survivor Space
    Par Survivor Space
    G1 Survivor Space
    (5)
    [ヒープ使用量を監視する]-[Tenured Gen]
    Tenured Gen
    PS Old Gen
    CMS Old Gen
    G1 Old Gen
    (6)

    [非ヒープ使用量を監視する]-[Code Cache]

    Code Cache(Java 9以降の場合、出力なし)

    (6)

    [非ヒープ使用量を監視する]-[CodeHeap non-nmethods]

    CodeHeap non-nmethods(Java 9以降の場合のみ出力)

    (6)

    [非ヒープ使用量を監視する]-[CodeHeap profiled]

    CodeHeap profiled nmethods(Java 9以降の場合のみ出力)

    (6)

    [非ヒープ使用量を監視する]-[CodeHeap non-profiled]

    CodeHeap non-profiled nmethods(Java 9以降の場合のみ出力)

    (7)

    [非ヒープ使用量を監視する]-[Metaspace]

    Metaspace

    (8)

    [非ヒープ使用量を監視する]-[Compressed Class Space]

    Compressed Class Space

    (6)+(7)+(8)

    [非ヒープ使用量を監視する]-[領域全体]

    NON_HEAP

5.26.10. 異常検出時に障害原因別にコマンドを実行するには

モニタリソースの異常検出時、CLUSTERPROでは障害原因別に異なるコマンドを区別して実行する手段を提供していません。
JVM監視リソースでは障害原因別にコマンドを区別して実行可能です。異常検出時に実行します。
障害原因別に実行するコマンドの設定項目は以下の通りです。

障害原因

設定項目

・監視対象のJava VMへ接続失敗
・リソース計測失敗
[監視(固有)]タブ-[コマンド]
・ヒープ使用率
・非ヒープ使用率
・ヒープ使用量
・非ヒープ使用量
[監視(固有)]タブ-[調整]プロパティ-[メモリ]タブ-[コマンド]

・動作中のスレッド数

[監視(固有)]タブ-[調整]プロパティ-[スレッド]タブ-[コマンド]

・Full GC実行時間
・Full GC発生回数
[監視(固有)]タブ-[調整]プロパティ-[GC]タブ-[コマンド]
・WebLogicのワークマネージャのリクエスト
・WebLogicのスレッドプールのリクエスト
[監視(固有)]タブ-[調整]プロパティ-[WebLogic]タブ-[コマンド]
[コマンド] は障害原因の詳細をコマンドの引数として渡します。引数は [コマンド] の最後に結合して渡します。スクリプトなどを自身で作成し [コマンド] へ設定することにより、更に障害原因に特化した動作が可能です。引数として渡す文字列は以下の通りです。
引数として渡す文字列が複数記載している場合は、監視対象 Java VM の GC 方式によりいずれかを渡します。差異の詳細は「 5.26.9. Java メモリプール名について 」を参照してください。
(Oracle Javaの場合)(Oracle Java(usage monitoring)の場合) と記載がある場合は、JVM 種別により異なります。記載がない場合、JVM 種別による区別はありません。

障害原因の詳細

引数として渡す文字列

・監視対象のJava VMへ接続失敗
・リソース計測失敗
なし
[監視(固有)]タブ-[調整]プロパティ-[メモリ]タブ-[ヒープ使用率を監視する]-[領域全体]
(Oracle Javaの場合)
HEAP
[メモリ]タブ- [ヒープ使用率を監視する]-[Eden Space]
(Oracle Javaの場合)
EdenSpace
PSEdenSpace
ParEdenSpace
[メモリ]タブ- [ヒープ使用率を監視する]-[Survivor
Space]
(Oracle Javaの場合)
SurvivorSpace
PSSurvivorSpace
ParSurvivorSpace
[メモリ]タブ- [ヒープ使用率を監視する]-[Tenured Gen]
(Oracle Javaの場合)
TenuredGen
PSOldGen
CMSOldGen
[メモリ]タブ- [非ヒープ使用率を監視する]-[領域全体]
(Oracle Javaの場合)
NON_HEAP
[メモリ]タブ- [非ヒープ使用率を監視する]-[Code Cache]
(Oracle Javaの場合)
CodeCache
[メモリ]タブ- [非ヒープ使用率を監視する]-[Perm Gen]
(Oracle Javaの場合)
PermGen
PSPermGen
CMSPermGen
[メモリ]タブ- [非ヒープ使用率を監視する]-[Perm Gen[shared-ro]]
(Oracle Javaの場合)
PermGen[shared-ro]
[メモリ]タブ- [非ヒープ使用率を監視する]-[Perm Gen[shared-rw]]
(Oracle Javaの場合)
PermGen[shared-rw]
[メモリ]タブ- [ヒープ使用量を監視する]-[領域全体]
(Oracle Java(usage monitoring)の場合)
HEAP
[メモリ]タブ- [ヒープ使用量を監視する]-[Eden Space]
(Oracle Java(usage monitoring)の場合)
EdenSpace
PSEdenSpace
ParEdenSpace
G1EdenSpace
[メモリ]タブ- [ヒープ使用量を監視する]-[Survivor Space]
(Oracle Java(usage monitoring)の場合)
SurvivorSpace
PSSurvivorSpace
ParSurvivorSpace
G1SurvivorSpace
[メモリ]タブ- [ヒープ使用量を監視する]-[Tenured Gen]
(Oracle Java(usage monitoring)の場合)
TenuredGen
PSOldGen
CMSOldGen
G1OldGen
[メモリ]タブ- [非ヒープ使用量を監視する]-[領域全体]
(Oracle Java(usage monitoring)の場合)
NON_HEAP
[メモリ]タブ- [非ヒープ使用量を監視する]-[Code Cache]
(Oracle Java(usage monitoring)の場合)
CodeCache
[メモリ]タブ- [非ヒープ使用量を監視する]-[Metaspace]
(Oracle Java(usage monitoring)の場合)
Metaspace

[メモリ]タブ - [非ヒープ使用量を監視する]-[CodeHeap non-nmethods](Oracle Java(usage monitoring)の場合)

non-nmethods

[メモリ]タブ - [非ヒープ使用量を監視する]-[CodeHeap profiled](Oracle Java(usage monitoring)の場合)

profilednmethods

[メモリ]タブ - [非ヒープ使用量を監視する]-[CodeHeap non-profiled](Oracle Java(usage monitoring)の場合)

non-profilednmethods

[メモリ]タブ - [非ヒープ使用量を監視する]-[Compressed Class Space](Oracle Java(usage monitoring)の場合)

CompressedClassSpace

[スレッド]タブ-[動作中のスレッド数を監視する]

Count

[GC]タブ-[Full GC 実行時間を監視する]

Time

[GC]タブ-[Full GC 発生回数を監視する]

Count

[WebLogic]タブ-[ワークマネージャのリクエストを監視する]-[待機リクエスト リクエスト数]

WorkManager_PendingRequests

[WebLogic]タブ-[スレッドプールのリクエストを監視する]-[待機リクエスト リクエスト数]

ThreadPool_PendingUserRequestCount

[WebLogic]タブ-[スレッドプールのリクエストを監視する]-[実行リクエスト リクエスト数]

ThreadPool_Throughput

以下に実行例に示します。

例1)

設定項目

設定内容

[監視(固有)]タブ-[調整]プロパティ-[GC]タブ-[コマンド]

\Program Files\bin\command.bat

[監視(固有)]タブ-[調整]プロパティ-[GC]タブ-[Full GC 発生回数を監視する]

1

[クラスタ]プロパティ-[JVM監視]タブ-[リソース計測設定]-[共通]タブ-[異常判定しきい値

3

JVM監視リソースは、異常判定しきい値回(3回)連続してFull GCが発生すると、モニタ異常を検出し、「\Program Files\bin\command.bat Cont」としてコマンドを実行します。

例2)

設定項目

設定内容

[監視(固有)]タブ-[調整]プロパティ-[GC]タブ-[コマンド]

"\Program Files\bin\command.bat" GC

[監視(固有)]タブ-[調整]プロパティ-[GC]タブ-[Full GC実行時間を監視する]

65536

[クラスタ]プロパティ-[JVM監視]タブ-[リソース計測設定]-[共通]タブ-[異常判定しきい値]

3

JVM監視リソースは、異常判定しきい値回(3回)連続してFull GC 実行時間が 65535 ミリ秒超過すると、モニタ異常を検出し、「"\Program Files\bin\command.bat" GC Time」としてコマンドを実行します。

例3)

設定項目

設定内容

[監視(固有)]タブ-[調整]プロパティ-[メモリ]タブ-[コマンド]

"\Program Files\bin\command.bat" memory

[監視(固有)]タブ-[調整]プロパティ-[メモリ]タブ-[ヒープ使用率を監視する]

オン

[監視(固有)]タブ-[調整]プロパティ-[メモリ]タブ-[Eden Space]

80

[監視(固有)]タブ-[調整]プロパティ-[メモリ]タブ-[Survivor Space]

80

[クラスタ]プロパティ-[JVM監視]タブ-[リソース計測設定]-[共通]タブ-[異常判定しきい値]

3

JVM監視リソースは、異常判定しきい値回(3回)連続してJava Eden Space の使用率およびJava Survivor Spaceの使用率が80%を超過すると、モニタ異常を検出し、「\Program Files\bin\command.bat memory EdenSpace SurvivorSpace」としてコマンドを実行します。
[コマンド]で設定したコマンドの終了を待つタイムアウト(秒)は、[クラスタのプロパティ]-[JVM監視]タブ-[コマンドタイムアウト]で設定します。これは上記各タブの[コマンド]で同じ値を適用します。[コマンド]個別には設定できません。
タイムアウトした場合、[コマンド]プロセスを強制終了させるような処理は実行しません。[コマンド]プロセスの後処理(例:強制終了)は、お客様が実行してください。タイムアウトした場合は、以下のメッセージをJVM運用ログへ出力します。
action thread execution did not finish. action is alive = <コマンド>

注意事項は以下の通りです。

  • Java VMの正常復帰検出時(異常→正常時)には[コマンド]は実行しません。

  • [コマンド]はJava VM異常検出時(しきい値の超過が異常判定しきい値回連続して発生した場合)を契機として実行します。しきい値の超過毎には実行しません。

  • 複数のタブにて[コマンド]を設定すると、同時に障害が発生した場合は複数の[コマンド]が実行されます。そのため、システム負荷にはご注意ください。

  • [監視(固有)]タブ-[調整]プロパティ-[WebLogic]タブ-[ワークマネージャのリクエストを監視する]-[待機リクエスト リクエスト数]、[監視(固有)]タブ-[調整]プロパティ-[WebLogic]タブ-[ワークマネージャのリクエストを監視する]-[待機リクエスト 平均値]を両方監視している場合、[コマンド]が同時に2回実行される可能性があります。

これは、[クラスタ]プロパティ-[JVM監視]タブ-[リソース計測設定]-[WebLogic]タブ-[インターバル リクエスト数]と[クラスタ]プロパティ-[JVM監視]タブ-[リソース計測設定]-[WebLogic]タブ-[インターバル 平均値]の異常検出が同時に発生する可能性があるためです。回避策としては、どちらか一方のみ監視するようにしてください。以下の監視項目の組み合わせも同様です。

  • [監視(固有)]タブ-[調整]プロパティ-[WebLogic]タブ-[スレッドプールのリクエストを監視する]-[待機リクエスト リクエスト数]と、[監視(固有)]タブ-[調整]プロパティ-[WebLogic]タブ-[スレッドプールのリクエストを監視する]-[待機リクエスト 平均値]

  • [監視(固有)]タブ-[調整]プロパティ-[WebLogic]タブ-[スレッドプールのリクエストを監視する]-[実行リクエスト リクエスト数]と、[監視(固有)]タブ-[調整]プロパティ-[WebLogic]タブ-[スレッドプールのリクエストを監視する]-[実行リクエスト 平均値]

5.26.11. WebLogic Server を監視するには

監視対象のWebLogic Serverの設定が終了しアプリケーションサーバとして稼動させる手順は、WebLogic Serverのマニュアルを参照してください。

本書では、JVM監視リソースで監視するために必要な設定のみについて記述します。

  1. WebLogic Server Administration Consoleを起動します。

起動方法は、WebLogic Serverマニュアルの「Administration Console の概要」を参照してください。

ドメインコンフィグレーション-ドメイン-コンフィグレーション-全般を選択します。ここで「管理ポートの有効化」のチェックがオフになっていることを確認してください。

  1. ドメインコンフィグレーション-サーバを選択し、監視対象のサーバ名を選択します。選択したサーバ名は、Cluster WebUI の設定モードから選択可能な [プロパティ]-[監視(固有)] タブの [識別名] に設定します。

  2. 監視対象のサーバのコンフィグレーション-全般で「リスニング・ポート」で管理接続するポート番号を確認します。

  3. WebLogic Serverを停止します。停止方法は、WebLogic Serverマニュアルの「WebLogic Server の起動と停止」を参照してください。

  4. WebLogic Serverの起動スクリプトを開きます。

  5. 開いたスクリプトに以下の内容を記述します。

    • 監視対象がWebLogic Serverの管理サーバの場合

      set JAVA_OPTIONS=%JAVA_OPTIONS%
      -Dcom.sun.management.jmxremote.port=n
      -Dcom.sun.management.jmxremote.ssl=false
      -Dcom.sun.management.jmxremote.authenticate=false
      -Djavax.management.builder.initial=weblogic.management.jmx.mbeanserver.WLSMBeanServerBuilder
      

      ※ 上記内容は実際には1行で記述してください。

注釈

nは、監視のために使用するポート番号を指定します。指定するポート番号は監視対象のJava VMの「リスニング・ポート」とは別の番号を指定してください。また同一のマシンに複数の監視対象のWebLogic Serverが存在する場合、そのリスニング・ポート番号や他のアプリケーションのポート番号と重複しないポート番号を指定してください。

  • 監視対象がWebLogic Serverの管理対象サーバの場合

    if "%SERVER_NAME%" == "SERVER_NAME"(
        set JAVA_OPTIONS=%JAVA_OPTIONS%
    -Dcom.sun.management.jmxremote.port=n
    -Dcom.sun.management.jmxremote.ssl=false
    -Dcom.sun.management.jmxremote.authenticate=false
    -Djavax.management.builder.initial=weblogic.management.jmx.mbeanserver.WLSMBeanServerBuilder
    )
    

    ※ 上記でif文の中は実際には1行で記述してください。

注釈

SERVER_NAMEは、「監視対象サーバ選択」で確認した監視対象となるサーバ名を指定します。監視対象のサーバが複数の場合、同様の設定(1~6行目)に対してサーバ名を変更し、繰り返し設定してください。

注釈

上記の記述内容の追加箇所は、以下の記述より前に記述するようにしてください。

%JAVA_HOME%\bin\java %JAVA_VM% %MEM_ARGS%
-Dweblogic.Name=%SERVER_NAME%
-Djava.security.policy=%WL_HOME%\server\lib\weblogic.policy %JAVA_OPTIONS
% %PROXY_SETTINGS% %SERVER_CLASS%

※ 上記内容は実際には1行で記述してください

  1. 監視対象のWebLogic ServerのWLST(wlst.cmd)を起動します。
    起動方法は[スタート]メニューの[Oracle WebLogic]-[WebLogic Server <バージョン番号>]-[Tools]-[WebLogic Scripting Tool]を選択します。
  2. ワークマネージャやスレッドプールのリクエストを監視する場合は以下の設定を行ってください。
    監視対象のWebLogic ServerのWLST(wlst.cmd)を起動します。
    起動方法は[スタート]メニューの[Oracle WebLogic]-[WebLogic Server <バージョン番号>]-[Tools]-[WebLogic Scripting Tool]を選択します。
    表示されたプロンプト画面上で、以下のコマンドを実行してください。
    > connect('USERNAME','PASSWORD','t3://SERVER_ADDRESS:SERVER_PORT')
    > edit()
    > startEdit()
    > cd('JMX/DOMAIN_NAME')
    > set('PlatformMBeanServerUsed','true')
    > activate()
    > exit()
    上記の USERNAME 、 PASSWORD 、 SERVER_ADDRESS 、 SERVER_PORT 、 DOMAIN_NAME はドメイン環境に応じた値に置き換えてください。
  3. 監視対象のWebLogic Serverを再起動します

