4. オートメーションエラー

CORBAゲートウェイ および、EJBゲートウェイは実行時にエラーが発生した場合、クライアントアプリケーションにエラーメッセージを次のような形式で返却します。

実行時エラー 'Error Code1(Error Code2)':
オートメーションエラーです。

この Error Code2の値からエラーの原因を判定することができます。この値が "-xxxxxxxxxx" (x は、任意の10進数)の場合は、この値を16進数に変換した値がエラーコードになります。

エラーコードの先頭2バイトが A1の場合、WebOTXの内部でエラーが発生したことを示します。先頭2バイトが A1以外の場合、WebOTXの外部でエラーが発生したことを示し、この値は Visual Basicや ActiveXコントロールなどのエラーコードになります。

エラー
コード
原 因 対応方法
A1028101 インタフェースに対応する制御ファイルが存在しません。 開発環境の場合、IFコンパイラを使用して制御ファイルを生成してください。
クライアント実行環境の場合、ダウンローダを使用して制御ファイルを取得してください。
A1028102 ORBの初期化 または、名前サーバの取得に失敗しました。 WebOTX Clientをインストールしてください。または、Download Serverに含まれるクライアントランタイムをインストールしてください。
名前サーバが設定されているか確認してください。
A1028104 利用しようとしたオペレーションが制御ファイルに存在しません。 開発環境の場合、IFコンパイラを使用して制御ファイルを再度生成してください。クライアント実行環境の場合、ダウンローダを使用して最新状態の制御ファイルを取得してください。
A1028106 名前サーバにファクトリオブジェクトが登録されていません。 参照する名前サーバに誤りがないか確認してください。
名前サーバに登録されているか確認してください。
クライアントからアプリケーションサーバのホスト名を名前解決できるか確認してください。
名前サーバに登録されているアプリケーションサーバの情報は、既定ではホスト名が使用されるため、クライアントはそのホスト名を名前解決できる必要があります。
サーバアプリケーションが WO_Factoryインタフェースを実装しているか確認し、実装していない場合は WO_Factoryインタフェースを実装してください。
IDLコンパイラ(woi2j, woigenxx)で生成したスケルトンソースを使用することにより、WO_Factoryインタフェースを実装することができます。
A1028107 サーバでファクトリオブジェクトの生成に失敗しました。 対象のサーバアプリケーションが起動しているか確認してください。
対象のサーバアプリケーションのトレースをレベル7で採取して、原因を調査してください。
A1028108 使用可能なサーバオブジェクト数を超えました。 一つのクライアントアプリケーションから、接続できるサーバオブジェクト数の上限値(2048)を超えました。クライアントアプリケーションを修正し上限を超えないようにしてください。
A102810B オペレーションの実行に失敗しました(マイナーコード)。 サーバオブジェクトの実行に失敗しました。マイナーコードには CORBA例外のマイナーコードが設定されます。詳細については、リンク先のマイナーコードに対応した説明を参照してください。

[マイナーコードが1038の場合]
受信データが最大メッセージサイズ(既定値: 8Mバイト)を超過した可能性があります。最大メッセージサイズを拡張するには、[運用編 > チューニング > 電文長の長いメッセージの送受信]を参照して、クライアント側に MaxMessageSizeを設定してください。

[マイナーコードが1025の場合]
クライアントからアプリケーションサーバのホスト名を名前解決できるか確認してください。
名前サーバに登録されているアプリケーションサーバの情報は、既定ではホスト名が使用されるため、クライアントはそのホスト名を名前解決できる必要があります。
A102810C オペレーション の引数の数が不正です。 引数を正しい数に修正してください。
A102810D オペレーションの返却値の型が不正です。 返却値には CORBA, EJBゲートウェイで使用可能な型を使用してください。
A102810E オペレーションのn番目の引数の型が不正です。 引数には CORBA, EJBゲートウェイで使用可能な型を使用してください。
A102810F メモリが足りません。 クライアントマシン上の他のアプリケーションを終了するなどにより、使用可能なメモリ容量を増加するようにしてください。
A1028111 配列要素のマーシャリングに失敗しました。 CORBA, EJBゲートウェイのトレースをレベル7で採取して、原因を調査してください。
A1028112 クライアント管理ライブラリの初期化に失敗しました。 クライアントマシンのヘルスチェックや非同期メッセージ通信などを処理する機能の初期化に失敗しました。本機能は使用できません。
CORBA, EJBゲートウェイのトレースをレベル7で採取して、原因を調査してください。
A1028113 サーバオブジェクトの取得に失敗しました。 CORBA, EJBゲートウェイのトレースをレベル7で採取して、原因を調査してください。
A1028114 サーバオブジェクトが不正です。 サーバオブジェクトがCORBA, EJBオブジェクトでありません。[アプリケーション開発ガイド]を参照してサーバオブジェクトを作成してください。
A1028115 クライアントアライブチェック機能が使用できません。 トレースレベル7で採取したCORBA, EJBゲートウェイのトレースファイルと、イベントジャーナルを採取し、開発元に解析を依頼してください。
A1028117 オペレーションの応答がありません(マイナーコード)。 オペレーション実行時にCORBA例外の CORBA::NO_RESPONCE が発生しました。マイナーコードには CORBA例外のマイナーコードが設定されます。詳細については、リンク先のマイナーコードに対応した説明を参照してください。

