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WebOTX Manual V10.3 (第4版) 目次を表示 |
パスワード情報を取り扱うことはセキュリティ上の問題があるため、マイグレーション機能では移行できません。移行完了したのち、パスワードの再設定を行ってください。
なお、移行先のドメインのパスワードは既定のadminadminとして移行します。その他のパスワードはダミーの値("password") に変換して移行します。
ただし、以下に指定されたSSLのパスワード情報はそのまま採取されます。 問題がある場合は、これらのパスワード情報を変更した後に採取を行ってください。
管理ドメインから設定情報を採取しない場合、管理ドメインの設定に加えて、ユーザドメインに関する以下の設定が移行できません。
WebOTX Batch Serverで提供している特殊なドメイン(バッチドメイン)は、マイグレーション機能のサポート対象ではありません。設定情報の採取時に、採取対象から除外してください。
マイグレーション機能ではIRM (Information Rights Management) を設定したMicrosoft Excel 形式のファイルをサポートしていません。パラメータシート (Microsoft Excel 形式) にはIRMを設定しないでください。
移行が途中で中止されたドメインは、設定情報の反映機能を再実行すると一度削除されて再作成されます。その際に削除または再作成に失敗することがあります。削除または再作成に失敗した場合は、失敗したドメインを手動で削除してから設定情報の反映機能を再実行してください。
設定情報の採取機能ではファイルの作成・削除を含むファイル操作を行うため、管理者権限のあるユーザで実行する必要があります。Windowsの場合はAdministrator権限を持っているユーザ、Linux/HP-UXの場合はrootグループに所属しているユーザで実行してください。
移行先環境が WebOTX Application Server Express の場合、WebOTX V9.1以降には同時処理数が100までという緒元制限が存在します。移行後の環境において同時処理数が100を超える場合、同時処理数を100以下に設定してください。諸元制限についての詳細は[インストールガイド(Windows)]または[インストールガイド(Linux)]または[インストールガイド(HP-UX)]を参照してください。
[同時処理数の設定箇所]
リファレンス > 設定 > Webコンテナ > Webコンテナ設定項目一覧 > MOで設定可能な項目一覧 > max-thread-pool-size
WebOTX V9ではアプリケーション名の規約を厳密にチェックするようになりました。そのため、アプリケーション名の規約に違反するアプリケーションは、旧バージョンで配備できていたとしても移行することはできません。
アプリケーション名の規約については [ 配備 > アプリケーション配備 > 配備・再配備・置換 > アプリケーション名の規約 ] を参照してください。
移行元の環境でアプリケーション名の規約に違反するアプリケーションを配備している場合は、移行元の設定情報を採取する前に、以下のいずれかを実施して対処してください。
移行先の環境がStandard、またはEnterpriseの場合に配備時に下記の警告ログが出力されることがあります。
Exception invoking method in runtime bean start Target exception message: プロセスグループ{プロセスグループ名}が停止していないため、起動処理を行いませんでした。
上記メッセージが出力された場合でもマイグレーション、及び配備操作は問題なく完了します。
以下の配備オプションに指定した値は移行されません。これらのオプションの値を移行したい場合は、移行完了後にアプリケーションを一度配備解除し、必要なオプションを指定して再配備してください。
移行後、次のマニュアルを参照し必要に応じた準備作業を実施の上、正しい接続先が指定されていることを確認し、必ず接続テストを実施してください。
・[ リファレンス > 設定 > JDBCデータソース > クラスパス設定]
・[ インストールガイド ] の該当する製品のインストールガイド(PDF)における [ 環境構築後の作業 > データベースを使用するための準備作業 (Java)]
・[ 注意制限事項 > JDBCデータソース ]
なお、移行先のWebOTXにてインポート前にJDBCドライバをクラスパス設定していない場合は、インポート時に次の例外が発生します。上述の「クラスパス設定」を行うことにより解消してください。java.sql.SQLException: [NEC][WOJDBC] class not found : ...
