本編では、WebOTX Developerのセットアップについて説明します。
WebOTX Developerは、提供する開発機能により「WebOTX Developer (with Developer's Studio)」と「WebOTX Developer (for CORBA Application)」に分かれています。
WebOTX Developer (with Developer's Studio) は、Java EEアプリケーションの開発に利用できるIDE機能(Developer's Studio)と各種プラグイン機能をインストールします。
また、評価版 WebOTX Application Server Expressを同梱しています。評価版 WebOTX Application Server Expressをインストールすることで、Java EEアプリケーションの開発/配備/実行(デバッグ)までを一貫して実行できます。
WebOTX Developer (for CORBA Application) は、CORBAアプリケーションの開発を行うために必要なヘッダ、ライブラリ、およびデバッグ用のDLLファイルをインストールします。 また、Microsoft Visual BasicクライアントアプリケーションやJMSアプリケーションの開発に必要なファイルもインストールします。
このように、用途によって2つのインストーラが存在しますが、1つのWebOTX Developer ライセンスで両方を共通に使用できます。
Java EEとCORBAのアプリケーションを1つのマシンで開発するために両方をインストールする場合は、1つのライセンスキーを双方で利用できます。
以降の説明では、「評価版WebOTX Application Server Express」を「テスト用サーバ」と記載します。
本章では、WebOTX Developerを利用するために必要なメモリ容量、固定ディスク空き容量などのハードウェア・リソースと、動作対象オペレーティング・システムやJava、データベース・サーバなどのソフトウェアについて説明します。
ここでは、WebOTX Developerをインストールするために必要な固定ディスク空き容量と、インストール中、およびインストール後の初期動作で必要なメモリ容量について説明します。
下記に示すメモリ容量は、インストール時に既定値を選択して動作させた場合を表しています。
ハード ディスク容量は、選択インストール可能な機能やプロダクトを全てインストールした場合を表しています。 ただし、CコンパイラやJ2SE SDKなどの関連ソフトウェアのディスク消費量は含まれていません。
(注) |
WebOTX Developerのインストーラーは、Java EE開発用途の「WebOTX Developer (with Developer's Studio)」とCORBA開発用途の「WebOTX Developer (for CORBA Application)」に分離しています。 1つのライセンスで両方をインストールすることができます。 |
---|
プラットフォーム | メモリ | ハード ディスク |
---|---|---|
Windows - Intel 64 | 最小 512 MB、推奨 1 GB以上 | 1.5 GB |
ディスプレイは、解像度1024 x 768、16ビットカラー以上が表示可能なカラーモニタを推奨します。 これらのリソースには、テスト用サーバの容量も含まれます。 |
サポートするオペレーティング・システム(OS)とハードウェア、および、利用するために必要な関連ソフトウェアについて説明します。
動作対象であるオペレーティング・システムとハードウェアの対応を以下に示します。
ハードウェア | オペレーティング・システム |
---|---|
Intel 64 | |
Windows® 8.1 Pro Windows® 8.1 Enterprise |
|
Windows® 10 Pro(※1) Windows® 10 Enterprise (※1) Windows® 10 Education (※1) |
WebOTX DeveloperでJavaアプリケーションを開発する場合は、Java™ 2 Platform, Standard EditionのSDKを必要とします。 サポートするSDKバージョンは次のとおりです。
適用するJava SEのSDKバージョンの注意・制限事項や動作対象OSに関しては、[ セットアップガイド > 1. 使用上の条件 > 1.2. ソフトウェア条件について > 1.2.2. Java 2 SDK, Standard Edition ] を参照してください。
開発するアプリケーションがサーバ側の実行時環境でデータベース・サーバなどの外部サービスと連携する場合には、必要に応じて開発環境に利用する外部サービスから提供されるライブラリやドライバを準備することになります。
対応しているサーバ製品に関しては、[ セットアップガイド > 1. 使用上の条件 > 1.2. ソフトウェア条件について > 1.2.5. 対応ソフトウェア ] を参照してください。
本章では、WebOTX Developerのインストール方法について説明します。
WebOTXメディアは、対応するプラットフォームによって枚数や収録内容が異なります。 WebOTX Developerが格納されている位置は、WebOTX ASのセットアップガイドに記載された内容から確認してください。
インストール前に必ず行う必要がある作業と確認事項について説明します。
一般的な確認事項は、 WebOTX ASで記載される「WebOTXの停止とアンインストール」と「JDKのインストール」を参照してください。
製品をインストールする前に次の作業を行います。
インストール作業は、必ず管理者権限があるユーザで行わなければなりません。
管理者権限があるユーザでログインしていることを確認してください。
インストールを行う場合は、Build-in Administratorユーザで行うか、
管理者権限のあるユーザでも「管理者として実行」 によりインストーラを起動してください。
この作業が完了したら「 1.2.1.2. インストール作業」に進んでください。
WebOTX Developer をインストールする手順について説明します。
関連する下記の項目は、WebOTX ASの説明を参照してください。
WebOTX Client
WebOTX マニュアル
DVD-ROM を挿入しても下の画面が自動的に表示されない場合は、 エクスプローラで下記のいずれかを実行してください。
