Hyper-Vクラスタ環境上のすべての仮想マシンサーバをシャットダウンする場合や起動を行う場合の動作や考慮について、説明します。
仮想マネージャやデータセンタに対して、SigmaSystemCenterからマシンシャットダウンの操作を行うと、全停止時に必要な一連の操作を自動で行うことができます。マシンシャットダウン操作時、SigmaSystemCenterは、Hyper-Vクラスタのクラスタ機能の停止を行ってから、指定のすべての仮想マシンサーバのシャットダウンを実行します。
上記は、Webコンソールの[仮想]ビュー上で、画面左側のツリー上の仮想マネージャやデータセンタを選択して、画面右側の[操作]メニュー下の[マシンシャットダウン]を実行して行います。
停止の対象にSigmaSystemCenter の管理サーバVM が含まれる場合も停止を行うことが可能です。
また、[マシンシャットダウン]の操作では、メンテナンスモードの設定を行うことが可能です。メンテナンスモード設定の指定を行った場合は、 すべての仮想マシンサーバに対してメンテナンスモードの設定が行われます。ただし、SigmaSystemCenterの管理サーバVMが動作する仮想マシンサーバに対しては、メンテナンスモードは設定されませんので注意してください。
コマンドの場合は、ssc power-control machine shutdown コマンドで、操作対象として、仮想マネージャやデータセンタのパスを指定することで可能です。
操作対象に管理サーバVMが含まれる場合は、オプション-systemshutdownの指定が必要です。
データセンタ選択後[VMサーバ一覧]上で、すべての仮想マシンサーバを選択して、[シャットダウン]の操作を行った場合は、Hyper-Vクラスタのクラスタ機能の停止の処理が行われず、シャットダウンの操作が途中でエラーになる可能性がありますので、注意してください。
すべての仮想マシンサーバの停止を行う場合は、前述のとおり、[マシンシャットダウン]の操作を実行する必要があります。
<SigmaSystemCenterの管理サーバVMを含む場合の起動手順について>
全台の起動は、[マシン起動]の操作で一括して、起動を行うことが可能ですが、前回の停止時に停止の対象にSigmaSystemCenterの管理サーバVMも含まれている場合、以下のような手順で行います。
SigmaSystemCenterの管理サーバVM が起動していた仮想マシンサーバ を起動します。
SigmaSystemCenterの管理サーバVM の起動が自動で行われます。
SigmaSystemCenterのWeb コンソールから他の仮想マシンサーバを起動します。
手順1 と手順2 を分けず、仮想マシンサーバを全台起動する方法でも可能です。
各仮想マシンサーバについて、メンテナンスモードを設定されている場合は、
SigmaSystemCenter のWeb コンソールから解除を行います。
<クラスターサービス(Cluster Service)の開始について>
Hyper-Vクラスタ環境において、サーバを起動すると、通常、クラスターサービス(Cluster Service)の開始が自動で行われ、サービスの起動と同時にクラスタの起動も行われます。
そのため、通常、クラスターサービス(Cluster Service)の開始やクラスタの起動を手動で行う必要はありませんが、クラスターサービス(Cluster Service)が自動で開始しないように設定を行っている場合は、全仮想マシンサーバを起動した後、必ずクラスターサービス(Cluster Service)を開始するようにしてください。
クラスターサービス(Cluster Service)が開始していない場合やクラスタが起動されていない場合、Hyper-Vクラスタ環境の操作を行えませんので、注意してください。
上記について、具体的な確認内容は以下のとおりです。
クラスターサービス(Cluster Service)の起動状態は、 [コンピュータの管理]を起動し、[サービスとアプリケーション]-[サービス]のサービス「Cluster Service」の「状態」列が [実行中] がどうかで確認できます。
[実行中]でない場合は、[開始]のメニューを実行して、サービスを開始してください。
クラスターサービス(Cluster Service)の自動起動設定は、上述と同様に[サービス]の画面にて、サービス「Cluster Service」の[スタートアップの種類]の設定が[自動]と設定されているかどうかで確認できます。
クラスタの起動は、「フェールオーバー クラスター マネージャー」で対象のクラスタを選択後、ポップアップメニューの[クラスターの起動]で実行することができます。クラスタの操作を行うためには、クラスターサービス(Cluster Service)は開始している必要があります。
なお、クラスタを構成する一部の仮想マシンサーバのみの起動を行うような運用を行った場合、Hyper-Vクラスタにより、起動していない仮想マシンサーバで障害が発生したとみなされ、仮想マシンの移動が行われる可能性がありますので、全仮想マシンサーバを同時に起動する運用を推奨します。