dsadmコマンドのプロパティファイルの移行対象は次のファイルのみです。独自に作成されたプロパティファイルについては、マイグレーション実施前に、予め次のファイルに設定しておくか、もしくは手動にて移行を行ってください。
${AS_INSTALL}/config/jdbc/dsadm.properties
Webサーバ 2.xからの移行の場合、移行対象外のディレクティブについては、手動で移行する必要があります。その際、次のバージョンのディレクティブについては、変更がありますので、注意が必要です。
変更点 | 変更概要 |
---|---|
ディレクティブ名変更 |
AcceptMutex / LockFile / RewriteLock / SSLMutex / SSLStaplingMutex / WatchdogMutexPath → Mutex |
ディレクティブ設定値変更 |
KeepAlive: On / Off のみ指定可 アクセス制御の設定方法の変更(Order / Allow / Deny / Satisfy ディレクティブではなく、Requireディレクティブを利用する。ただし、mod_access_compatモジュールを有効にすることで、旧ディレクティブも利用可能。) |
移行元のバージョンによっては、変更していない定義が差分としてパラメータシートに出力される場合があります。基本的には、変更していない部分の移行先への反映は不要です。
次のものは、移行しません。必要に応じて、手動で移行してください。
また、Windows版からUNIX版への変換の場合、マイグレーションアシスタントで移行対象としているディレクティブ値のうち、次のものは、移行先へ反映しません。必要に応じて、関連するディレクティブ値を変更してください。
パスワードは移行対象外です。
移行元で指定されていたパスワードは、ダミーの値("password")に変換して移行します。
必要に応じて、移行先で正しいパスワードを設定してください。
V10.3でパスワードの暗号化に対応したため、移行先で正しいパスワードを設定するまでの間、ORBコンフィグの操作によるC++プロパティ設定値の取得がエラーとなる場合があります。
移行先環境での反映中に、次のようなログにエラーが記録される場合があります。
反映過程での一時的な事象であり、移行は問題なく完了します。
ERROR:CORBA::NO_RESPONSE,1144,COMPLETED_NO
WARN JNDI - OTX04100010: JNDIサーバRMI-IIOPオブジェクトのCosNamingサーバへの登録が、最大待ち合わせ時間 [120] 秒までに完了しませんでした。CosNamingサーバが正常に起動しているか確認してください。 [main] WARN CORE - Cannot bind remote reference of JNDI service to CosNaming server [main]
ERROR OBJECTBROKER - OTX06020010: Namesv の起動確認でエラーが発生しました [main] ERROR OBJECTBROKER - OTX06000010: ObjectBroker Lifecycle Ready でエラーが発生しました [main] ERROR ROOT - OTX01180012: 監視対象は起動していません。:domain0:category=monitor,type=alive-check-monitor,J2EEServer=server,name=WebOTXCOSNamingService-state [WOAliveCheckMonitor:WebOTXCOSNamingService-WebOTXCOSNamingService] WARN ROOT - OTX01180035: 状態は不正です。:domain0:j2eeType=WebOTXCOSNamingService,name=WebOTXCOSNamingService,J2EEServer=server,category=runtime [WOAliveCheckMonitor:WebOTXCOSNamingService-WebOTXCOSNamingService] ERROR ROOT - OTX01180013: 監視対象は実行されていません。:domain0:category=monitor,type=alive-check-monitor,J2EEServer=server,name=WebOTXCOSNamingService-state [WOAliveCheckMonitor:WebOTXCOSNamingService-WebOTXCOSNamingService]
次のファイルは、移行されません。必要に応じて、移行先で設定してください。
Javaコード向けの非互換チェック規則は、そのチェック対象はソースフォルダ内のJavaファイルです。JSPファイル内のJavaコードや*.classファイルはチェックされません。
また、リフレクションでインスタンスやメソッドを呼び出す場合もチェックされません。
Java SE向けの非互換チェックでは、update での差分のチェック項目があります。但し、チェック項目の有効性制御はメジャーバージョンによる制御をしているため、指摘結果は実際に利用するupdateによっては問題ない場合があります。
例えば、Java SE 6向けのチェック項目“Runtime クラスの exec メソッドでの振る舞いの変更を確認してください”は、対象プロジェクトの Javaのビルド・パス に JRE システム・ライブラリー でJava SE 6を指定する場合に Runtime.exec() メソッドの利用が検出されますが、本件はJava SE 6 update 51 以降での変更のため、Java SE 6 update 45 以下を利用した場合は問題ありません。
CORBA/共有アプリケーションを移行したい場合、アーカイブ用ファイルの拡張子は小文字を利用してください。 つまり、モジュールファイル、ifファイル、プロパティファイルの拡張子は小文字を利用してください。
設定情報の配備を行った際の進行情報ダイアログで、表示されるメッセージがダイアログの大きさに収まりきらない場合、設定情報反映の進捗率メッセージが省略される場合があります。
設定情報圧縮ファイルのインポートウィザードで、一旦、ウィザードの初期画面(「移行元設定情報のインポート」)に戻った場合、移行先画面で設定したすべての設定値は既定値に戻ります。
パラメータシートビューのメッセージ欄ならびにそのツールチップで表示できるメッセージの文字数は256文字までとなります。 メッセージが切れた場合、パラメータシートファイル(ParameterSheet.xlsx)の内容を直接確認してください。
Developer上でのパラメータシートファイル(ParameterSheet.xlsx)の直接の編集は行わないでください。パラメータシート を再作成した際、編集された内容が設定ファイルの値で上書きされます。
移行先で利用できるプロセスグループの設定値「WebOTX AS バージョン」「モジュールの種類」の範囲で、プロセスグループをマイグレーションする事が出来ます。その設定値が範囲外の場合はマイグレーションに失敗します。移行先で利用できるプロセスグループの範囲は次を参照下さい。
[ 構築・運用 > ドメインの構築 > TPシステム > 操作・状態確認(プロセスグループ) > 作成・削除 ]
olfリスナはマイグレーション対象外です。移行先で利用する場合は、マイグレーション後に設定して下さい。
移行先サーバに設定情報を反映する際、プロセスグループ作成時に${INSTANCE_ROOT}/logs/agent.logに次の警告が出力されます。
WARN TPMMGR - OTX07140002: TP モニタ管理プロセスへのコマンド要求がエラーになりました:<日時> TPS12-00212 TPモニタは起動していません: TPM_NAME(<システム名>)
WARN TPMMGR - OTX07140002: TP monitor adminstration process command error :<日時> TPS12-00212 TP-Monitor is not running: TPM_NAME(<システム名>).