5.26.12. WebOTX を監視するには

本書では、JVM 監視リソースで監視する対象の WebOTX の設定手順について記述します。
WebOTX 統合運用管理コンソールを起動します。起動方法は「WebOTX運用編(Web版統合運用管理コンソール)」マニュアルの「コンソールの実行」を参照してください。

以降の設定は、WebOTX 上の JMX エージェントの Java プロセスに対する監視を行う場合と、プロセスグループ上の Java プロセスに対する監視を行う場合とで設定内容が異なります。監視する対象に合わせて、設定してください。

5.26.13. WebOTX ドメインエージェントの Java プロセスを監視するには

特に設定作業は不要です。

5.26.14. WebOTX プロセスグループの Java プロセスを監視するには

  1. 統合運用管理コンソールよりドメインと接続します。

  2. ツリービューより[<ドメイン名>]-[TPシステム]-[アプリケーショングループ]-[<アプリケーショングループ名>]-[プロセスグループ]-[<プロセスグループ名>]を選択します。

  3. 右側に表示される[JavaVMオプション]タブ内の[その他の引数]属性に、次のJavaオプションを1行で指定します。nは、ポート番号を指定します。同一のマシンに複数の監視対象のJava VMが存在する場合、重複しないポート番号を指定してください。ここで指定するポート番号は、Cluster WebUI ([モニタリソースのプロパティ]→[監視(固有)]タブ→[接続ポート番号])でも設定します。

    -Dcom.sun.management.jmxremote.port=n
    -Dcom.sun.management.jmxremote.ssl=false
    -Dcom.sun.management.jmxremote.authenticate=false
    -Djavax.management.builder.initial=com.nec.webotx.jmx.mbeanserver.JmxMBeanServerBuilder
    

    ※ WebOTX V9.2以降では -Djavax.management.builder.initial の指定は不要です。

  4. 設定後、「更新」ボタンを押します。設定が完了したら、プロセスグループを再起動します。
    本設定は、WebOTX統合運用管理コンソールの[Javaシステムプロパティ]タブ内の[Javaシステムプロパティ]属性にて指定することも可能です。その場合は、"-D"は指定せず、また、"="より前の文字列を「名前」に、"="より後ろの文字列を「値」に指定してください。

注釈

WebOTX プロセスグループの機能でプロセス障害時の再起動を設定されている場合、CLUSTERPROからの復旧動作でプロセスグループの再起動を実行すると、WebOTX プロセスグループの機能が正常に動作しない場合があります。そのため、WebOTX プロセスグループを監視する場合はCluster WebUI からJVM監視リソースに対して以下のように設定してください。

設定タブ名

項目名

設定値

監視(共通)

監視タイミング

常時

回復動作

回復動作

最終動作のみ実行

回復動作

最終動作

何もしない

5.26.15. WebOTX notification 通知を受信するには

特定のリスナクラスを登録することにより、WebOTXが障害を検出するとnotificationが発行されます。JVM監視リソースはそのnotificationを受信し、JVM運用ログへ以下のメッセージを通知します。

%1$s:Notification received. %2$s.

%1$s、%2$sの意味は以下のとおりです。

%1$s:監視対象Java VM
%2$s:notificationの通知メッセージ (ObjectName=**,type=**,message=**)

現在、監視可能なリソースのMBeanの詳細情報は以下のとおりです。

ObjectName

[domainname]:j2eeType=J2EEDomain,name=[domainname],category=runtime

notificationタイプ

nec.webotx.monitor.alivecheck.not-alive

メッセージ

failed

5.26.16. Tomcat を監視するには

JVM監視リソースで監視する対象のTomcat の設定手順について記述します。

  1. Tomcatを停止し、[スタート]-(Tomcatのプログラムフォルダ)-[Configure Tomcat]を開きます。

  2. 開いたウィンドウの[Java]タブの「Java Options」に以下の内容を記述します。nは、ポート番号を指定します。同一のマシンに複数の監視対象のJava VMが存在する場合、重複しないポート番号を指定してください。ここで指定するポート番号は、Cluster WebUI([モニタリソースのプロパティ]→[監視(固有)]タブ→[接続ポート番号])でも設定します。

    -Dcom.sun.management.jmxremote.port=n
    -Dcom.sun.management.jmxremote.ssl=false
    -Dcom.sun.management.jmxremote.authenticate=false
    
  3. 上記設定を保存した後、Tomcatを起動します。

  4. Cluster WebUI(JVM 監視 リソース名→[プロパティ]→[監視(固有)] タブ→[識別名]) には他の監視対象と重ならない任意の文字列(例:tomcat)を設定してください。

5.26.17. SVF を監視するには

JVM監視リソースで監視する対象のSVF の設定手順について記述します。

  1. 監視対象を下記より選択し、該当するファイルをエディタから開きます。

    監視対象

    編集するファイル

    Report Director EnterpriseServer
    <SVFインストールパス>\launcher\ReportDirectorEnterpriseServer.run

    Report Director Svf Server

    <SVFインストールパス>\launcher\ReportDirectorSvfServer.run

    Report Director Spool Balancer

    <SVFインストールパス>\launcher\ReportDirectorSpoolBalancer.run

    Tomcat

    %FIT_PRODUCTS_BASE%\SetupUtils\setup_tomcat.bat

    SVF Print Spooler services

    <SVFインストールパス>\svfjpd\launcher\SpoolerDaemon.run

  2. (監視対象がTomcatの場合)
    setup_tomcat.bat 内の :install の --JvmOption の箇所に、以下のように追記します。n は、ポート番号を指定します。同一のマシンに複数の監視対象のJava VMが存在する場合、重複しないポート番号を指定してください。ここで指定するポート番号は、Cluster WebUI([モニタリソースのプロパティ]→[監視(固有)]タブ→[接続ポート番号])でも設定します。

    変更前:

    --JvmOptions=...
    

    変更後:

    --JvmOptions=...;-Dcom.sun.management.jmxremote.port=n;-Dcom.sun.management.jmxremote.ssl=false;-Dcom.sun.management.jmxremote.authenticate=false
    
  3. (監視対象がTomcat以外の場合)Argumentsを指定している箇所に下記の内容を「-Xms」の設定箇所直後に挿入します。nは、ポート番号を指定します。同一のマシンに複数の監視対象のJava VMが存在する場合、重複しないポート番号を指定してください。ここで指定するポート番号は、Cluster WebUI([モニタリソースのプロパティ]→[監視(固有)]タブ→[接続ポート番号])でも設定します。
    -Dcom.sun.management.jmxremote.port=n -Dcom.sun.management.jmxremote.ssl=false -Dcom.sun.management.jmxremote.authenticate=false
    

5.26.18. 自製の Java アプリケーションを監視するには

JVM監視リソースで監視する対象のJavaアプリケーションの設定手順について記述します。監視対象のJavaアプリケーションが停止した状態で、Javaアプリケーションの起動時オプションに次のJavaオプションを1行で指定します。n は、監視のために使用するポート番号を指定します。同一のマシンに複数の監視対象のJava VMが存在する場合、重複しないポート番号を指定してください。ここで指定するポート番号は、Cluster WebUI([モニタリソースのプロパティ]→[監視(固有)]タブ→[接続ポート番号])でも設定します。
-Dcom.sun.management.jmxremote.port=n -Dcom.sun.management.jmxremote.ssl=false -Dcom.sun.management.jmxremote.authenticate=false

Javaアプリケーションによっては以下も追加で指定必要です。

-Djavax.management.builder.initial=<MBeanServerBuilder のクラス名>

5.26.19. 監視 (固有) タブ

監視対象

監視対象をリストから選択します。WebSAM SVF for PDF、WebSAM Report Director Enterprise、WebSAM Universal Connect/X を監視する場合は、[WebSAM SVF]を選択してください。自製のJavaアプリケーションを監視する場合は、[Javaアプリケーション]を選択してください。

既定値 : なし

JVM種別

監視対象のアプリケーションが動作するJava VMをリストから選択します。
Java 8以降の場合は、[Oracle Java(usage monitoring)]を選択してください。Java 8では以下の仕様変更がありました。
  • 非ヒープ領域における各メモリの最大値が取得できなくなりました。

  • Perm Gen は Metaspace に変更されました。

  • Compressed Class Space が追加されました。

そのため、Java 8では[メモリ]タブの監視項目は以下に変更となります。

  • 使用率監視は使用量監視に変更となります。

  • [Perm Gen]、Perm Gen[shared-ro]、Perm Gen[shared-rw]は監視できません。チェックボックスはオフにしてください。

  • [Metaspace]、[Compressed Class Space]を監視可能です。

Java 9では以下の仕様変更がありました。

  • Code Cache が分割されました。

そのため、Java 9では[メモリ]タブの監視項目は以下に変更となります。

  • [Code Cache]は監視できません。チェックボックスはオフにしてください。

  • [CodeHeap non-nmethods]、[CodeHeap profiled]、[CodeHeap non-profiled]を監視可能です。

既定値 : なし

識別名(255バイト以内)

識別名とは、JVM 監視の JVM 運用ログに監視対象の情報を出力する際に、別のJVM 監視リソースと識別するために設定します。そのため、JVM 監視リソース間で一意の文字列を設定してください。必ず設定してください。

  • 監視対象が「WebLogic Server」の場合
    5.26.11. WebLogic Server を監視するには 」の 2 を参照して、監視対象のサーバインスタンス名を設定してください。
  • 監視対象が「WebOTX プロセスグループ」の場合
    プロセスグループ名を設定してください。
  • 監視対象が「WebOTX ドメインエージェント」の場合
    ドメイン名を設定してください。
  • 監視対象が「WebOTX ESB」の場合
    「WebOTX プロセスグループ」の場合と同じです。
  • 監視対象が「Tomcat」の場合
    5.26.16. Tomcat を監視するには 」の 4 を参照して設定してください。
  • 監視対象が「WebSAM SVF」の場合
    5.26.17. SVF を監視するには 」の 4 を参照して設定してください。
  • 監視対象が「Javaアプリケーション」の場合
    監視対象のJava VM プロセスを一意に識別可能な文字列を指定してください。

既定値 : なし

接続ポート番号(1024~65535)

JVM監視リソースが、監視対象Java VMとJMX接続を行う際に使用するポート番号を設定します。JVM監視リソースは監視対象Java VMに JMX接続を行うことにより情報を取得します。そのためJVM監視リソースを登録する場合は、監視対象Java VMにJMX接続用ポートを開放する設定を行う必要があります。必ず設定してください。42424~61000 は推奨しません。

  • 監視対象が「WebLogic Server」の場合
    接続ポート番号は「 5.26.11. WebLogic Server を監視するには 」の 6 を参照して設定してください。
  • 監視対象が「WebOTX プロセスグループ」の場合
  • 監視対象が「WebOTX ドメインエージェント」の場合
    "(WebOTXインストールパス)\<ドメイン名>.properties"の"domain.admin.port"を設定してください。
  • 監視対象が「WebOTX ESB」の場合
    「WebOTX プロセスグループ」の場合と同じです。
  • 監視対象が「Tomcat」の場合
    5.26.16. Tomcat を監視するには 」の 2 を参照して設定してください。
  • 監視対象が「WebSAM SVF」の場合
    5.26.17. SVF を監視するには 」の 2 を参照して設定してください。
  • 監視対象が「Java アプリケーション」の場合
    接続ポート番号は監視対象である Java アプリケーションに確認の上、設定してください。

既定値 : なし

プロセス名(255バイト以内)

[接続ポート番号] により監視対象Java VMが識別可能なため、設定不要です。内部バージョン 11.35 までは仮想メモリ使用量を取得する際やJVM 運用ログに監視対象の情報を出力する際にも本パラメータを使用し識別していたため、指定が必要でした。しかし、内部バージョン 12.00 以降は [仮想メモリ使用量を監視する] が削除となったため、設定できません。

既定値 : なし

ユーザ名(255バイト以内)

監視対象のJava VMに接続する管理ユーザ名を設定します。監視対象に「WebOTXドメインエージェント」を選択した場合、"(WebOTXインストールパス)\<ドメイン名>.properties"の"domain.admin.user"の値を設定してください。

既定値 :なし

パスワード(255バイト以内)

監視対象のJava VMに接続する管理ユーザのパスワードを設定します。監視対象に「WebOTXドメインエージェント」を選択した場合、"(WebOTXインストールパス)\<ドメイン名>.properties"の"domain.admin.passwd"の値を設定してください。

既定値 : なし

コマンド(255バイト以内)

監視対象の Java VM 異常検出時に、実行するコマンドを設定します。異常の原因別に実行するコマンドおよび引数の指定が可能です。絶対パスで指定してください。また、実行ファイル名は二重引用符("")で括ってください。例) "\Program Files\bin\command.bat" arg1 arg2
ここでは監視対象 Java VM に接続できない場合や使用リソース量の取得における異常検出時に、実行するコマンドを設定します。

既定値 : なし

さらに [調整] ボタンを選択すると以下の内容がポップアップダイアログに表示されます。以下の説明に従い詳細設定を行います。

5.26.20. メモリタブ ([JVM種別]で[Oracle Java]選択時)

ヒープ使用率を監視する

監視対象の Java VM が使用する Java ヒープ領域の使用率の監視設定をします。

  • チェックボックスがオン(既定値)
    監視します。
  • チェックボックスがオフ
    監視しません。

領域全体 (1~100)

監視対象の Java VM が使用する Java ヒープ領域の使用率のしきい値を設定します。

既定値 : 80[%]

Eden Space (1~100)

監視対象の Java VM が使用する Java Eden Space の使用率のしきい値を設定します。監視対象 Java VM の GC 方式として G1 GC を指定している場合、G1 Eden Space と読み替えてください。

既定値 : 100[%]

Survivor Space (1~100)

監視対象の Java VM が使用する Java Survivor Space の使用率のしきい値を設定します。監視対象 Java VM の GC 方式として G1 GC を指定している場合、G1 Survivor Space と読み替えてください。

既定値 : 100[%]

Tenured Gen (1~100)

監視対象の Java VM が使用するJava Tenured(Old) Gen 領域の使用率のしきい値を設定します。監視対象 Java VM の GC 方式としてG1 GC を指定している場合、G1 Old Gen と読み替えてください。

既定値 : 80[%]

非ヒープ使用率を監視する

監視対象の Java VM が使用する Java 非ヒープ領域の使用率の監視設定をします。

  • チェックボックスがオン(既定値)
    監視します。
  • チェックボックスがオフ
    監視しません。

領域全体 (1~100)

監視対象の Java VM が使用する Java 非ヒープ領域の使用率のしきい値を設定します。

既定値 : 80[%]

Code Cache (1~100)

監視対象の Java VM が使用する Java Code Cache 領域の使用率のしきい値を設定します。

既定値 : 100[%]

Perm Gen (1~100)

監視対象の Java VM が使用する Java Perm Gen 領域の使用率のしきい値を設定します。

既定値 : 80[%]

Perm Gen[shared-ro] (1~100)

監視対象の Java VM が使用する Java Perm Gen [shared-ro] 領域の使用率のしきい値を設定します。
Java Perm Gen [shared-ro]領域は監視対象Java VMの起動オプションに -client -Xshare:on -XX:+UseSerialGC を付与して起動している場合に使用される領域です。

既定値 : 80[%]

Perm Gen[shared-rw] (1~100)

監視対象の Java VM が使用する Java Perm Gen [shared-rw] 領域の使用率のしきい値を設定します。
Java Perm Gen [shared-rw]領域は監視対象Java VMの起動オプションに -client -Xshare:on -XX:+UseSerialGC を付与して起動している場合に使用される領域です。

