WebOTX Manual V10.4 (第4版) 目次を表示 |
4. V6.3の変更点 |
WebOTX V6.3の変更点について、その概要について説明します。
4.1. Webサーバ (Apache HTTP Serverベース) |
Apache HTTP Server 1.3.34/2.0.55 をバンドル
Apache HTTP Serverの最新バージョン Apache HTTP Server 1.3.34/2.0.55
をバンドルしています。
詳細については、次を参照してください。
・Apache HTTP Server
mod_ssl 2.8.25/2.0.55 をバンドル
上記 Apache HTTP Serverに対応したバージョンである mod_ssl 2.8.25(Apache 1.3.34用)/2.0.55(Apache 2.0.55用)をバンドルしています。
4.2. 運用管理 |
ログファイルの統合
WebOTX V6.3では一部のログファイルが統合されています。以下に統合されて削除されたファイルと統合先ファイルを示します。
削除ログファイル名 | 統合先ログファイル名 |
---|---|
webotx_resource.log | webotx_agent.log |
webotx_transaction.log | webotx_agent.log |
webotx_tomcat.log | webotx_catalina.log |
webotx_ospij.log | webotx_ospi.log |
webservice_axis.log | webservice.log |
webotx_admlistener.log | webotx_tpmmgr.log |
既定値ログレベルの変更
WebOTX V6.3ではイベントログやファイルに出力する既定値のログレベルのへの変更を行っています。
ログ出力先 | V6.2での既定値 ログレベル | V6.3での既定値 ログレベル |
---|---|---|
ファイル | INFO | CONFIG |
イベントログ・syslog | WARNING | SLOGINFO |
イベント通知 (Notification) | WARNING | SLOGINFO |
log4jのシステムプロパティの変更
WebOTX V6.3ではWebOTX自身のログ出力にlog4jを使用しておりlog4jのロガーの定義ファイルであるlog4j.xmlの設定をlog4jのシステムプロパティ(log4j.configuration)にて行なっていましたが、設定方法の見直しを行い、V6.31よりこのシステムプロパティを使用しないように変更しました。
この変更により、ユーザが独自のlog4jの定義ファイルを設定する場合に、log4jのシステムプロパティ(log4j.configuration)を利用してもらうことが可能となります。
なおWebOTXのロガーの定義自体は従来どおりlog4j.xmlで行なっております。
運用管理コマンド実行時の警告メッセージ出力の廃止
運用管理コマンド(otxadmin)の実行時に、ドメインの再起動などを促すための警告メッセージ表示を廃止しています。
4.3. EJBコンポーネント配備 |
EJBコンポーネントの動作モードの既定値 − ダイナミック・プロキシ
WebOTX V6.3から新しく用意されたRMI-IIOP通信基盤技術のダイナミック・プロキシをEJB動作の既定値に変更しました。
リモート・インタフェースのEnterprise Beanを呼び出す際に利用できる、RMI-IIOPプロトコルによる分散オブジェクト通信モードには、次の2種類があります。
従来のスタブ、スケルトンによってEJB呼び出しを行えるようにEJBコンポーネントを配備するためには、配備ツールや運用管理コマンド、統合運用管理ツールで配備操作時に該当オプションを指定します。
EJBクライアント・スタブのコードベース・ダウンロード
EJBコンポーネントをスタブ、スケルトンありのモードで配備した場合に、WebOTXの配備サービス機能は、配備処理中にクライアント動作に必要なスタブをWebサーバにアップロードし、コードベースとして公開します。 EJBのクライアントは、リモート・インタフェースのEnterprise Beanを呼び出す際に、RMI-IIOP通信基盤が自動的にWebサーバからスタブをHTTPダウンロードするため、クライアント側Javaプログラムのクラスパスにスタブを明示的に指定する必要がありません。
この機能は、既に WebOTX V5 で提供していましたが、WebOTX V6.1 から V6.22 まで機能制限していました。 WebOTX V6.3 から その制限を解除し、標準で使用できます。 既定モードのダイナミック・プロキシでEJBコンポーネントを配備した場合は、その技術自身がスタブ、スケルトンを不要する仕組みであるため、コードベース機能も必要としていません。
4.4. OLF/TPアダプタ |
データアクセス方式の改善
APコンポーネントからのデータアクセスにおいて、COBOLの一意名標を指定して操作が行えるようになりました。
4.5. JMS |
ユーザ管理の一元化
JMSサーバに接続するユーザの管理を、JMS固有の管理方式からWebOTXドメイン のユーザ管理方式に統合しました。 これにより、運用管理ユーザや、接続クライアントのユーザ定義をWebOTX ドメインで一元的に設定することが可能になります。 互換性のため、従来の管理方式を選択することも可能です。
運用操作性の改善
JMS固有のコマンドでしか行えなかった運用操作のうち、次の機能について、 WebOTX運用管理コマンドやWebOTX統合運用管理ツールからの実行を可能に しました。
この他に、JMSサーバの不測な事態に備え、スレッドダンプをコマンドで 採取する機能をサポートしました。
4.6. Webコンテナ |
プラグインのベース変更
WebOTX V6.31 から、外部Webサーバと連携する時に使用するプラグインモジュールのベースが JK1.2.15 になりました。
4.7. TPモニタ |
CPU情報取得機能と性能について
V6.3以降のWebOTXでは、オペレーションのCPU情報取得機能が新規に追加されたことにより、Solaris版とHP-UX版でV6.2と比べてオペレーションの実行性能が遅くなっています。
V6.2と比較して、HP-UX版で約4%、Solaris版で約16%遅くなっています。
Windows版とLinux版ではV6.2との性能差はありません。
V6.31以降では、このオペレーションのCPU情報取得機能を抑制し、オペレーション呼び出しの実行性能をV6.2と同等にすることができます。
CPU情報取得を抑制するには、プロセスグループの設定の「環境変数」に以下の値を設定し、アプリケーショングループを再起動します。
この環境変数を指定すると、オペレーションジャーナルに記録されるオペレーションのCPU使用時間が全て0になります。
オペレーションのCPU情報採取機能を利用しない場合は、本環境変数を設定してください。
4.A. 旧バージョンでの変更点 |
旧バージョンに関するものは、以下を参照してください。