[リソース]ビューへの各リソースの登録方法は、リソースの種類や使用するハードウェアや関連製品、運用方法によって、異なります。
SigmaSystemCenterでは、以下のリソースを登録し、管理することができます。
マシン
ストレージ装置(ディスクアレイ)
ネットワーク機器
その他のデバイス
ソフトウェア
本節では、リソースの各種類について、一通り説明し、「(6)種類別登録方法の一覧」にて、管理対象の種類、運用方法別の[リソース]ビューへの登録方法のポイントを説明します。
マシンはSigmaSystemCenterのメインの管理対象となるリソースです。マシンについては、[リソース]ビューだけでなく、[運用]ビューへの登録も必要です。[運用]ビューも使用して管理を行うことで、さまざまな運用を行うことが可能になります。また、仮想環境で使用するマシンは[仮想]ビューも使用して管理します。
SigmaSystemCenterでは、マシンを次のように大きく4種類に分けて管理します。
物理マシン
ベアメタルのマシンにWindowsやLinuxをインストールし、運用する場合の管理対象マシンを物理マシンと呼びます。
[リソース]ビュー上では、種別はUnitaryとして表示されます。[仮想]ビューは使用しません。
ブートコンフィグ(vIO) 運用の場合は、SigmaSystemCenterでは実体が1つの管理対象マシンが物理マシンと論理マシンの種類が異なる2台のマシンとして管理されます。ブートコンフィグ(vIO) 運用の場合は、それぞれ以下の種別となります。
物理マシン:Unitary
論理マシン:LogicalMachine
仮想マシンサーバ
ベアメタルのマシンにVMware ESXなどの仮想化ソフトウェアをインストールし、運用する場合の管理対象マシンを仮想マシンサーバと呼びます。一般的には、ハイパーバイザとも呼ばれます。仮想マシンサーバ上では、仮想マシンが動作することができます。
[リソース]ビュー上では、種別はVM Serverとして表示されます。
ブートコンフィグ(vIO) 運用の場合、上記物理マシンと同様に実体が1つの管理対象マシンが物理マシンと論理マシンの種類が異なる2台のマシンとして管理されます。ブートコンフィグ(vIO) 運用の場合は、それぞれ以下の種別となります。
物理マシン:Unitary
論理マシン:LogicalMachine,VM Server
仮想マシン
仮想マシンは、コンピュータの動作をエミュレートするソフトウェアで動作する仮想のコンピュータです。仮想マシンは、上記仮想マシンサーバ上で動作します。
[リソース]ビュー上では、種別はVirtual Machineとして表示されます。
パブリッククラウドマシン
パブリッククラウドマシンは、パブリッククラウドサービス上で動作する仮想のコンピュータです。
[リソース]ビュー上では、種別はPublic Cloudとして表示されます。
仮想マシンサーバと仮想マシンについては、上記の情報に加え、使用する仮想化基盤製品の情報も種別の情報として以下のように表示されます。
VMware
Hyper-V
Xen
KVM
また、パブリッククラウドマシンについては、上記の情報に加え、使用するパブリッククラウドサービスの情報も種別の情報として以下のように表示されます。
NEC Cloud IaaS
なお、ブートコンフィグ(vIO)運用とは、SIGMABLADEのvIOコントロール機能を利用しマシンのMACアドレス、WWN、UUIDなどを仮想化して運用する方法のことを言います。
SigmaSystemCenterは、以下のストレージ機種に対応しています。基本的に機種による違いが大きいため、専用のサブシステムを使用して、管理を行う必要があります。
iStorage
iStorageManager Integration Baseの利用による管理とSMI-Sプロバイダの利用による管理の2種類があります。
VNX
VNXについては、Navisphere CLIの利用による管理とSMI-Sプロバイダの利用による管理の2種類があります。
Unity
VMAX3
NetApp
以下のストレージ環境の違いがある場合、利用方法が異なります。
FC SAN
iSCSI SAN
NAS
SigmaSystemCenterのストレージ管理機能の詳細は「6. ストレージの管理機能について」を参照してください。
SigmaSystemCenterは、以下のネットワーク機器に対応しています。
スイッチ
スイッチは以下の3種類があります。
物理スイッチ(NetvisorProの対応スイッチ)
仮想スイッチ
分散スイッチ
ロードバランサ
ロードバランサは以下の2種類があります。
物理ロードバランサ(NetvisorProの対応ロードバランサ)
ソフトウェアロードバランサ
ファイアウォール
ProgrammableFlowコントローラ
SigmaSystemCenterのネットワーク管理機能の詳細は「5. ネットワークの管理機能について」を参照してください。
(2)と(3)以外のデバイスもカスタムオブジェクトとして登録することが可能です。
カスタムオブジェクトとして定義されたデバイスは、(2)と(3)で説明されている種類のデバイスのように特殊な制御や管理を行うことはできませんが、以下の管理を行うことが可能です。
デバイスから送信されるSNMP Trapのイベントを受信することができます。イベント定義ファイルの定義より、障害時のハードウェアステータスを異常に設定することができます。
