環境設定ツールを使用しない場合の作業
Windows版

 Webサーバの設定

MFDL移行のWebアプリケーションを実行する場合は、以下の設定を行ってください。

  1. JavaScriptファイルをWebサーバからアクセス可能にします。

    1. Webサーバが使用するドキュメントルートディレクトリに、MFDL移行のWebアプリケーションが使用するJavaScriptファイル群を置くディレクトリを作成してください。ここではディレクトリ名を「javascript」として説明します。以下のコマンドをDOSプロンプトから実行するか、エクスプローラなどで作成してください。

      cd Webサーバのドキュメントルートディレクトリ

      mkdir javascript

      それぞれのWebサーバにおけるドキュメントルートディレクトリのデフォルトを以下に示します。

      Webサーバ

      ドキュメントルートディレクトリ

      Internet Infomation Server

      Internet Information ServerがインストールされているドライブのInetpub\wwwroot

      iPlanet Web Server

      iPlanetインストールディレクトリ配下のdocs

      Sun ONE Web Server

      Sun ONEインストールディレクトリ\Servers配下のdocs

      WebOTX Webサーバ

      WebOTX Webサーバインストールディレクトリ\htdocs

    2. WebAP JSPインストールディレクトリ配下のjavascriptディレクトリ中のすべてのJavaScriptファイルを上記ディレクトリにコピーしてください。

 Servletコンテナの設定

 JRun4.0
  1. WARファイルの作成

  2. WebAP JSPが提供するWARファイル作成ツールを使用してWARファイルを作成します。

  3. WARファイルのデプロイ

  4. 作成したWARファイルを使用するJRunサーバのディレクトリ配下(JRunインストールディレクトリ\servers\JRunサーバー名配下)にコピーします。コピー後、JRunサーバ再起動時に自動的にデプロイされます。

  5. クラスパスの設定

    「JRun 管理コンソール」で、JRunサーバの「Java VM 設定」に以下のパスを追加します。

 iPlanet Web Server(内蔵コンテナ)
  1. JSPファイルをWebサーバからアクセス可能にします。

    1. iPlanetのWebサーバが使用するドキュメントルート(通常は、iPlanetインストールディレクトリ配下のdocs)に環境設定用JSPファイル(admin.jsp)、業務閉塞用JSPファイル(transcntl.jsp)、エラー表示用JSPファイル(runerr.jsp、runerrJS.jsp、runerr_moire.jsp)、受け付け停止時のリダイレクト用JSPファイル(disable.jsp)を置くディレクトリを作成してください。ここではadmin.jsp、transcntl.jspをディレクトリ名「jspadmin」へ、runerr.jsp、runerrJS.jsp、runerr_moire.jsp、disable.jspをディレクトリ名「jsp」へコピーするとして説明します。以下のコマンドをDOSプロンプトから実行するか、エクスプローラなどで作成してください。

      cd Webサーバのドキュメントルートディレクトリ

      mkdir jspadmin

      mkdir jsp

    2. WebAP JSPインストールディレクトリ配下のjsp\jspディレクトリ中のadmin.jsp、transcntl.jspを上記jspadminディレクトリへ、runerr.jsp、runerrJS.jsp、runerr_moire.jsp、disable.jspを上記jspディレクトリへコピーしてください。

 Sun ONE Web Server(内蔵コンテナ)

手順U以降は、Sun ONE Web Serverの「Administration Server」ページにWebブラウザからアクセスして設定を行ってください。「Administration Server」ページの表示方法については、Sun ONE Web Serverのマニュアルを参照してください。