[マイナーコードが1141の場合]
次の2つの可能性があります。
  • 1回目の実行で発生した場合は、サーバと通信できない状況である可能性があります。サーバの起動状態と、クライアントとサーバの通信経路を確認してください。
  • 繰り返し実行している状況で途中から発生した場合は、クライアントの一時ポートを使い切った可能性があります。 クライアントの一時ポートの使用状況は、netstat -a を実行して、一時ポートに空きがあることを確認してください。
[マイナーコードが1148の場合]
メソッド呼び出しが最大待ち時間(既定値: 30秒)を超過した可能性があります。最大待ち時間を拡張するには、[WebOTX Object Broker C++ > 運用ガイド > 環境設定について > 共通の設定項目]を参照して、クライアント側に RequestTimeoutを設定してください。
CORBAゲートウェイの場合、最大待ち時間はAPIのSetTimeoutで設定することができ、SetTimeoutの設定は Object Brokerの RequestTimeoutより優先します。
A1028118 名前付き引数はサポートしていません。 名前付きの引数は使用しないでください。
A1028119 ブリッジ型情報のバージョンが違います。 開発環境の場合、IFコンパイラを使用して制御ファイルを再度生成してください。クライアント実行環境の場合、ダウンローダを使用して最新状態の制御ファイルを取得してください。
A1028120 ブリッジ型情報の形式が不正です。 ブリッジ型情報のファイルが壊れています。開発環境の場合、IFコンパイラを使用して制御ファイルを再度生成してください。クライアント実行環境の場合、ファイルを削除した後、ダウンローダを使用して最新状態の制御ファイルを取得してください。
A1028121 ブリッジ型情報が登録されていません。 ブリッジ型情報の登録に失敗しています。開発環境の場合、IFコンパイラを使用して制御ファイルを再度生成してください。クライアント実行環境の場合、ダウンローダを使用して最新状態の制御ファイルを取得してください。
A1028122 ブリッジ型情報がありません。 ブリッジ型情報が見つかりません。開発環境の場合、IFコンパイラを使用して制御ファイルを再度生成してください。クライアント実行環境の場合、ダウンローダを使用して最新状態の制御ファイルを取得してください。
A1028123 コネクションが切断されました。 運用管理ツールから強制切断された可能性があります。再度メソッドを実行すると、自動的に再接続します。
クライアント無通信監視の機能によって、サーバから切断された可能性があります。再度メソッドを実行すると、自動的に再接続します。
一度に多くのクライアントアプリケーションを起動した場合、サーバ側のライセンス数 または、同時接続クライアント数を超えた可能性があります。時間をおいて起動してください。
A1028253 サーバAPでオペレーションの実行中に例外が発生しました(3923)。 サーバアプリケーションのトレースファイルをレベル7で採取して、例外が発生した原因を調査してください。
A1028257 オペレーションの実行上限時間を超えました(3927)。 サーバアプリケーションのトレースファイルをレベル7で採取して、サーバ側で処理に時間が掛かる原因を調査してください。または、オペレーション実行上限時間の見直しを検討してください。
A102825A Richクライアントからインターフェースの生成はできません(3930)。 ASP実行時にのみ本エラーが発生します。運用管理ツールでWebサーバのIPアドレスをWebAPアカウントに設定してください。
A1028200

A10282FF
オペレーションの実行に失敗しました(マイナーコード)。 マイナーコードには Standard Edition、Enterprise EditionのCORBA例外 のマイナーコードが設定されます。詳細については、リンク先のマイナーコードに対応した説明を参照してください。

エラーコードとマイナーコードの関係は次の通りです。
エラーコード = A1027300 + マイナーコード

[マイナーコードが3933の場合]
送信 または、受信の電文長が最大値を超過した可能性があります。電文長の最大値を超過したデータは送受信できません。詳細については、[注意制限事項 > TPモニタ > 電文長に関する制限事項]を参照してください。
A1028300 名前サーバの応答がありません。 参照する名前サーバに誤りがないか確認してください。
A1028301 名前サーバから取得できません。 名前サーバに登録されているか確認してください。