各種タイムアウト・待ち時間を設定する場合、レジストリ設定を変更する必要があります。 次項以降では、以下の設定について説明します。
以下設定について
電源操作全体のタイムアウト時間
電源ON後のOSステータスONまでのタイムアウト時間
シャットダウン (OSステータスOFF) 後の電源状態OFFまでのタイムアウト時間
起動完了待ち時間
シャットダウン完了待ち時間 (電源状態を確認できない場合)
BMC経由の各電源制御のタイムアウト時間設定について
「(3)DeploymentManager経由電源制御のタイムアウト時間」
DPM経由の各電源制御のタイムアウト時間設定について
仮想化基盤経由の各電源制御のタイムアウト時間設定について
電源制御操作における各種タイムアウト時間・待ち時間を、下記のレジストリにより設定することができます。
なお、すべての電源制御の操作は、その処理時間がPowerControlTimeoutの値を超えた場合、各タイムアウト時間や待ち時間の設定に関わらず、タイムアウトエラーで異常終了します。
必要に応じて、以下のレジストリから設定してください。
レジストリキー:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\NEC\PVM\ActionSequence
タイムアウト:
値名 | 対象マシン | 既定値 (秒) |
---|---|---|
電源制御開始から完了までのタイムアウト時間 | ||
PowerControlTimeout | すべて | 3600 |
電源状態がONになってからOS状態がONになるまでのタイムアウト時間 (物理マシンのみ) | ||
Startup_PollingTimeout | 物理マシン (仮想マシンサーバを除く) | 1800 |
Startup_PollingTimeout_VMServer_VMware | VMwareの仮想マシンサーバ | 1800 |
Startup_PollingTimeout_VMServer_HyperV | Hyper-Vの仮想マシンサーバ | 1800 |
Startup_PollingTimeout_VMServer_Kvm | KVMの仮想マシンサーバ | 1800 |
OS状態がOFFになってから電源状態がOFFになるまでのタイムアウト時間 (物理マシンのみ) | ||
Shutdown_PollingTimeout | 物理マシン (仮想マシンサーバを除く) | 1800 |
Shutdown_PollingTimeout_VMServer_VMware | VMwareの仮想マシンサーバ | 1800 |
Shutdown_PollingTimeout_VMServer_HyperV | Hyper-Vの仮想マシンサーバ | 1800 |
Shutdown_PollingTimeout_VMServer_Kvm | KVMの仮想マシンサーバ | 1800 |
複数のマシンが電源制御操作の対象となる場合、PowerControlTimeoutは、すべてのマシンに対する電源制御処理が完了するまでのタイムアウト時間となります。
PowerControlTimeoutは、電源制御ジョブの内部で使用されるタイムアウト値であり、ジョブ実行時間の厳密なタイムアウト値ではありません。そのため、電源制御ジョブの実行時間は、PowerControlTimeoutの値を超過する可能性があります。
仮想マシンの一斉起動・再起動時に時間差実行が行われる場合、PowerControlTimeoutは、時間差実行グループ単位でのタイムアウト時間となります。
このため、ジョブがタイムアウト終了となる場合のジョブ実行時間は、各実行グループの実行開始が遅延した分 (時間差間隔 * (実行グループ数-1)) だけPowerControlTimeoutの値よりも大きくなる可能性があります。
仮想マシンの一斉起動・再起動時の時間差実行の処理の流れについては、「1.8.5. 仮想マシンの一斉起動・再起動時の時間差実行について」を参照してください。
起動完了待ち時間
値名 | 対象マシン | 既定値 (秒) |
---|---|---|
OS状態がONになってから起動完了までの待ち時間 | ||
Startup_WaitTimeAfterOSOn ※1 | 物理マシン (仮想マシンサーバを除く) | 60 |
Startup_WaitTimeAfterOSOn_VMServer_VMware ※1 | VMwareの仮想マシンサーバ | 60 |
Startup_WaitTimeAfterOSOn_VMServer_HyperV ※1 | Hyper-Vの仮想マシンサーバ | 60 |
Startup_WaitTimeAfterOSOn_VMServer_Kvm ※1 | KVMの仮想マシンサーバ | 60 |