関連するデバイス・マシンを含めた構成を[トポロジ]タブの画面でわかりやすく確認することができます。トポロジについては、「2.10. システム構成のトポロジ」を参照してください。
ポリシーでSNMP Trapのイベントに対するアクションを定義することで、イベント発生時に任意のアクションを実行することができます。
各種のソフトウェアもリソースとして登録することができます。以下の種類があります。
DeploymentManagerのシナリオ
以下のように分類されます。
OSイメージ
Backupタスク
アプリケーションとアップデート
テンプレート
以下の種類があります。
Full Clone
HW Profile Clone
Differential Clone
Disk Clone
ローカルスクリプト
ファイル
Backupイメージ
論理ソフトウェア
管理対象の種類 | 運用方法/利用条件 | 管理対象の登録方法の要点 | |
---|---|---|---|
マシン | 物理マシン | ブートコンフィグ(vIO)運用でない場合 | DeploymentManagerに物理マシンを登録した後、収集でSigmaSystemCenterに情報を取り込み、マシン登録を行う。事前にサブシステム"DPMサーバ"でDPMサーバの登録が必要。 「1.2.2. [リソース]ビューへの登録 - 物理マシン(ブートコンフィグ(vIO) 運用でない場合)」を参照。 また、[リソース]ビューに登録後に、リソース割り当てやマスタマシン登録で、[運用]ビューへの登録を行う。「1.2.13. [運用]ビューへの登録」参照。 |
ブートコンフィグ(vIO)運用の場合 | SIGMABLADEのブレードに対して、マシン登録スクリプト(RegisterMachinevIO.bat)を利用して登録を行う。 「1.2.3. [リソース]ビューへの登録 - 物理マシン(ブートコンフィグ(vIO) 運用の場合)」を参照。 また、[リソース]ビューに登録後に、リソース割り当てやマスタマシン登録で、[運用]ビューへの登録を行う。「1.2.13. [運用]ビューへの登録」、「1.2.15. ブートコンフィグ(vIO)運用における[運用]ビューへの登録」参照。 | ||
仮想マシンサーバ | ブートコンフィグ(vIO)運用でない場合 | 以下のいずれかの方法で[仮想]ビューに登録する。[仮想]ビューに登録時、[リソース]ビューにも自動で登録される。
「1.2.4. [リソース]ビューと[仮想]ビューへの登録 - 仮想マシンサーバ(ブートコンフィグ(vIO) 運用でない場合)」を参照。 また、[リソース]ビューに登録後に、マスタマシン登録で、[運用]ビューへの登録を行う。「1.2.13. [運用]ビューへの登録」参照。 サブシステムの設定に[マシンを運用グループへ自動登録する]のチェックがある場合は、収集の操作で[運用]ビューへの登録まで自動で行われる。「1.2.20. [運用]ビューへの管理対象マシンの自動登録機能について」を参照。 | |
ブートコンフィグ(vIO)運用の場合 | SIGMABLADEのブレードに対して、マシン登録スクリプト(RegisterMachinevIO.bat)を利用して登録を行う。その後に[仮想]ビューへの登録も必要。以下のいずれかの方法で登録する。
「1.2.5. [リソース]ビューと[仮想]ビューへの登録 - 仮想マシンサーバ(ブートコンフィグ(vIO) 運用の場合)」を参照。 また、[リソース]ビューに登録後に、マスタマシン登録で、[運用]ビューへの登録を行う。「1.2.13. [運用]ビューへの登録」、「1.2.15. ブートコンフィグ(vIO)運用における[運用]ビューへの登録」参照。 | ||
仮想マシン | 新規リソース割り当てで仮想マシンを作成する場合 | 新規リソース割り当てで仮想マシンを作成する場合、自動で登録されるため、[リソース]ビューと[仮想]ビューへの登録作業は必要ない。このとき、[運用]ビューへの登録も行われる。 「1.2.6. [リソース]ビューと[仮想]ビューへの登録 - 仮想マシン(新規リソース割り当てで仮想マシンを作成する場合)」、「1.2.13. [運用]ビューへの登録」を参照。 | |
作成済みの仮想マシンを登録する場合 | 仮想化基盤製品のコンソールなどやSigmaSystemCenterのWebコンソールの[仮想]ビュー上で仮想マシンを作成した後、仮想化基盤製品から収集でSigmaSystemCenterに情報を取り込んだときに[仮想]ビューと[リソース]ビューに登録される。 「1.2.7. [リソース]ビューと[仮想]ビューへの登録 - 仮想マシン(作成済みの仮想マシンを登録する場合)」を参照。 また、[リソース]ビューに登録後に、マスタマシン登録で、[運用]ビューへの登録を行う。「1.2.13. [運用]ビューへの登録」参照。 サブシステムの設定に[マシンを運用グループへ自動登録する]のチェックがある場合は、収集の操作で[運用]ビューへの登録まで自動で行われる。「1.2.20. [運用]ビューへの管理対象マシンの自動登録機能について」を参照。 | ||
パブリッククラウドマシン | 作成済みのマシンを登録する場合 | パブリッククラウドサービスのコンソールなどでマシンを作成した後、収集でSigmaSystemCenterに情報を取り込み、マシン登録を行う。 「1.2.8. [リソース]ビューの登録 - パブリッククラウドマシン(作成済みのマシンを登録する場合)」を参照。 また、[リソース]ビューに登録後に、マスタマシン登録で、[運用]ビューへの登録を行う。「1.2.13. [運用]ビューへの登録」参照。 | |
