| 3. 実行環境 |
WebAP JSPの注意制限事項、および、WebAP JSP を利用して開発したアプリケーションに関する注意制限事項について説明します。
| 3.1 アプリケーションの実行 |
バージョン2.1xのWebAP JSP Developer で作成したアプリケーションは、使用するWebサーバ、Servletコンテナの種類を変更すると、最新版のWebAP JSPで動作しない場合があります。その場合は、最新版のWebAP JSP Developer でプロジェクトを読み込み、アプリケーションの再作成(ソース生成、JSP生成、コンパイル、ファイル転送)を行ってください。
サーバAPの作成時に使用したIDL(IF)ファイルと、WebAP JSP Developer のフェーズ設定で使用したIDL(IF)ファイルが異なる場合、サーバAPとの接続がタイムアウトし、Webブラウザにエラーが表示されることがあります。
サーバAP内でExceptionが発生した後、エラーになったサーバAPと同じIDL(IF)ファイル中の他のメソッドも正常に実行できなくなることがあります。その場合はWebサーバを再起動してください。
サーバAPを新規登録後、または再登録後、そのサーバAPに対してブラウザから実行を行った場合、エラーを返される場合があります。その場合、Servletコンテナを再起動してください。
一台のマシン上の複数のWebブラウザからWebAP JSP のWebアプリケーションを実行するとき、Cookieの値をどのように管理するかはWebブラウザに依存します。
現在確認している範囲では、以下のような動作になります。
| 3.2 ログ |
アクセスログ、トレースログを出力すると、処理速度が遅くなります。
| 3.3 Windows版実行環境 |
WebAP JSPでは、大文字/小文字を区別します。
Webブラウザに入力するURLで、プロジェクト名、トランザクション名、フェーズ名の大文字/小文字を間違って入力すると、フェーズ実行時にエラーが発生します。
JSP開発ツールで作成したときに指定したとおりに、大文字/小文字を正しく入力してください。
Webブラウザからプロジェクト名やトランザクション名を指定しなくても良いように、WebAP JSPへのURLをハイパーリンクとして記述したメニュー用のHTML画面などを用意されることを推奨します。
| 3.4 MFDL移行 |
MFDL移行したWebアプリケーションをWindows上のWebブラウザから実行する場合は、Netscape Navigator 4.5 以上、または、Internet Explorer 5.0 以上を使用してください。
MFDL移行業務の場合、ブラウザの種類によってはブリンクなどの画面制御機能が動作しない場合があります。
論理定義のEDITにMIXが指定されているフィールドに、MFDLで定義されている制限を越えて入力した場合は、VISコネクタAPでメソッドの実行に失敗します。
MFDL移行したWebアプリケーションの実行時に、MODIFYのATRビットでプロテクトの解除を指定した電文を受信するとIOPフィールドのプロテクト(入力不可)は解除できますが、NODISPの場合は未対応になります。また、MODIFYのATRビットでプロテクトを指定した電文を受信するとIOフィールドのプロテクト(入力不可)となりますが、NODISPの場合は未対応になります。
MFDL移行したWebアプリケーションは、画面遷移が不正にならないようにWebAP JSPの遷移チェック機能を使用しています。複数のWebサーバを使用して負荷分散を行うシステムでご使用になる場合、あるWebブラウザからのリクエストは常に一つのWebサーバに送られるように負荷分散装置を設定する必要があります。あるWebブラウザのリクエストが前回と異なるWebサーバに送られると画面遷移エラーが発生します。
IME制御を有効にしても、IMEの入力モードは変わりません。例えば、IMEが半角入力モードになっている場合、フォーカスを移動した項目がMFDLの定義でKANJI属性の項目であれば、IMEは自動的にON状態になりますが、モードは半角入力モードのままとなります。
コンフィグレーションファイルでMFDLSENDBUTTONTYPE=SUBMIT と指定した場合でも、Internet Explorer のインターネットオプションの「オートコンプリートの使用目的」で「フォーム」を選択していない場合には、オートコンプリート機能は有効になりません。
WebOTX VIS Connectorで追加/更新したパラメータに対応するフィールドでは、入力桁数の制限を行いません。また、一部の入力チェックを行いません。詳細は、「MFDL移行して作成したWebアプリケーションの機能 」を参照してください。
| 3.5 セキュリティ |
ファイル転送サーバを使用しない場合、WebAP JSP Developer からWebAP JSPへのファイル転送はHTTPにより行っています。このファイル転送は開発者のみが行えるようにするべきです。ファイル転送を終えたあと、一般の利用者がファイル転送URLにアクセスし、不正な動作を起こさないようにするため、ファイル転送機能を停止するべきです。実際には、以下の方法が考えられます。
/OTXJSP/RWおよび/OTXJSP/ADMINへのアクセスをWebサーバで制限する(詳細はWebサーバのマニュアルを参照してください)。
ファイル転送サーバを使用する場合は、運用管理/環境設定用JSPファイル(admin.jsp)の「ファイル転送」ページからファイル転送サーバの起動・停止が行えます。ファイル転送の必要のない場合は、ファイル転送サーバを停止してください。また、ファイル転送可能なWebAP JSP Developer を制限することも可能ですので、アクセス制限の設定を行うことを推奨します。
WebAP JSPでは、Webアプリケーションの実行に対するアクセス制限は行いません。意図しないWebブラウザからの要求を防ぐため、FirewallやSSL、Webサーバのアクセス制限機能をご使用になることを推奨いたします。
WebOTX Webコンテナは、デフォルト状態ではセキュリティ機能が有効になっています。この状態で、WebAP JSP Developer を利用して開発したアプリケーションを動作させるには、セキュリティポリシーの設定が必要です。このセキュリティポリシー設定は、環境設定ツールを利用して自動で設定することができます。