既定値 : 80[%]

コマンド (255バイト以内)

監視対象の Java VM 異常検出時に、実行するコマンドを設定します。異常の原因別に実行するコマンドおよび引数の指定が可能です。絶対パスで指定してください。また、実行ファイル名は二重引用符("")で括ってください。例) "\Program Files\bin\command.bat" arg1 arg2
ここでは監視対象 Java VM の Java ヒープ領域、Java 非ヒープ領域における異常検出時に、実行するコマンドを設定します。

既定値 : なし

既定値

[既定値]ボタンをクリックすると全ての項目に既定値が設定されます。

5.26.21. メモリタブ ([JVM種別]で[Oracle Java(usage monitoring)]選択時)

ヒープ使用量を監視する

監視対象のJava VMが使用するJavaヒープ領域の使用量の監視設定をします。

  • チェックボックスがオン
    監視します。
  • チェックボックスがオフ(既定値)
    監視しません。

領域全体 (0~102400)

監視対象のJava VMが使用するJavaヒープ領域の使用量のしきい値を設定します。0の場合、監視しません。

既定値 : 0[MB]

Eden Space (0~102400)

監視対象のJava VMが使用するJava Eden Spaceの使用量のしきい値を設定します。0の場合、監視しません。監視対象Java VMのGC方式としてG1 GCを指定している場合、G1 Eden Spaceと読み替えてください。

既定値 : 0[MB]

Survivor Space (0~102400)

監視対象のJava VMが使用するJava Survivor Spaceの使用量のしきい値を設定します。0の場合、監視しません。監視対象Java VMのGC方式としてG1 GCを指定している場合、G1 Survivor Spaceと読み替えてください。

既定値 : 0[MB]

Tenured Gen (0~102400)

監視対象のJava VMが使用するJava Tenured(Old) Gen領域の使用量のしきい値を設定します。0の場合、監視しません。監視対象Java VMのGC方式としてG1 GCを指定している場合、G1 Old Genと読み替えてください。

既定値 : 0[MB]

非ヒープ使用量を監視する

監視対象のJava VMが使用するJava非ヒープ領域の使用量の監視設定をします。

  • チェックボックスがオン
    監視します。
  • チェックボックスがオフ(既定値)
    監視しません。

領域全体 (0~102400)

監視対象のJava VMが使用するJava非ヒープ領域の使用量のしきい値を設定します。0の場合、監視しません。

既定値 : 0[MB]

Code Cache (0~102400)

監視対象のJava VMが使用するJava Code Cache領域の使用量のしきい値を設定します。0の場合、監視しません。

既定値 : 0[MB]

CodeHeap non-nmethods (0~102400)

監視対象のJava VMが使用するJava CodeHeap non-nmethods領域の使用量のしきい値を設定します。0の場合、監視しません。

既定値 : 0[MB]

CodeHeap profiled (0~102400)

監視対象のJava VMが使用するJava CodeHeap profiled nmethods領域の使用量のしきい値を設定します。0の場合、監視しません。

既定値 : 0[MB]

CodeHeap non-profiled (0~102400)

監視対象のJava VMが使用するJava CodeHeap non-profiled nmethods領域の使用量のしきい値を設定します。0の場合、監視しません。

既定値 : 0[MB]

Compressed Class Space (0~102400)

監視対象のJava VMが使用するCompressed Class Space領域の使用量のしきい値を設定します。0の場合、監視しません。

既定値 : 0[MB]

Metaspace (0~102400)

監視対象のJava VMが使用するMetaspace領域の使用量のしきい値を設定します。

既定値 : 0[MB]

コマンド (255バイト以内)

監視対象の Java VM 異常検出時に、実行するコマンドを設定します。異常の原因別に実行するコマンドおよび引数の指定が可能です。絶対パスで指定してください。また、実行ファイル名は二重引用符("")で括ってください。例) "\Program Files\bin\command.bat" arg1 arg2
ここでは監視対象 Java VM のJava ヒープ領域、Java 非ヒープ領域における異常検出時に、実行するコマンドを設定します。

既定値 : なし

既定値

[既定値] ボタンをクリックすると全ての項目に既定値が設定されます。

5.26.22. スレッドタブ

動作中のスレッド数を監視する (1~65535)

監視対象のJava VMで現在動作中のスレッド上限数のしきい値を設定します。

既定値 : 65535[スレッド]

コマンド (255バイト以内)

監視対象の Java VM 異常検出時に、実行するコマンドを設定します。異常の原因別に実行するコマンドおよび引数の指定が可能です。絶対パスで指定してください。また、実行ファイル名は二重引用符("")で括ってください。例) "\Program Files\bin\command.bat" arg1 arg2
ここでは監視対象 Java VM で現在動作中のスレッド数における異常検出時に、実行するコマンドを設定します。

既定値 : なし

既定値

[既定値]ボタンをクリックすると全ての項目に既定値が設定されます。

5.26.23. GC タブ

Full GC実行時間を監視する (1~65535)

監視対象のJava VMにおいて、前回計測以降のFull GC実行時間のしきい値を設定します。Full GC実行時間とは、前回計測以降のFull GC発生回数で割った平均値です。
前回計測以降のFull GC実行時間 3000ミリ秒、Full GC発生回数3回の場合を異常と判定したい場合、1000ミリ秒以下を設定してください。

既定値 : 65535[ミリ秒]

Full GC発生回数を監視する (1~65535)

監視対象のJava VMにおいて、前回計測以降のFull GC発生回数のしきい値を設定します。

既定値 : 1(回)

コマンド (255バイト以内)

監視対象の Java VM 異常検出時に、実行するコマンドを設定します。異常の原因別に実行するコマンドおよび引数の指定が可能です。絶対パスで指定してください。また、実行ファイル名は二重引用符("")で括ってください。例) "\Program Files\bin\command.bat" arg1 arg2
ここでは監視対象 Java VM の Full GC 実行時間や Full GC 発生回数における異常検出時に、実行するコマンドを設定します。

既定値 : なし

既定値

[既定値]ボタンをクリックすると全ての項目に既定値が設定されます。

5.26.24. WebLogic タブ

ワークマネージャのリクエストを監視する

WebLogic Serverでワークマネージャの待機リクエスト状態の監視設定をします。

  • チェックボックスがオン
    監視します。
  • チェックボックスがオフ(既定値)
    監視しません。

監視対象ワークマネージャ (255バイト以内)

監視対象のWebLogic Serverに対して監視したいアプリケーションのワークマネージャ名を設定します。ワークマネージャ監視を実施する場合、必ず設定してください。

App1[WM1,WM2,…];App2[WM1,WM2,…];…
AppWM にて指定可能な文字はASCII文字です。(Shift_JIS コード0x005C と0x00A1~0x00DF を除く)
アプリケーション アーカイブのバージョンを持つアプリケーションを指定する場合、App には「アプリケーション名#バージョン」を指定してください。
アプリケーション名に"["や"]"が付いている場合、"["や"]"の直前に「¥¥」を追加してください。

(例) アプリケーション名がapp[2]の場合、app¥¥[2¥¥]

既定値 : なし

リクエスト数 (1~65535)

監視対象のWebLogic Serverのワークマネージャにおいて、待機リクエスト数のしきい値を設定します。

既定値 : 65535

平均値 (1~65535)

監視対象のWebLogic Serverのワークマネージャにおいて、待機リクエスト数の平均値のしきい値を設定します。

既定値 : 65535

前回計測値からの増加率 (1~1024)

監視対象のWebLogic Serverのワークマネージャにおいて、待機リクエスト数の前回計測以降の増分に対するしきい値を設定します。

既定値 : 80[%]

スレッドプールのリクエストを監視する

監視対象のWebLogic Serverのスレッドプールにおいて、待機リクエスト数(WebLogic Server内部で処理待ちとなっているHTTPリクエスト数)、実行リクエスト数(WebLogic Server内部で単位時間当たり実行したHTTPリクエスト数)の監視設定をします。

  • チェックボックスがオン(既定値)
    監視します。
  • チェックボックスがオフ
    監視しません。

待機リクエスト リクエスト数 (1~65535)

待機リクエスト数のしきい値を設定します。

既定値 : 65535

待機リクエスト 平均値 (1~65535)

待機リクエスト数の平均値のしきい値を設定します。

既定値 : 65535

待機リクエスト 前回計測値からの増加率 (1~1024)

待機リクエスト数の前回計測以降の増分に対するしきい値を設定します。

既定値 : 80[%]

実行リクエスト リクエスト数 (1~65535)

単位時間あたりに実行したリクエスト数のしきい値を設定します。

既定値 : 65535

実行リクエスト 平均値 (1~65535)

単位時間あたりに実行したリクエスト数の平均値のしきい値を設定します。

既定値 : 65535

実行リクエスト 前回計測値からの増加率 (1~1024)

単位時間あたりに実行したリクエスト数の前回計測以降の増分に対するしきい値を設定します。

既定値 : 80[%]

コマンド (255バイト以内)

監視対象の Java VM 異常検出時に、実行するコマンドを設定します。異常の原因別に実行するコマンドおよび引数の指定が可能です。絶対パスで指定してください。また、実行ファイル名は二重引用符("")で括ってください。例) "\Program Files\bin\command.bat" arg1 arg2
ここでは WebLogic Server のワークマネージャのリクエストやスレッドプールのリクエストにおける異常検出時に、実行するコマンドを設定します。

既定値 : なし

既定値

[既定値] ボタンをクリックすると全ての項目に既定値が設定されます。

5.27. システム監視リソースの設定

システム監視リソースは、システムリソースを監視するモニタリソースです。システムリソースの統計情報を継続的に収集し、一定のナレッジ情報にしたがい解析を行います。解析結果からリソース枯渇の発生を早期検出する機能を提供します。

5.27.1. システム監視リソースの注意事項

回復対象には System Resource Agent がリソース監視異常を検出した際のフェイルオーバ対象リソースを指定してください。
System Resource Agent の設定値は、デフォルトで使用することを推奨します。
以下のような場合には、リソース監視異常を検出できないことがあります。
  • システムリソースがしきい値をはさんで増減を繰り返している場合

システムが高負荷な場合などでは、統計情報収集に時間がかかり統計情報収集間隔での情報収集ができない場合があります。

動作中に OS の日付/時刻を変更した場合、10 分間隔で行っている解析処理のタイミングが日付/時刻変更後の最初の 1 回だけずれてしまいます。以下のようなことが発生するため、必要に応じてクラスタのサスペンド・リジュームを行ってください。

  • 異常として検出する経過時間を過ぎても、異常検出が行われない。

  • 異常として検出する経過時間前に、異常検出が行われる。

クラスタのサスペンド・リジュームを行った場合、その時点から情報の収集を開始します。

システムリソースの使用量の解析は 10 分間隔で行います。そのため、監視継続時間を経過してから最大 10 分後に異常を検出する場合があります

ディスクリソースの使用量の解析は 60 分間隔で行います。そのため、監視継続時間を経過してから最大 60 分後に異常を検出する場合があります。

ディスクリソースの空き容量監視にて指定するディスクサイズは、実際のディスクサイズより小さい値を指定してください。大きい値を指定した場合、空き容量不足として異常検出します。

監視中のディスクを交換した際、交換前と交換後のディスクにて以下のいずれかが異なる場合、それまでの解析情報はクリアします。

  • ディスクの総容量

  • ファイルシステム

スワップ領域を割り当てていないマシンでは、システムの総仮想メモリ使用量の監視のチェックを外してください。

ディスクリソース監視機能は、固定ディスク以外は監視対象外です。

ディスクリソース監視機能で同時に監視できる最大のディスク数は 26 台です。

モニタリソースの定義画面のタイプ欄に「システム監視」が表示されない場合は、[ライセンス情報取得]を選択し、ライセンス情報を取得してください。

システム監視リソースの監視開始から、実際に監視処理を行うまでの間、システム監視リソースのステータスは "警告" になります。またその際、下記メッセージがアラートログに出力されます。
監視 sraw は警告の状態です。 (191 : 正常)
システム監視リソース、プロセスリソース監視リソースの登録数が多い場合は、下記メッセージがアラートログに出力され異常を検出する場合があります。
本メッセージが出力された場合は[監視(共通)]タブからタイムアウトの設定を見直してください。
監視 sraw は異常を検出しました。(99 : monitor was timeout)

5.27.2. システム監視リソースの監視方法

システム監視リソースは、以下の監視を行います。
システムおよびディスクのシステムリソースの使用量を継続的に収集し、解析します。
リソースの使用量があらかじめ設定したしきい値以上になった場合、異常を検出します。
異常を検出した状態が監視継続時間連続すると、リソース監視異常を通知します。
システムリソース監視をデフォルト値で運用した場合、リソースの使用量が 90% 以上の状態が連続すると、 60 分後にリソース監視の異常を通知します。
以下に、システムリソース監視をデフォルト値で運用した場合の総メモリ使用量の異常検出の例を示します。
  • 総メモリ使用量が経過時間と共に総メモリ使用量のしきい値以上の状態が続き、一定時間以上になった

    _images/img_how-system-monitor-resources-perform-monitoring-10.png

    図 5.11 総メモリ使用量のしきい値以上の状態が一定時間続いた場合(異常検出する)

  • 総メモリ使用量が経過時間と共に総メモリ使用のしきい値の前後で増減し、連続して総メモリ使用量のしきい値以上にならない

    以下の図では、総メモリ使用量は一時的に総メモリ使用量のしきい値(90%)以上になります。 しかし、そのしきい値を超える状態も監視継続時間(60分)連続することなく推移しているため、総メモリ使用量の異常を検出しません。

    _images/img_how-system-monitor-resources-perform-monitoring-20.png

    図 5.12 総メモリ使用量のしきい値以上の状態が一定時間続かない場合(異常検出しない)

ディスクリソース監視をデフォルト値で運用した場合、 24 時間後に通知レベルの異常を通知します。
以下に、ディスクリソース監視をデフォルト値で運用した場合のディスク使用率の異常検出の例を示します。

警告レベルのディスク容量監視

  • ディスク使用率が警告レベル上限値で指定された一定のしきい値以上になった

    _images/img_how-system-monitor-resources-perform-monitoring-30.png

    図 5.13 ディスク使用率が警告レベル上限値以上になった場合(異常検出する)

  • ディスク使用率が一定の範囲内で増減し、警告レベル上限値で指定された一定のしきい値以上にならない

    ディスク使用率は警告レベル上限値を超えない範囲で増減しているため、ディスク容量監視異常と判定しません。

    _images/img_how-system-monitor-resources-perform-monitoring-40.png

    図 5.14 ディスク使用率が警告レベル上限値以上にならない場合(異常検出しない)

通知レベルのディスク容量監視

  • ディスク使用率が経過時間と共に通知レベル上限値で指定された一定のしきい値以上の状態が続き、一定時間以上になった

    ディスク使用率が通知レベル上限値を連続して超えたため、ディスク容量監視異常と判定します。

    _images/img_how-system-monitor-resources-perform-monitoring-50.png

    図 5.15 ディスク使用率において、通知レベル上限値以上の状態が一定時間続いた場合(異常検出する)

  • ディスク使用率が一定の範囲内で増減し、通知レベル上限値で指定された一定のしきい値以上にならない

    ディスク使用率は通知レベル上限値の前後で増減しているため、ディスク容量監視異常と判定しません。

    _images/img_how-system-monitor-resources-perform-monitoring-60.png

    図 5.16 ディスク使用率において、通知レベル上限値以上の状態が一定時間続かない場合(異常検出しない)

5.27.3. 監視 (固有) タブ

CPU使用率の監視

CPU使用率の監視を行うかどうかを設定します。

  • チェックボックスがオン
    CPU 使用率の監視を行います。
  • チェックボックスがオフ
    CPU使用率の監視を行いません。

使用率 (1~100)

CPU 使用率の異常を検出するしきい値を設定します。

継続時間 (1~1440)