  1. WARファイルの作成

    WebAP JSPが提供するWARファイル作成ツールを使用してWARファイルを作成します。

  2. WARファイルのデプロイ

    デプロイ方法はいくつかありますが、Sun ONE Web Serverの「Administration Server」ページからのデプロイを推奨します。

    1. 「Administration Server」ページで使用するWebサーバを選択し、Webサーバの設定画面を表示します。
    2. 右上の「Class Manager」をクリックして、「Virtual Servers」タブの「Manage Virtual Servers」ページを表示します。
    3. ドロップダウンリストから「https-(サーバ名)」を選択して、「Virtual Server Manager」ページの「Preferences」タブの「Status」ページを表示します。
    4. 「Web Applications」タブの「Deploy Web Application」ページで以下の項目を設定します。以下の例は、Sun ONE Web Serverのインストールディレクトリが「c:\iPlanet」、WebAP JSPのインストールディレクトリが「c:\Program Files\NEC\WebOTX\JSP\Runtime」の場合です。
      項目 入力例 説明
      WAR File On: Server Machine デプロイするWARファイルがサーバマシンとローカルマシンのどちらにあるのかドロップダウンリストから選択します。
      WAR File Path: c:\Program Files\NEC\WebOTX\JSP\Runtime\webap\OTXJSP.war WARファイルへのパスを指定します。
      Application URI: /OTXJSP Web アプリケーションの URI 接頭辞を指定します。
      Installation Directory: c:\iPlanet\Servers\https-(hostname)\OTXJSP Web アプリケーションの導入位置を指定します。

  3. JDKの設定

    「Global Setting」タブの「Configrure JRE/JDK Paths」の「JDK」の「JDK Path: 」にJDK1.3以上がインストールされているパスを設定します。
    例:C:\\jdk1.3

  4. クラスパスの設定

    「Java」タブの「Configure JVM Attribute」のページのOptionに記述を追加します。

 WebOTX Webコンテナ
  1. OTXJSP.warの作成

    WebAP JSPが提供するWARファイル作成ツールを使用してWARファイル(OTXJSP.war)を作成します。

  2. OTXJSP.warの配備

    作成したOTXJSP.warファイルを運用管理コンソール(Web Applicationの管理)より配備してください。

    このとき、Context Root は /OTXJSP としてください。

  3. セキュリティの設定

    WebOTX Webコンテナは、デフォルト状態ではセキュリティ機能が有効になっています。この状態で、WebAP JSP Developer を利用して開発したアプリケーション(以下、Webアプリケーション)を動作させるには、セキュリティポリシーの設定が必要です。

    a.1 WebAP JSPに必要な権限

      WebAP JSPは、ファイル転送、設定ファイルの参照・更新、ログ出力等のため、ソケットやファイルI/Oに関する権限を必要とします。
    WebAP JSPが提供する「環境設定ツール」は、これらのセキュリティポリシーを自動設定します。

    環境設定ツールを使用しないでセキュリティポリシーを設定する場合は、次に示す「環境設定ツールによるセキュリティ設定値」を追加してください。

    ※事前にserver.policyのバックアップをお勧めします。

    環境設定ツールによるセキュリティ設定値

    環境設定ツールは、Webコンテナを使用する場合、server.policyに対して以下のような設定を行います。

    注)WebAP JSPルートディレクトリが「C:\ProgramFiles\NEC\WebOTX\JSP\Runtime」、 ドメインディレクトリが「C:\Program Files\NEC\WebOTX\domains\domain1」の場合の例です

    grant codeBase "file:${com.nec.webotx.instanceRoot}/applications/j2ee-modules/OTXJSP/-" {
        permission java.security.AllPermission;
    };

    grant codeBase "file:C:/Program Files/NEC/WebOTX/JSP/Runtime/run/-" {
        permission java.lang.RuntimePermission "charsetProvider";
        permission java.io.FilePermission "C:/Program Files/NEC/WebOTX/JSP/Runtime/${/}logs${/}*", "read,write";
        permission java.io.FilePermission "C:/Program Files/NEC/WebOTX/JSP/Runtime/${/}conf${/}env${/}*", "read,write";
        permission java.io.FilePermission "C:/Program Files/NEC/WebOTX/JSP/Runtime/${/}conf${/}MFDL${/}*", "read";
        permission java.io.FilePermission "C:/Program Files/NEC/WebOTX/JSP/Runtime/${/}conf${/}MFDL${/}", "read";
        permission java.io.FilePermission "C:/Program Files/NEC/WebOTX/JSP/Runtime/${/}conf${/}data${/}*", "read";
    };

