WebOTX 運用編(統合運用管理ツール)

1 はじめに

本書はWebOTX実行環境を運用するための統合運用管理ツールの運用操作法について記載しています。

対象読者
このマニュアルはWebOTX Administratorを使って運用環境を構築するシステムエンジニア、日々の運用を行うオペレータを対象としています。
表記について
パス名表記

本書ではパス名の表記については特にOSを限定しない限りセパレータはスラッシュ’/’で統一しています。Windows環境においては’\’に置き換えてください。

環境変数表記
インストールディレクトリやドメインルートディレクトリなど環境によって値の異なるものについては環境変数を用いて表します。
${env} または $(env)で表しています。

例)
${AS_INSTALL} : インストールディレクトリ
${INSTANCE_ROOT}: ドメインルートディレクトリ

コマンド操作について
本書中では運用操作に用いるコマンドの詳細についての説明は省略しています。
コマンドの詳細は「運用管理コマンド」、「運用管理コマンドリファレンス」を参照してください。

2 統合運用管理ツール

統合運用管理ツールは、アプリケーション実行環境の運用操作を行うためのGUIツールです。エージェント内の管理対象に対する様々な操作を、GUI画面から実行するためのメニューを備えています。

統合運用管理ツールは、同時に複数のサーバ上のドメインと接続することができますので、サーバを一元管理することができます。

以下の機能を提供しています。

機能 概要
コンフィグレーション エージェント内の管理対象の設定内容の表示と更新を行います。
アプリケーションの配備アプリケーションサーバにアプリケーションを配備します。
統計情報 エージェント内の管理対象から取得した統計情報を表示します。
イベント通知 エージェント内で発生した事象を取得して表示します。
モニタリング 各種サービスや統計情報の状態を監視します。
サーバ稼動状況監視 接続しているサーバの稼動状況を一覧表示します。
ユーザ管理 エージェントに定義されている運用ユーザ情報の設定を行います。
オペレーションログ エージェントに対して実行した操作をファイルに記録します。
システム設定 統合運用管理ツールで表示する内容について設定します。

2.1 統合運用管理ツールの起動と終了

統合運用管理ツールを起動するには、以下の操作を行います。

Windows:
Windows の「スタート」メニューから「プログラム(P)」を選択し、さらに、WebOTX のサブメニューから「統合運用管理ツール」を選択します。
UNIX:
以下のスクリプトを実行します。
/opt/WebOTX/bin/otxadmingui.sh

統合運用管理ツールを終了する場合、「システム(S)」メニューから、「終了」メニューを選択します。

UNIXで統合運用管理ツールを起動する場合には、環境変数LANGに、ja_JP.eucJPや、ja_JP.SJISなど、そのシステムの日本語環境に応じた値を設定してください

2.2 ドメインとの接続と切断

運用操作を行うためには、まず、対象のドメインに接続する必要があります。

2.2.1 ドメインとの接続

ドメインに接続する方法について説明します。

「システム(S)」メニューから「接続」メニューを選択すると、「接続」ダイアログが表示されますので、ユーザ名やパスワードなどの情報を入力し、「接続」ボタンを押します。

「接続」ダイアログの各フィールドについて説明します。

フィールド名 説明
ホスト ドメインが動作するTCP/IPのホスト名またはIPアドレス
ドメイン ドメイン名。省略した場合は管理ドメインに接続します。
ポート番号 エージェントが利用するポート番号
ユーザ名 エージェントの管理ユーザ名
パスワード エージェントの管理ユーザのパスワード
プロトコル エージェントとの間の通信プロトコル

「起動時に再接続します」チェックボックスにチェックを入れると、次回起動時に、前回接続していたドメインに再接続を行います。また、「パスワードの保管」チェックボックスにチェックを入れると、パスワードがシステムに保管され、次回接続時にパスワードの入力が不要になります。

接続に成功すると、接続したドメインがドメインツリーに表示されます。

2.2.2 ドメインからの切断

ドメインとの接続を切断する方法について説明します。

個別切断:

ドメインツリー上で、ドメインを選択し、右クリックで表示される「切断」メニューを選択します。 確認画面が表示されますので、「はい」ボタンを押します。選択したドメインが管理ドメインであった場合には、 配下の子ドメインとの接続を同時に切断するかどうかを選択します。

一括切断:

「システム(S)」メニューから「切断」メニューを選択すると、「切断」ダイアログが表示されます。
現在、接続している全てのドメイン名が表示されますので、切断したいドメインを選択し、「切断」ボタンを押します。このメニューを使用すると、 複数のドメインとの接続を同時に切断することができます。

2.2.3 SSLを利用する手順

SSLを利用して統合運用管理ツールからドメインに接続する手順について説明します。

SSLを利用する場合、統合運用管理ツールを起動する前に、${INSTALL_ROOT}/config/admingui/trust.properties ファイルを開き、次の様に設定を修正してください。

修正前修正後
 # JRMP NO SSL
 default-6202=
 default-6212=
 default=

 # JRMP SSL
 #default-6202=cacerts.jks,changeit,false
 #default-6212=cacerts.jks,changeit,false
 #default=cacerts.jks,changeit,false
 # JRMP NO SSL
 #default-6202=
 #default-6212=
 default=

 # JRMP SSL
 default-6202=cacerts.jks,changeit,false
 default-6212=cacerts.jks,changeit,false
 #default=cacerts.jks,changeit,false

上記は6202番と6212番ポート接続時にSSL通信を行うようにした設定例です。SSL接続を行いたいポート番号ごとに記述を追加してください。また、全てのポート番号に対して一律SSLを利用するようにしたい場合は、「default=cacerts.jks,changeit,false」の記述を有効にしてください。

なお、SSLは接続プロトコルにRMI/JRMPを使用する場合にのみ利用することができます。JMXMPプロトコル使用時はSSLを利用することはできません。

サーバ側の設定については、WebOTXマニュアルの「運用編」-「3. 運用と操作」-「ドメインの運用」-「4.12.2 SSLを利用する手順」を参照してください。

2.3 コンフィグレーション

コンフィグレーションでは、エージェント内に存在する管理対象の属性情報を変更したり、管理対象が提供している操作を実行することができます。

2.3.1 属性情報の表示や設定

管理対象の属性情報についての操作方法について説明します。

ドメインツリー上で、情報を参照する管理対象の名前を選択します。画面右側の情報画面に、選択した管理対象の属性情報が一覧表示されます。

属性情報は、カテゴリごとにグループ化されています。他のカテゴリの情報を参照する場合には、タブウィンドウを切り替えてください。

属性値を更新する場合は、必ず「更新」ボタンが押して、更新内容をサーバ側に保存してください。

「既定値」ボタンを押すと、全ての値に「既定値」が設定されます。

各項目の横にある「?」を押すと、その項目についての詳細な説明が表示されます。

2.3.2 操作の実行

管理対象に対して操作(オペレーション)を実行する方法について説明します。

ドメインツリー上で、操作を実行する管理対象の名前を選択し、右クリックすると、その管理対象に対して実行できる操作メニューの一覧が表示されますので、 実行したい操作メニューを選択します。「操作」画面が表示されますので、画面の説明に従って、必要な情報を入力し、「実行」ボタンを押します。

例:アプリケーショングループの新規作成
ドメインツリー上で、「アプリケーショングループ」を選択します。
右クリックで表示されるメニューの中から、「アプリケーショングループの新規作成」メニューを選択します。
「アプリケーショングループの操作」画面が表示されますので、アプリケーショングループ名を入力し、「実行」ボタンを押します。

アプリケーショングループの作成が正常に終了すると、ドメインツリー上の「アプリケーショングループ」の下に、アプリケーショングループ名が表示されます。

2.4 アプリケーションの配備

アプリケーションサーバに対して、アプリケーションを配備する方法について説明します。

ドメインツリー上で、「アプリケーション」を選択し、右クリックで表示される「コンポーネントの配備」メニューを選択するか、 または、「操作(O)」メニューから「コンポーネントの配備」メニューを選択すると、「コンポーネント配備」ウィザードが開始されます。