CPU使用率の異常を検出する時間を設定します。
指定した時間以上連続してしきい値を超過した場合、異常を検出します。

総メモリ使用量の監視

総メモリ使用量の監視を行うかどうかを設定します。

  • チェックボックスがオン
    総メモリ使用量の監視を行います。
  • チェックボックスがオフ
    総メモリ使用量の監視を行いません。

使用量 (1~100)

メモリの使用量の異常を検出するしきい値(システムのメモリ搭載量に対する割合)を設定します。

継続時間 (1~1440)

総メモリ使用量の異常を検出する時間を設定します。
指定した時間以上連続してしきい値を超過した場合、異常を検出します。

総仮想メモリ使用量の監視

総仮想メモリ使用量の監視を行うかどうかを設定します。

  • チェックボックスがオン
    総仮想メモリ使用量の監視を行います。
  • チェックボックスがオフ
    総仮想メモリ使用量の監視を行いません。

使用量 (1~100)

仮想メモリの使用量の異常を検出するしきい値を設定します。

継続時間 (1~1440)

総仮想メモリ使用量の異常を検出する時間を設定します。
指定した時間以上連続してしきい値を超過した場合、異常を検出します。

追加

監視するディスクを追加します。[監視条件の入力] ダイアログボックスが表示されます。
[監視条件の入力] ダイアログの説明に従い異常とする監視条件の詳細設定を行います。

削除

[ディスク一覧] で選択しているディスクを監視対象から削除します。

編集

[監視条件の入力]ダイアログボックスが表示されます。[ディスク一覧] で選択しているディスクの監視条件が表示されるので、編集して[OK]を選択します。

論理ドライブ

監視を行う論理ドライブを設定します。

使用率

ディスク使用率の監視を行うかどうかを設定します。

  • チェックボックスがオン
    ディスク使用率の監視を行います。
  • チェックボックスがオフ
    ディスク使用率の監視を行いません。

警告レベル (1~100)

ディスク使用率の警報レベルの異常を検出するしきい値を設定します。

通知レベル (1~100)

ディスク使用率の通知レベルの異常を検出するしきい値を設定します。

継続時間 (1~43200)

ディスク使用率の通知レベルの異常を検出する時間を設定します。
指定した時間以上連続してしきい値を超過した場合、異常を検出します。

空き容量

ディスク空き容量の監視を行うかどうかを設定します。

  • チェックボックスがオン
    ディスク空き容量の監視を行います。
  • チェックボックスがオフ
    ディスク空き容量の監視を行いません。

警告レベル (1~4294967295)

ディスク空き容量の警報レベルの異常を検出する容量(MB)を設定します。

通知レベル (1~4294967295)

ディスク空き容量の通知レベルの異常を検出する容量(MB)を設定します。

継続時間 (1~43200)

ディスク空き容量の通知レベルの異常を検出する時間を設定します。
指定した時間以上連続してしきい値を超過した場合、異常を検出します。

5.28. プロセスリソース監視リソースの設定

プロセスリソース監視リソースは、プロセスが使用するリソースを監視するモニタリソースです。プロセスが使用するリソースの統計情報を継続的に収集し、一定のナレッジ情報にしたがい解析を行います。解析結果からリソース枯渇の発生を早期検出する機能を提供します。

5.28.1. プロセスリソース監視リソースの注意事項

プロセスリソース監視リソースの設定値は、デフォルトで使用することを推奨します。

システムが高負荷な場合などでは、統計情報収集に時間がかかり統計情報収集間隔での情報収集ができない場合があります。

動作中に OS の日付/時刻を変更した場合、10分間隔で行っている解析処理のタイミングが日付/時刻変更後の最初の 1 回だけずれてしまいます。以下のようなことが発生するため、 必要に応じてクラスタのサスペンド・リジュームを行ってください。

  • 異常として検出する経過時間を過ぎても、異常検出が行われない。

  • 異常として検出する経過時間前に、異常検出が行われる。

クラスタのサスペンド・リジュームを行った場合、その時点から情報の収集を開始します。
プロセスリソースの使用量の解析は10分間隔で行います。そのため、監視継続時間を経過してから最大10分後に異常を検出する場合があります
モニタリソースの定義画面のタイプ欄に「プロセスリソース監視」が表示されない場合は、[ライセンス情報取得]を選択し、ライセンス情報を取得してください。
プロセスリソース監視リソースの監視開始から、実際に監視処理を行うまでの間、プロセスリソース監視リソースのステータスは "警告" になります。またその際、下記メッセージがアラートログに出力されます。
監視 psrw は警告の状態です。 (191 : 正常)

プロセスリソース監視リソースのステータスを異常から正常に戻すには、以下のいずれかを実施してください。

  • クラスタのサスペンド・リジューム

  • クラスタの停止・開始

監視対象プロセス名は、実際に動作しているプロセスのプロセス名を以下のコマンドで確認し設定してください。

CLUSTERPRO インストールパス\bin\GetProcess.vbs

上記コマンドを実行すると、コマンドを実行したフォルダ配下に GetProcess_Result.txt が出力されます。GetProcess_Result.txt を開き、表示されているプロセスの CommandLine 部分を指定してください。出力情報に 「"」(ダブルクォーテーション) がある場合は、「"」 も含めて指定してください。

出力ファイルの例

20XX/07/26 12:03:13
Caption     CommandLine
services.exe    C:\WINDOWS\system32\services.exe
svchost.exe     C:\WINDOWS\system32\svchost -k rpcss
explorer.exe    C:\WINDOWS\Explorer.EXE

上記のコマンド出力情報から svchost.exe を監視する場合、

C:\WINDOWS\system32\svchost -k rpcss を監視対象プロセス名に指定します。

監視対象プロセス名に指定したプロセス名はプロセスの引数もプロセス名の一部として監視対象のプロセスを特定します。監視対象プロセス名を指定する場合は、引数を含めたプロセス名を指定してください。引数を含めずプロセス名のみ監視したい場合は、ワイルドカード (*) を使い、引数を含めない前方一致または部分一致で指定してください。

システム監視リソース、プロセスリソース監視リソースの登録数が多い場合は、下記メッセージがアラートログに出力され異常を検出する場合があります。
本メッセージが出力された場合は[監視(共通)]タブからタイムアウトの設定を見直してください。
監視 psrw は異常を検出しました。(99 : monitor was timeout)

5.28.2. プロセスリソース監視リソースの監視方法

プロセスリソース監視リソースは、以下の監視を行います。
プロセスリソースの使用量を継続的に収集し、解析します。
リソースの使用量があらかじめ設定したしきい値以上になった場合、異常を検出します。
異常を検出した状態が監視継続時間連続すると、リソース監視異常を通知します。
プロセスリソース監視(CPU、メモリ、スレッド数)をデフォルト値で運用した場合、24 時間後にリソース監視の異常を通知します。
以下に、プロセスリソース監視のメモリ使用量の異常検出の例を示します。
  • メモリ使用量が経過時間と共に増減しながら、規定回数以上最大値を更新し、増加率が初期値の 10% 以上になった

    最大値更新回数が24時間(デフォルト)以上になり、増加率も初期値の10%を上回っているため、メモリリークと判定します。

    _images/img_how-process-resource-monitor-resources-perform-monitoring-10.png

    図 5.17 メモリ使用量が規定回数以上最大値を更新し、増加率が初期値の10%を超過(異常検出する)

  • メモリ使用量が経過時間と共に一定の範囲内で増減

    メモリ使用量は、一定の値未満の範囲で増減しているため、メモリリークと判定しません。

    _images/img_how-process-resource-monitor-resources-perform-monitoring-20.png

    図 5.18 メモリ使用量が一定の範囲内で増減(異常検出しない)

5.28.3. 監視 (固有) タブ

プロセス名(1023 バイト以内)

監視対象プロセスのプロセス名を設定します。プロセス名を設定しない場合、起動中のすべてのプロセスが対象となります。

また、次の3つのパターンでプロセス名のワイルドカード指定が可能です。このパターン以外の指定はできません。

【前方一致】 <プロセス名に含まれる文字列>*

【後方一致】 *<プロセス名に含まれる文字列>

【部分一致】 *<プロセス名に含まれる文字列>*

CPU使用率の監視

CPU使用率の監視を行うかどうかを設定します。

  • チェックボックスがオン
    CPU使用率の監視を行います。
  • チェックボックスがオフ
    CPU使用率の監視を行いません。

使用率(1~100)

CPU使用率の異常を検出するしきい値を設定します。

継続時間(1~4320)

CPU使用率の異常を検出する時間を設定します。
指定した時間以上連続してしきい値を超過した場合、異常を検出します。

メモリ使用量の監視

メモリ使用量の監視を行うかどうかを設定します。

  • チェックボックスがオン
    メモリ使用量の監視を行います。
  • チェックボックスがオフ
    メモリ使用量の監視を行いません。

初回監視時からの増加率(1~1000)

メモリ使用量の異常を検出するしきい値を設定します。

最大更新回数(1~4320)

メモリ使用量の異常を検出する更新回数を設定します。
指定した更新回数以上連続してしきい値を超過した場合、異常を検出します。

オープンファイル数の監視

オープンファイル数の監視を行うかどうかを設定します。

  • チェックボックスがオン
    オープンファイル数の監視を行います。
  • チェックボックスがオフ
    オープンファイル数の監視を行いません。

更新回数(1~4320)

オープンファイル数の異常を検出する更新回数を設定します。
オープンファイル数の最大値を指定した回数以上更新した場合、異常を検出します。

スレッド数の監視

スレッド数の監視を行うかどうかを設定します。

  • チェックボックスがオン
    スレッド数の監視を行います。
  • チェックボックスがオフ
    スレッド数の監視を行いません。

継続時間(1~4320)

スレッド数の異常を検出する時間を設定します。
スレッド数が増加し、指定した時間以上経過したプロセスがある場合、異常を検出します。

同一名プロセスの監視

同一名プロセスの監視を行うかどうかを設定します。

  • チェックボックスがオン
    同一名プロセスの監視を行います。
  • チェックボックスがオフ
    同一名プロセスの監視を行いません。

個数(1~10000)

同一名プロセスの異常を検出する個数を設定します。
同一名プロセスが指定した個数以上存在する場合、異常を検出します。

5.29. ユーザ空間監視リソースの設定

ユーザ空間監視リソースは、ユーザ空間のストールを監視するモニタリソースです。
ユーザ空間監視リソースはデフォルトで登録されています。

5.29.1. ユーザ空間監視リソースの監視方法

ユーザ空間監視リソースは以下の監視を行います。
監視開始時に keepalive タイマを起動し、以降、監視間隔ごとに keepalive タイマの更新を行います。ユーザ空間のストールによって、一定時間以上タイマの更新が行われなかった場合に異常を検出します。
監視処理を拡張させる設定として、ダミースレッドの作成があります。設定が有効な場合は、監視間隔ごとにダミースレッドの作成を行います。ダミースレッドの作成に失敗した場合は keepalive タイマの更新を行いません。

ユーザ空間監視リソースの処理ロジックは以下の通りです。

  • 処理概要
    以下の 2~3 の処理を繰り返します。
    1. keepaliveタイマセット

    2. ダミースレッド作成

    3. keepaliveタイマ更新

    処理 2 は監視の拡張設定の処理です。設定を行っていないと処理を行いません。
  • タイムアウトしない (上記 2~3 が問題無く処理される) 場合の挙動
    リセットなどのリカバリ処理は実行されません。
  • タイムアウトした (上記 2~3 のいずれかが停止または遅延した) 場合の挙動
    アクションの設定にしたがって、CLUSTERPRO のカーネルモジュールにより、HW リセットまたは意図的なストップエラーを発生させます。

5.29.2. 監視 (固有) タブ

監視方法

ユーザ空間の監視方法を指定します。

  • keepalive

clphbドライバを使用します。

タイムアウト発生時動作

タイムアウト発生時の動作を指定します。

  • 何もしない
    何も行いません。
  • HW リセット
    ハードウェアをリセットします。
  • 意図的なストップエラーの発生
    ストップエラーを発生させます。

注釈

タイムアウト発生時動作に関しては、擬似障害を発生させることができません。

ダミースレッドの作成

監視を行う際にダミースレッドの作成を行うかどうかを設定します。

  • チェックボックスがオン (既定値)
    ダミースレッドの作成を行います。
  • チェックボックスがオフ
    ダミースレッドの作成を行いません。

6. その他の設定の詳細

本章では、CLUSTERPRO X SingleServerSafe のその他の項目についての詳細を説明します。
CLUSTERPRO X SingleServerSafe は、クラスタリングソフトウェアである CLUSTERPRO X との操作性などにおける親和性を高めるために、共通の画面を使用しています。
本章で説明する項目は以下のとおりです。

6.1. クラスタプロパティ

「クラスタのプロパティ」では、CLUSTERPRO X SingleServerSafeの詳細情報の表示や設定変更ができます。

6.1.1. 情報タブ

サーバ名の表示、コメントの登録、変更を行います。

クラスタ名

サーバ名を表示します。ここでは名前の変更はできません。

コメント(127バイト以内)

コメントを設定します。半角英数字のみ入力可能です。

言語

表示言語を以下の中から選択します。Cluster WebUI を動作させるOSの言語(ロケール)に設定してください。

  • 英語

  • 日本語

  • 中国語

6.1.2. インタコネクトタブ

使用しません。

6.1.3. フェンシングタブ

使用しません。

6.1.4. タイムアウトタブ

タイムアウトなどの値を設定します。

サービス起動遅延時間 (0~9999)

OS 起動時にクラスタサービスの起動を遅延させる時間です。

ネットワーク初期化完了待ち時間 (0~99)

サーバ起動時に自サーバのNICが有効となるまで待ち合わせる時間です。

同期待ち時間 (0~99)

使用しません。

ハートビート

  • インターバル (1~99)
    ハートビートの間隔です。
  • タイムアウト (2~9999)
    ハートビートタイムアウトです。ここで設定された時間の間無応答が続くとサーバダウンとみなします。
    インターバルより大きい値である必要があります。

内部通信タイムアウト (1~9999)

CLUSTERPRO のコマンドを実行する際や、Cluster WebUI での操作、画面表示する際などに行われるCLUSTERPRO サーバの内部通信で使うタイムアウトです。

既定値

既定値に戻すときに使用します。 [既定値] をクリックすると全ての項目に既定値が設定されます。

6.1.5. ポート番号タブ

TCP ポート番号、UDP ポート番号を設定します。

TCP

TCPの各ポート番号は重複できません。

  • 内部通信ポート番号(1~65535 3)
    内部通信で使うポート番号です。
  • Information Base ポート番号(1~65535 3)
    クラスタ情報管理で使うポート番号です。
  • データ転送ポート番号(1~65535 3)
    トランザクション(構成情報反映/バックアップ、ライセンス情報送受信、コマンド実行)で使うポート番号です。
  • WebManager HTTPポート番号(1~65535 3)
    ブラウザがCLUSTERPROサーバと通信するときに使うポート番号です。
  • API HTTP ポート番号(1~65535 3)
    Restful API クライアントが CLUSTERPRO サーバと通信するときに使うポート番号です。
  • API 内部通信ポート番号(1~65535 3)
    Restful API の内部通信で使うポート番号です。
  • ディスクエージェントポート番号(1~65535 3)
    使用しません。
  • ミラードライバポート番号(1~65535 3)
    使用しません。

UDP

UDPの各ポート番号は重複できません。

  • カーネルモードハートビートポート番号(1~65535 3)
    カーネルモードハートビートで使うポート番号です。
  • アラート同期ポート番号(1~65535 3)
    アラートメッセージを同期するときに使うポート番号です。

既定値

既定値に戻すときに使用します。[既定値] をクリックすると全ての項目に既定値が設定されます。

3(1,2,3,4,5,6,7,8,9,10)