    WebAP JSPの権限について

    WebAP JSPは、図のとおり「@ WebAP JSP本体(OTXJSP.WARアーカイブ)」と「A Webアプリケーション」の2つの構成からなります。セキュリティ設定は、下記表のとおり各ディレクトリ配下に対する設定をそれぞれ行っており、各ディレクトリ間には親子関係が無いためWebAP JSP本体に付与したAllPermission権限が、Webアプリケーションに派生することはありません。

    名称 @ WebAP JSP本体(OTXJSP.WARアーカイブ)
    ディレクトリ ${com.nec.webotx.instanceRoot}/applications/j2ee-modules/OTXJSP/-
    権限 AllPermission

    名称 A Webアプリケーション
    ディレクトリ C:/Program Files/NEC/WebOTX/JSP/Runtime/run/-
    権限 WebAP JSPインストールディレクトリのログディレクトリおよびコンフィグディレクトリ
    に対しFilePermissionを持つ

    a.2. Webアプリケーションに必要な権限

    WebAP JSPが自動生成したままの状態で配備を行ったWebアプリケーションでは、環境設定ツール(a.1)と同等のセキュリティ設定を行うことで、動作に必要な最低限の設定が行われます。ただし、Webアプリケーション中に、任意の場所に存在するファイルのI/O(ログの出力等)を行っている場合やソケット通信処理など、セキュリティに関わるコード(*1)を追加している場合は権限の設定が必要となります。

    (例) Webアプリケーション中で、WebAP JSPインストールディレクトリが
    「C:/Program Files/NEC/WebOTX/JSP/Runtime」で、C:\test 配下のファイルを読み書きしたい場合には、以下の手順でセキュリティポリシーを追加してください。

    1. ドメインディレクトリ\config\server.policyをテキストエディタで開きます。
    2. grant codeBase "file:C:/Program Files/NEC/WebOTX/JSP/Runtime/run/-" の{ }内に以下の記述を追加します。
      permission java.io.FilePermission "C:${/}test${/}*", "read,write";
    3. ドメインを再起動します。

    a.3. 互換性

    V5.3以前のWebAP JSPから移行される場合の注意事項

    WebAP JSPV6.2以降では、V5.3以前のWebAP JSPで自動生成したWebアプリケーションも動作できるようになっています。ただし、V6.2からセキュリティ設定の強化を行ったため、既存のアプリケーションが次の条件のいずれかに該当する場合は、セキュリティ違反となり動作しない場合があります。
    該当する条件
    • ファイルI/O(ログの出力等) (*2)
    • ソケット通信処理
    • その他セキュリティに関わるAPIを使用している場合
    • オープンソースやサードパーティなどのライブラリ等を利用している場合(*3)

     上記の条件のいずれかに該当する場合は、(a.2)の例を参考に必要なセキュリティ設定を行ってください。また、本番環境に適用する前に、事前に評価環境でWebアプリケーションを問題なく実行できることを確認してください。
    ※セキュリティについての詳細は、デザインガイド(WebAP JSPアプリケーション)を参照してください。

  4. Webコンテナ起動用ファイル中のクラスパスの設定

    WebOTXのWO_Baseから派生したインタフェースを定義しているサーバAPにアクセスする場合は、WOTXBS90.jarへのパスを以下の手順で追加してください。

    1. シングルプロセスモードの場合

    2. 以下のどちらかの方法を利用して下さい。
      • 以下のディレクトリ配下にコピーして下さい。


      • <WebOTXインストールディレクトリ>\domains\<ドメインディレクトリ>\lib\

      • otxadminコマンドのsetコマンドを利用して追加して下さい。

      • otxadminコマンドについては、[WebOTX Applicaton Server 共通リファレンス] - [運用管理コマンドリファレンスマニュアル] - [運用管理(otxadmin)コマンドリファレンス] を参照して下さい。

    3. マルチプロセスモードの場合

    4. 統合運用管理ツールをを用いて以下の手順で行います。
      1. 統合運用管理ツールを起動します。
      2. 左側のツリーから、 [<ドメイン名>] - [TPシステム] - [アプリケーショングループ] - [<アプリケーショングループ名>] - [プロセスグループ] から、 当該のWebコンテナが属するプロセスグループを選択します。
      3. 右上側のパネルから環境変数タブを選択し、行の追加ボタンを押下します。
      4. 1列目にCLASSPATH、2列目にWOTXBS90.jarのパスを入力して、OKボタンを押下します。
      5. 設定情報を更新し、ドメインを再起動します。