> <ドライブ>:\wo_setup.exe > <ドライブ>:\DEV\setup.exe <ドライブ>は、DVD-ROMドライブのドライブ文字です。
図1.2.1.2-1
図1.2.1.2-2
図1.2.1.2-3
図1.2.1.2-4
図1.2.1.2-5
アイコン | 説明 | ||||
---|---|---|---|---|---|
WebOTX Developer | WebOTXを利用した開発に、必要となる環境をインストールします。 | ||||
Developer's Studio | WebOTX Developer's Studio をインストールします。 NECで独自に開発したJava EE 6 対応アプリケーション開発機能をもつ、 Eclipseベースの統合開発環境(IDE)を提供します。 |
||||
サーバ連携ツール | WebOTX Application Server との連携に必要なプラグインをインストールします。 | ||||
アプリケーション開発ツール | Java EE開発に必要なプラグインをインストールします。 | ||||
開発支援ツール | バグ検出ツール(FindBugs)、カバレッジツール(JaCoCo)、ソース解析ツール(PMD)を インストールします。 | ||||
ヘルプ | ヘルプをインストールします。 | ||||
Eclipse言語パック | メニューや画面を、各国語表示とする環境をインストールします。 | ||||
マイグレーションツール | WebOTXの旧バージョンやTomcatからの移行を支援するツールをインストールします。 | ||||
テスト用サーバ(*1) | 開発環境上で動作する、テスト用サーバをインストールします。 Java EE 6 対応アプリケーションの配備/実行/デバックが可能です。 なお WebOTX Application Server の別エディションがすでにインストールされている場合には、 この機能を選択することはできません。 |
(*1) WebOTX Developer (with Developer's Studio)のオプション製品に関する開発機能が追加されている 場合があります。それらの機能については、インストールに使用するWebOTX Mediaのセットアップカードを ご参照ください。
JAVA_HOME
」を設定している場合には、その設定値が表示されます。
図1.2.1.2-6
図1.2.1.2-7
図1.2.1.2-8
図1.2.1.2-9
図1.2.1.2-10
図1.2.1.2-11
次は、「 インストール後の作業」を行います。
WebOTXをインストールした後に行う必要のある作業について説明します。
マシン再起動後にドメインが生成されているか確認してください。
otxadmin> list-domains
なお、WebOTXで利用するポート番号が起動済みの他のプログラムで利用しているポート番号と重複している場合、ドメインの生成に失敗する場合があります。
ドメインの生成に失敗した場合には、起動済みのプログラムの停止や、netstatコマンドなどを参照してポート番号の重複を解消してから、次のコマンドを起動しドメインを再生成してださい。
<WebOTXインストールフォルダ>\ant_setup.bat
図1.2.1.3-1
本章では、WebOTX Developerのアンインストール方法について説明します。
WebOTX Developerをアンインストールする手順について説明します。
図1.2.2.2-1
図1.2.2.2-2
図1.2.2.2-3
図1.2.2.2-4
図1.2.2.2-5
図1.2.2.2-6
[注意事項]
アンインストール後に行う必要のある作業について説明します。
<WebOTXのインストールディレクトリ>\Developer\Studio\workspace 配下の全ファイル
<WebOTXのインストールディレクトリ>\Developer\Studio\p2
<WebOTXのインストールディレクトリ>\Developer\Studio\configuration
<WebOTXのインストールディレクトリ>\domains 配下の全ファイル
製品のバージョンアップ等のために、WebOTX Developerをアンインストールして、その後にインストールしなおす場合があります。 この際のバックアップについて説明します。
環境の退避は、バージョンアップ前の環境を保存したり、環境の移行の際の移行前の環境を保存するといった際に利用します。
バージョンアップの際には、旧バージョンのWebOTX製品をアンインストールする前に行ってください。
開発環境IDEで作成したプロジェクト情報をバックアップする場合は、次のファイルをバックアップしてください。
<WebOTXのインストールディレクトリ>\Developer\Studio\workspace
テスト用サーバの情報をバックアップする場合は、次のファイルをバックアップしてください。
<WebOTXインストールディレクトリ>\config 配下の全ファイル
<WebOTXインストールディレクトリ>\domains 配下の全ファイル
退避した環境を、バージョンアップしたWebOTXに戻したり、移行するマシンに適用するといった際に利用します。
ただし、以下の場合はファイルコピーのみでは復元できません。
テスト用サーバの復元は以下の手順で行ってください。
<WebOTXインストールディレクトリ>\config 配下のファイル
<WebOTXインストールディレクトリ>\domains 配下のファイル
WebOTXの環境を別のマシンに移行する場合の手順は以下のとおりです。 ただし、移行前のマシンと移行後のマシンで別々のWebOTXのライセンスを利用する場合は、移行前のマシンのWebOTXを削除する必要はありません。
本章では、セットアップしたWebOTX Developerが正しく動作するかを確認する方法について説明します。
Windowsの「スタート」-「すべてのプログラム」-「WebOTX」-「Developer's Studio」をクリックし、「WebOTX Developer's Studio」を起動してください。正常に起動すれば正しくインストールされています。
テスト用サーバをインストールしている場合は、運用管理コマンド「otxadmin」で動作確認を行います。コマンドは次のとおりです。
otxadmin> list-domains「domain1」と「WebOTXAdmin」がrunning状態になっていることを確認してください。
http://localhost:5858/
運用管理コンソールが起動されれば正しくインストールされています。