Well-knownポート、特に 1~1023番の予約ポートの使用は推奨しません。

6.1.6. 監視タブ

監視に関する設定をします。

システムリソース

システムリソース情報を収集する/しないを設定します。
運用性向上のためにシステムリソース情報を定期的に収集します。システムリソース情報は、CLUSTERPROの動作状況の調査に役立ち、システムリソース不足を起因とする障害の原因特定が容易になります。
  • チェックボックスがオン
    クラスタ動作中に CPU やメモリ、プロセスなどのシステムリソース情報を定期的に収集します。
    収集したシステムリソース情報は clplogcc コマンドや Cluster WebUI によるログ収集で収集されます。
    clplogccコマンドでのログ収集時には type2 を、Cluster WebUI でのログ収集時にはパターン 2 を指定してください。ログ収集の詳細については、『操作ガイド』の「CLUSTERPRO X SingleServerSafe コマンドリファレンス」の「ログを収集する (clplogcc コマンド)」または、オンラインマニュアルを参照してください。
    プロセスの起動数などのシステム稼働状況に依存しますが、リソース情報の保存には 450MB 以上のディスク領域が必要となります。
  • チェックボックスがオフ
    システムリソース情報を収集しません。

6.1.7. リカバリタブ

リカバリに関する設定をします。

クラスタサービスのプロセス異常時動作

クラスタサービスのプロセス異常時における動作を指定します。

  • 緊急シャットダウン
    サーバをシャットダウンします。
  • 意図的なストップエラーの発生
    意図的にストップエラー (Panic) を発生させてサーバを再起動します。
  • HWリセット
    HWリセットによりサーバを再起動します。

HAプロセス異常時動作

  • プロセス起動リトライ回数 (0~99)
    HA プロセス異常時の再起動回数を指定します。
  • リトライオーバ時の動作
    HA プロセス異常時における動作を指定します。
    • 何もしない

    • クラスタサービス停止
      クラスタサービスを停止します。
    • クラスタサービス停止 と OS シャットダウン
      クラスタサービスを停止し、OS をシャットダウンします。
    • クラスタサービス停止と OS 再起動
      クラスタサービスを停止し、OS を再起動します。

注釈

HA プロセスは、システム監視リソースやプロセスリソース監視リソース、JVM 監視リソース、システムリソース情報収集機能で使用されるプロセスです。

グループリソースの活性/非活性ストール発生時動作

グループリソースの活性/非活性ストール発生時における動作を指定します。

  • 緊急シャットダウン
    ストールが発生したサーバをシャットダウンします。
  • 意図的なストップエラーの発生
    ストールが発生したサーバに対し意図的にストップエラー (Panic) を発生させます。
  • 何もしない(活性/非活性異常として扱う)
    グループリソースの活性/非活性異常検出時の復旧動作を行います。

注釈

「何もしない(活性/非活性異常として扱う)」を指定してストールが発生した場合、グループリソースへの影響が不定となりますので、「何もしない(活性/非活性異常として扱う)」への設定変更は推奨しません。
「何もしない(活性/非活性異常として扱う)」を指定する場合は、グループリソースの活性/非活性異常検出時の復旧動作の設定を以下のようにしてください。
  • 活性/非活性リトライしきい値 : 0 回

  • フェイルオーバしきい値 : 0 回

  • 最終動作 : 意図的なストップエラーの発生

最終動作に「クラスタサービス停止とOSシャットダウン」または「クラスタサービス停止とOS再起動」を指定した場合は、クラスタサービス停止に時間がかかります。

異常検出時のOS停止を伴う最終動作を抑制する

[詳細設定]をクリックし、異常検出時のOS停止を伴う最終動作の抑制を設定します。

  • グループリソースの活性異常検出時
    グループリソースの活性異常検出時の最終動作が OS 停止を伴うものに設定されている場合、活性異常検出時の最終動作が抑制されます。
  • グループリソースの非活性異常検出時
    グループリソースの非活性異常検出時の最終動作が OS 停止を伴うものに設定されている場合、非活性異常検出時の最終動作が抑制されます。
  • モニタリソースの異常検出時
    モニタリソースの異常検出時の最終動作が OS 停止を伴うものに設定されている場合、異常検出時の最終動作が抑制されます。

注釈

  • 外部連携監視リソースは異常検出時の最終動作の抑止の対象にはなりません。

  • グループリソースの活性/非活性異常検出時の最終動作、およびモニタリソースの異常検出時の最終動作でOS停止を伴うものは以下の通りです。

    • クラスタサービス停止とOSシャットダウン

    • クラスタサービス停止とOS再起動

    • 意図的なストップエラーの発生

両系活性検出時のシャットダウンを抑制する。

使用しません。

6.1.8. アラートサービスタブ

アラート通報とネットワーク警告灯の設定を行います。

注釈

メール通報機能を使用するためにはCLUSTERPRO X Alert Service 5.0 for Windowsを購入し、ライセンスを登録してください。

アラート通報設定を有効にする

アラート通報の設定を既定値から変更する/しない の設定をします。変更をする場合には、[編集] ボタンを押して出力先の設定をしてください。
チェックボックスをオフにすると変更した出力先を一時的に既定値に戻すことができます。
既定の通報先は、『操作ガイド』の「エラーメッセージ一覧」の「イベントログ、アラートメッセージ」を参照してください。

メールアドレス(255バイト以内)

通報先のメールアドレスを入力します。メールアドレスを複数設定する場合は、メールアドレスをセミコロンで区切ってください。

件名(127バイト以内)

メールの件名を入力します。

メール送信方法

メールの送信方法の設定をします。現在は SMTP のみ選択可能です。

  • SMTP
    SMTP サーバと直接通信をしてメール通報をします。

送信先設定

SNMP トラップ送信機能の設定をします。SNMP トラップの送信先を設定する場合には [設定] をクリックして送信先の設定をしてください。

ネットワーク警告灯を使用する

使用しません。

アラート送信先の変更

[編集] をクリックすると [アラート送信先の変更] ダイアログボックスが表示されます。

追加

送信先をカスタマイズしたいアラートIDを追加します。[追加]ボタンを押すとメッセージの入力ダイアログが表示されます。

カテゴリ

モジュールタイプの大分類を選択します。

モジュールタイプ(31バイト以内)

送信先を変更するモジュールタイプ名を選択します。

イベントID

送信先を変更するモジュールタイプのメッセージ ID を入力します。メッセージ ID は『操作ガイド』の「エラーメッセージ一覧」の「イベントログ、アラートメッセージ」を参照してください。

送信先

メッセージの送信として実行する処理を選択します。

  • Alert Logs
    アラートログにメッセージを表示します。
  • Alert Extension
    指定されたコマンドを実行します(アラート拡張機能)。 [追加]ボタン、[編集]ボタンで実行するコマンドを設定・変更します。(最大4つのコマンドラインを指定することが出来ます)。
  • Mail Report
    メール通報機能で送信します。
  • SNMP Trap
    SNMP トラップ送信機能で送信します。
  • Message Topic
    Amazon SNSへ送信します。
  • Event Log(DisableOnly)
    チェックを外すことにより、OSのEventLogへの記録を行わないようにすることができます。(EventLogに出力しないメッセージを出力する様に変更する事は出来ません)。

追加

アラート拡張機能のコマンドを追加します。[追加]ボタンを押すとコマンドの入力のダイアログが表示されます。

コマンド (511バイト以内)

任意のコマンドを入力します。

  • キーワードについて
    %%MSG%% を指定すると、該当のIDのメッセージ本文が挿入されます。
    1つのコマンドに対して複数の %%MSG%% を使用することはできません。
    %%MSG%% の内容を含めて 511バイト以内になるように設定してください。
    また、%%MSG%% 内に空白文字が含まれることがありますので、コマンドの引数として指定する場合には、"%%MSG%%" と指定してください。

削除

アラート拡張機能のコマンドを削除する場合に使用します。コマンドを選択して、[削除]ボタンを選択してください。

編集

アラート拡張機能のコマンドを変更する場合に使用します。コマンドを選択して、[編集]ボタンを選択してください。

SMTPの設定

[SMTP設定] をクリックするとメール通報で使用する [SMTP 設定] ダイアログボックスが表示されます。

メール送信文書の文字コード(127バイト以内)

メール通報で送信するメールの文字コードを設定します。

通信応答待ち時間(1~999)

SMTP サーバとの通信のタイムアウトを設定します。

件名のエンコードをする

メールの件名のエンコードをする/しない を設定します。

SMTP サーバの一覧

設定されている SMTP サーバを表示します。本バージョンで設定できる SMTP サーバは 1台です。

追加

SMTP サーバを追加します。[追加] ボタンを押すと SMTP の入力のダイアログが表示されます。

削除

SMTP サーバの設定を削除する場合に使用します。

編集

SMTP サーバの設定を変更する場合に使用します。

SMTPサーバ(255バイト以内)

SMTP サーバの IP アドレスまたはホスト名を設定します。

SMTPポート番号(1~65535)

SMTP サーバのポート番号を設定します。

差出人メールアドレス(255バイト以内)

メール通報で送信されるメールの送信元アドレスを設定します。

SMTP認証を有効にする

SMTP の認証をする/しない の設定をします。

認証方式

SMTP の認証の方式を選択します。

ユーザ名(255バイト以内)

SMTP の認証で使用するユーザ名を設定します。

パスワード(255バイト以内)

SMTP の認証で使用するパスワードを設定します。

SNMP の設定

SNMP トラップの [設定] をクリックするSNMP トラップで使用する [送信先設定] ダイアログボックスが表示されます。

送信先一覧

設定されている SNMP トラップ送信先を表示します。本バージョンで設定できる SNMP トラップ送信先は 32 件です。

追加

SNMP トラップ送信先を追加します。[追加] をクリックすると 送信先の入力ダイアログが表示されます。

削除

SNMP トラップ送信先の設定を削除する場合に使用します。

編集

SNMP トラップ送信先の設定を変更する場合に使用します。

送信先サーバ (255 バイト以内)

SNMP トラップ送信先のサーバ名を設定します。

SNMP ポート番号 (1-65535)

SNMP トラップ送信先のポート番号を設定します。

SNMP バージョン

SNMP トラップ送信先のSNMP バージョンを設定します。

SNMP コミュニティ名 (255 バイト以内)

SNMP トラップ送信先のSNMP コミュニティ名を設定します。

6.1.9. WebManager タブ

WebManager サーバを設定します。

WebManagerサービスを有効にする

WebManagerサービスを有効にします。

  • チェックボックスがオン
    WebManagerサービスを有効にします。
  • チェックボックスがオフ
    WebManagerサービスを無効にします。

通信方式

  • HTTP
    クライアントとの通信に暗号化を使用しません。
  • HTTPS
    クライアントとの通信に暗号化を使用します。

接続可能なクライアント台数(1~999)

接続可能なクライアント台数を設定します。

パスワードによって接続を制御する

[設定] をクリックすると [パスワード] ダイアログボックスが表示されます。

クラスタパスワード方式 / OS認証方式

Cluster WebUI にログインする方法を下記より選択します。

  • クラスタパスワード方式
    設定した操作用パスワード、参照用パスワードで認証する方式です。
  • OS認証方式
    OS のユーザ、パスワードで認証する方式です。

クラスタパスワード方式

  • 操作用パスワード
    Cluster WebUI に操作モードで接続するためのパスワードを設定します。
    [変更] をクリックすると [パスワードの入力] ダイアログボックスが表示されます。
  • 参照用パスワード
    Cluster WebUI に参照モードで接続するためのパスワードを設定します。
    [変更] をクリックすると [パスワードの入力] ダイアログボックスが表示されます。

    • 古いパスワード(255バイト以内)
      変更前のパスワードを入力します。
      古いパスワードが設定されていない場合は何も入力しません。
    • 新しいパスワード(255バイト以内)
      新しいパスワードを入力します。
      パスワードを削除する場合は何も入力しません。
    • パスワードの確認入力(255バイト以内)
      新しいパスワードをもう一度入力します。

OS認証方式

Cluster WebUI にログインするユーザを事前にサーバに登録しておく必要があります。また、クラスタの操作権限はグループ単位に設定するため、グループをサーバに登録し、ユーザを所属させておく必要があります。

  • サーバがワークグループに所属している場合
    サーバにユーザ、グループを登録します。
  • サーバがドメインに所属している場合
    ドメインにユーザ、グループを登録します。

追加

[権限を与えるグループ一覧] にグループを追加する場合に使用します。[追加] をクリックすると [グループ名] ダイアログボックスが表示されます。新規に追加するグループは [操作権] のチェックボックスがオンの状態で追加されます。

  • グループ名 (255 バイト以内)
    権限を与えるグループ名を入力します。指定したグループに所属しているユーザに権限を与えます。
    グループは事前にサーバに登録しておく必要があります。

削除

[権限を与えるグループ一覧] からグループを削除する場合に使用します。
[権限を与えるグループ一覧] から削除するグループを選択して、[削除]をクリックしてください。

編集

グループを編集する場合に使用します。[権限を与えるグループ一覧] から編集するグループを選択して、[編集] をクリックします。選択されたグループが入力されている [グループ名] ダイアログボックスが表示されます。編集したグループの操作権は変わりません。

操作権

[権限を与えるグループ一覧] に登録されているグループに操作権を設定します。

  • チェックボックスがオン
    グループに所属しているユーザはクラスタの操作と状態表示が行えます。
  • チェックボックスがオフ
    グループに所属しているユーザはクラスタの状態表示のみ行えます。

ログインセッションの有効時間 (0~525600)

ログインセッションの有効時間です。0 に設定すると無期限となります。

自動ログアウト時間 (0~99999)

Cluster WebUI と WebManager サーバとの通信がない場合に自動的にログアウトする時間です。0 に設定すると自動ログアウトすることはありません。

ロックアウトのしきい値 (0~999)

連続してログインに失敗したクライアント IP アドレスをロックアウトするためのしきい値です。ロックアウトされたクライアント IP アドレスからは、ロックアウト期間が過ぎるまでログインできません。0 に設定すると、クライアント IP アドレスがロックアウトされることはありません。

ロックアウト期間 (1~99999)

ロックアウトされたクライアント IP アドレスが自動的にロック解除されるまでの時間です。

既定値

既定値に戻すときに使用します。[既定値] をクリックすると ログインセッションの有効時間自動ログアウト時間ロックアウトのしきい値ロックアウト期間 に既定値が設定されます。

クライアントIPアドレスによって接続を制御する

クライアントIPアドレスによって接続を制御します。

  • チェックボックスがオン
    [追加]、[削除]、[編集] ボタンが表示されます。
  • チェックボックスがオフ
    [追加]、[削除]、[編集] ボタンが表示されません。

追加

[接続を許可するクライアントIPアドレス一覧] にIPアドレスを追加する場合に使用します。[追加]ボタンを選択するとIPアドレスの入力ダイアログボックスが表示されます。新規に追加するIPアドレスは操作権ありで追加されます。
  • IPアドレス(80バイト以内)
    接続を許可するクライアントIPアドレスを入力します。
  • IPアドレスの場合の例 : 10.0.0.21
  • ネットワークアドレスの場合の例 : 10.0.1.0/24

削除

[接続を許可するクライアントIPアドレス一覧] からIPアドレスを削除する場合に使用します。[接続を許可するクライアントIPアドレス一覧] から削除したいIPアドレスを選択して、[削除]ボタンを選択してください。

編集

IPアドレスを編集する場合に使用します。[接続を許可するクライアントIPアドレス一覧] から編集したいIPアドレスを選択して、[編集] ボタンを選択します。選択されたIPアドレスが入力されているIPアドレスの入力ダイアログボックスが表示されます。編集したIPアドレスの操作権は変わりません。

操作権

[接続を許可するクライアントIPアドレス一覧] に登録されているIPアドレスに操作権を設定します。

  • チェックボックスがオン
    クライアントはCLUSTERPRO X SingleServerSafeの操作と状態表示が行えます。
  • チェックボックスがオフ
    クライアントはCLUSTERPRO X SingleServerSafeの状態表示のみ行えます。