プロセスグループ作成時にTPシステムが停止しており、アプリケーショングループのステータスをTPAから取得できないためです。
プロセスグループは正常に作成されており、動作に問題はありません。
移行先サーバに設定情報を反映する際、コネクタモジュール構成情報を移行する場合に ${INSTANCE_ROOT}/logs/agent.log およびプロセスグループのログに以下の警告が出力されます。インポート処理完了時までにコネクタモジュールが遅延ロードされるため、動作に問題はありません。
WARN RAR9600: unable to deploy resource : <リソース>. Following exception occurred : <例外>
EJB仕様にある、TimerBean、CMP、BMP は、アプリケーション配備時にDBアクセスを行う場合があります。そのため、これらのアプリケーションをDBへの接続環境が整っていない環境へ移行すると配備に失敗します。
これらのアプリケーションが移行元環境に配備されている場合は、移行対象から外し、環境移行後にDB環境を整えた後、手動で配備してください。
移行元の環境が、V9.20.xx.xx である場合、otxadmin コマンドの get の結果がエンコードされる不具合が原因で、設定情報を正しく移行することができません。移行元環境に V9.22.01 標準修正モジュールを適用した後に、移行を行ってください。
WebOTX V9をStandard以上のエディションでインストールするとWebサーバの連携先はエージェントプロセスのHTTPリスナか、TPシステムのAJPリスナ(もしくは、IIOPリスナ)のいずれかでした。 しかし、WebOTX V10ではエージェントプロセスのHTTPリスナと、TPシステムのAJPリスナの両方と連携します。 V9からV10に移行するとV9でWebサーバ連携に使用していたポートはV10のエージェントプロセスと連携するためのポートに使用します。 TPシステムのAJPリスナと連携するポート番号は既定値が使用れますが、複数のドメインを移行すると既定値同士で競合してしまいます。 そのため複数ドメインを移行する場合、ドメイン毎にTPシステムのAJPリスナとの連携ポート番号(*1)をパラメータシートで重複しない値に指定してください。
物理的な送信先に滞留しているJMSメッセージについては、移行されませんので、あらかじめ、移行前の環境で処理してください。
JMSサーバとのSSL通信で使用するキーストアファイル(${AS_INSTALL}/wojms/etc/keystore)、および、SSLキーストアのパスワードのプロパティ(wojms.keystore.password)値は、移行しません。必要に応じて、[ リファレンス > 設定 > JMS > その他の設定項目・設定方法 > SSL通信を利用するための設定 ] を参照し、移行先で設定を行ってください。
スキーマ設定ファイルは、${AS_INSTALL}/config/jax-ws配下のcustom-schema.xmlのみがマイグレーション機能による移行の対象となります。それ以外のディレクトリに配置されたスキーマ設定ファイルについては手動で移行してください。
次のMOについては、移行しません。マイグレーション処理完了後に、対象のアプリケーションの配備後、「データプリロード設定の作成」操作を行った上で、各属性値を反映してください。
パラメータシート再作成を実行すると、パラメータシートの「移行元環境情報」シートに出力されたファイル差分情報が変更されます。 初回変換時に出力されたパラメータシートを退避してから、パラメータシート再作成を実行してください。
特定のアプリケーション名を持つWebアプリケーションを複数移行すると、移行先への配備時に他のWebアプリケーションのコンテキスとルートで配備され、 コンテキストルートの競合エラーが発生する場合があります。その場合は該当するアプリケーションを移行対象外とし、移行完了後に手動で配備してください。
上記の条件に全て合致する環境からマイグレーション機能を利用して移行する時、移行時にWebサーバ連携用ポート番号を変更すると管理ドメインのログに次のエラーが出力されます。
ERROR ADMIN - OTX28020100: 対象のMBeanが存在しなかったため、server.web-container.plugin-configの設定に失敗しました。
このエラーは、移行先の環境に存在しないMOに対してポート番号の変更を適用しようとするため出力されています。しかし、移行自体は問題なく行えていますので、このエラーメッセージは無視してください。
移行元で追加された、「アプリケーションサーバ/ORBコンフィグ」の「C++(操作/プロパティ設定)」と「Java(操作/プロパティ設定)」の値を変更できません。移行後に変更してください。