*1 JavaTM 2 SDK, Standard Edition ドキュメントの「機能ガイド - Java プラットフォーム」-「基本機能」-「セキュリティと署名付きアプレット」-「セキュリティガイド」-「セキュリティ全般」-「Java 2 SDK におけるアクセス権」に記述されているアクセス権を必要とするAPIを使用するコード
*2 WebAP JSPが提供しているトレースログ等を利用する場合は除く
*3ライブラリ等に別途セキュリティの設定方法がある場合は、それを参考にしてください。
HP-UX版/Linux版

 Webサーバの設定

MFDL移行のWebアプリケーションを実行する場合は、以下の設定を行ってください。

  1. JavaScriptファイルをWebサーバからアクセス可能にします。

  2. Webサーバが使用するドキュメントルートディレクトリに、MFDL移行のWebアプリケーションが使用するJavaScriptファイル群を置くディレクトリを作成してください。ここではディレクトリ名を「javascript」として説明します。

    cd Webサーバのドキュメントルートディレクトリ

    mkdir javascript

    それぞれのWebサーバにおけるドキュメントルートディレクトリのデフォルトを以下に示します。

    Webサーバ

    ドキュメントルートディレクトリ

    iPlanet Web Server

    iPlanetインストールディレクトリ配下のdocs

    Sun ONE Web Server

    Sun ONEインストールディレクトリ/Servers配下のdocs

    Zeus Web Server

    Webサーバ作成時にDocument Rootで指定したディレクトリ

    Apache

    Apacheインストールディレクトリ配下のhtdocs

    WebOTX Webサーバ

    WebOTX Webサーバインストールディレクトリ\htdocs

  3. WebAP JSPインストールディレクトリ配下のjavascriptディレクトリ中のすべてのJavaScriptファイルを上記ディレクトリにコピーしてください。

 Servletコンテナの設定

 JRun4.0
  1. パーミッションの変更

    JRunをroot以外のユーザIDで実行している場合、パーミッションを変更します。

    1. WebAP JSPルートディレクトリ配下の「/conf/env」に入っているファイルのパーミッションを変更してください。これらのファイルは、WebAP JSPの管理画面から参照するため、Servletコンテナに対するパーミッションがなければなりません。JRunをroot以外のユーザIDで実行している場合には、それらのIDに対する書き込み権をchmodコマンドにより、「/conf/env」配下のファイルに与えてください。

    2. WebAP JSルートディレクトリ配下の「conf」、「logs」、「run」ディレクトリのパーミッションを変更してください。これらのディレクトリには、WebAP JSPがファイルを保存します。JRunをroot以外のユーザIDで実行している場合には、それらのIDに対する書き込み権をchmodコマンドにより与えてください。

  2. WARファイルの作成

  3. WebAP JSPが提供するWARファイル作成ツールを使用してWARファイルを作成します。

  4. WARファイルのデプロイ

  5. 作成したWARファイルを使用するJRunサーバのディレクトリ配下(JRunインストールディレクトリ/servers/JRunサーバー名配下)にコピーします。コピー後、JRunサーバ再起動時に自動的にデプロイされます。

  6. クラスパスの設定

    「JRun 管理コンソール」で、JRunサーバの「Java VM 設定」に以下のパスを追加します。

 iPlanet Web Server(内蔵コンテナ)
  1. パーミッションの変更

    iPlanetをroot以外のユーザIDで実行している場合、パーミッションを変更します。

    1. WebAP JSPインストールディレクトリ配下の「/conf/env」に入っているファイルのパーミッションを変更してください。これらのファイルは、WebAP JSPの管理画面から参照するため、Servletコンテナに対するパーミッションがなければなりません。iPlanetをroot以外のユーザIDで実行している場合には、それらのIDに対する書き込み権をchmodコマンドにより、「/conf/env」配下のファイルに与えてください。

    2. WebAP JSPインストールディレクトリ配下の「conf」、「logs」、「run」ディレクトリのパーミッションを変更してください。これらのディレクトリには、WebAP JSPがファイルを保存します。iPlanetをroot以外のユーザIDで実行している場合には、それらのIDに対する書き込み権をchmodコマンドにより与えてください。