Cluster WebUI の操作ログを出力する

Cluster WebUI の操作ログを出力します。
  • チェックボックスがオン
    Cluster WebUI の操作ログを出力します。
  • チェックボックスがオフ
    Cluster WebUI の操作ログを出力しません。

ログ出力先 (255 バイト以内)

Cluster WebUI 操作ログの出力先ディレクトリを指定します。絶対パスかつASCII文字で指定してください。

ファイルサイズ (1~10)

Cluster WebUI 操作ログのサイズを指定します。
指定したファイルサイズに達した場合はローテートが行われます。最大で5世代のログファイルが保存されます。

接続用IPアドレス

[設定]ボタンを選択すると統合WebManager用IPアドレスダイアログボックスが表示されます。
  • 追加
    統合WebManager用IPアドレスを追加します。サーバのIPアドレスは、サーバの列のセルをクリックしてIPアドレスを選択または入力して設定します。
  • 削除
    通信経路を削除します。削除したい通信経路の列を選択して[削除]をクリックすると、選択していた経路が削除されます
  • 優先度
    統合WebManager用IPアドレスを複数設定する場合、[優先度]列の番号が小さい通信経路が優先的に内部通信に使用されます。優先度を変更する場合は、矢印 をクリックして、選択行の順位を変更します。

調整

WebManagerサーバの調整を行う場合に使用します。[調整]ボタンを選択すると [WebManager調整プロパティ] ダイアログボックスが表示されます。
  • クライアントセッションタイムアウト(1~999)
    WebManagerサーバが Cluster WebUI と通信しなくなってからのタイムアウト時間です。
  • 画面データ更新インターバル(0~999)
    Cluster WebUI の画面データが更新される間隔です。
  • ミラーエージェントタイムアウト(1~999)
    使用しません。
  • ログファイルダウンロード有効期限(60~43200)
    サーバ上に一時保存したログ収集情報を削除するまでの有効期限です。ログ収集情報の保存ダイアログが表示されてから、保存を実行しないまま有効期限が経過するとサーバ上のログ収集情報は削除されます。
  • 時刻情報表示機能を使用する
    時刻情報表示機能の有効/無効を設定します。
    • チェックボックスがオン
      時刻情報表示機能を有効にします。
    • チェックボックスがオフ
      時刻情報表示機能を無効にします。
  • 既定値
    既定値に戻すときに使用します。[既定値] をクリックすると全ての項目に既定値が設定されます。

6.1.10. API タブ

API サービスの設定をおこないます。

API サービスを有効にする

API サービスを有効にします。

  • チェックボックスがオン
    API サービスを有効にします。
  • チェックボックスがオフ
    API サービスを無効にします。

通信方式

  • HTTP
    クライアントとの通信に暗号化を使用しません。
  • HTTPS
    クライアントとの通信に暗号化を使用します。

グループ単位で権限を設定する

クラスタの操作権限をグループ単位に設定、制御します。

  • チェックボックスがオン
    [追加]、[削除]、[編集] が表示されます。
  • チェックボックスがオフ
    [追加]、[削除]、[編集] が表示されません。

リクエストを発行するサーバにログインするユーザを事前にサーバに登録しておく必要があります。また、クラスタの操作権限はグループ単位に設定するため、グループをサーバに登録し、ユーザを所属させておく必要があります。

  • サーバがワークグループに所属している場合
    リクエストを発行するサーバ全てにユーザ、グループを同一名で登録します。
  • サーバがドメインに所属している場合
    ドメインにユーザ、グループを登録します。

追加

[権限を与えるグループ一覧] にグループを追加する場合に使用します。[追加] をクリックすると [グループ名] ダイアログボックスが表示されます。新規に追加するグループは [操作権] のチェックボックスがオンの状態で追加されます。

  • グループ名 (255 バイト以内)
    権限を与えるグループ名を入力します。指定したグループに所属しているユーザに権限を与えます。
    グループは事前にサーバに登録しておく必要があります。

削除

[権限を与えるグループ一覧] からグループを削除する場合に使用します。
[権限を与えるグループ一覧] から削除するグループを選択して、[削除]をクリックしてください。

編集

グループを編集する場合に使用します。[権限を与えるグループ一覧] から編集するグループを選択して、[編集] をクリックします。選択されたグループが入力されている [グループ名] ダイアログボックスが表示されます。編集したグループの操作権は変わりません。

操作権

[権限を与えるグループ一覧] に登録されているグループに操作権を設定します。

  • チェックボックスがオン
    グループに所属しているユーザはクラスタ操作と各種ステータスの取得が行えます。
  • チェックボックスがオフ
    グループに所属しているユーザは各種ステータスの取得のみ行えます。

クライアント IP アドレスによって接続を制御する

クライアント IP アドレスによって接続を制御します。

  • チェックボックスがオン
    [追加]、[削除]、[編集] が表示されます。
  • チェックボックスがオフ
    [追加]、[削除]、[編集] が表示されません。

追加

[接続を許可するクライアント IP アドレス一覧] に IP アドレスを追加する場合に使用します。[追加] をクリックすると IP アドレスの入力ダイアログボックスが表示されます。新規に追加する IP アドレスは操作権ありで追加されます。

  • IP アドレス (80 バイト以内)

    接続を許可するクライアント IP アドレスを入力します。

    • IP アドレスの場合の例 : 10.0.0.21

    • ネットワークアドレスの場合の例 : 10.0.1.0/24

削除

[接続を許可するクライアント IP アドレス一覧] からIP アドレスを削除する場合に使用します。[接続を許可するクライアント IP アドレス一覧] から削除したいIP アドレスを選択して、[削除] をクリックしてください。

編集

IP アドレスを編集する場合に使用します。[接続を許可するクライアント IP アドレス一覧] から編集したい IP アドレスを選択して、[編集] をクリックします。選択された IP アドレスが入力されている [IP アドレス] ダイアログボックスが表示されます。

操作権

[接続を許可するクライアント IP アドレス一覧] に登録されている IP アドレスに操作権を設定します。

  • チェックボックスがオン
    クライアントはクラスタの操作と状態表示が行えます。
  • チェックボックスがオフ
    クライアントはクラスタの状態表示のみ行えます。

調整

API サービスの調整を行う場合に使用します。[調整]をクリックすると、[API 調整プロパティ] ダイアログボックスが表示されます。

  • 認証ロックアウトのしきい値
    HTTPサーバへの認証に連続して失敗した場合にロックアウトと判断する回数を設定します。
  • HTTPサーバ起動リトライ回数
    API サービスが HTTPサーバの起動に失敗した時の起動リトライ回数を設定します。
  • HTTPサーバ起動インターバル
    API サービスが HTTPサーバの起動に失敗した時から次の起動をリトライするまでの間隔を設定します。
  • 既定値
    既定値に戻すときに使用します。[既定値]をクリックすると全ての項目に既定値が設定されます。

6.1.11. 暗号化 タブ

クラスタ関連サービスの暗号化で使用するファイルおよびライブラリに関する設定を行います。

証明書ファイル

クライアント接続時に利用されるサーバ証明書ファイルを設定します。サーバ証明書ファイルは独自に用意する必要があります。

秘密鍵ファイル

クライアント接続時に利用される秘密鍵ファイルを設定します。秘密鍵ファイルは独自に用意する必要があります。

SSL ライブラリ

暗号化に利用する SSL ライブラリファイルを設定します。OpenSSL に含まれるSSL ライブラリファイルを選択します。インストールフォルダなど環境に応じて変更する必要があります。

Crypto ライブラリ

暗号化に利用する Crypto ライブラリファイルを設定します。OpenSSL に含まれる Crypto ライブラリファイルを選択します。インストールフォルダなど環境に応じて変更する必要があります。

6.1.12. アラートログタブ

アラートログを設定します。

アラートサービスを有効にする

サーバのCLUSTERPRO Web Alertサービスを起動するかどうかの設定です。

  • チェックボックスがオン
    CLUSTERPRO Web Alertサービスを有効にします。
  • チェックボックスがオフ
    CLUSTERPRO Web Alertサービスを無効にします。

保存最大アラートレコード数(1~99999)

サーバのCLUSTERPRO Web Alertサービスが保存できる最大のアラートメッセージ数です。

アラート同期 方法

使用しません。

アラート同期 通信タイムアウト(1~300)

使用しません。

既定値

既定値に戻すときに使用します。[既定値] をクリックすると全ての項目に既定値が設定されます。

6.1.13. 遅延警告タブ

遅延警告を設定します。遅延警告の詳細については「監視動作の詳細」の「モニタリソースの遅延警告」を参照してください。

ハートビート遅延警告(1~99)

ハートビートの遅延警告の割合を設定します。ハートビートタイムアウト時間のここで指定した割合の時間内にハートビートの応答がない場合にアラートログに警告を表示します。

モニタ遅延警告(1~99)

モニタの遅延警告の割合を設定します。モニタタイムアウト時間のここで指定した割合の時間内にモニタの応答がない場合にアラートログに警告を表示します。

既定値

既定値に戻すときに使用します。[既定値] をクリックすると全ての項目に既定値が設定されます。

6.1.14. ディスクタブ

使用しません。

6.1.15. ミラーディスクタブ

使用しません。

6.1.16. アカウントタブ

クラスタシステムが実行するスクリプト等で使用するユーザアカウントの登録/削除を行います。ユーザアカウントは、最大 16 まで設定できます。

追加

[アカウント一覧] にユーザアカウントを追加する場合に使用します。[追加] をクリックすると [アカウントの入力] ダイアログボックスが表示されます。
  • ユーザ名
    登録するユーザアカウント名を入力します。ドメインのアカウントを指定する場合は、「ドメイン名\アカウント名」のように入力してください。
  • パスワード
    登録するユーザアカウントのパスワードを入力します。

削除

[アカウント一覧] からユーザアカウントを削除する場合に使用します。[アカウント一覧] から 削除したいユーザアカウントを選択して、[削除] をクリックしてください。

編集

ユーザアカウントを編集する場合に使用します。[アカウント一覧] から編集したいユーザアカウントを選択して、[編集] をクリックします。選択されたユーザアカウントが入力されている [アカウントの入力] ダイアログボックスが表示されます。

6.1.17. RIP (互換) タブ

使用しません。

6.1.18. JVM 監視タブ

JVM監視で用いる詳細なパラメータを設定します。

注釈

Cluster WebUI の設定モードでJVM 監視タブを表示するためには、Java Resource Agentのライセンスが登録されている状態で [サーバ情報の更新] を実行する必要があります。

Javaインストールパス(255バイト以内)

JVM 監視が使用する Java VM のインストールパスを設定します。絶対パスかつ ASCII 文字で指定してください。末尾に "\" はつけないでください。
指定例:C:\Program Files\Java\jdk1.8.0_102

最大Javaヒープサイズ(7~4096)

JVM 監視が使用する Java VM の最大ヒープサイズをメガバイトで設定します(Java VM起動時オプションの-Xmxに相当)。

Java VM追加オプション(1024バイト以内)

JVM 監視が使用する Java VM の起動時オプションを設定します。ただし、-Xmx は [最大Javaヒープサイズ] で指定してください。
指定例:-XX:+UseSerialGC

ログ出力設定

[設定] ボタンを押すとログ出力設定入力のダイアログが表示されます。

リソース計測設定

[設定] ボタンを押すとリソース計測設定入力のダイアログが表示されます。

接続設定

[設定] ボタンを押すと接続設定入力のダイアログが表示されます。

コマンドタイムアウト(30~300)

JVM監視の各画面で指定した [コマンド] のタイムアウト値を設定します。[コマンド] 共通の設定となります。

ログ出力設定

[設定] ボタンを押すとログ出力設定入力のダイアログが表示されます。

ログレベル

JVM 監視が出力するログのログレベルを選択します。

保持する世代数(2~100)

JVM 監視が出力するログについて保持する世代数を設定します。[ローテーション方式] にて[時間] を指定している場合、クラスタサスペンドを実行するとローテーション回数がリセットされるため、クラスタサスペンドごとに <CLUSTERPROインストールパス>\log\ha\jra 配下のログファイルが増加することに注意してください。

ローテーション方式

JVM 監視が出力するログのローテーション方式を選択します。ファイルサイズによるログローテーションの場合、JVM 運用ログなどログ 1 ファイルあたりの最大サイズをキロバイトで設定します (範囲は200~2097151)。時間によるログローテーションの場合、ログローテーション開始時刻を"hh:mm"の形式(hh:時間を0~23、mm:分を0~59で指定)、ローテーションのインターバルを時間 (範囲は1~8784) で設定します。

既定値

ログレベル、保持する世代数、ローテーション方式を既定値の設定に戻します。

リソース計測設定[共通]

[設定] ボタンを押すとリソース計測設定入力のダイアログが表示されます。JVM 監視が異常と判断する仕組みについては、「5. モニタリソースの詳細」を参照してください。

リトライ回数(1~1440)

JVM 監視がリソース計測失敗した時のリソース計測リトライ回数を設定します。

異常判定しきい値(1~10)

JVM 監視がリソース計測により取得した Java VM やアプリケーションサーバのリソース使用量が、お客様定義のしきい値を連続して超えた場合に異常と判断する回数を設定します。

インターバル メモリ使用量・動作スレッド数(15~600)

JVM 監視がメモリ使用量および動作スレッド数を計測するインターバルを設定します。

インターバル Full GC発生回数・実行時間(15~600)

JVM 監視が Full GC 発生回数および発生時間を計測するインターバルを設定します。

既定値

リトライ回数、異常判定しきい値、インターバルを既定値の設定に戻します。

リソース計測設定[WebLogic]

[設定] ボタンを押すとリソース計測設定入力のダイアログが表示されます。JVM 監視が異常と判断する仕組みについては、「5. モニタリソースの詳細」を参照してください。

リトライ回数(1~5)

JVM 監視がリソース計測失敗した時のリソース計測リトライ回数を設定します。

異常判定しきい値(1~10)

JVM 監視がリソース計測により取得した Java VM やアプリケーションサーバのリソース使用量が、お客様定義のしきい値を連続して超えた場合に異常と判断する回数を設定します。

インターバル リクエスト数(15~600)

JVM 監視が WebLogic 監視におけるワークマネージャおよびスレッドプールのリクエスト数を計測するインターバルを設定します。

インターバル 平均値(15~600)

JVM 監視が WebLogic 監視におけるワークマネージャおよびスレッドプールのリクエスト数平均値を計測するインターバルを設定します。インターバル リクエスト数で設定されている整数倍の値を設定してください。

既定値

リトライ回数、異常判定しきい値、インターバルを既定値の設定に戻します。

接続設定

[設定] ボタンを押すと監視対象のJava VMへの接続設定入力のダイアログが表示されます。

管理ポート番号(1~65535)

JVM監視リソースが内部で使用するためのポート番号を設定します。他のポート番号と被らないようにしてください。42424~61000は非推奨です。

リトライ回数(1~5)

監視対象のJava VMへ接続失敗時のリトライ回数を設定します。

再接続までの待ち時間(15~60)

監視対象のJava VMへ接続失敗時に接続をリトライするまでのインターバルを設定します。

既定値

管理ポート番号、リトライ回数、再接続までの待ち時間を既定値の設定に戻します。

6.1.19. クラウドタブ

クラウド環境で用いる機能を設定します。

Amazon SNS連携機能を有効にする

Amazon SNS連携機能の設定をします。

  • チェックボックスがオン
    Amazon SNS連携機能を有効にします。
    CLUSTERPROのメッセージの送信先としてAmazon SNSを使用します。
    既定では、『操作ガイド』の「エラーメッセージ一覧」の「イベントログ、アラートメッセージ」の[8]に●印のあるメッセージを送信します。
    その他のメッセージを送信する場合は、
    [クラスタプロパティ]-[アラートサービス]タブ-[アラート送信先の変更]で[送信先]に[Message Topic]を設定してください。
  • チェックボックスがオフ
    Amazon SNS連携機能を無効にします。

