ロードバランサグループとは、クライアントが接続する先の仮想サーバや振り分け先となるリアルサーバなど、ロードバランサの処理における関連付いた一連の設定をひとまとめにしたものです。ロードバランサグループにより、ロードバランサの設定管理がしやすくなります。
ロードバランサグループは、次のように仮想サーバ側の設定とリアルサーバ側の設定の組み合わせで構成されます。
仮想サーバ側の設定
IPアドレス、ポート番号
クライアントがアクセスする対象のIPアドレス、ポート番号を設定します。
負荷分散方式
リアルサーバにトラフィックを振り分けるアルゴリズムを選択します。指定可能な負荷分散方式について、「5.8.3. 負荷分散方式」で説明します。
以下の関連の設定があります。
CPU負荷による重み付け
負荷分散方式にWeightを選択し、本設定を有効にすると、リアルサーバのCPU負荷を参照した動的な重み付けによる負荷分散が行われます。IntersecVM/LBの分散ノードモジュールが必要です。
変換方式
クライアントとリアルサーバ間におけるパケットの転送方法を設定します。変換方式の詳細について、「5.8.4. 変換方式」で説明します。
セッション維持方式
クライアントとリアルサーバ間のセッションを維持するための方式を設定します。指定可能なセッション維持方式について、「5.8.5. セッション維持方式」で説明します。
以下の関連の設定があります。
固定化時間
セッションを維持する時間を設定します。使用中のセッションについて、固定化時間内にトラフィックがない場合、そのセッションは破棄されます。
クッキー
セッション維持方式にCookieを選択した場合、セッション管理に利用するクッキーの名前を入力します。
Cookie固定化時間
セッション維持方式にCookieを選択した場合に設定します。Cookieが払い出された後のセッションを維持する時間を設定します。
プロトコル
使用するプロトコルがTCPかUDPかを設定します。
リアルサーバ側の設定
ネットワークアドレス、サブネットマスク
クライアントからのトラフィックの振り分け先となるリアルサーバ群が所属するネットワークアドレスを設定します。仮想サーバに対するアクセスは、ロードバランサから指定のネットワークアドレスに該当するリアルサーバへ転送されます。振り分け先の対象となるリアルサーバは、このネットワークアドレスに所属している必要があります。
ポート番号
仮想サーバのポート番号から変換するリアルサーバのポート番号を設定します。Linux Virtual Serverで変換方式にDSRを設定したとき、または、InterSecVM/LBでL4負荷分散を利用するときはポート番号の設定は使用されません。指定のポート番号は無視されます。
複数のポート番号の指定が必要な場合、"-"を使用して範囲指定を行うか、","区切りで複数を設定します。
例) 範囲指定の場合: 80-90 複数指定の場合: 80, 8080
重み
負荷分散方式にWeightを選択した場合、リアルサーバにセットする重みとして使用されます。
クライアントIPアドレス
クライアント側のIPアドレス範囲を設定します。指定のクライアントからのトラフィックを任意のリアルサーバに振り分けることができます。
URL
セッション維持方式にURLを選択した場合に設定します。クライアントから送信されるHTTPリクエストのURL情報のパターンを設定します。指定のパターンのHTTPリクエストを任意のリアルサーバに振り分けることができます。
クライアントタイプ
セッション維持方式にClientTypeを選択した場合に設定します。指定の種類のクライアントからのHTTPリクエストを任意のリアルサーバに振り分けることができます。
以下の図のように、SigmaSystemCenterは、ロードバランサグループとホスト設定のIPアドレスの設定の情報を用いて、ロードバランサに対して制御を行います。