配備するアプリケーションの種別を選択し、ウィザード画面の指示に従って、必要な情報を入力します。

例: J2EEアプリケーションの配備

J2EEアプリケーションのアーカイブファイル(ear)を、配備する方法について説明します。

1.ウィザードの「初期画面」で、以下の情報を設定します。

2.「次へ」ボタンを押します。

3.「基本関連情報」画面で、以下の情報を設定します。

4.「次へ」ボタンを押します。

5.「EJB関連情報」画面で、以下の情報を設定します。

6.「配備」ボタンを押します。

例: CORBAアプリケーションの配備

CORBAアプリケーションのjarファイルとifファイルを指定して配備する方法について説明します。

1.ウィザードの「初期画面」で、以下の情報を設定します。

2.「次へ」ボタンを押します。

3.「CORBAコンポーネントパッケージ(CPK)作成関連情報」画面で、以下の情報を設定します。

4.「次へ」ボタンを押します。

5.「基本関連情報」で、以下の情報を設定します。

6.「配備」ボタンを押します。

2.5 統計情報

統合運用管理ツールでは、エージェント内の管理対象が提供する統計情報を取得し、グラフィカルな画面で統計情報の推移を表示することができます。

2.5.1 統計情報採取の開始と停止

統計情報の採取を開始する方法について説明します。

1. ドメインツリー上の「統計情報」ノードの下から、採取を開始したい管理対象を選択します。

2. 右クリックして表示される「統計情報採取開始」メニューを選択するか、または、「統計」メニューから「統計情報採取開始」メニューを選択します。

同様に「統計情報採取停止」メニューを選択することで、統計情報の採取を停止することができます。

2.5.2 統計情報ファイル

採取した統計情報は、統計情報ファイルに保存し、あとから参照することができます。

「統計情報採取停止」を選択すると、確認画面が表示され、統計情報を保存するかどうかを選択することができます。

統計情報ファイルを参照するには、「統計(T)」メニューから「統計情報ファイルを開く」メニューを選択します。ファイル選択ダイアログが表示されますので、統計情報ファイル(拡張子はsta)を指定してください。「統計情報表示」ダイアログが表示され、情報採取時と同様な情報とグラフを閲覧することができます。

2.6 イベント通知

統合運用管理ツールでは、ドメイン内で動作する各種のサービスやリソースの稼動状況を示すイベントを表示することができます。そのため、運用管理者は、サーバ側のイベントログ、syslogや各種動作ログから必要な情報を探す必要がありません。運用管理者は、統合運用管理ツールで表示されたイベントの内容を元に、サーバ側の稼動状況を把握することができます。

統合運用管理ツールで表示できるイベントは、次の3種類です。サービスの状態監視イベントおよび、モニターイベントの通知を表示するためには、あらかじめ、モニターを登録しておく必要があります。

イベントの種類 説明
サービスの状態監視イベント 正常に起動されていたサービスが、異常終了した場合などに、サービスの状態監視イベントが通知されます。
モニターイベント 統計情報(Stats)など、動的に値が変動する属性値を監視し、閾値超過などの状況が発生した場合に、モニターイベントが通知されます。
その他のイベント ドメイン内でエラーレベルか警告レベル、または、CONFIGレベルでログに出力された内容がイベントとして通知されます。
イベント通知のフィルタリング:

サーバ内で発生した事象のうち、通知を受信するイベントの種類を限定(フィルタリング)することができますので、運用管理者が必要な種類のイベントだけを受けとることができます。

イベント通知のフィルタリング設定は、以下の方法で行います。

「イベント通知」メニューから「イベント通知のフィルタリング設定」メニューを選択すると、「イベント通知のフィルタリング設定」ダイアログが表示されます。 フィルタリングを設定するドメインを選択し、表示されているイベントの種類の中から、通知を受けたいイベントをチェックします。

2.7 モニタリング

統合運用管理ツールでは、ドメイン内で動作する各種のサービスで発生した障害や、統計情報の閾値超過などの事象など、動的に変動する属性値を監視するためのモニター機能を提供しています。

サービスの状態や統計情報の属性値を監視するためのモニターを、あらかじめ登録しておくと、該当する事象が発生した際に、統合運用管理ツールにモニターイベントが通知され、画面上に通知された事象の内容が表示されます。

統合運用管理ツールで利用できるモニターは、次の4種類です。

モニターの種類 説明
カウンタモニター 常に上昇する値の閾値超過を監視します。
ゲージモニター 値の下限および上限値の更新状況を監視します。
アライブチェックモニター 各種サービスの障害発生を監視します。
ストリングモニター 文字列属性が一致、または、不一致となることを監視します。

2.7.1 モニターの登録

モニターを登録する方法について説明します。

1. 「モニター」メニューから「モニター対象追加」メニューを選択します。

2. 「モニター新規」ウィザードが起動されますので、表示されているドメインツリーの中から、監視を行うサービスや統計情報を選択し、モニター属性とモニターのタイプを選択します。