Startup_WaitTimeAfterOSOn_VM_VMware | VMwareの仮想マシン | 0 |
Startup_WaitTimeAfterOSOn_VM_HyperV | Hyper-Vの仮想マシン | 0 |
Startup_WaitTimeAfterOSOn_VM_Kvm | KVMの仮想マシン | 0 |
電源状態がONになってから起動完了までの待ち時間 (対象マシンがDPM / 仮想化基盤製品のいずれにも登録されていない場合) | ||
Startup_WaitTimeAfterPowerOn | 物理マシン (仮想マシンサーバを除く) | 0 |
シャットダウン完了待ち時間 (対象が物理マシンで、BMC経由の電源制御が有効でない場合のみ)
値名 | 対象マシン | 既定値 (秒) |
---|---|---|
OS状態がOFFになってからシャットダウン完了までの待ち時間 | ||
Shutdown_WaitTimeAfterOSOff ※2 | 物理マシン (仮想マシンサーバを除く) | 60 |
Shutdown_WaitTimeAfterOSOff_VMServer_VMware | VMwareの仮想マシンサーバ | 60 |
Shutdown_WaitTimeAfterOSOff_VMServer_HyperV | Hyper-Vの仮想マシンサーバ | 60 |
Shutdown_WaitTimeAfterOSOff_VMServer_Kvm | KVMの仮想マシンサーバ | 60 |
下記の既存レジストリについては、値が存在する場合、使用されます。
本レジストリは既存バージョンとの互換のためにあります。将来のバージョンで使用できなくなる可能性がありますので、できるだけ使用しないでください。
※1
レジストリ値から適切な待ち時間を算出します。ただし、対象マシンが仮想マシンサーバの場合は、算出した値が新規レジストリ値より大きい場合のみ使用されます。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\NEC\PVM\DPMProvider-WaitingPowerON:
対象マシンが物理マシンの場合、起動開始から完了までの時間 (起動時の待ち時間含む・秒)
※2
レジストリ値から適切な待ち時間を算出します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\NEC\PVM\DPMProvider-WaitingPowerOFF:
対象マシンが物理マシン (仮想マシンサーバを除く) の場合、シャットダウン開始から完了までの時間 (シャットダウン後の待ち時間含む・秒)
必要に応じて、以下のレジストリからBMC経由の各電源制御のタイムアウト時間を設定できます。
レジストリキー:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\NEC\PVM\Provider\Pim
タイムアウト:
| 値名 | 既定値 (秒) |
---|---|---|
電源ON開始から処理終了までのタイムアウト | PowerOnTimeout | 180 |
強制OFF開始から処理終了までのタイムアウト | PowerOffTimeout | 180 |
パワーサイクル開始から処理終了までのタイムアウト | PowerCycleTimeout | 360 |
ACPIシャットダウン開始から処理終了までのタイムアウト | ShutdownTimeout | 900 |
ResetTimeoutはありません。起動は電源ONが利用されるため、PowerOnTimeoutの値が参照されます。
必要に応じて、以下のレジストリからDPM経由の各電源制御のタイムアウト時間を設定できます。
レジストリキー:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\NEC\PVM\DPMProvider
タイムアウト:
| 値名 | 既定値 (秒) |
---|---|---|
シャットダウン開始から処理終了までのタイムアウト | ShutdownTimeout | 900 |
再起動開始から処理終了までのタイムアウト | RebootTimeout | 1800 |
なお、DPMによる起動確認は、SigmaSystemCenterにおける起動確認とは異なるため、DPMの起動確認結果は反映されません。そのため、DPMサーバの詳細設定で [リモート電源ONタイムアウト] に設定した内容は、SigmaSystemCenterの実際の動作には影響がありません。
DPMサーバの詳細設定 ([リモート電源ONタイムアウト]) の確認方法は、以下のとおりです。
DPMのWebコンソールを起動します。
タイトルバーの [管理] をクリックし、[管理] ビューに切り替えます。
