WebOTX Manual V10.4 (第4版) 目次を表示 |
3. WebOTX V6.4の新機能 |
ここでは、WebOTX V6.4のリリースで新しく追加された機能を説明します。
3.1. Enterprise Service Bus |
WebOTX V6.4で、新たにEnterprise Service Bus機能を提供しました。
ESBは標準プロトコルによるメッセージ中継機能によりサービスの統合を行う、SOAを実現する上での基盤となる機能です。本機能ではJavaにおけるESBの標準である、JBI(Java Business Integration)準拠の機能を提供します。
バインディングコンポーネント
本機能では5種類のプロトコルに対応したバインディングコンポーネント(通信機能)をサポートします。
SOAPによる通信機能を提供します。Webサービスセキュリティにも対応しています。
ディレクトリを介してファイルによりメッセージ交換を行う機能を提供します。
JMSによるメッセージ交換機能を提供します。
RMIによりEJBを呼び出す機能を提供します。
JCAにより通信を行う機能を提供します。
サービスエンジン
本機能ではメッセージ中継における化工、組み合わせ機能として2つのサービスエンジンを提供します。
複数のサービス呼び出しを組み合わせる機能を提供します。
XMLスタイルシートによるXMLの変換機能を提供します。
開発環境
複数のバインディングコンポーネント、サービスエンジンを組み合わせてメッセージ交換の経路を定義し、サービスアセンブリという形式で出力します。
(開発環境の項参照)
コンポーネント管理
バインディングコンポーネントやサービスエンジンの管理、監視機能、サービスアセンブリの配備機能や監視、設定機能を提供します。WebOTXの統合管理ツールおよびESBの管理コマンドにより操作を行うことができます。
3.2. JMS |
C言語インタフェースの提供
Java以外の開発言語を利用して、JMSクライアントを開発するためのAPIを提供します。3.3. 性能分析ツール |
V6.3より提供している性能分析ツール(WebOTX Profiler)の機能強化を行っています。
区間データの取得
V6.3では、プロファイラツール起動時からプロファイリングデータをGUIツールに表示していましたが、V6.4より、あるオペレーションの間のみなど、区間データの取得が可能となりました。これにより、さらに詳細にアプリケーションの性能分析を行うことができます。プロファイリングデータのファイル出力が可能
GUIツールで表示されるプロファイルリングデータをファイルに出力することができるようになりました。これにより、容易にJavaアプリケーションの性能分析を行うことができます。3.4. TPモニタ |
性能情報の取得
オペレーションごとの詳細な実行時間情報やCPU時間の統計を、リアルタイムに取得できるようになりました。
メモリ使用量の取得
プロセス、またはプロセスグループごとのメモリ使用量を、リアルタイムに取得できるようになりました。
CPUループ解析
スレッドごとのCPU使用時間を、リアルタイムに取得できるようになりました。3.5. 運用管理 |
シングルドメインモードの対応
ドメイン構成としてV6.4からシングルドメインモードとマルチドメインモードをインストール時に選択することが可能になりました。3.6. 開発環境 |
WTP(Web Tools Platform )のサポート
Eclipseから提供されているJ2EEアプリケーションを開発するためのツール郡であり、HTML、WSDL、XSD等の各種エディ タ、Webサーバーとの連携機能、JSP、Servlet、タグライブラリー、EJBなどを用いたアプリケーションを開発するためのウィザードやエディタ を提供します。
WTPのサポートにより次の機能強化を行っています。
Webアプリケーション開発
WebOTX連携が可能となり、WebOTXサーバ上にWTPからWARアーカイブなしに配備・実行ができるようになりました。
WTPのJSPエディタが利用可能となったことでWebアプリケーションのJSP開発が向上しました。
EJB開発
Beanの種別表示機能によって、どの種類のBeanを作成しているかビジュアルに判別できるため、複数種あるBeanのソース編集作業で効率が上がり、簡単にEJBが作成できるようになりました。
1度のウィザードによる設定のみで、EJB/EAR/EJBクライアントを同時に作成することができるようになりました。
WebOTX開発環境から、WebOTXの起動/配備/停止が可能になりました。 配備ツールの起動や、EARの生成を行う必要はないため、手早く配備することができます。
ESB開発環境の提供
通常、各コンポーネントが提供するXMLスキーマにしたがってArtifactをテキストエディタ等で記述する必要がありますが、GUIを使用したArtifactの編集機能を提供しているため、容易にArtifactを作成することができます。
ServiceAssemblyを作成するWizardを提供しているため、JBIのパッケージ仕様を意識することなくServiceAssmblyを作成できます。
Visual C++ 2005, Visual Basic 2005のサポート
Windows版C++開発環境として従来対応していたVisual C++ .NET 2003に加え、新たにVisual C++ 2005にも対応しました。
また、Windows版Visual Basic開発環境もVisual Basic 2005に対応しました。
3.7. EJBゲートウェイ |
Visual Basicアプリケーション(.NET含む)から、EJBサーバアプリケーションを呼び出すためのゲートウェイ機構(EJBゲートウェイ)を提供します。
Visual Basic, Visual Basic.NETクライアントがEJBサーバアプリケーションと通信するための情報ファイル(GC1, TLB)の生成 および、レジストリ登録(TLB)を提供します。
基本的な接続と例外取得を行なうための4つのAPI(lookup, setProviderURL, JavaNew, getException)を提供します。
次の型をサポートいたします。
- プリミティブ型 (配列要素含む)
- Beans型(要素にプリミティブ型)
- Beans型(要素にBeans型)
- ユーザ定義例外型
3.A. 旧バージョンでの変更点 |
旧バージョンに関するものは、以下を参照してください。