3. 「次へ」を押します。

4. モニター属性ごとに異なる、監視に必要な属性を設定します。

5. 「登録」ボタンを押します。

2.7.2 モニターの削除および開始と停止

モニターを削除する場合は、ドメインツリー上でモニターを選択し、右クリックして表示される「モニター対象削除」メニューを選択するか、または、「モニター」メニューから「モニター対象削除」メニューを選択します。

確認画面が表示されますので、「はい」ボタンを押します。

同様に「モニター開始」メニューや「モニター停止」メニューを選択することで、モニタリングの開始や停止を行うことができます。

2.8 サーバ稼動状況監視

統合運用管理ツールでは、複数のサーバの稼動情報を一覧表示することができます。

「システム(S)」メニューから「サーバ一覧」メニューを選択すると、接続している全サーバの稼動状況が一覧で表示されます。

「システム設定」で、「サーバ情報の自動更新間隔」を指定すると、一定間隔でサーバ情報を取得し、常に最新の情報を表示することができます。

[注意事項]
サーバ一覧を表示するには、各サーバの管理ドメインと接続している必要があります。管理ドメインには接続せず、ユーザドメインとのみ接続している場合、サーバ状態には「停止中」と表示されます。

2.8.1 サーバ稼動状況

サーバ稼動状況では、以下の情報が表示されます。

フィールド名 説明
ドメイン ドメイン名とTCP/IPのホスト名
サーバ状態
WebOTX稼動状況
稼動中: 1つ以上のユーザドメインが稼動している状態
停止中: 管理ドメインと接続していないか、もしくは、配下のユーザドメインが全て停止している状態
CPU(*) 管理ドメインが動作しているサーバのCPU使用率(単位:%)
プロセス(*) 管理ドメインが動作しているサーバ上で、動作しているプロセス数
メモリ使用量(*) 管理ドメインが動作しているサーバのメモリ使用量(単位:キロバイト)
仮想メモリ使用量(*) 管理ドメインが動作しているサーバの仮想メモリ使用量。Solarisサーバ、およびLinuxサーバの場合はスワップ使用量(単位:キロバイト)
サーババージョン 管理ドメインが動作しているWebOTXのバージョン
サーバOS 管理ドメインが動作しているOSの名称

(*):Linuxサーバの稼動状況を取得する際にWebOTXでは「/proc」 にマウントされた proc ファイルシステムのファイルを利用します。そのためLinuxサーバでは「/proc」がマウントされている必要があります。WebOTX内部で「/proc/*」ファイルをオープンするためこれに失敗するとデータが取れず、0しか表示されません。

2.8.2 ドメイン動作状況

ドメイン動作状況では、以下の情報が表示されます。

フィールド名 説明
ドメイン名 各ドメインの名称
ドメイン状態 各ドメインの起動状況
起動時間 現在起動中のドメインが起動したときの時刻
メモリ使用状況 使用中のメモリ量(単位:バイト)
Web層リクエスト処理回数 Webサーバが処理したリクエストの総数
Web層スレッド数 Webサーバのスレッド数
Web層ビジースレッド数 Webサーバが処理中のスレッド数
AP層リクエスト処理回数 アプリケーションサーバが処理したリクエストの総数
AP層スレッド数 アプリケーションサーバのスレッド数
AP層ビジースレッド数 アプリケーションサーバが処理中のスレッド数
AP層キュー滞留数 アプリケーションサーバで滞留中のキューの総数

2.8.3 ポート番号一覧

ポート番号一覧では、以下の情報が表示されます。

フィールド名 説明
ポート名 各ポートの名称
ポート番号一覧 各ポートのポート番号

2.9 ユーザ管理

エージェント内の運用ユーザ情報を設定することができます。

「システム(S)」メニューから「ユーザ管理」メニューを選択すると、「ユーザ管理」ダイアログが表示されます。

運用ユーザ情報に関する全ての設定は、「ユーザ管理」ダイアログから行います。「ユーザ管理」ダイアログでは、接続している全てのドメインが、「ドメイン一覧」に表示されます。「ドメイン一覧」でドメインを選択すると、そのドメインに登録されている全ての運用ユーザが、「ユーザ一覧」に表示されます。

2.9.1 運用ユーザの追加

「ドメイン一覧」で、運用ユーザを追加するドメインを選択し、「追加」ボタンを押します。「ユーザ追加」ダイアログが表示されますので、ユーザ名、グループ名、パスワードを入力し、「追加」ボタンを押します。

