2ノードクラスタのvSAN環境でSigmaSystemCenterで管理した場合のシステム構成の例について、説明します。
3ノードクラスタのvSAN環境については、「4.1.13. VMware vSAN環境(3ノードクラスタ)におけるシステム構成の例」を参照してください。
FC SANストレージを使用した構成については、「4.1.2. VMware(vCenter Server管理)環境のシステム構成」を参照してください。
本節では、SigmaSystemCenterに関連する部分を中心に説明します。VMwareの詳細については、VMwareのマニュアルを参照してください。
vSAN機能については、「4.3.20. vSAN(Virtual SAN)機能」を参照してください。
以下の項目について説明します。
vSANクラスタを構成するVMware ESXiが2台の場合のシステム構成の例について、後述の図で説明します。
「4.1.13. VMware vSAN環境(3ノードクラスタ)におけるシステム構成の例」で説明する3台クラスタ構成と比較して、以下の特徴があります。
クラスタ外に管理サーバがあるため、上述の3台の時のように操作時に管理サーバの影響を考慮する必要はありません。
VMware vSAN Witness Applianceの仮想マシン構築が必要です。
本構成では、VMware ESXi3台、および、各ESXiをつなぐ管理用ネットワーク、Witnessネットワークで構成されます。Witnessネットワークは、vSANクラスタの監視やデータ退避などで使用します。管理用ネットワークは通常の管理用に使用します。
その他、必要に応じて、業務用に使用するネットワークなどを構成します。
vSANの構成ではストレージは必要ありません。
vSANクラスタはVMware ESXi2台(ESXi1、ESXi2)で構成し、残りの1台のESXi(ESXi3)は管理用として使用します。
また、2ノード構成の場合、Witness用の監視ホスト(ESXi4, ESXi4-VM)をVMware vSAN Witness Applianceでクラスタ以外にあるESXi3上に構築する必要があります。
VMware vSAN Witness Applianceが動作するマシンは、仮想的なVMware ESXiとしても動作します(ESXi4)が、実体は仮想マシンであるため、通常のVMware ESXiとは異なり、DeploymentManager経由やBMC経由での起動操作を行うことはできません。
SigmaSystemCenter、vCenter Server(vCenter Server Appliance利用可)は、vSANクラスタ外のESXi3上の仮想マシン(SSC-VM、VC-VM)にインストールします。
SigmaSystemCenter、vCenter Serverの仮想マシン(SSC-VM、VC-VM)は、SigmaSystemCenterにより自動的に認識されます。これらの仮想マシンは特別な仮想マシンのため、SigmaSystemCenterは、自動認識したこれらの仮想マシンに対する一部操作のガードやクラスタを安全にシャットダウンするための機能を提供しています。
また、vCenter Serverの仮想マシンについては、仮想マシンの名前とvCenter Serverのサブシステムとして登録するホスト名を一致させておく必要があります。一致していない場合は、SigmaSystemCenterが自動認識することができないため、[管理]ビューのvCenter Serverのサブシステムに対する[サブシステム編集]の画面にて、[マシン関連設定]の操作でvCenter Serverの仮想マシンを手動登録する必要があります。
vCenter HAを利用している場合は、vCenter Serverの仮想マシンは、Active、Passive、Witnessの3台で構成されますが、SigmaSystemCenterはPassive、Witnessの仮想マシンを自動認識することができません。
ssc update machine -subtypeコマンドで手動登録する必要があります。
「(1)システム構成」に記載の構成をSigmaSystemCenterに登録した場合、後述の図のようになります。
登録するまでの手順の概要は次の通りです。
各マシンにVMware ESXiをインストールします。
ESXi3上にvCenter Serverの仮想マシン(VC-VM)、Witnessアプライアンス(ESXi4-VM)を構築します。
vCenter ServerにESXi4-VMをWitnessとして登録します。
vCenter Serverを使用して、ESXi1、ESXi2、ESXi4でvSANクラスタを作成します。
ESXi3上で、SigmaSystemCenterの管理サーバVMの構築を行います。
SSV VMの作成、および、OSやSigmaSystemCenterのインストールを行います。
SigmaSystemCenter上でVC-VMを指定して、vCenter Serverのサブシステム登録します。
[運用]ビュー上でESXi1、ESXi2用に、グループ、ホストの設定を行い、[マスタマシン登録]を行います。
[仮想]ビューの[設定]メニュー下にある[ESXiを管理する]を実行し、ESXi3をスタンドアロンESXi環境のVMware ESxiマシンとして登録できるようにします。
仮想->ESXi->DefaultDataCener下で[VMサーバ追加]を実行し、ESXi3を登録します。
仮想マシンVM1, VM2を作成、構築し、[運用]ビュー上でグループ、ホストの設定を行い、[マスタマシン登録]を行います。