V5.3以前のWebAP JSPから移行される場合の注意事項
V6.2以降では、セキュリティ強化のため環境設定ツールが自動設定する内容を変更しています。そのため、WebAP JSP Developer で自動生成したアプリケーションをカスタマイズしている場合は、Ver5.3までは不要だったセキュリティポリシーの手動設定が必要になる場合があります。この場合は、Webコンテナのセキュリティ設定 (「a.2.Webアプリケーションに必要な権限」および「a.3.互換性」)windows版の場合 UNIX版の場合を参考にして設定を行ってください。
| 3.6 インストール・アンインストール |
WebAP JSPをアンインストールした場合、WebOTX VIS ConnectorのUserException定義ファイル(visconerr.dat)は削除します。
また、WebAP JSPのバージョンアップインストールを行った場合は、上書きします。
WebOTX VIS ConnectorのUserException定義ファイル(visconerr.dat)をカスタマイズした場合は、バックアップを取っておくようにしてください。
| 3.7 iPlanet Web Serverでのadmin.jsp |
iPlanet Web Server内蔵のServletコンテナを使用する場合、運用管理/環境設定用JSPファイル(admin.jsp)とエラー表示用JSPファイル(runerr.jsp)をWebサーバのドキュメントルートディレクトリ配下にコピーする必要があります。このとき、admin.jspとrunerr.jspは別々のディレクトリに配置してください。runerr.jspが存在するディレクトリは、iPlanetの環境設定で「No Cache」に設定します。しかしadmin.jspが「No Cache」に設定されている場合Webブラウザによっては「戻る」ボタンが正しく動作しない場合があるためです。
| 3.8 運用管理/環境設定 |
運用管理/環境設定用JSPファイル(admin.jsp)の「運用管理」ページの、「運用管理」、「開始」、「停止」、「解放」、「セッション管理」の各ボタンをクリック後に、他のWebブラウザで実行中のフェーズの処理が長時間(数分)継続する場合は、「運用管理」ページを表示しているWebブラウザとWebサーバとの接続がタイムアウトする可能性があります。その場合は、「運用管理」ページを表示しているWebブラウザの「更新」ボタンをクリックして再表示させてください。
Windows版実行環境の場合、WebAP JSP Developer で作成したプロジェクト名、トランザクション名と、WebAP JSPインストールディレクトリ/run配下のプロジェクト名/トランザクション名のディレクトリ名の大文字小文字が一致していない可能性があります。これはWindowsがディレクトリの大文字小文字を同一視するためです。
運用管理/環境設定用JSPファイル(admin.jsp)の「運用管理」ページで行う業務閉塞処理では、このディレクトリ名とプロジェクト名、トランザクション名が一致している必要があります。
異なっている場合には、ディレクトリ名を変更してください。
| 3.9 Webブラウザのキャッシュについて |
Webブラウザは、通常FORMからのリクエストに対するレスポンスのデータはキャッシュしません。しかし、AnchorタグやJavaScript等からのリクエストに対するレスポンスはキャッシュされる可能性があります。
開発部門では、Internet Explorer 5.5にて、JavaScriptのwindow.open関数からWebAP JSPのフェーズを実行した場合、その結果がキャッシュされることを確認しております。
キャッシュを防ぐには以下のような方法があります。
Webブラウザの設定によりキャッシュしないようにする。
Internet Explorer 5.5の場合、「インターネットオプション」の「全般」タブの「インターネット一時ファイル」の設定で、「ページを表示するごとに確認する」を有効にすることでキャッシュは無効になります。その他のブラウザについてはそれぞれのマニュアルを参照してください。
HTML(JSP)ファイル中にキャッシュ無効化を設定する。
以下の記述を行ってください。
<META HTTP-EQUIV="pragma" CONTENT="no-cache">
<META HTTP-EQUIV="cache-control" CONTENT="no-cache">
<META HTTP-EQUIV="expires" CONTENT="0">
| 3.10 環境設定ツール |
WebOTX WebコンテナをServletコンテナとして使用する場合
Webコンテナにバージョン4.2以前のWebAP JSPの環境設定を行っていた場合、本バージョンの環境設定ツールを実行すると、不要なクラスパスの定義が残っている旨のメッセージが出力される場合があります。その場合は、メッセージに従って不要なクラスパスの定義を削除してください。
JRun4.0をServletコンテナとして使用する場合
環境設定ツールの実行により、JRunサーバのJavaVMオプションは、WebAP JSPに合わせた内容に初期化されます。環境設定前に記述されていたJavaVMオプションの内容はコメント化されます。独自のJavaVMのオプションを追加する場合は、環境設定ツールの実行完了後に、「JRun 管理コンソール」で、JRunサーバの「Java VM 設定」に追加してください。
| 3.11 モアレッシモ連携 |
モアレッシモ連携を行う場合、WebOTX関連製品のWebOTX Webサービスを同時に使用することはできません。
| 3.12 ドメイン |
WebOTX上のドメインを使用している場合で、domain1以外を使用する場合は、統合運用管理ツールの「使用するドメイン」の「アプリケーションサーバ」→「JVM構成」を選択して「一般」タブの「JVM オプション」に以下の設定を追加・更新してください。
-Dorg.omg.CORBA.ORBInitialPort=<使用するドメインのObject BrokerのOadPort番号>| 3.13 Webコンテナ(マルチプロセスモード)での動作について |
Webコンテナがマルチプロセスモードで動作している場合は、OTXJSPのプロセス数を1以外に設定しないでください。