2.9.2 運用ユーザの削除

「ドメイン一覧」で、運用ユーザを削除するドメインを選択し、「削除」ボタンを押します。確認画面が表示されますので、間違いがなければ「はい」ボタンを押します。

2.9.3 パスワードの変更

「ドメイン一覧」で、パスワードを変更する運用ユーザが属しているドメインを選択し、「パスワード変更」ボタンを押します。

ドメイン名と運用ユーザ名に間違いがないことを確認し、「パスワード」フィールドに新しいパスワードを入力し、「変更」ボタンを押します。

2.10 オペレーションログ

エージェントに対して行った全ての操作は、オペレーションログに記録されます。オペレーションログの内容は監査や障害解析に役立てることができます。

「システム(S)」メニューから「オペレーションログ」メニューを選択すると、「オペレーションログ」ダイアログが表示されます。「オペレーションログ」ダイアログでは、操作履歴の一覧表示や履歴の検索を行うことができます。

2.10.1 ログ一覧

ログ一覧画面では、実行した操作ごとに下記の情報が表示されます。

実行結果が失敗であったものは、赤字で表示されます。

フィールド名 説明
実行時間 操作を実行した時刻
ユーザ名 操作を実行したユーザ名
ホスト名 操作を実行したエージェントのホスト名
ドメイン名 操作を実行したエージェントのドメイン名
操作対象 操作を実行した管理対象の名前
オペレーション 操作の種別
実行結果 操作が成功したか失敗したかの種別

2.10.2 ログ検索

ログ検索画面では、操作履歴の中から、特定の条件に合致する操作記録を検索することができます。

履歴を検索する場合は、ログフィルタに条件を設定し、「検索開始」ボタンを押します。

検索条件では、ログ一覧のフィールド項目ごとに条件を指定することができます。

2.11 システム設定

統合運用管理ツールで表示する内容の設定について説明します。

「システム(S)」メニューから「システム設定」メニューを選択すると、「システム設定」ダイアログが表示されます。必要に応じて設定内容を変更し、「OK」ボタンを押します。

各フィールドについて、以下に説明します。

2.11.1 イベント通知

フィールド名 説明
出力サイズ イベント通知の履歴を保持する上限サイズです。通知の数が上限を超えた場合には、最も古い通知の情報が履歴から削除されます。

2.11.2 画面表示

エージェント内の管理対象に関する全ての情報には、表示レベルが指定されています。統合運用管理ツールに設定された表示レベルと、個々の情報の表示レベルを比較し、合致したレベルの情報だけが表示されます。この設定を変更するによって、表示する情報量を制御することができます。

表示レベルでは、「基本レベルの情報を表示」、「詳細レベルの情報を表示」、「全レベルの情報を表示」の、いずれかを選択することができます。特別な操作を行う場合以外は、「基本レベルの情報を表示」を指定してください。

表示レベルは以下の種別ごとに指定することができます。

フィールド名 説明
管理対象の表示レベル ドメインツリーに表示される管理対象ノードの表示レベル
通知の表示レベル 受信した通知の表示レベル
属性の表示レベル 属性情報の表示レベル
操作の表示レベル 操作メニューの表示レベル
パラメータの表示レベル 操作で指定するパラメータの表示レベル

2.11.3 表示情報の自動更新

フィールド名 説明
全情報の自動更新間隔 エージェント内の管理対象情報を自動的に再取得する間隔(単位:秒)。自動更新を行わない場合は、-1 を指定します。
サーバ情報の自動更新間隔 サーバ一覧表示の際に、サーバの情報を自動的に再取得する間隔(単位:秒)。自動更新を行わない場合は、-1 を指定します。
[注意事項]
「全情報の自動更新間隔」に、小さな値を指定すると、エージェントとの通信回数が増加し、アプリケーションサーバのパフォーマンスが低下する恐れがありますので、注意が必要です。

2.11.4 統計情報

フィールド名 説明
サンプリング間隔 統計情報を採取する場合に、エージェントから情報を取得する間隔(単位:秒)。

2.12 その他のメニュー

その他メニューについて説明します。

全ての情報を最新に更新:

「操作」メニューから「全ての情報を最新に更新」を選択するか、F5キーを押すと、現在、選択しているドメインのエージェントから全ての情報を取得し、表示を更新します。

択している管理対象の情報を最新に更新:

「操作」メニューから「選択している管理対象の情報を最新に更新」を選択するか、F6キーを押すと、現在、選択している管理対象の情報のみをエージェントから取得し、表示を更新します。

バージョン情報:

統合運用管理ツールのバージョン情報を表示します。