  2. JSPファイルをWebサーバからアクセス可能にします。

    1. iPlanetのWebサーバが使用するドキュメントルート(通常は、iPlanetインストールディレクトリ配下のdocs)に環境設定用JSPファイル(admin.jsp)、業務閉塞用JSPファイル(transcntl.jsp)、エラー表示用JSPファイル(runerr.jsp、runerrJS.jsp、runerr_moire.jsp)、受け付け停止時のリダイレクト用JSPファイル(disable.jsp)を置くディレクトリを作成してください。ここではadmin.jsp、transcntl.jspをディレクトリ名「jspadmin」へ、runerr.jsp、runerrJS.jsp、runerr_moire.jsp、disable.jspをディレクトリ名「jsp」へコピーするとして説明します。

      cd Webサーバのドキュメントルートディレクトリ

      mkdir jspadmin

      mkdir jsp

    2. WebAP JSPインストールディレクトリ/jsp/jsp配下のadmin.jsp、transcntl.jspを上記jspadminディレクトリへ、runerr.jsp、runerrJS.jsp、runerr_moire.jsp、disable.jspを上記jspディレクトリへコピーしてください。

      cp /opt/WebOTXJSP/Runtime/jsp/jsp/admin.jsp 上記jspadminディレクトリ
      cp /opt/WebOTXJSP/Runtime/jsp/jsp/transcntl.jsp 上記jspadminディレクトリ

      cp /opt/WebOTXJSP/Runtime/jsp/jsp/runerr.jsp 上記jspディレクトリ
      cp /opt/WebOTXJSP/Runtime/jsp/jsp/runerrJS.jsp 上記jspディレクトリ
      cp /opt/WebOTXJSP/Runtime/jsp/jsp/runerr_moire.jsp 上記jspディレクトリ
      cp /opt/WebOTXJSP/Runtime/jsp/jsp/disable.jsp 上記jspディレクトリ

 Sun ONE Web Server(内蔵コンテナ)

手順V以降は、Sun ONE Web Serverの「Administration Server」ページにWebブラウザからアクセスして設定を行ってください。「Administration Server」ページの表示方法については、Sun ONE Web Serverのマニュアルを参照してください。

  1. パーミッションの変更

    Sun ONE Web Serverをroot以外のユーザIDで実行している場合、パーミッションを変更します。

    1. WebAP JSPルートディレクトリ配下の「/conf/env」に入っているファイルのパーミッションを変更してください。これらのファイルは、WebAP JSPの管理画面から参照するため、Servletコンテナに対するパーミッションがなければなりません。Sun ONE Web Serverをroot以外のユーザIDで実行している場合には、それらのIDに対する書き込み権をchmodコマンドにより、「/conf/env」配下のファイルに与えてください。

    2. WebAP JSPルートディレクトリ配下の「conf」、「logs」、「run」ディレクトリのパーミッションを変更してください。これらのディレクトリには、WebAP JSPがファイルを保存します。Sun ONE Web Serverをroot以外のユーザIDで実行している場合には、それらのIDに対する書き込み権をchmodコマンドにより与えてください。

  2. WARファイルの作成

    WebAP JSPが提供するWARファイル作成ツールを使用してWARファイルを作成します。

  3. WARファイルのデプロイ

    デプロイ方法はいくつかありますが、Sun ONE Web Serverの「Administration Server」ページからのデプロイを推奨します。

    1. 「Administration Server」ページで使用するWebサーバを選択し、Webサーバの設定画面を表示します。
    2. 右上の「Class Manager」をクリックして、「Virtual Servers」タブの「Manage Virtual Servers」ページを表示します。
    3. ドロップダウンリストから「https-(サーバ名)」を選択して、「Virtual Server Manager」ページの「Preferences」タブの「Status」ページを表示します。
    4. 「Web Applications」タブの「Deploy Web Application」ページで以下の項目を設定します。以下の例は、Sun ONE Web Serverのインストールディレクトリが「/opt/iPlanet」、WebAP JSPのインストールディレクトリが「/opt/WebOTXJSP/Runtime」の場合です。
      項目 入力例 説明
      WAR File On: Server Machine デプロイするWARファイルがサーバマシンとローカルマシンのどちらにあるのかドロップダウンリストから選択します。
      WAR File Path: /opt/WebOTXJSP/Runtime/webap/OTXJSP.war WARファイルへのパスを指定します。
      Application URI: /OTXJSP Web アプリケーションの URI 接頭辞を指定します。
      Installation Directory: /opt/iPlanet/Servers/https-(hostname)1/OTXJSP Web アプリケーションの導入位置を指定します。