TopicArn

Amazon SNS連携機能で使用するTopicArnを設定します。

Amazon CloudWatch連携機能を有効にする

Amazon CloudWatch連携機能の設定をします。

  • チェックボックスがオン
    Amazon CloudWatch連携機能を有効にします。
    Amazon CloudWatchにモニタリソースの監視処理時間を送信します。
  • チェックボックスがオフ
    Amazon CloudWatch連携機能を無効にします。

注釈

Amazon CloudWatch連携機能を使用する場合は、[Amazon CloudWatch連携機能を有効にする]をオンにし、対象となるモニタリソースの[監視(共通)]タブ-[監視処理時間メトリクスを送信する]の設定を有効にする必要があります。

Namespace

Amazon CloudWatch連携機能で使用するNamespaceを設定します。

メトリクスの送信インターバル

Amazon CloudWatchにモニタリソースの監視処理時間を送信する頻度を設定します。

6.1.20. 拡張タブ

その他のクラスタの機能を設定します。

再起動制限

グループリソースとモニタリソースには、それぞれ異常検出時の最終動作として [OS再起動]や [OSシャットダウン] が設定できます。これらを設定している場合、永遠に再起動を繰り返してしまうことがあります。再起動の回数を設定することによって再起動の繰り返しを制限できます。

  • 最大再起動回数(0~99)
    再起動の制限回数を設定します。ここで指定する回数はグループリソース、モニタリソースで別々にカウントされます。
    [最大再起動回数] に 0 を設定した場合、再起動の繰り返しを制限しません。
  • 最大再起動回数をリセットする時間(0~999)
    最大再起動回数を指定している場合に、クラスタ起動時からの正常動作がここで指定した時間続いた時、それまでの再起動回数はリセットされます。ここで指定する時間はグループリソース、モニタリソースで別々にカウントされます。

注釈

[最大再起動回数] が 1 以上に設定されている場合は、[最大再起動回数をリセットする時間] は 1 以上に設定してください。[最大再起動回数をリセットする時間] に 0 を設定した場合、再起動回数制限が無効となり、最大再起動回数の設定によらず、異常検出時に毎回シャットダウン/再起動を行います。

自動復帰

  • する
    自動復帰を行います。
  • しない
    自動復帰を行いません。

フェイルオーバ回数のカウント単位

使用しません。

サーバグループ間のフェイルオーバ時の猶予時間 (0~99999)

使用しません。

OS 停止動作を OS 再起動動作に変更する

OS 停止動作を一括して OS 再起動動作に変更します。
  • チェックボックスがオン
    動作変更を行います。
  • チェックボックスがオフ
    動作変更を行いません。
動作変更を設定した場合、下記の動作が変更されます。
下記以外の動作に関しては変更されません。
  • NP 解決時動作
    • 「クラスタサービスの停止とOS シャットダウン」設定時
      クラスタサービスの停止と OS 再起動に変更します。
    • 「緊急シャットダウン」設定時
      緊急シャットダウン後、OS 再起動に変更します。
  • クラスタサービスのプロセス異常時動作
    • 「緊急シャットダウン」設定時
      緊急シャットダウン後、OS 再起動に変更します。
  • グループリソース活性/非活性ストール発生時動作
    • 「緊急シャットダウン」設定時
      緊急シャットダウン後、OS 再起動に変更します。
  • グループリソース活性非活性異常時最終動作
    • 「クラスタサービスの停止とOS シャットダウン」設定時
      クラスタサービスの停止と OS 再起動に変更します。
  • モニタリソース異常時最終動作
    • 「クラスタサービスの停止とOS シャットダウン」設定時
      クラスタサービスの停止と OS 再起動に変更します。

注釈

以下のモニタリソースは動作変更の対象にはなりません。

  • 外部連携監視リソース

  • ユーザ空間監視リソース

クラスタ動作の無効化

  • グループ自動起動
    • チェックボックスがオン
      グループの自動起動を無効化します。
    • チェックボックスがオフ
      グループの自動起動を無効化しません。
  • グループリソースの活性異常検出時の復旧動作
    • チェックボックスがオン
      グループリソース活性異常検出による復旧動作を無効化します。
    • チェックボックスがオフ
      グループリソース活性異常検出による復旧動作を無効化しません。
  • グループリソースの非活性異常検出時の復旧動作
    • チェックボックスがオン
      グループリソース非活性異常検出による復旧動作を無効化します。
    • チェックボックスがオフ
      グループリソース非活性異常検出による復旧動作を無効化しません。
  • モニタリソースの異常検出時の回復動作
    • チェックボックスがオン
      モニタリソース異常検出による回復動作を無効化します。
    • チェックボックスがオフ
      モニタリソース異常検出による回復動作を無効化しません。
  • サーバダウン時のフェイルオーバ
    • 使用しません

注釈

以下の動作は、モニタリソース異常検出による回復動作の無効化の対象にはなりません。
・ディスクRW監視リソースのストール異常検出時動作
・ユーザ空間監視リソースのタイムアウト発生時動作
・外部連携監視リソースの回復動作

クラスタ統計情報

グループのフェイルオーバに要した時間やリソースの活性処理時間などクラスタの動作に関する情報を採取し、参照することができます。
詳細は 『CLUSTERPRO X メンテナンスガイド』 - 「保守情報」 - 「クラスタ統計情報採取機能」を参照してください。
  • チェックボックスがオン
    クラスタ統計情報の採取を行います。
    • ファイルサイズ (タイプによって設定可能な値が異なります)
      クラスタ統計情報ファイルのサイズを指定します。
      指定したファイルサイズに達した場合はローテートが行われます。最大で2世代の情報が保存されます。
  • チェックボックスがオフ
    クラスタ統計情報の採取を行いません。

    注釈

    クラスタ統計情報のファイルサイズに設定可能な値は以下の通りです。
    • ハートビートリソース : 1~50 (MB)
    • グループ : 1~5 (MB)
    • グループリソース : 1~5 (MB)
    • モニタリソース : 1~10 (MB)

既定値

既定値に戻すときに使用します。[既定値] をクリックすると全ての項目に既定値が設定されます。

6.2. サーバプロパティ

「サーバのプロパティ」では、サーバにおいて利用するインタフェース(IPアドレスやデバイス)の追加、削除および編集を行います。ネットワーク環境に関する注意事項として、IPアドレスには、以下の規則があります。

  • 1 サーバ内に同一ネットワークアドレスに属するIPアドレスが複数存在してはいけません。また、以下のように包含関係にあってもいけません。

    • IPアドレス:10.1.1.10、サブネットマスク:255.255.0.0

    • IPアドレス:10.1.2.10、サブネットマスク:255.255.255.0

6.2.1. 情報タブ

サーバ名の表示、コメントの登録、変更を行います。

名前

サーバ名を表示しています。ここでは名前の変更はできません。

コメント(127バイト以内)

サーバのコメントを設定します。半角英数字のみ入力可能です。

6.2.2. 警告灯タブ

使用しません。

6.2.3. HBA タブ

使用しません。

6.3. 登録最大数一覧

Version

登録最大数

サーバ

4.0.0-1以降

1

グループ

4.0.0-1以降

128

グループリソース
(1 グループにつき)

4.0.0-1以降

512

モニタリソース

4.0.0-1以降

384

7. 監視動作の詳細

本章では、監視における監視インターバル、監視タイムアウト、監視リトライ回数をどうのように設定すればよいか検討するために、いくつかの障害パターンにより、どのように障害を検出するかの仕組みについての詳細を説明します。

本章で説明する項目は以下のとおりです。

7.1. 常時監視と活性時監視について

常時監視では、サーバが起動して、CLUSTERPRO X SingleServerSafeが動作可能になった時点から監視を始めます。
活性時監視では、指定されたリソースが活性してから、そのリソースが非活性(停止)する間で監視が行われます。
モニタリソースにより、いずれかに固定されているもの、いずれかを選択できるものがあります。
  1. Server startup: サーバ起動

  2. Group activation: グループ活性

  3. Group deactivation: グループ非活性

  4. Server stops: サーバ停止

サーバ起動からサーバ停止までのうち、常時監視の区間と活性時監視の区間

図 7.1 モニタリソースの常時監視と活性時監視

7.2. モニタリソースの擬似障害 発生/解除

モニタリソースは擬似的に障害を発生させることが可能です。また、それを解除することもできます。擬似障害の発生/解除を行う方法は以下の 2 つの方法があります。

  • Cluster WebUI (検証モード) による操作
    Cluster WebUI (検証モード) では、制御が不可能なモニタリソースの右クリックメニューが無効になります。
  • [clpmonctrl] コマンドによる操作
    [clpmonctrl] コマンドでは、コマンドを実行するサーバ上のモニタリソースに対して制御を行います。制御が不可能なモニタリソースに対して実行した場合、コマンドの実行自体は成功しますが、擬似障害を発生させることはできません。

モニタリソースには、擬似障害の発生/解除が可能なものと不可能なものがあります。『操作ガイド』の「CLUSTERPRO X SingleServerSafe コマンドリファレンス」の「モニタリソースを制御する (clpmonctrl コマンド)」を参照してください。

擬似障害発生状態で下記の操作を行った場合、モニタリソースの擬似障害が解除されます。

  • Cluster WebUI (検証モード) で、モニタリソースの [擬似障害解除] を実行した場合

  • Cluster WebUI のモードを、[検証モード] から他のモードに変更する際に出力されるダイアログで [はい] を選択した場合

  • clpmonctrl コマンドに -n オプションを指定した場合

  • クラスタを停止した場合

  • クラスタをサスペンドした場合

7.3. モニタリソースの監視インターバルのしくみ

全てのモニタリソースは、監視インターバル毎に監視が行われます。

以下は、この監視インターバルの設定による正常または、異常時におけるモニタリソースの監視の流れを時系列で表した説明です。

監視正常検出時

下記の値が設定されている場合の挙動の例:

<監視>
監視インターバル 30 秒
監視タイムアウト 60 秒
監視リトライ回数 0 回
監視メインプロセスと監視サブプロセス、および監視インターバル

図 7.2 監視インターバル(監視正常検出時)

監視異常検出時(監視リトライ設定なし)

監視異常発生後、次回監視で監視異常を検出し回復対象に対し再活性化が行われます。

下記の値が設定されている場合の挙動の例:

<監視>
監視インターバル 30秒
監視タイムアウト 60秒
監視リトライ回数 0回
<異常検出>
回復動作 回復対象を再起動
回復対象 グループ
回復スクリプト実行回数 0 回
最大再活性回数 0 回
最終動作 何もしない
監視メインプロセスと監視サブプロセス、および監視インターバル

図 7.3 監視インターバル(監視異常検出時 ・監視リトライ設定なし)

監視異常検出時(監視リトライ設定あり)

監視異常発生後、次回監視で監視異常を検出し監視リトライ以内で回復しなければ、回復対象に対して再活性化が行われます。

下記の値が設定されている場合の挙動の例:

<監視>
監視インターバル 30秒
監視タイムアウト 60秒
監視リトライ回数 2回
<異常検出>
回復動作 回復対象を再起動
回復対象 グループ
回復スクリプト実行回数 0 回
最大再活性回数 0 回
最終動作 何もしない
監視メインプロセスと監視サブプロセス、および監視インターバル

図 7.4 監視インターバル(監視異常検出時 ・監視リトライ設定あり)

監視タイムアウト検出時(監視リトライ設定なし)

監視タイムアウト発生後、直ぐに回復対象への回復動作に対して再活性化が行われます。

下記の値が設定されている場合の挙動の例:

<監視>
監視インターバル 30秒
監視タイムアウト 60秒
監視リトライ回数 0回
<異常検出>
回復動作 回復対象を再起動
回復対象 グループ
回復スクリプト実行回数 0 回
最大再活性回数 0 回
最終動作 何もしない
監視メインプロセスと監視サブプロセス、および監視インターバル

図 7.5 監視インターバル(監視タイムアウト検出時 ・監視リトライ設定なし)

監視タイムアウト検出時(監視リトライ設定あり)

監視タイムアウト発生後、監視リトライを行い回復対象に対して再活性化が行われます。

下記の値が設定されている場合の挙動の例:

<監視>
監視インターバル 30秒
監視タイムアウト 60秒
監視リトライ回数 1回
<異常検出>
回復動作 回復対象を再起動
回復対象 グループ
回復スクリプト実行回数 0 回
最大再活性回数 0 回
最終動作 何もしない
監視メインプロセスと監視サブプロセス、および監視インターバル

図 7.6 監視インターバル(監視タイムアウト検出時 ・監視リトライ設定あり)

7.4. モニタリソースによる異常検出時の動作

異常検出時には回復対象に対して以下の回復動作が行われます。

  • 監視対象の異常を検出すると回復スクリプトを実行します。

  • 回復スクリプト実行回数の回復スクリプト実行後、回復対象の再活性化を行います。再活性前スクリプト実行が設定されている場合はスクリプトを実行後に再活性化を行います。

  • 監視対象の異常を検出すると回復対象の再活性化を行います(回復動作が [最終動作のみ実行] の場合、及び [カスタム設定] で最大再活性回数が0に設定されている場合は再活性化を行いません)。

  • 再活性化に失敗した場合、あるいは再活性化を行っても異常を検出する場合、最終動作を行います([カスタム設定] で最大再活性回数が2以上に設定されている場合は、指定回数まで再活性化をリトライします)。

回復動作が実行されるか否かは、回復対象の状態によって変わります。

回復対象

状態

再活性化 4

最終動作 5

グループ/グループリソース

停止済

No

No

起動/停止中

No

No

起動済

Yes

Yes

異常

Yes

Yes

LocalServer

-

-

Yes

Yes:回復動作が行われる No:回復動作が行われない

4

再活性化しきい値に1以上が設定されている場合のみ有効になります。

5

最終動作に"何もしない"以外が設定されている場合のみ有効になります。

注釈

モニタリソースの異常検出時の設定で回復対象にグループリソース (例: サービスリソース、アプリケーションリソース) を指定し、モニタリソースが異常を検出した場合の回復動作遷移中 (再活性化 → 最終動作) には、以下のコマンドまたは Cluster WebUI から以下の操作を行わないでください。

  • クラスタの停止 / サスペンド

  • グループの開始 / 停止 / 移動

モニタリソース異常による回復動作遷移中に上記の制御を行うと、そのグループの他のグループリソースが停止しないことがあります。
また、モニタリソース異常状態であっても最終動作実行後であれば上記制御を行うことが可能です。
モニタリソースの状態が異常から復帰(正常)した場合は、再活性化回数、最終動作の実行要否はリセットされます。ただし、回復対象としてグループ/グループリソースが指定されている場合は、同一の回復対象が指定されている全てのモニタリソースの状態が正常状態になった場合のみ、これらのカウンタがリセットされます。
回復動作の再活性化回数は、回復動作に失敗した場合でも 1 回としてカウントされることに注意してください。

7.5. 監視異常からの復帰(正常)

監視異常を検出し、回復動作遷移中または全ての回復動作を完了後にモニタリソースの復帰を検出すると、そのモニタリソースが保持している再活性化しきい値に対する回数カウンタはリセットされます。ただし、回復対象としてグループ/グループリソースが指定されている場合は、同一の回復対象が指定されている全てのモニタリソースの状態が正常状態になった場合のみ、これらのカウンタがリセットされます。
最終動作については、実行要否がリセット(実行要に)されます。

7.6. 回復動作時の回復対象活性/非活性異常

モニタリソースの監視先と回復対象のグループリソースが同一のデバイスの場合で監視異常を検出すると、回復動作中にグループリソースの活性/非活性異常を検出する場合があります。

7.7. 回復スクリプト、回復動作前スクリプトについて

モニタリソースの異常検出時に、回復スクリプトを実行させることが可能です。また、回復対象の再活性化、最終動作を実行する前に回復動作前スクリプトを実行させることも可能です。
いずれの場合でも共通のスクリプトファイルが実行されます。

