Hyper-Vクラスタ環境上のすべての仮想マシンサーバをシャットダウンする場合や起動を行う場合に必要な考慮について、説明します。
Hyper-Vクラスタ環境上のすべての仮想マシンサーバをシャットダウンする場合、Hyper-Vクラスタのクラスタ機能を停止する操作を行ってから、仮想マシンサーバのシャットダウンを実行する必要があります。
クラスタの停止を行わずにすべての仮想マシンサーバのシャットダウンを実行すると正常に動作しない可能性があります。
また、後述の注に記載しているレジストリのShutdownLegacyMode = 1 の設定を行う必要があります。
以下の手順で実施してください。
SigmaSystemCenterから、停止予定のクラスタ配下の仮想マシンをすべてシャットダウンします。
SigmaSystemCenterから、停止予定のクラスタの全ノードに対してメンテナンスモードを設定します。
フェールオーバー クラスター マネージャーから、クラスタに対して、クラスタシャットダウンを実行します。
「フェールオーバー クラスター マネージャー」で停止したいクラスタを選択
操作メニューの[他のアクション]を選択 → ポップアップメニューの[クラスターシャットダウン]をクリック
クラスタの状態が停止になることで、クラスタのシャットダウンが確認できます。
下記、いずれかの方法で仮想マシンサーバをシャットダウンします。
SigmaSystemCenterで仮想マシンサーバをシャットダウン
SigmaSystemCenter以外で仮想マシンサーバをシャットダウン
外部からシャットダウンを行う場合は、以下の通り[収集]の操作を実施し、外部環境とSigmaSystemCenterとの同期を行う必要があります。
仮想マシンサーバをシャットダウン
SigmaSystemCenter上で[収集]を実行し、最新の状態を反映します。
Hyper-Vクラスタ環境では、以下のレジストリ設定の変更が必要です。
レジストリの設定変更を行っていない場合、上記の手順で、クラスタシャットダウン後にSigmaSystemCenterから仮想マシンサーバのシャットダウンを実行するとエラーになります。
レジストリ設定後に"PVMService"サービスの再起動は不要です。
キー名 : HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\NEC\PVM\Engine
値名 (型): ShutdownLegacyMode (REG_DWORD)
値: 1
レジストリのShutdownLegacyModeの設定値の詳細は、以下の通りです。
1以外、または未設定の場合
仮想マシンサーバのシャットダウン時に、その上で動作している仮想マシンのシャットダウンも連動して実行さます。
1の場合
仮想マシンサーバのシャットダウンの前に、手動でその上で動作している仮想マシンをシャットダウンする必要があります。
仮想マシンが起動中のまま、仮想マシンサーバをシャットダウンすると操作はエラーで失敗します。
Hyper-Vクラスタ環境において、サーバを起動すると、通常、クラスターサービス(Cluster Service)の開始が自動で行われ、サービスの起動と同時にクラスタの起動も行われます。
そのため、通常、クラスターサービス(Cluster Service)の開始やクラスタの起動を手動で行う必要はありませんが、クラスターサービスが自動で開始しないように設定を行っている場合は、全仮想マシンサーバを起動した後、必ずクラスターサービス(Cluster Service)を開始するようにしてください。
クラスターサービス(Cluster Service)の開始していない場合やクラスタが起動されていない場合、Hyper-Vクラスタ環境の操作を行えませんので、注意してください。
上記について、具体的な確認内容は以下の通りです。
クラスターサービス(Cluster Service)の起動状態は、 [コンピュータの管理]を起動し、[サービスとアプリケーション]-[サービス]のサービス「Cluster Service」の「状態」列が [実行中] がどうかで確認できます。
[実行中]でない場合は、[開始]のメニューを実行して、サービスを開始してください。
クラスターサービス(Cluster Service)の自動起動設定は、上述と同様に[サービス]の画面にて、サービス「Cluster Service」の[スタートアップの種類]の設定が[自動]と設定されているかどうかで確認できます。
クラスタの起動は、「フェールオーバー クラスター マネージャー」で対象のクラスタを選択後、ポップアップメニューの[クラスターの起動]で実行することができます。クラスタの操作を行うためには、クラスターサービス(Cluster Service)は開始している必要があります。
なお、クラスタを構成する一部の仮想マシンサーバのみの起動を行うような運用を行った場合、Hyper-Vクラスタにより、起動していない仮想マシンサーバで障害が発生したとみなされ、仮想マシンの移動が行われる可能性がありますので、全仮想マシンサーバを同時に起動する運用を推奨します。