バックエンドサーバとの接続の検証と対処

connectivity_checkerを使用すると、CONNEXIVE Iot Connectivity Engineとバックエンドサーバの接続性を検証することができます。
ICE Coreがバックエンドサーバと通信できない場合に、ツールの実行結果と本ページの記載から確認箇所を絞り込み、対処を行うことが可能です。

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ICE Coreを利用するシーンを問わず、共通的に起こりうる事象です。

ICE Coreが起動できていない

以下のメッセージが出力された場合は、ICE Coreが起動できていない可能性があります。
リファレンス集 - 設定ファイル一覧を参照し、設定ファイルが正しく記載・配置できているかを確認してください。

メッセージ 意味 対処
Failure in reading core_config.json core_config.json のファイルが見つかりません。 core_config.json のファイルが存在するかどうかを確認してください。
Failure in parsing core_config.json core_config.json の解析に失敗しました。 core_config.json のファイルが正しく記載できているかを確認してください。

ネットワーク設定が正しく行えていない

以下のメッセージが出力された場合は、エッジサーバ、バックエンドサーバのどちらか、または両方のネットワーク設定が正しく行えていない可能性があります。

メッセージ 意味 対処
Failure in name-resolution 指定されたホスト名の名前解決に失敗しました。 接続先ホストの指定が正しいことを確認して下さい。名前解決の失敗が想定外の場合は、OSの名前解決設定が適切かどうか、DNSサーバを参照する場合はDNSサーバでの名前登録状況を確認してください。
Failure in communication-acknowledgement 指定された接続先ホストとのICMPを使用した通信確認に失敗しました。 接続先ホストの指定が正しいことを確認して下さい。ICMPの通信確認の失敗が想定外の場合は、接続先ホストでICMP(ping)を拒否していないこと、接続先ホストが動作していることを確認してください。
Unreachable to host: %s 指定された接続先ホストとのICMPを使用した通信確認に失敗しました。 接続先ホストの指定が正しいことを確認して下さい。ICMPの通信確認の失敗が想定外の場合は、接続先ホストでICMP(ping)を拒否していないこと、接続先ホストが動作していることを確認してください。
Failure in TCP-connection establishment 指定されたホストとのTCPコネクションの確立に失敗しました。 接続先ホストが起動しているかどうか、ファイアウォール設定で通信をブロックしていないか、受信プロセス起動が起動しているかなど、バックエンドサーバが接続できる状態になっているかどうか環境・設定を見直してください。
特にError: connect EINVAL %sが出力されている場合は、接続先ホストのIPアドレスが有効な値かどうかを確認してください。
なお、IPv6のリンクローカルアドレス(「fe80」から始まるアドレス)を使用した場合にもこのメッセージが出力されます。
(ICE Core及び導通確認ツールでは、セキュリティ上の懸念(参考: https://tools.ietf.org/html/rfc6874#section-4 )からIPv6のリンクローカルアドレスでの接続をサポートしておりません。)

ICE Coreの設定が正しく記載できていない

  • プロキシの設定が誤っている

以下のメッセージが出力された場合は、プロキシの設定が誤っている可能性があります。
リファレンス集 - 設定ファイル一覧を参照し、設定ファイルに記述したプロキシの設定を確認してください。

メッセージ 意味 対処
Proxy is defined, but its configuration is not used プロキシの設定を検出しましたが、プロキシ接続をサポートしていないプロトコルのため使用しません。 プロキシを設定することが想定通りか、指定した通信プロトコルが想定通りかを確認してください。
Invalid protocol [%s] at proxy.url プロキシ設定(url)で指定した %s のプロトコルは正しくありません。 プロキシ設定(url)を見直して下さい。
  • 暗号化通信を行う場合の設定ファイルの記載の漏れと誤り

以下のメッセージが出力された場合は、暗号化通信に必要な設定が誤っている可能性があります。
リファレンス集 - 設定ファイル一覧およびトラブルシューティングガイド - SSL/TLS設定を参照し、設定を見直しを行ってください。

メッセージ 意味 対処
CA settings exists, but do not use it CA証明書の設定を検出しましたが、暗号化通信ではないため使用しません。 暗号化通信を行わない指定が意図通りかどうかを確認してください。
Cert settings exists, but do not use it クライアント証明書の設定を検出しましたが、暗号化通信ではないため使用しません。 暗号化通信を行わない指定が意図通りかどうかを確認してください。
Key settings exists, but do not use it クライアントの秘密鍵の設定を検出しましたが、暗号化通信ではないため使用しません。 暗号化通信を行わない指定が意図通りかどうかを確認してください。
Failure in reading %s %s のファイルが見つかりません。 CA証明書、クライアント証明書、鍵 のファイルが存在するかどうかを確認してください。
Failure in TLS-connection establishment 指定されたホストとのTLSコネクションの確立に失敗しました。 指定した証明書の中身が正しいことを確認してください。