ツリービューから [DPMサーバ] をクリックします。
メインウィンドウにDPMサーバの基本情報が表示されます。
[設定] メニューから [詳細設定] をクリックします。
「詳細設定」ウィンドウが表示されます。
[ネットワーク] タブを選択して、[リモート電源操作の設定] グループボックスの [リモート電源ONタイムアウト] を確認します。
必要に応じて、以下のレジストリから仮想化基盤経由の各電源制御のタイムアウト時間を設定できます。
レジストリキー:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\NEC\PVM\Provider\VM
仮想化基盤製品共通の指定値です。各製品のサブキーの指定値がない場合や、指定値が0の場合に使用されます。
タイムアウト:
| 値名 | 既定値 (秒) |
---|---|---|
起動開始から処理終了までのタイムアウト | StartupTimeout | 600 |
電源ON開始から処理終了までのタイムアウト | PowerOnTimeout | 120 |
シャットダウン開始から処理終了までのタイムアウト | ShutdownTimeout | 600 |
強制OFF開始から処理終了までのタイムアウト | PowerOffTimeout | 60 |
再起動開始から処理終了までのタイムアウト | RebootTimeout | 600 |
リセット開始から処理終了までのタイムアウト | ResetTimeout | 180 |
サスペンド開始から処理終了までのタイムアウト | SuspendTimeout | 120 |
仮想マシンサーバのシャットダウン開始から処理終了までのタイムアウト | VMServerShutdownTimeout | 900 |
仮想マシンサーバの再起動開始から処理終了までのタイムアウト | VMServerRebootTimeout | 1800 |
レジストリキー:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\NEC\PVM\Provider\VM\VMware
管理対象マシンがVMwareで管理されている場合、本サブキーの設定値が使用されます。
タイムアウト:
| 値名 | 既定値 (秒) |
---|---|---|
起動開始から処理終了までのタイムアウト | StartupTimeout | 0 |
電源ON開始から処理終了までのタイムアウト | PowerOnTimeout | 320 |
シャットダウン開始から処理終了までのタイムアウト | ShutdownTimeout | 0 |
強制OFF開始から処理終了までのタイムアウト | PowerOffTimeout | 260 |
再起動開始から処理終了までのタイムアウト | RebootTimeout | 0 |
リセット開始から処理終了までのタイムアウト | ResetTimeout | 380 |
サスペンド開始から処理終了までのタイムアウト | SuspendTimeout | 320 |
仮想マシンサーバのシャットダウン開始から処理終了までのタイムアウト | VMServerShutdownTimeout | 0 |
仮想マシンサーバの再起動開始から処理終了までのタイムアウト | VMServerRebootTimeout | 0 |
レジストリキー:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\NEC\PVM\Provider\VM\HyperV
管理対象マシンがHyper-Vで管理されている場合、本サブキーの設定値が使用されます。
タイムアウト:
| 値名 | 既定値 (秒) |
---|---|---|
起動開始から処理終了までのタイムアウト | StartupTimeout | 1800 |
電源ON開始から処理終了までのタイムアウト | PowerOnTimeout | 120 |
シャットダウン開始から処理終了までのタイムアウト | ShutdownTimeout | 1200 |
強制OFF開始から処理終了までのタイムアウト | PowerOffTimeout | 60 |
サスペンド開始から処理終了までのタイムアウト | SuspendTimeout | 180 |
仮想マシンサーバのシャットダウン開始から処理終了までのタイムアウト | VMServerShutdownTimeout | 1800 |
仮想マシンサーバの再起動開始から処理終了までのタイムアウト | VMServerRebootTimeout | 2400 |
RebootTimeout、ResetTimeoutはありません。再起動は、シャットダウンや起動の組み合わせで行われるため、ShutdownTimeoutやStartupTimeoutなどの値が参照されます。