  4. JDKの設定

    「Global Setting」タブの「Configrure JRE/JDK Paths」の「JDK」の「JDK Path: 」にJDK1.3以上がインストールされているパスを設定します。
    例:/opt/java1.3

  5. クラスパスの設定

    「Java」タブの「Configure JVM Attribute」のページのOptionに記述を追加します。

 WebOTX Webコンテナ

  1. OTXJSP.warの作成

    WebAP JSPが提供するWARファイル作成ツールを使用してWARファイル(OTXJSP.war)を作成します。

  2. OTXJSP.warの配備

    作成したOTXJSP.warファイルを運用管理コンソール(Web Applicationの管理)より配備してください。

    このとき、Context Root は /OTXJSP としてください。

  3. セキュリティの設定

    WebOTX Webコンテナは、デフォルト状態ではセキュリティ機能が有効になっています。この状態で、WebAP JSP Developer を利用して開発したアプリケーション(以下、Webアプリケーション)を動作させるには、セキュリティポリシーの設定が必要です。

    a.1 WebAP JSPに必要な権限

      WebAP JSPは、ファイル転送、設定ファイルの参照・更新、ログ出力等のため、ソケットやファイルI/Oに関する権限を必要とします。
    WebAP JSPが提供する「環境設定ツール」は、これらのセキュリティポリシーを自動設定します。

    環境設定ツールを使用しないでセキュリティポリシーを設定する場合は、次に示す「環境設定ツールによるセキュリティ設定値」を追加してください。

    ※事前にserver.policyのバックアップをお勧めします。

    環境設定ツールによるセキュリティ設定値

    環境設定ツールは、Webコンテナを使用する場合、server.policyに対して以下のような設定を行います。

    注)WebAP JSPルートディレクトリが「/opt/WebOTXJSP/Runtime」、 ドメインディレクトリが「/opt/WebOTX/domains/domain1」の場合の例です

    grant codeBase "file:/opt/WebOTXJSP/Runtime/run/-" {
            permission java.lang.RuntimePermission "charsetProvider";
            permission java.io.FilePermission "/opt/WebOTXJSP/Runtime${/}logs${/}*", "read,write";
            permission java.io.FilePermission "/opt/WebOTXJSP/Runtime${/}conf${/}env${/}*", "read,write";
            permission java.io.FilePermission "/opt/WebOTXJSP/Runtime${/}conf${/}MFDL${/}*", "read";
            permission java.io.FilePermission "/opt/WebOTXJSP/Runtime${/}conf${/}MFDL${/}", "read";
            permission java.io.FilePermission "/opt/WebOTXJSP/Runtime${/}conf${/}data${/}*", "read";
    };
    grant codeBase "file:${com.nec.webotx.instanceRoot}/applications/j2ee-modules/OTXJSP/-" {
            permission java.security.AllPermission;
    };
    

    WebAP JSPの権限について

    WebAP JSPは、図のとおり「@ WebAP JSP本体(OTXJSP.WARアーカイブ)」と「A Webアプリケーション」の2つの構成からなります。セキュリティ設定は、下記表のとおり各ディレクトリ配下に対する設定をそれぞれ行っており、各ディレクトリ間には親子関係が無いためWebAP JSP本体に付与したAllPermission権限が、Webアプリケーションに派生することはありません。

    名称 @ WebAP JSP本体(OTXJSP.WARアーカイブ)
    ディレクトリ ${com.nec.webotx.instanceRoot}/applications/j2ee-modules/OTXJSP/-
    権限 AllPermission

