WebOTX Manual V10.4 (第4版) 目次を表示 |
4. V6.5の変更点 |
WebOTX V6.5の変更点について、その概要について説明します。
4.1. Webサーバ (Apache HTTP Serverベース) |
Apache HTTP Server 1.3.37/2.0.59 をバンドル
Apache HTTP Serverの最新バージョン Apache HTTP Server 1.3.37/2.0.59
をバンドルしています。
詳細については、次を参照してください。
・Apache HTTP Server
mod_ssl 2.8.28/2.0.59 をバンドル
上記 Apache HTTP Serverに対応したバージョンである mod_ssl 2.8.28(Apache 1.3.37用)/2.0.59(Apache 2.0.59用)をバンドルしています。
モジュールの追加
WebOTX と 他製品との連携動作時に必要となるモジュールや、
デフォルトでは含まれていない以下のモジュールを追加しました。
モジュール 説明 mod_headers 任意のHTTPヘッダのカスタマイズを行う。 mod_rewrite 正規表現を利用した URI からファイル名への強力なマッピング機能を提供する。 mod_usertrack cookie を利用したユーザの追跡を行う。 mod_auth_ldap (Apache 2.0 のみ)LDAPサーバに登録したユーザ名を利用してHTTP Basic認証を行う。 mod_ldap (Apache 2.0 のみ)mod_auth_ldapモジュールを利用するために必要なモジュール。 各モジュールの設定方法の詳細については、各モジュールの説明を参照してください。
Apache HTTP Server Version 1.3 Apache モジュール
Apache HTTP サーバ 2.0 モジュール一覧
4.2. TPモニタ |
プロセスグループ
WebコンテナをTPモニタ上でマルチプロセス動作する機能が追加されました
(詳細はWebOTX V6.5の新機能のWebコンテナを参照してください)。
これに伴い、EJBコンテナをTPモニタ上で動かすときに作成していたプロセスグループは、
EJB 2.1(J2EE)からJ2EEにラベル変更しました。
また、Webコンテナがマルチプロセス動作する設定になっている場合は、J2EEプロセスグループのスレッド数の
既定値を3としています。
Webコンテナがマルチプロセス動作しない設定になっている場合は、J2EEプロセスグループのスレッド数の
既定値は今までと同じ1です。
IIOPリスナアライブチェック
監視対象プロセスであるIIOPリスナの状態を表示し、アライブチェックを行うようにしています。
IIOPリスナに対して他クライアントと同じようにソケットを1本張って定期的にアライブチェックをし、
チェックに失敗した場合は、状態を起動停止処理失敗(failed)にします。
これにより、クライアントが接続できなくなるような障害が発生した場合にアライブチェック通知が行われ、
障害を検知することができます。これらの通知は統合運用管理ツールやログで確認できます。
ファクトリインタフェースにおけるオペレーション削減
V6.5では、業務実行において不要なオペレーションを統合運用管理ツールに表示しないようにしました。
具体的には、R4形式で作成(IDLコンパイラ(woigenxx, woigenj)を用いて作成)されたCORBAアプリケーションにおける、自動生成されたファクトリインタフェース
のオペレーションのうち、CreateServerObject2 と ReleaseServerObject2 の登録を行わないようにしています。
スレッドのCPU使用率の表示
V6.4では、統合運用管理ツールから、スレッドごとのCPU使用時間を起動時からの累積時間で確認することができましたが、V6.5ではこれに加え、CPU使用率と情報採取間隔が合わせて表示されるようになりました。
この値を参照することにより、直近のCPU使用状況を確認することができます。
メッセージ出力抑止
イベントログ、syslogに出力していた以下のメッセージの出力を抑止し、出力先をWebOTXのログに変更しました。
OutOfMemoryError発生時のJavaヒープ情報採取機能について(Javaのみ)
V6.5から、java.lang.OutOfMemoryErrorエラーが発生した場合にJavaヒープの情報をAPトレースに出力する機能を提供しています。 この機能はJ2SE 5.0のJVMTIの機能を使用しているため、J2SE 5.0以上を使用しているときのみ有効になります。 また、JVMTIのException発生時イベントを使用しているために、アプリケーションの作りによって(正常系で例外が何度も発生するような場合など)は性能に影響がある場合があります。 その場合は、プロセスグループの設定の「JavaVMオプション」-「OutOfMemoryError発生時にJavaヒープの情報を採取する」のチェックをはずすことで無効にすることができます。
4.3. 運用アシスタント |
長期的なスローダウン状態の検出
オペレーションのスローダウン状態が、設定した時間を超えてもなお継続している場合に、警告を発する機能を
追加しました。
これにより、復旧に向けた対処が必要な長期的なスローダウンを、対処の必要がない一時的なスローダウンと区別して検出することができるため、オペレータの運用負担が軽減され、オートマティックな対応をとることが可能になります。
また、新しく追加された長期スローダウン発生時の自動スタックトレース採取機能により、スローダウン障害発生時の情報の消失を防ぐことができ、スローダウン障害の原因調査が容易になりました。
スローダウン検出機能のメッセージを詳細化
スローダウン検出時とスローダウン状態からの復帰時のメッセージに、プロセスグループ名を追加しました。
4.4. 運用管理 |
ドメイン起動処理中の運用操作実行の抑止
ドメイン環境の不整合などを防止するため、ドメインの起動処理が全て完了するまで、統合運用管理ツールや運用管理コマンド(otxadmin)などの運用管理クライアントからの運用操作の実行を抑止(実行エラーとして処理を中断)するようにしています。
運用操作実行中のドメイン停止実行の待機
ドメイン環境の不整合などを防止するため、ドメイン停止処理の開始時に、ドメインに対して未完了の運用操作がある場合、その処理の完了を待機するための設定(waiting-shutdown-timeout-in-seconds)を追加しました。
デフォルトでは、そのような処理がある場合に最大60秒間停止処理の実行を待機します。
4.A. 旧バージョンでの変更点 |
旧バージョンに関するものは、以下を参照してください。