データ通信

ICE Coreとバックエンドサーバがデータ通信できない場合です。データ通信とは、ICE Core自身が送受信するメタデータの通信に加えて、ICE Core上で動作するアプリケーションからの通信も含みます。

ICE Coreのデータ通信の設定が正しく行えていない

以下のメッセージが出力された場合は、ICE Coreのデータ通信設定が正しく行えていない可能性があります。
リファレンス集 - 設定ファイル一覧を参照し、設定の見直しを行ってください。

  • 設定ファイルの記載の漏れと誤り
メッセージ 意味 対処
Failure in reading cloud_config.json cloud_config.json のファイルが見つかりません。 cloud_config.json のファイルが存在するかどうかを確認してください。
Failure in parsing cloud_config.json cloud_config.json の解析に失敗しました。 cloud_config.json のファイルが正しく記載できているかを確認してください。
Failure in finding destination[%s] in cloud_config.json %s のdestinationがcloud_config.jsonで見つかりません。 引数で指定したdestinationが正しいか、cloud_config.jsonでdestinationの設定が定義されているかを確認してください。
Destination[%s] is disabled %s のdestinationが無効化されています。 引数で指定したdestinationが正しいか、またはcloud_config.jsonでdestinationの無効化の指定が正しいか確認してください。
Destination type[%s] is invalid %s のdestinationのtypeの値が正しくありません。 cloud_config.jsonで指定したdestinationのtypeの値を確認してください。
Failure in finding %s.config in cloud_config.json %s のdestinationのconfig設定が見つかりません。 cloud_config.jsonでdestinationのconfig設定が定義されているかを確認してください。
Failure in finding %s.config.%s %s のdestinationのconfig設定の %s 要素が見つかりません。 cloud_config.jsonでdestinationのconfig設定の各要素が定義されているかを確認してください。
Invalid protocol [%s] at %s.config.url %s のdestinationのconfig.urlが定義されていないか、または指定した %s のプロトコルは正しくありません。 %s のdestinationのconfig.urlの設定を見直してください。また、destinationのtypeの値と同じ種別かどうかを確認してください。
Failure in connecting [%s] %s で指定したdestinationへの接続に失敗しました。 cloud_config.jsonのdestination設定が、バックエンドサーバが期待している値となっているか確認してください。
Status code is [%s] HTTPの接続確認に失敗し、 %s のステータスコードを受信しました。 cloud_config.jsonのdestination設定が、バックエンドサーバが期待している値となっているか確認してください。

ファイルのアップロード

ICE Coreがバックエンドサーバにファイルをアップロードする場合です。
ファイルアップロードでは、アップロードするファイルの指定誤りと、バックエンドサーバの接続設定の誤りにより失敗する可能性があります。
ツールが出力するメッセージに応じて、以下の通り対処を行ってください。

メッセージ 意味 対処
Failure in reading %s %s のファイルが見つかりません。 アップロードするファイルが存在するかどうかを確認してください。
Invalid file-path to upload アップロードで指定されたファイルパスが正しくありません。 引数で指定したファイルパスが正しいか確認してください。
Failure in file-upload ファイルのアップロードに失敗しました。 指定したURLが正しいか、バックエンドサーバとの接続設定が正しいか、バックエンドサーバが想定通りに動作しているか確認してください。また、指定したファイルパスがホワイトリストに入っているかを確認してください。

ファイルのダウンロード

ICE Coreがバックエンドサーバからファイルをダウンロードする場合です。
ファイルダウンロードでは、ダウンロードするファイルを格納するディレクトリの指定誤りと、バックエンドサーバの接続設定の誤りにより失敗する可能性があります。
ツールが出力するメッセージに応じて、以下の通り対処を行ってください。

メッセージ 意味 対処
Failure in reading %s %s のファイルが見つかりません。 ダウンロードファイルを格納するディレクトリが存在するかどうかを確認してください。
Invalid directory-path to download ダウンロードファイルを格納するディレクトリパスが正しくありません。 引数で指定したディレクトリパスが正しいか確認してください。
Failure in file-download ファイルのダウンロードに失敗しました。 指定したURLが正しいか、バックエンドサーバとの接続設定が正しいか、バックエンドサーバが想定通りに動作しているか確認してください。また、指定したファイルパスがホワイトリストに入っているかを確認してください。