WebOTX Manual V10.4 (第4版) 目次を表示 |
WebOTX V8.3の変更点について、その概要について説明します。
Apache HTTP Server 2.0.63/2.2.15 をバンドル
Apache HTTP Server の最新バージョンである Apache HTTP Server 2.0.63/2.2.15
をバンドルしています。
なお、Apache HTTP Server 1.3.x のバージョンは、含まれておりません
各 Apache HTTP Server の詳細については、次を参照してください。
Apache HTTP Server
mod_ssl 2.0.63/2.2.15 をバンドル
上記 Apache HTTP Server に対応した mod_ssl 2.0.63/2.2.15 をバンドルしています。
OpenSSL 0.9.8m をバンドル
OpenSSL の最新バージョンである OpenSSL 0.9.8m をバンドルしています。
rif ファイル生成機能のインプロセス化 (Foundation/Standard/Enterprise)
配備処理の過程で、TPモニタによる監視に必要な rif ファイルを生成します。 WebOTX AS V8.2以前では外部プロセスを起動して生成していましたが、WebOTX AS V8.3ではインプロセスで生成します。 これにより、V8.3の配備処理の速度が向上しました。
障害復旧の高速化
無応答障害など、復旧に時間がかかる障害が発生した際に、コネクションプール内の JDBCコネクションのクローズ処理をアプリケーションの動作スレッドとは別のスレッドで非同期に行うようにデフォルトの 動作を変更しました。これにより、障害復旧までの時間を大幅に短縮します。
RMI over IIOPの通信性能向上
RMI over IIOPの通信で、Value(Javaクラスのインスタンス)のマーシャル・アンマーシャル時に使用する内部クラスをキャッシュするように デフォルトの動作を変更しました。これにより、EJBアプリケーションやJNDIサーバとの通信性能が向上します。また、クラスをキャッシュする ように設定を変更することで、さらに性能を向上させることができます。
OadJの自動起動抑止
ドメイン起動時に、デフォルトでOadJの自動起動を行わないように変更しました。 スタンドアロンで動作するJavaのCORBAサーバを運用する場合には、自動起動を行うように設定変更を行ってください。
メッセージ出力抑止
イベントログ、syslogに出力していた以下のTPSメッセージ出力を抑止しました。
イベントログ、syslog、webotx_agent.log に出力していた以下の運用アシスタントのメッセージのうち、冗長に出力していたメッセージを抑止しました。これにより、同様メッセージの連続した出力を抑止し、ログファイルの圧迫を防ぎます。
Javaプロセス起動時のプロパティ設定変更
アプリケーションの対応バージョン
WebOTX AS V8.3 のWindows x64 プラットフォームで作成するC++アプリケーションのうちPlatform SDKのサポートを廃止しました。C++言語アプリケーションを作成する場合は、Visual C++ 2005 (SP1)またはVisual C++ 2008を使用してください。
マイナーバージョンアップ
Webサービスのコンポーネントでは、それぞれ次のとおり RI のバージョンに対応しました。
Woodstox の組み込み
JAX-WS では、送受信する SOAP メッセージの StAX パーサーとしてパフォーマンスに優れた Codehaus の Woodstox を組み込みました。
高負荷時の性能改善
大量のメッセージがESB内を通る時に、ESB内部のメッセージの振り分け処理がボトルネックとなり、 CPUリソースに空きがあるにも関わらず性能が頭打ちになるケースがあります。 V8.3では、メッセージ振り分けを行う「EventManager」のスレッド数のデフォルト値を "1" から "2" に変更しました(JCA BC/ FTP BC除く)。 これにより、上記のようなケースで性能が向上します。 また、「EventManager」のスレッド数を任意の値に変更することが可能になりました。
メッセージログ機能
性能改善
V8.2以前と比べ、メッセージログ機能を有効にした場合の性能が向上しました。
出力内容変更
トレースログを1メッセージにつき1行で出力するよう変更しました。
ダンプログを1メッセージングにつき1ファイルに出力するよう変更しました。
SOAP BC/HTTP BCのInbound Servlet自動配備
V8.2以前ではSOAP BCとHTTP BCを動作させるためにInbound Servlet(WARファイル)を別途配備する必要がありましたが、 V8.3ではこのInbound Servletが自動的に配備されるようになりました。設定によりこの機能をOFFにすることも可能です。
ドメイン起動時のSA状態の設定項目追加
ドメインを起動したときのSAの状態は、V8.2以前では必ずドメイン停止時の状態に復帰していました。 V8.3ではドメイン起動時のSAの状態についての設定項目を追加し、「復元」「起動」「シャットダウン」から選択できるようになりました。
旧バージョンに関するものは、以下を参照してください。