中心となる概念の説明

本章では、CAPを理解するために必要な用語・定義を説明します。

デバイスタイプ

デバイスタイプとは、デバイスデータを受信した後のサービス内での取扱いを定義するものです。取扱いの方式によって大きく2つの種別(Cache型デバイスタイプとイベントパススルー型デバイスタイプ)に大別されます。

Cache型デバイスタイプでは、デバイスタイプ毎にKey-Value型のキャッシュストアを作り、キャッシュストアにデバイスデータの最新値を保持します。型情報を設定したデバイスタイプを作成することでクエリによるデバイスデータの最新値の検索機能が利用できます。

イベントパススルー型デバイスタイプでは、キャッシュストアは生成されず、最新値を保持しません。イベントパススルー型デバイスタイプは転送機能のみを利用する場合に利用します。

サービスの連携設定は任意の数のデバイスタイプに関連付けることができます。また、CAPの検索機能はデバイスタイプごとに検索範囲が設定されます。以上を踏まえ、デバイスタイプを適切な粒度で定義します。

Device Phantom

Device Phantomとは、キャッシュストアに格納されるJSON形式のデータです。 Device Phantomは以下の用途で利用します。

  • デバイスが送信するデータの最新値のみを取得したい場合

  • デバイスへアクチュエーション指示を送付したい場合

Device Phatomの利用の有無はデバイスタイプ毎に選択でき、上記の用途が必要ない場合はパススルー型デバイスタイプを用います。 Device Phantomの詳細な仕様については「利用ガイド(開発編)」をご参照ください。

データの蓄積・サービス転送

CAPのサービス連携設定を行うことで、データの蓄積や外部サービスへの転送機能を利用できます。 サービス連携設定は任意のデバイスタイプに関連付けた定義として設定します。 デバイスの種類、配置場所、送信頻度などによって、データの格納先や転送先が異なる場合、あるいは変換するJSONが異なる場合などでデバイスタイプを分離します。