回復スクリプト、回復動作前スクリプトで使用する環境変数

CLUSTERPRO はスクリプトを実行する場合に、どの状態で実行したか (回復動作種別) などの情報を環境変数にセットします。
スクリプト内で下図の環境変数を分岐条件として、システム運用にあった処理内容を記述できます。

環境変数

環境変数の値

意味

CLP_MONITORNAME
…モニタリソース名
モニタリソース名
回復スクリプト、回復動作前スクリプトを実行する原因となる異常を検出したモニタリソース名を示します。
CLP_VERSION_FULL
…CLUSTERPRO フルバージョン
CLUSTERPRO フルバージョン
CLUSTERPRO のフルバージョンを示す。
(例) 13.01
CLP_VERSION_MAJOR
…CLUSTERPRO メジャーバージョン
CLUSTERPRO メジャーバージョン
CLUSTERPRO のメジャーバージョンを示す。
(例)13
CLP_PATH
…CLUSTERPRO インストールパス
CLUSTERPRO インストールパス
CLUSTERPRO がインストールされているパスを示す。
(例)C:\Program Files\CLUSTERPRO
CLP_OSNAME
…サーバ OS 名
サーバ OS 名
スクリプトが実行されたサーバの OS 名を示す。
(例)Windows Server 2016 Standard
CLP_OSVER
…サーバ OS バージョン
サーバ OS バージョン
スクリプトが実行されたサーバの OS バージョンを示す。
(例)6.2.0.0.274.3
CLP_ACTION
…回復動作種別
RECOVERY
RESTART
FAILOVER
FINALACTION
回復スクリプトとして実行された場合。
再起動前に実行された場合。
使用しません。
最終動作前に実行された場合。
CLP_RECOVERYCOUNT
…回復スクリプトの実行回数
回復スクリプト実行回数
何回目の回復スクリプト実行回数かを示す。
CLP_RESTARTCOUNT
…再活性化回数
再活性化回数
何回目の再活性化回数かを示す。
CLP_FAILOVERCOUNT
…フェイルオーバ回数
フェイルオーバ回数
使用しません。

回復スクリプト、回復動作前スクリプトの記述の流れ

前のトピックの、環境変数と実際のスクリプト記述を関連付けて説明します。

回復スクリプト、回復動作前スクリプトの一例

rem ******************************************************
rem *                    preaction.bat                   *
rem ******************************************************

echo START

IF "%CLP_ACTION%"=="" GOTO NO_CLP

IF "%CLP_ACTION%"=="RECOVERY" GOTO RECOVERY
IF "%CLP_ACTION%"=="RESTART" GOTO RESTART
IF "%CLP_ACTION%"=="FINALACTION" GOTO FINALACTION
GOTO NO_CLP


:RECOVERY
echo RECOVERY COUNT: %CLP_RECOVERYCOUNT%

rem ここに回復処理処理を記述する。
rem この処理は以下のタイミングで実行される。
rem
rem  回復動作:回復スクリプト

GOTO EXIT


:RESTART
echo RESTART COUNT: %CLP_RESTARTCOUNT%

rem ここに再活性化前処理を記述する。
rem この処理は以下のタイミングで実行される。
rem
rem  回復動作:再活性化

GOTO EXIT


:FINALACTION
echo FINALACTION

rem ここに回復処理を記述する。
rem この処理は以下のタイミングで実行される。
rem
rem  回復動作:最終動作

GOTO EXIT

:NO_CLP

:EXIT
echo EXIT
exit

回復スクリプト、回復動作前スクリプト作成のヒント

以下の点に注意して、スクリプトを作成してください。

  • スクリプト中にて、実行に時間を必要とするコマンドを実行する場合には、コマンドの実行が完了したことを示すトレースを残すようにしてください。この情報は、問題発生時、障害の切り分けを行う場合に使用することができます。clplogcmdを使用してトレースを残す方法があります。

回復スクリプト、回復動作前スクリプト 注意事項

  • 特にありません。

7.8. モニタリソースの遅延警告

モニタリソースは、業務アプリケーションの集中などにより、サーバが高負荷状態になり監視タイムアウトを検出する場合があります。監視タイムアウトを検出する前に監視の監視処理時間(実測時間)が監視タイムアウト時間の何割かに達した場合、アラート通報させることが可能です。
以下は、モニタリソースが遅延警告されるまでの流れを時系列で表した説明です。

図は監視タイムアウトに 60 秒、遅延警告割合には既定値の 80%(48秒) を指定した場合です。 矢印は監視のポーリング時間を表しています。

モニタリソースが遅延警告されるまでの時間

図 7.7 監視ポーリング時間と遅延警告

  1. 監視の監視処理時間は 10 秒で、モニタリソースは正常状態。
    この場合、アラート通報は行いません。
  2. 監視の監視処理時間は 50 秒で、監視の遅延を検出し、モニタリソースは正常状態。
    この場合、遅延警告割合の 80% を超えているためアラート通報を行います。
  3. 監視の監視処理時間は監視タイムアウト時間の 60 秒を越え、監視タイムアウトを検出し、モニタリソースは異常状態。
    この場合、アラート通報は行いません。

参考

モニタリソースの遅延警告は [クラスタプロパティ] → [遅延警告] タブの [モニタ遅延警告] で設定します。

7.9. モニタリソースの監視開始待ち

監視開始待ちとは、監視を指定した監視開始待ち時間後から開始することをいいます。
以下は、監視開始待ちを0秒に指定した場合と30秒に指定した場合の監視の違いを時系列で表した説明です。

[モニタリソース構成]

<監視>
インターバル 30 秒
タイムアウト 60 秒
リトライ回数 0 回
監視開始待ち時間 0 秒
監視開始待ち時間毎の挙動の違い

図 7.8 モニタリソースの監視開始待ち(監視開始待ち時間0秒)

[モニタリソース構成]

<監視>
インターバル 30 秒
タイムアウト 60 秒
リトライ回数 0 回
監視開始待ち時間 30 秒
監視開始待ち時間毎の挙動の違い

図 7.9 モニタリソースの監視開始待ち(監視開始待ち時間30秒)

注釈

監視制御コマンドによるモニタリソースの一時停止/再開を行った場合も、指定された監視開始待ち時間後に再開します。

監視開始待ち時間は、アプリケーション監視リソースが監視するアプリケーションリソースのようにアプリケーションの設定ミスなどにより監視開始後すぐに終了する可能性があり、再活性化では回復できない場合に使用します。
たとえば、以下のように監視開始待ち時間を 0 に設定すると回復動作を無限に繰り返す場合があります。

[アプリケーション監視リソース構成]

<監視>
インターバル 5秒
タイムアウト 60秒
リトライ回数 0回
監視開始待ち時間 0秒(既定値)
<異常検出>
回復動作 以下のターゲットを再起動
回復対象 appli1
最終動作 グループ停止
アプリケーションリソース、アプリケーション監視リソース、アプリケーションの動作の推移

図 7.10 モニタリソースの監視開始待ち(監視開始待ち時間0秒)

この回復動作を無限に繰り返す原因は、初回の監視処理が正常終了することにあります。モニタリソースの回復動作の現在回数は、モニタリソースが正常状態になればリセットされます。そのため、現在回数が常に 0 リセットされ再活性化の回復動作を無限に繰り返すことになります。
上記の現象は、監視開始待ち時間を設定することで回避できます。
監視開始待ち時間には、アプリケーションが起動後、終了しうる時間として既定値で 60 秒を設定しています。

[アプリケーション監視リソース構成]

<監視>
インターバル 5秒
タイムアウト 60秒
リトライ回数 0回
監視開始待ち時間 60秒
<異常検出>
回復動作 以下のターゲットを再起動
回復対象 appli1
最終動作 グループ停止
アプリケーションリソース、アプリケーション監視リソース、アプリケーションの動作の推移

図 7.11 モニタリソースの監視開始待ち(監視開始待ち時間60秒)

7.10. モニタリソース異常検出時の再起動回数制限

モニタリソース異常検出時の最終動作として[クラスタサービス停止とOSシャットダウン] 、または[クラスタサービス停止とOS再起動] を設定している場合に、モニタリソース異常の検出によるシャットダウン回数、または再起動回数を制限することができます。
再起動回数をリセットするには、clpregctrlコマンドを使用します。clpregctrl コマンドについての詳細は『操作ガイド』の「CLUSTERPRO X SingleServerSafe コマンドリファレンス」を参照してください。

注釈

グループ活性、非活性異常検出時の最終動作による再起動回数とモニタリソース異常の最終動作による再起動回数は別々に記録されます。
最大再起動回数をリセットする時間に 0 を設定した場合には、再起動回数はリセットされません。

8. 注意制限事項

本章では、注意事項や既知の問題とその回避策について説明します。

本章で説明する項目は以下の通りです。

8.1. システム構成検討時

HWの手配、システム構成時に留意すべき事項について説明します。

8.1.1. CLUSTERPRO X Alert Serviceについて

CLUSTERPRO X Alert Service のライセンスで、メール通報の機能は使用できますが、パトランプ通報の機能は使用できません。

8.1.2. JVM監視リソースについて

  • 同時に監視可能な Java VM は最大 25 個です。同時に監視可能な Java VM とは Cluster WebUI ([監視(固有)]タブ-[識別名])で一意に識別する Java VM 数のことです。

  • Java VM とJVM 監視リソース間のコネクションは SSL には対応していません。

  • Java VM を監視する時、監視対象と同一の名称を持つ別のプロセスが存在する場合、異なる監視対象に対してCヒープ監視をする可能性があります。

  • スレッドのデッドロックは検出できない場合があります。これは、Java VM の既知で発生している不具合です。詳細は、Oracle の Bug Databaseの「Bug ID: 6380127 」を参照してください。

  • JVM監視リソースが監視できるJava VMは、JVM監視リソースが動作中のサーバと同じサーバ内のみです。

  • x86_64版OS上においてIA32版の監視対象のアプリケーションを動作させている場合、監視を行うことはできません。

  • Cluster WebUI ([クラスタのプロパティ] - [JVM監視] タブ - [最大Java ヒープサイズ]) で設定した最大 Java ヒープサイズを 3000 など大きな値に設定すると、JVM 監視リソースが起動に失敗します。システム環境に依存するため、システムのメモリ搭載量を元に決定してください。

  • 監視対象 Java VM の起動オプションに「-XX:+UseG1GC」が付加されている場合、Java 7 以前では JVM 監視リソースの [プロパティ] - [監視(固有)] タブ - [調整] プロパティ - [メモリ] タブ内の設定項目は監視できません。
    Java 8 以降では JVM 監視リソースの [プロパティ] - [監視(固有)] タブ - [JVM種別] に [Oracle Java(usage monitoring)] を選択することで監視可能です。

8.2. CLUSTERPRO X SingleServerSafeの構成情報作成時

構成情報の設計、作成前にシステムの構成に依存して確認、留意が必要な事項です。

8.2.1. インストールパス配下のフォルダやファイルについて

インストールパス配下にあるフォルダやファイルは、CLUSTERPRO X SingleServerSafe 以外から操作(編集/作成/追加/削除など)しないでください。
CLUSTERPRO X SingleServerSafe以外からフォルダやファイルを操作した場合の影響についてはサポート対象外とします。

8.2.2. グループリソースの非活性異常時の最終動作

非活性異常検出時の最終動作に「何もしない」を選択すると、グループが非活性失敗のまま停止しません。
実際に業務で使用する際には、「何もしない」は設定しないように注意してください。

8.2.3. 遅延警告割合

遅延警告割合を 0 または、100 に設定すれば以下のようなことを行うことが可能です。

  • 遅延警告割合に 0 を設定した場合
    監視毎に遅延警告がアラート通報されます。
    この機能を利用し、サーバが高負荷状態でのモニタリソースへのポーリング時間を算出し、モニタリソースの監視タイムアウト時間を決定することができます。
  • 遅延警告割合に 100 を設定した場合
    遅延警告の通報を行いません。

テスト運用以外で、0% 等の低い値を設定しないように注意してください。

8.2.4. スクリプトのコメントなどで取り扱える 2 バイト系文字コードについて

  • CLUSTERPROでは、Windows環境で編集されたスクリプトは Shift-JIS、Linux 環境で編集されたスクリプトは EUC として扱われます。その他の文字コードを利用した場合、環境によっては文字化けが発生する可能性があります。

8.2.5. JVM 監視の設定について

  • 監視対象がWebLogicの場合、JVM監視リソースの以下の設定値については、システム環境(メモリ搭載量など)により、設定範囲の上限に制限がかかることがあります。

    • [ワークマネージャのリクエストを監視する] - [リクエスト数]

    • [ワークマネージャのリクエストを監視する] - [平均値]

    • [スレッドプールのリクエストを監視する] - [待機リクエスト リクエスト数]

    • [スレッドプールのリクエストを監視する] - [待機リクエスト 平均値]

    • [スレッドプールのリクエストを監視する] - [実行リクエスト リクエスト数]

    • [スレッドプールのリクエストを監視する] - [実行リクエスト 平均値]

  • Java Resource Agent を使用するには、『インストールガイド』 - 「CLUSTERPRO X SingleServerSafe について」 - 「CLUSTERPRO X SingleServerSafeの動作環境を確認する」 - 「JVM 監視の動作環境」に記載している JRE(Java Runtime Environment)もしくはJDK(Java Development Kit) をインストールしてください。監視対象(WebLogic ServerやWebOTX)が使用する JRE や JDK と同じ物件を使用することも、別の物件を使用することも可能です。1 つのサーバに JRE と JDK の両方をインストールしている場合、どちらを使用することも可能です。

  • モニタリソース名に空白を含まないでください。

8.2.6. システム監視の設定について

  • リソース監視の検出パターン
    System Resource Agent では、「しきい値」、「監視継続時間」という2つのパラメータを組み合わせて検出を行います。
    各システムリソース(メモリ使用量、CPU 使用率、仮想メモリ使用量) を継続して収集し、一定時間(継続時間として指定した時間)しきい値を超えていた場合に異常を検出します。

8.2.7. Windows Server 2012 以降のシステムにおけるサービス失敗時の回復操作について

Windows Server 2012 以降のシステムにおいて、サービスが失敗(異常終了)した時に行われる回復操作として[コンピューターを再起動する]が設定されている場合、実際にサービスが失敗した際の動作が従来(Windows Server 2008以前) の OS 再起動からストップエラーを伴う OS 再起動へ変更されています。

回復操作として既定で [コンピューターを再起動する] が設定されている CLUSTERPRO のサービスは下記です。

  • CLUSTERPRO Disk Agent サービス

  • CLUSTERPRO Server サービス

  • CLUSTERPRO Transaction サービス

8.3. CLUSTERPRO X SingleServerSafe の構成変更時

クラスタとして運用を開始した後に構成を変更する場合に発生する事象で留意して頂きたい事項です。

8.3.1. リソースプロパティの依存関係について

リソースの依存関係を変更した場合、クラスタサスペンド、リジュームにより変更が反映されます。
リソースの依存関係と反映方法としてリソース停止が必要な設定変更をした場合、リジューム後のリソースの起動状態が依存関係を考慮したものになっていない場合があります。
次回グループ起動時から正しく依存関係の制御が行われるようになります。

8.3.2. 外部連携監視リソースのクラスタ統計情報の設定について

モニタリソースのクラスタ統計情報の設定を変更した場合、サスペンド・リジュームを実行しても外部連携監視リソースにはクラスタ統計情報の設定が反映されません。外部連携監視リソースにもクラスタ統計情報の設定を反映させる場合は、OS の再起動を行ってください。

8.3.3. ポート番号の変更について

サーバのファイアウォールを有効にしており、ポート番号を変更した場合、ファイアウォールの設定の変更が必要です。clpfwctrlコマンドでファイアウォールの設定を行うことができます。詳細は『操作ガイド』 - 「CLUSTERPRO X SingleServerSafe コマンドリファレンス」 - 「ファイアウォールの規則を追加する (clpfwctrlコマンド)」を参照してください。