ストレージ装置(ディスクアレイ) | iStorage | Integration Baseの利用による管理 | iStorageManagerにディスクアレイを登録する。収集後に[ディスクアレイ登録/ 削除]で管理対象としてSigmaSystemCenterにディスクアレイを登録する。事前にサブシステム"iStorage Manager"の登録が必要。 |
SMI-Sの利用による管理 | サブシステム"SMI-S Service"の追加時にディスクアレイを指定して登録する。 | ||
VNX | Navisphere CLIの利用による管理 | [新規ディスクアレイ登録]でディスクアレイ上のSPへの接続情報を指定しディスクアレイを登録する。事前にサブシステム"EMC CLARiX"の登録が必要。 「6.2.6. VNX利用時のシステム構成」参照。 | |
SMI-Sの利用による管理 | サブシステム"SMI-S Service"の追加時にディスクアレイを指定して登録する。 | ||
Unity | SMI-Sの利用による管理 | サブシステム"SMI-S Service"の追加時にディスクアレイを指定して登録する。 | |
VMAX3 | SMI-Sの利用による管理 | サブシステム"SMI-S Service"の追加時にSMI-Sプロバイダの管理サーバを指定して登録する。 | |
NetApp | - | [新規ディスクアレイ登録]でディスクアレイ上のData ONTAPへの接続情報を指定しディスクアレイを登録する。事前にサブシステム"NetApp Manager"の登録が必要。 | |
ネットワーク機器 | 物理スイッチ | - | NetvisorProに対象機器を登録し、収集後に[スイッチ登録]または[LB登録]でSigmaSystemCenterに登録する。事前にサブシステム "WebSAM NetvisorPro"の登録が必要。 |
物理ロードバランサ | |||
仮想スイッチ | - | 仮想化基盤製品上で仮想スイッチを作成した後、収集でSigmaSystemCenterに登録する。 | |
分散スイッチ | - | vCenter Server上で分散スイッチを作成した後、収集でSigmaSystemCenterに登録する。 | |
ソフトウェアロードバランサ | - | ソフトウェアロードバランサは、InterSecVM/LBやLinux Virtual Serverを使用して構築する。サブシステム "Software Load Balancer" 登録時に、構築したソフトウェアロードバランサを指定してSigmaSystemCenterに登録する。 | |
ファイアウォール | - | iptablesでファイアウォールを構築後、[FW追加]で構築したファイアウォールを指定して登録する。 「5.5.5. ファイアウォール」参照。 | |
ProgrammableFlowコントローラ | - | ProgrammableFlowコントローラ環境を構築し、ProgrammableFlowコントローラのWebAPI機能の有効化後、サブシステム "ProgrammableFlow Controller" 登録時に、ProgrammableFlowコントローラを指定してSigmaSystemCenterに登録する。 | |
その他のデバイス (カスタムオブジェクト) | sscコマンドでテンプレートを使用して登録 | ssc create objectコマンドでカスタムオブジェクトのテンプレートを指定し登録する。 「1.2.9. [リソース]ビューへの登録 - その他デバイス(カスタムオブジェクト)」、「1.2.10. [リソース]ビューへの登録 - UPS(ESMPRO/AutomaticRunningController管理)」参照。 | |
xmlファイルを作成して登録 | カスタムオブジェクトが定義されたxmlファイルをconf\customobjectフォルダ下に配置後、全収集でSigmaSystemCenterに登録する。 | ||
ソフトウェア | OSイメージ/Backupタスク/アプリケーションとアップデート | - | DeploymentManagerにシナリオを登録した後、収集でSigmaSystemCenterに登録する。 |
テンプレート | - | [仮想]ビュー上でマスタVMを選択して[テンプレート作成]を実行する。 VMwareのFull Cloneテンプレートについては、vSphere Clientを使用して作成し、収集でSigmaSystemCenterに取り込むことも可能。 | |
ローカルスクリプト | - | 作成したローカルスクリプトをscriptフォルダに配置後、収集でSigmaSystemCenterに登録する。 | |
ファイル | - | 配信対象のファイルをdeployfilesフォルダに配置後、収集でSigmaSystemCenterに登録する。 | |
Backupイメージ | - | DeploymentManagerでバックアップを実行後、収集でSigmaSystemCenterに登録する。 | |
論理ソフトウェア | - | ssc logicalsoftware createコマンドで作成した論理ソフトウェアをssc add softwareコマンドでマシン/ホスト/グループ/モデルに割り当てて使用する。 「1.3.11. 論理ソフトウェア」を参照。 |