    名称 A Webアプリケーション
    ディレクトリ C:/Program Files/NEC/WebOTX/JSP/Runtime/run/-  (例はWindowsの場合)
    権限 WebAP JSPインストールディレクトリのログディレクトリおよびコンフィグディレクトリ
    に対しFilePermissionを持つ

    a.2. Webアプリケーションに必要な権限

    WebAP JSPが自動生成したままの状態で配備を行ったWebアプリケーションでは、環境設定ツール(a.1)と同等のセキュリティ設定を行うことで、動作に必要な最低限の設定が行われます。ただし、Webアプリケーション中に、任意の場所に存在するファイルのI/O(ログの出力等)を行っている場合やソケット通信処理など、セキュリティに関わるコード(*1)を追加している場合は権限の設定が必要となります。

    (例) Webアプリケーション中で、WebAP JSPインストールディレクトリが
    「/opt/WebOTXJSP/Runtime」で、/tmp 配下のファイルを読み書きしたい場合には、以下の手順でセキュリティポリシーを追加してください。

    1. ドメインディレクトリ\config\server.policyをテキストエディタで開きます。
    2. grant codeBase "/opt/WebOTXJSP/Runtime/run/-" の{ }内に以下の記述を追加します。
      permission java.io.FilePermission "/tmp/*", "read,write";
    3. ドメインを再起動します。

    a.3. 互換性

    V5.3以前のWebAP JSPから移行される場合の注意事項

    WebAP JSPV6.2以降では、V5.3以前のWebAP JSPで自動生成したWebアプリケーションも動作できるようになっています。ただし、V6.2からセキュリティ設定の強化を行ったため、既存のアプリケーションが次の条件のいずれかに該当する場合は、セキュリティ違反となり動作しない場合があります。
    該当する条件
    • ファイルI/O(ログの出力等) (*2)
    • ソケット通信処理
    • その他セキュリティに関わるAPIを使用している場合
    • オープンソースやサードパーティなどのライブラリ等を利用している場合(*3)

     上記の条件のいずれかに該当する場合は、(a.2)の例を参考に必要なセキュリティ設定を行ってください。また、本番環境に適用する前に、事前に評価環境でWebアプリケーションを問題なく実行できることを確認してください。
    ※セキュリティについての詳細は、デザインガイド(WebAP JSPアプリケーション)を参照してください。

  4. Webコンテナ起動用ファイル中のクラスパスの設定

    WebOTXのWO_Baseから派生したインタフェースを定義しているサーバAPにアクセスする場合は、WOTXBS90.jarへのパスを以下の手順で追加してください。

    1. シングルプロセスモードの場合

    2. 以下のどちらかの方法を利用して下さい。
      • 以下のディレクトリ配下にコピーして下さい。


      • <WebOTXインストールディレクトリ>/domains/<ドメインディレクトリ>/lib/

      • otxadminコマンドのsetコマンドを利用して追加して下さい。

      • otxadminコマンドについては、[WebOTX Applicaton Server 共通リファレンス] - [運用管理コマンドリファレンスマニュアル] - [運用管理(otxadmin)コマンドリファレンス] を参照して下さい。

    3. マルチプロセスモードの場合

    4. 統合運用管理ツールをを用いて以下の手順で行います。
      1. 統合運用管理ツールを起動します。
      2. 左側のツリーから、 [<ドメイン名>] - [TPシステム] - [アプリケーショングループ] - [<アプリケーショングループ名>] - [プロセスグループ] から、 当該のWebコンテナが属するプロセスグループを選択します。
      3. 右上側のパネルから環境変数タブを選択し、行の追加ボタンを押下します。
      4. 1列目にCLASSPATH、2列目にWOTXBS90.jarのパスを入力して、OKボタンを押下します。
      5. 設定情報を更新し、ドメインを再起動します。

    *1 JavaTM 2 SDK, Standard Edition ドキュメントの「機能ガイド - Java プラットフォーム」-「基本機能」-「セキュリティと署名付きアプレット」-「セキュリティガイド」-「セキュリティ全般」-「Java 2 SDK におけるアクセス権」に記述されているアクセス権を必要とするAPIを使用するコード
    *2 WebAP JSPが提供しているトレースログ等を利用する場合は除く
    *3ライブラリ等に別途セキュリティの設定方法がある場合は、それを参考にしてください。